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3章 商人への道?
96.握手会じゃないよ?
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開店準備をしてるシシリーに合流して、商品を補充してから隣に座る。僕は身長が低いから、高めの椅子を用意したよ。
「お待たせしました~。うさぎのなんでも屋、開店です!」
列の先頭に声を掛けたら、「きゃあ、今日はやっぱりモモさんも店番なんですねー」と嬉しそうに言いながら女の子が近づいてきた。
開店前に列ができてるってすごくない? 三十人くらい並んでる気がする。商品足りるかな?
「たまには自分で売れ行きを見るのも大切かなって思って!」
ライアンさんに触発されて、もうちょっと商人としてがんばろうかなって思ったんだ。
「みなさん、ほぼ全買いだと思いますけど」
「破産しないでね」
「私はお金を貯めてから来てるので大丈夫です!」
ぐっとサムズアップする女の子に苦笑しちゃう。そこまでして買いたいのかなぁ。
「あ、新しい料理来てる! モモさんが作る料理、美味しくて可愛いから嬉しいです。価格も安めですし」
「喜んでもらえて嬉しいよ~。パン系を作れるようになったから、今後増えていくと思う。片手で食べられて便利だし」
会話を楽しむ僕の横で、シシリーがせっせとアイテムをまとめてお金のやり取りをしてる。……僕、ただいるだけの存在になってない?
「モモさん、どうぞこれを手渡しして差し上げてください」
「あ、抽選券だね」
「はい。十個ご購入ごとに一枚お渡しするので」
「……すごい商売だなぁ」
自分がしたことだけど、ちょっと引いちゃう。お客さんが喜んでくれてるから良いんだけどね。
抽選券自体も、僕をモデルにしたようなイラストが描かれてて凝ってる。たくさんのパターンがあって、これをコンプリートしたいって人もいるらしい。シシリーは商売上手だ。
数枚の抽選券を女の子に渡したら、「これで十枚突破……!」とすごいことを言われた。いつもありがとうございます?
「ほんとに、破産しないでね?」
「はーい! モモさん、最後に握手お願いします」
「それくらいならいいよ~」
手を優しく握られる。「やわふわ最高!」と満面の笑みを見せられると、僕も嬉しくなっちゃう。
その後、お客さんが帰る間際に握手するのが当たり前になっちゃって、疲れることになったけど。あんまり気軽にOKするものじゃなかったね……。
「モモさん、もう商品少ないです」
「あっという間だったねぇ」
列がなくなった頃には、商品はほぼ残ってない状態だった。もうお店閉めちゃおうか。
シシリーが言うには、今日はいつもより品切れになるのが早かったらしい。僕がいたからかな?
シシリーと店仕舞いの作業をして、売上を受け取る。
「――あれ? もしかして、五十万リョウ達成したかも」
定期的に銀行に預けてるから、商業ギルドに行って確かめないとわからないけど、近い額になってる気がする。
「おめでとうございます! 屋台から店舗での営業に切り替えますか?」
「そうだねぇ。そろそろシシリーとの契約期間も終わるし、商業ギルドとお話してこようかな」
あっという間だったなぁ。せっかく作った屋台だし、今後も活用したいけど。他の街で商売をする時とかいいかも。
そんなことを考えながら、コーヒーとアップルパイを並べる。シシリーとおしゃべりタイムだ。
「――領主さんとのお話はどうなったの?」
「また家庭教師として雇っていただけることになりました。お嬢様からも口添えがあったようで……閣下は少し落ち込んでいらっしゃったようです」
シシリーが苦笑する。
やっぱり領主さんとイザベラちゃんが上手くコミュニケーション取れてないのが原因の一つだったかぁ。落ち込むくらいだから、イザベラちゃんに愛情を持ってはいるんだろうけど、忙しいのかな。
「領主さんって忙しいんだろうねぇ」
「最近は異世界の方が増えて、それに合わせて法やシステムを変える必要があるようですから、特にお忙しくなっているようですね」
「僕たちのせいでもあったのか……」
しょんぼり。顔も見たことない領主さん、ごめんね。
「いえ、あの、閣下がお忙しいのは元々ですよ!」
「それもどうかと思う」
フォローしてくれるのは嬉しいけど、領主さんが忙殺されてる状況ってよろしくないのでは? 良い領主さんっぽいけど。
「――まぁ、僕にはどうしようもないし。少しでもイザベラちゃんと接する時間を増やしてくれたらいいな」
「それは私の方からもお願いしてみます」
真剣な表情で頷いたシシリーが、不意にパチッと手を合わせる。
「――そういえば、そろそろお嬢様とお話しようと予定を調整しているのですが、モモさんのご都合はどうでしょうか?」
「僕も立ち会うんだったね。えっと……明々後日なら大丈夫だよ」
ログインできる時間帯を教えたら、シシリーが「では、その時間で調整します」と頷く。
