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4章 錬金術士だよ?
114.のんびりしましょう
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ぽかぽか陽気に包まれたはじまりの街・サク。
最近は第二の街・オースに旅人が集まっていたから、この街は静かで穏やかな雰囲気だったけど、今日ばかりはひどく騒がしい。
――なんて愚痴をぼやいているランドさんをちらりと見て、僕は「へぇ」と生返事をしながら、用意してもらったお菓子を頬張った。木の実が入ったクッキー、香ばしくてうまうま。
木の実ってどこで買える? それともバトルフィールドで採るのかな?
「まったく、旅人の追加が来るなんてなぁ……。来るなら来るで、予告しろって話だ」
手際よく薬を作りながら、ランドさんが何度も同じ言葉をこぼす。さすがはじまりの街一番の薬屋さんだ。作業が流れるように進むから、見てて飽きない。
それにしても、異世界の住人には新しくプレイヤーが来ることが教えられてなかったのかぁ。これ、もしかして、僕らプレイヤーが教えてあげるべきだったのかな? なんらかのミッションになってたのかも。
「予告されてなかったから、薬の在庫がすぐになくなっちゃった?」
店内はガランとしてる。僕がゲームを始めた頃に見た光景と同じだ。
「そういうことだ。――だから正直、モモが薬売りに出張って来てくれてありがたかったぞ」
ランドさんがニヤリと笑う。僕は「それは良かったよ」と返しながら、パタパタと足を揺らした。
第二陣のプレイヤーに売れると見込んで、大量の薬を携えてはじまりの街に屋台を開いたのは三十分程前のこと。
大量の薬は即完売して時間ができたから、アリスちゃんに会いに来たのに留守だった。それでランドさんの愚痴を聞くことになっちゃったんだよね。
まぁ、クッキー美味しいし、話し相手くらいにはなってあげよう。もうすぐアリスちゃん帰って来る予定みたいだし。
「そういや、モモが作った薬草、随分と品質が良いよな。おかげで薬の出来栄えも最高だ」
僕が売った薬草と魔力草を眺めて、ランドさんが満足そうに頷く。
「当然でしょ。僕、神級栽培スキル持ってるもん」
栽培系のスキルの最上位である神級栽培は、まだ農作業を始めたての僕でも最高品質の作物を作れる効果がある。これで低品質のものができた方が謎だよね。
「お前、錬金術士なんだから、そっち系のスキル取得をがんばった方がいいんじゃないか?」
「ぎくっ」
ランドさんから目を逸らす。
自覚してるよ。流れで必要になったから神級栽培スキル取ったんだけど、錬金術系の高位スキルを取得した方が、錬金術士としては正しいって。
「――でも、どういう分野を極めるか、まだ決めてないんだもん」
言い訳のように呟く。
錬金術士って、オールマイティーにアイテム製作ができるみたいだけど、たぶん専門分野が存在するんだよね。薬とか武器・アクセサリーとか、バトル用アイテムとか、それぞれに高位スキルが用意されてる。
すべてを習得するのは大変だし、自分が極めたい分野を決めてスキル入手をがんばるべきなんだろうけど……。僕って普段から行き当たりばったりでふらふらと行動してるから、どれを専門でしたいかなんて全然わかんない。
「錬金術士は専門スキルがたくさんあるもんなぁ。薬士も錬金術士ほどじゃないが専門スキルがあるし、気持ちはわかるぞ。ま、好きに悩んでがんばれ」
「すごい他人事感、ひどーい」
「他人事だからな」
「……アリスちゃん、ランドさんが僕のこといじめるよー」
ちょうど店内に入ってきたアリスちゃんに声をかける。今日もワンピースを着て、子猫のにゃんちゃんと一緒だ。
「モモ! いらっしゃい!」
「お邪魔してます」
ふりふり、と僕が手を振ると、アリスちゃんが満面の笑みで近づいてくる。
そういえば、にゃんちゃんって本当の猫なのか疑問だったんだよね。青乳牛みたいに、モンスターの可能性あるなぁって。
「――というわけで、鑑定させてもらっていい?」
「にゃー」
「え、だめ?」
「にゃー」
……猫語はわかりません。にゃんちゃんと見つめ合ってたら、アリスちゃんが「いいって言ってるよー」と教えてくれた。
ありがたい。けど、アリスちゃんはにゃんちゃんの言葉がわかるんだ?
