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9章 もふうさフィーバー
347.ご連絡が来たよ
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可愛い天兎たちと遊んで満足してからは、毎日ログインする度に宝石兎を餌付けしてアイテムをもらいまくった。
シーズンイベントの報酬欲しいからね! サブリングを交換できたら、サブ職どうしようかなぁ。
そんなことを考えながら、今日も宝石兎を餌付け中。僕も一緒に食べてる。
薄紅色の宝石兎にイチゴのタルトをあげたら、友好度の上昇率が普通より1%多かった。
果物単体であげるより、それを使ったスイーツ(高品質以上のもの)をあげた方が友好度が上がりやすいのだ。僕が最近発見した事実だよ。
「美味しいねぇ」
「ぷぅ♪」
まだ言葉は伝わってこないけど、宝石兎が幸せそうなのはわかるから気にしない。
もうちょっと仲良くなれば、お話できると思うんだけど。
ちょいちょいと頭を撫でてみると、一瞬固まっただけで、触るのを許してくれた。友好度が50%を超えたおかげだ。僕がんばった!
ふわふわさらっとした触り心地は、僕とはちょっと違うけど、それもまたよし。
にこにこしながら撫でていると、『もういいでしょ』って感じで避けられちゃった。
「——さて、僕も次の宝石兎を探しに行こうかな」
テテッと駆けて去っていった宝石兎を見送り、フィールド探索再開。一緒に休憩してたスラリンとユキマル、ナッティ、ヒスイも気合いを入れてついてくる。
宝石兎どこにいるかな~。
——ポンッ。
不意に通知音が聞こえた。フレンドチャットの受信をお知らせするものだ。
誰からかな?
ちょうどセーフティエリアが近くにあったから、そこで再び休憩。早く強くなりたいと思ってるヒスイがちょっぴり不満そうだけど、許してねー。
——————
ルト:
おっす。元気か?
もうすぐ王都ーはじまりの街間の航路での海上イベントが始まるけど、モモは参加予定あるか?
——————
フレンドチャットを眺めてしばし固まる。
「え……海上イベント……? あ、言われてみたら、そんな話あったね!」
すっかり忘れてたけど、仲良くなったラファイエット王女に情報を聞いて、僕がみんなに教えたんだった。
確か、はじまりの街周辺の海にいる、船を破壊するモンスターを討伐するイベントだよね。
報酬は王都ーはじまりの街間の定期航路再開。航路上の海底にある都市リュウグウへ行けるようになるんだ。
海底都市って面白そうだし、行ってみたいと思ってたんだよね~。海のエルフって呼ばれる人たちもいるらしいし、会ってみたい。
たぶんプレイヤーの誰かがイベントをクリアしたら海底都市に行けるようになるだろうけど、どうせならイベントにも参加したい。
ということで、ルトへの返事は決まり。
——————
モモ:
参加するつもりだよー。
日程出てるんだっけ?
——————
過去のお知らせや掲示板をさかのぼったらおそらく情報が出てるんだろうけど、探すのが面倒くさくてルトに聞いちゃう。呆れられる気がするけど、ルトは案外優しいから大丈夫ー。
送って少し待つと返信があった。
——————
ルト:
お前、絶対忘れてたな? 俺らに情報爆弾落としたのお前のくせに……。
イベントは明日。六時間毎に計四回開催されるから、明日ログインできるならほぼ参加できるだろ。
朝に王都船着き場に集合して、昼前に船で出発だ。
レイドイベントらしいから、集合したプレイヤーで船に乗り合わせることになる。
船は冒険者ギルドと王家が出してくれるらしいぞ。
——————
おお! 明日か。連絡くれてありがとー。気づかない内にイベント逃しちゃうところだったよ。
レイドイベントは久しぶりだね。前回は第三の街襲撃で、クリスマスの頃だったなぁ。もふもふ教の凄さを披露する感じになった気がする。
——————
モモ:
教えてくれてありがとう!
僕は明日は十二時前にログインできるから、三回目のイベントに参加かなぁ。
ルトも同じ時間に参加できる?
ルト:
俺は明日一日フリーだったから、イベント攻略情報が出た頃に参加しようと思ってた。三回目ならちょうどいいな。一緒に行こうぜ。
ちなみにリリは明日用事でいない。
——————
即座に届いた返信をジッと見つめる。
イベントに関する情報収集をルトにお願いできるのはありがたい。
でも、それより気になるのは『リリがいない』という言葉だ。
「……ルト、ほんとにお友だちいないの?」
絶対、リリがいないから僕と約束するために連絡してきたよね? もふもふ教の人とでも交流して友だち増やしたら? こうして頼られるのは嬉しいけどさぁ……
「まぁ、いっか。ルトと一緒に遊ぶのも楽しいし」
たぶん友だちを作ろうと思えば、ルトは作れるはず。単にリリや僕と遊ぶのを気にいってるだけだ。きっとそう。
——————
ルト:
念の為言っとくけど、王都の船着き場に転移ピン設定してるか?