イザベラちゃんへのプレゼントを揃えておかなきゃ。ぬいぐるみと料理を持っていこうかな。僕が作ったものを気に入ってくれてたみたいだし。
「――う~ん、やっぱり幻桃かなぁ……」
食べて美味しかったって言ってたから、持っていってあげたい。でも、それならパティエンヌちゃんが作ったやつの方が良いのかな。
「幻桃ですか?」
僕の呟きを拾って、シシリーが首を傾げる。
「僕、幻桃を栽培してるんだ。グルメ大会で優勝した桃カフェに卸してるんだよー」
「そうだったんですか!?」
シシリーに話したことなかったかも? 予想以上に驚かれて、僕の方がびっくりしちゃう。
「え、なんか問題あった?」
「いえ、以前、閣下から『幻桃を再び街の名産にしたい』というお話を伺ったことがあったので……。モモさんがよろしければ、閣下にご紹介しましょうか?」
「おぉ……どうしよう……」
すごい儲け話になりそうだけど、領主さんに会うのはちょっと気が引ける。悩ましい。
「いつでも大丈夫ですので。気が向いた時にお声がけくださいね」
シシリーはすぐに僕の躊躇いを見抜いたようで、微笑みながら提案を一旦下げてくれた。
「そうする。ありがと」
にこにこと笑いながら何気なくミッション欄を確認したら、しっかりと『第二の街に貢献』というミッションがあった。進捗度10%。
これ、幻桃栽培でちょっと貢献してるっていう認定がされてるのかな。
報酬は『農地一区画またはホーム(小)』だって。
ホームはもう持ってるからいらないけど、農地はもう一個あってもいいかもしれない。ちょっと前向きに考えておこう。
「——あ、そうだ。シシリー、このぬいぐるみを鑑定してみて!」
「分身……?」
「いや、ぬいぐるみだってば」
取り出した大きなぬいぐるみにシシリーが目を丸くしてる。
「あぁ、ブローチやピアスのようなアイテムということですね」
「そうそう。まだ売るつもりはないんだけど、イザベラちゃんにプレゼントしようかなって。もふもふ好きそうだったから」
鑑定してもらう理由を説明したら、シシリーが真剣な眼差しでぬいぐるみを見つめる。成人女性がそんな表情でぬいぐるみと向かい合ってるのは、ちょっとシュールだ。
「……効果は『傍に置いて寝る(ログアウトする)と、その後四時間の精神力・幸運値が10上がる』ですね」
「え、つよ!」
びっくりした。ブローチより綿毛の量が多い分、効果が上がるんじゃないかと思ってはいたけど。
自分用にも作った方がいいかな?
全部綿毛で作ると、効果が上がるかもしれない。うぅ、どう作るか悩ましいなぁ。
「お嬢様は可愛いものがお好きですから、きっと喜んでくださいますよ」
嬉しそうにふわりと微笑むシシリーを見上げ、僕も頬を緩める。
イザベラちゃんに贈るの楽しみだなー。
「お待たせしました~。うさぎのなんでも屋、開店です!」
列の先頭に声を掛けたら、「きゃあ、今日はやっぱりモモさんも店番なんですねー」と嬉しそうに言いながら女の子が近づいてきた。
開店前に列ができてるってすごくない? 三十人くらい並んでる気がする。商品足りるかな?
「たまには自分で売れ行きを見るのも大切かなって思って!」
ライアンさんに触発されて、もうちょっと商人としてがんばろうかなって思ったんだ。
「みなさん、ほぼ全買いだと思いますけど」
「破産しないでね」
「私はお金を貯めてから来てるので大丈夫です!」
ぐっとサムズアップする女の子に苦笑しちゃう。そこまでして買いたいのかなぁ。
「あ、新しい料理来てる! モモさんが作る料理、美味しくて可愛いから嬉しいです。価格も安めですし」
「喜んでもらえて嬉しいよ~。パン系を作れるようになったから、今後増えていくと思う。片手で食べられて便利だし」
会話を楽しむ僕の横で、シシリーがせっせとアイテムをまとめてお金のやり取りをしてる。……僕、ただいるだけの存在になってない?
「モモさん、どうぞこれを手渡しして差し上げてください」
「あ、抽選券だね」
「はい。十個ご購入ごとに一枚お渡しするので」
「……すごい商売だなぁ」
自分がしたことだけど、ちょっと引いちゃう。お客さんが喜んでくれてるから良いんだけどね。
抽選券自体も、僕をモデルにしたようなイラストが描かれてて凝ってる。たくさんのパターンがあって、これをコンプリートしたいって人もいるらしい。シシリーは商売上手だ。
数枚の抽選券を女の子に渡したら、「これで十枚突破……!」とすごいことを言われた。いつもありがとうございます?
「ほんとに、破産しないでね?」
「はーい! モモさん、最後に握手お願いします」
「それくらいならいいよ~」
手を優しく握られる。「やわふわ最高!」と満面の笑みを見せられると、僕も嬉しくなっちゃう。
その後、お客さんが帰る間際に握手するのが当たり前になっちゃって、疲れることになったけど。あんまり気軽にOKするものじゃなかったね……。
「モモさん、もう商品少ないです」
「あっという間だったねぇ」
列がなくなった頃には、商品はほぼ残ってない状態だった。もうお店閉めちゃおうか。
シシリーが言うには、今日はいつもより品切れになるのが早かったらしい。僕がいたからかな?