「適当言ってるだけだぞ」
「あ、そうなの?」
ランドさんがぼそっと呟く言葉を拾って頷く。子どもが人形とおままごとしてるのと同じ感じってことか。
にゃんちゃんは嫌でも暴れることはなさそうだし、鑑定させてもらいまーす。
――――――
【小猫】
小さい猫。これ以上大きくなることはない。人に友好的で、ほとんど攻撃してこない。友人として認めた相手のために、自分より大きなモンスターを狩ることがある。主な攻撃は【ひっかく】【噛みつく】。
――――――
「おぉ……本当にモンスターだった……」
「今さらなに言ってんだ?」
「いや、ペットの動物かと思ってたから」
「ドウブツ?」
不思議そうなランドさんを見て察した。
この世界、人とモンスターに区分けされてて、動物って概念がそもそもないんだね。
「ううん、気にしないで。こっちの話だよ」
わざわざ説明する必要もないし、サラッと流してから、クッキーの最後の一枚をアリスちゃんに譲る。たくさんお食べなさい、と追加でキャロットケーキを出してあげたら、すごく喜ばれた。
うさぎのシルエットを焼き目で付けられるようになったんだ。可愛いでしょ。
「お前、変なところで凝ってんなぁ」
「ランドさんにあげたんじゃないんだけど?」
ひょい、とキャロットケーキを一切れ掻っ攫われて、抗議の意味を込めてランドさんを見つめる。……でも、美味しそうに食べてくれてるからいっか。
「うめぇ。お前、店で飯やら菓子やらも売ってんだろ? 本当に職業がわかんなくなってきてるな」
「自覚してるよー。楽しいからいいの!」
農家も料理人も錬金術士も。どんなことだって楽しい。いろんなことができるって、最高に自由でしょ。それがこのゲームの醍醐味でもあるだろうし。僕はゲーム生活を謳歌してるんだよ。
「モモ、これおいしいね。またもってきてくれる?」
「もちろん! アリスちゃんのためだったら、いつだって」
にこにこ、と笑い合う。
「また、ちがうまちにも、あそびに行きたいなぁ」
「そうだね。今度は僕のお店に招待するよ。僕の家でもあるんだよ」
「わたしのおうちといっしょ?」
「そうそう。一階がお店で、住居が二階なんだ。そこで友だちと同居してるんだよ」
「あ、わかった! ルトくんでしょ」
パッと表情を明るくするアリスちゃんに、「そうだよー。リリも一緒」と答える。するとアリスちゃんが「ふたりはいつもいっしょだもんね」と言ったから、思わず笑っちゃった。
リリとルトのニコイチ感は、アリスちゃんにも伝わってるらしい。最近はリリに置いてかれたルトが僕と一緒にいることも多いけど。
「仲良しだよね。アリスちゃんも今度連れていくからね」
ランドさんに視線を向けると、軽く肩をすくめつつも頷いてくれた。
「やくそくよ、モモ!」
手を伸ばしてきたアリスちゃんに首を傾げながら片手を差し出すと、「こゆびはどこかな?」と悩ましげに呟かれた。
思わず吹き出しそうになる。約束のための指切りをしたかったんだね。
「んー、小指は絡められないから、これを約束の証にしよう!」
アリスちゃん用に作っておいたぬいぐるみ(中)をプレゼントする。
大きなぬいぐるみを嬉しそうにぎゅっと抱きしめてる幼女は可愛いかった。
――ピュアな感想だから、ランドさん、僕を睨まないで!
最近は第二の街・オースに旅人が集まっていたから、この街は静かで穏やかな雰囲気だったけど、今日ばかりはひどく騒がしい。
――なんて愚痴をぼやいているランドさんをちらりと見て、僕は「へぇ」と生返事をしながら、用意してもらったお菓子を頬張った。木の実が入ったクッキー、香ばしくてうまうま。
木の実ってどこで買える? それともバトルフィールドで採るのかな?
「まったく、旅人の追加が来るなんてなぁ……。来るなら来るで、予告しろって話だ」
手際よく薬を作りながら、ランドさんが何度も同じ言葉をこぼす。さすがはじまりの街一番の薬屋さんだ。作業が流れるように進むから、見てて飽きない。
それにしても、異世界の住人には新しくプレイヤーが来ることが教えられてなかったのかぁ。これ、もしかして、僕らプレイヤーが教えてあげるべきだったのかな? なんらかのミッションになってたのかも。
「予告されてなかったから、薬の在庫がすぐになくなっちゃった?」
店内はガランとしてる。僕がゲームを始めた頃に見た光景と同じだ。
「そういうことだ。――だから正直、モモが薬売りに出張って来てくれてありがたかったぞ」
ランドさんがニヤリと笑う。僕は「それは良かったよ」と返しながら、パタパタと足を揺らした。
第二陣のプレイヤーに売れると見込んで、大量の薬を携えてはじまりの街に屋台を開いたのは三十分程前のこと。
大量の薬は即完売して時間ができたから、アリスちゃんに会いに来たのに留守だった。それでランドさんの愚痴を聞くことになっちゃったんだよね。
まぁ、クッキー美味しいし、話し相手くらいにはなってあげよう。もうすぐアリスちゃん帰って来る予定みたいだし。
「そういや、モモが作った薬草、随分と品質が良いよな。おかげで薬の出来栄えも最高だ」
僕が売った薬草と魔力草を眺めて、ランドさんが満足そうに頷く。
「当然でしょ。僕、神級栽培スキル持ってるもん」