シシリーと店仕舞いの作業をして、売上を受け取る。
「――あれ? もしかして、五十万リョウ達成したかも」
定期的に銀行に預けてるから、商業ギルドに行って確かめないとわからないけど、近い額になってる気がする。
「おめでとうございます! 屋台から店舗での営業に切り替えますか?」
「そうだねぇ。そろそろシシリーとの契約期間も終わるし、商業ギルドとお話してこようかな」
あっという間だったなぁ。せっかく作った屋台だし、今後も活用したいけど。他の街で商売をする時とかいいかも。
そんなことを考えながら、コーヒーとアップルパイを並べる。シシリーとおしゃべりタイムだ。
「――領主さんとのお話はどうなったの?」
「また家庭教師として雇っていただけることになりました。お嬢様からも口添えがあったようで……閣下は少し落ち込んでいらっしゃったようです」
シシリーが苦笑する。
やっぱり領主さんとイザベラちゃんが上手くコミュニケーション取れてないのが原因の一つだったかぁ。落ち込むくらいだから、イザベラちゃんに愛情を持ってはいるんだろうけど、忙しいのかな。
「領主さんって忙しいんだろうねぇ」
「最近は異世界の方が増えて、それに合わせて法やシステムを変える必要があるようですから、特にお忙しくなっているようですね」
「僕たちのせいでもあったのか……」
しょんぼり。顔も見たことない領主さん、ごめんね。
「いえ、あの、閣下がお忙しいのは元々ですよ!」
「それもどうかと思う」
フォローしてくれるのは嬉しいけど、領主さんが忙殺されてる状況ってよろしくないのでは? 良い領主さんっぽいけど。
「――まぁ、僕にはどうしようもないし。少しでもイザベラちゃんと接する時間を増やしてくれたらいいな」
「それは私の方からもお願いしてみます」
真剣な表情で頷いたシシリーが、不意にパチッと手を合わせる。
「――そういえば、そろそろお嬢様とお話しようと予定を調整しているのですが、モモさんのご都合はどうでしょうか?」
「僕も立ち会うんだったね。えっと……明々後日なら大丈夫だよ」
ログインできる時間帯を教えたら、シシリーが「では、その時間で調整します」と頷く。
イザベラちゃんへのプレゼントを揃えておかなきゃ。ぬいぐるみと料理を持っていこうかな。僕が作ったものを気に入ってくれてたみたいだし。
「――う~ん、やっぱり幻桃かなぁ……」
食べて美味しかったって言ってたから、持っていってあげたい。でも、それならパティエンヌちゃんが作ったやつの方が良いのかな。
「幻桃ですか?」
僕の呟きを拾って、シシリーが首を傾げる。
「僕、幻桃を栽培してるんだ。グルメ大会で優勝した桃カフェに卸してるんだよー」
「そうだったんですか!?」
シシリーに話したことなかったかも? 予想以上に驚かれて、僕の方がびっくりしちゃう。
「え、なんか問題あった?」
「いえ、以前、閣下から『幻桃を再び街の名産にしたい』というお話を伺ったことがあったので……。モモさんがよろしければ、閣下にご紹介しましょうか?」
「おぉ……どうしよう……」
すごい儲け話になりそうだけど、領主さんに会うのはちょっと気が引ける。悩ましい。
「いつでも大丈夫ですので。気が向いた時にお声がけくださいね」
シシリーはすぐに僕の躊躇いを見抜いたようで、微笑みながら提案を一旦下げてくれた。
「そうする。ありがと」
にこにこと笑いながら何気なくミッション欄を確認したら、しっかりと『第二の街に貢献』というミッションがあった。進捗度10%。
これ、幻桃栽培でちょっと貢献してるっていう認定がされてるのかな。
報酬は『農地一区画またはホーム(小)』だって。
ホームはもう持ってるからいらないけど、農地はもう一個あってもいいかもしれない。ちょっと前向きに考えておこう。
「——あ、そうだ。シシリー、このぬいぐるみを鑑定してみて!」
「分身……?」
「いや、ぬいぐるみだってば」
取り出した大きなぬいぐるみにシシリーが目を丸くしてる。
「あぁ、ブローチやピアスのようなアイテムということですね」
「そうそう。まだ売るつもりはないんだけど、イザベラちゃんにプレゼントしようかなって。もふもふ好きそうだったから」
鑑定してもらう理由を説明したら、シシリーが真剣な眼差しでぬいぐるみを見つめる。成人女性がそんな表情でぬいぐるみと向かい合ってるのは、ちょっとシュールだ。
「……効果は『傍に置いて寝る(ログアウトする)と、その後四時間の精神力・幸運値が10上がる』ですね」
「え、つよ!」
びっくりした。ブローチより綿毛の量が多い分、効果が上がるんじゃないかと思ってはいたけど。
自分用にも作った方がいいかな?
全部綿毛で作ると、効果が上がるかもしれない。うぅ、どう作るか悩ましいなぁ。
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