栽培系のスキルの最上位である神級栽培は、まだ農作業を始めたての僕でも最高品質の作物を作れる効果がある。これで低品質のものができた方が謎だよね。
「お前、錬金術士なんだから、そっち系のスキル取得をがんばった方がいいんじゃないか?」
「ぎくっ」
ランドさんから目を逸らす。
自覚してるよ。流れで必要になったから神級栽培スキル取ったんだけど、錬金術系の高位スキルを取得した方が、錬金術士としては正しいって。
「――でも、どういう分野を極めるか、まだ決めてないんだもん」
言い訳のように呟く。
錬金術士って、オールマイティーにアイテム製作ができるみたいだけど、たぶん専門分野が存在するんだよね。薬とか武器・アクセサリーとか、バトル用アイテムとか、それぞれに高位スキルが用意されてる。
すべてを習得するのは大変だし、自分が極めたい分野を決めてスキル入手をがんばるべきなんだろうけど……。僕って普段から行き当たりばったりでふらふらと行動してるから、どれを専門でしたいかなんて全然わかんない。
「錬金術士は専門スキルがたくさんあるもんなぁ。薬士も錬金術士ほどじゃないが専門スキルがあるし、気持ちはわかるぞ。ま、好きに悩んでがんばれ」
「すごい他人事感、ひどーい」
「他人事だからな」
「……アリスちゃん、ランドさんが僕のこといじめるよー」
ちょうど店内に入ってきたアリスちゃんに声をかける。今日もワンピースを着て、子猫のにゃんちゃんと一緒だ。
「モモ! いらっしゃい!」
「お邪魔してます」
ふりふり、と僕が手を振ると、アリスちゃんが満面の笑みで近づいてくる。
そういえば、にゃんちゃんって本当の猫なのか疑問だったんだよね。青乳牛みたいに、モンスターの可能性あるなぁって。
「――というわけで、鑑定させてもらっていい?」
「にゃー」
「え、だめ?」
「にゃー」
……猫語はわかりません。にゃんちゃんと見つめ合ってたら、アリスちゃんが「いいって言ってるよー」と教えてくれた。
ありがたい。けど、アリスちゃんはにゃんちゃんの言葉がわかるんだ?
「適当言ってるだけだぞ」
「あ、そうなの?」
ランドさんがぼそっと呟く言葉を拾って頷く。子どもが人形とおままごとしてるのと同じ感じってことか。
にゃんちゃんは嫌でも暴れることはなさそうだし、鑑定させてもらいまーす。
――――――
【小猫】
小さい猫。これ以上大きくなることはない。人に友好的で、ほとんど攻撃してこない。友人として認めた相手のために、自分より大きなモンスターを狩ることがある。主な攻撃は【ひっかく】【噛みつく】。
――――――
「おぉ……本当にモンスターだった……」
「今さらなに言ってんだ?」
「いや、ペットの動物かと思ってたから」
「ドウブツ?」
不思議そうなランドさんを見て察した。
この世界、人とモンスターに区分けされてて、動物って概念がそもそもないんだね。
「ううん、気にしないで。こっちの話だよ」
わざわざ説明する必要もないし、サラッと流してから、クッキーの最後の一枚をアリスちゃんに譲る。たくさんお食べなさい、と追加でキャロットケーキを出してあげたら、すごく喜ばれた。
うさぎのシルエットを焼き目で付けられるようになったんだ。可愛いでしょ。
「お前、変なところで凝ってんなぁ」
「ランドさんにあげたんじゃないんだけど?」
ひょい、とキャロットケーキを一切れ掻っ攫われて、抗議の意味を込めてランドさんを見つめる。……でも、美味しそうに食べてくれてるからいっか。
「うめぇ。お前、店で飯やら菓子やらも売ってんだろ? 本当に職業がわかんなくなってきてるな」
「自覚してるよー。楽しいからいいの!」
農家も料理人も錬金術士も。どんなことだって楽しい。いろんなことができるって、最高に自由でしょ。それがこのゲームの醍醐味でもあるだろうし。僕はゲーム生活を謳歌してるんだよ。
「モモ、これおいしいね。またもってきてくれる?」
「もちろん! アリスちゃんのためだったら、いつだって」
にこにこ、と笑い合う。
「また、ちがうまちにも、あそびに行きたいなぁ」
「そうだね。今度は僕のお店に招待するよ。僕の家でもあるんだよ」
「わたしのおうちといっしょ?」
「そうそう。一階がお店で、住居が二階なんだ。そこで友だちと同居してるんだよ」
「あ、わかった! ルトくんでしょ」
パッと表情を明るくするアリスちゃんに、「そうだよー。リリも一緒」と答える。するとアリスちゃんが「ふたりはいつもいっしょだもんね」と言ったから、思わず笑っちゃった。
リリとルトのニコイチ感は、アリスちゃんにも伝わってるらしい。最近はリリに置いてかれたルトが僕と一緒にいることも多いけど。
「仲良しだよね。アリスちゃんも今度連れていくからね」
ランドさんに視線を向けると、軽く肩をすくめつつも頷いてくれた。
「やくそくよ、モモ!」
手を伸ばしてきたアリスちゃんに首を傾げながら片手を差し出すと、「こゆびはどこかな?」と悩ましげに呟かれた。
思わず吹き出しそうになる。約束のための指切りをしたかったんだね。
「んー、小指は絡められないから、これを約束の証にしよう!」
アリスちゃん用に作っておいたぬいぐるみ(中)をプレゼントする。
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