明日は王都から船着き場までの馬車が出るって聞いてるけど、もう予約埋まってるぞ。
——————
追加で来た連絡に、そう言われてみると転移ピンを設定してなかったな、と思い出した。
スタ島に行く時に船着き場まで行ったのに、うっかり忘れてたよー。
よし、これから王都の船着き場に転移ピン設定しに行こう。ストルムに乗っていったら怒られるかなぁ。
「……モンちゃんにほっぺたモミモミされそう……」
諦めて、自力で向かうことにした。
道中で宝石兎にも会えるだろうし、楽しんで行きましょー。
「あ、王都と言えば、カジノにも行かないと」
僕はシーズンイベント報酬はサブリング重視だから、もふもふ教で入手したがってるうさぎの遊具にはあまり協力できなさそうなんだ。
代わりにカジノで無人島入手のために貢献するつもり。僕はもふもふ神なんだから、全部を他のもふもふ教の人に任せるのはよくないもんね。
知らない内に進んでた計画だけど、僕ももふもふアイランドは楽しみにしてるし。
カジノで勝てるかな~?
シーズンイベントの報酬欲しいからね! サブリングを交換できたら、サブ職どうしようかなぁ。
そんなことを考えながら、今日も宝石兎を餌付け中。僕も一緒に食べてる。
薄紅色の宝石兎にイチゴのタルトをあげたら、友好度の上昇率が普通より1%多かった。
果物単体であげるより、それを使ったスイーツ(高品質以上のもの)をあげた方が友好度が上がりやすいのだ。僕が最近発見した事実だよ。
「美味しいねぇ」
「ぷぅ♪」
まだ言葉は伝わってこないけど、宝石兎が幸せそうなのはわかるから気にしない。
もうちょっと仲良くなれば、お話できると思うんだけど。
ちょいちょいと頭を撫でてみると、一瞬固まっただけで、触るのを許してくれた。友好度が50%を超えたおかげだ。僕がんばった!
ふわふわさらっとした触り心地は、僕とはちょっと違うけど、それもまたよし。
にこにこしながら撫でていると、『もういいでしょ』って感じで避けられちゃった。
「——さて、僕も次の宝石兎を探しに行こうかな」
テテッと駆けて去っていった宝石兎を見送り、フィールド探索再開。一緒に休憩してたスラリンとユキマル、ナッティ、ヒスイも気合いを入れてついてくる。
宝石兎どこにいるかな~。
——ポンッ。
不意に通知音が聞こえた。フレンドチャットの受信をお知らせするものだ。
誰からかな?
ちょうどセーフティエリアが近くにあったから、そこで再び休憩。早く強くなりたいと思ってるヒスイがちょっぴり不満そうだけど、許してねー。
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ルト:
おっす。元気か?
もうすぐ王都ーはじまりの街間の航路での海上イベントが始まるけど、モモは参加予定あるか?
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フレンドチャットを眺めてしばし固まる。
「え……海上イベント……? あ、言われてみたら、そんな話あったね!」
すっかり忘れてたけど、仲良くなったラファイエット王女に情報を聞いて、僕がみんなに教えたんだった。
確か、はじまりの街周辺の海にいる、船を破壊するモンスターを討伐するイベントだよね。
報酬は王都ーはじまりの街間の定期航路再開。航路上の海底にある都市リュウグウへ行けるようになるんだ。
海底都市って面白そうだし、行ってみたいと思ってたんだよね~。海のエルフって呼ばれる人たちもいるらしいし、会ってみたい。
たぶんプレイヤーの誰かがイベントをクリアしたら海底都市に行けるようになるだろうけど、どうせならイベントにも参加したい。
ということで、ルトへの返事は決まり。
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モモ:
参加するつもりだよー。
日程出てるんだっけ?
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過去のお知らせや掲示板をさかのぼったらおそらく情報が出てるんだろうけど、探すのが面倒くさくてルトに聞いちゃう。呆れられる気がするけど、ルトは案外優しいから大丈夫ー。
送って少し待つと返信があった。
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ルト:
お前、絶対忘れてたな? 俺らに情報爆弾落としたのお前のくせに……。
イベントは明日。六時間毎に計四回開催されるから、明日ログインできるならほぼ参加できるだろ。
朝に王都船着き場に集合して、昼前に船で出発だ。
レイドイベントらしいから、集合したプレイヤーで船に乗り合わせることになる。
船は冒険者ギルドと王家が出してくれるらしいぞ。
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おお! 明日か。連絡くれてありがとー。気づかない内にイベント逃しちゃうところだったよ。
レイドイベントは久しぶりだね。前回は第三の街襲撃で、クリスマスの頃だったなぁ。もふもふ教の凄さを披露する感じになった気がする。
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モモ:
教えてくれてありがとう!
僕は明日は十二時前にログインできるから、三回目のイベントに参加かなぁ。
ルトも同じ時間に参加できる?
ルト:
俺は明日一日フリーだったから、イベント攻略情報が出た頃に参加しようと思ってた。三回目ならちょうどいいな。一緒に行こうぜ。
ちなみにリリは明日用事でいない。
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即座に届いた返信をジッと見つめる。
イベントに関する情報収集をルトにお願いできるのはありがたい。
でも、それより気になるのは『リリがいない』という言葉だ。
「……ルト、ほんとにお友だちいないの?」
絶対、リリがいないから僕と約束するために連絡してきたよね? もふもふ教の人とでも交流して友だち増やしたら? こうして頼られるのは嬉しいけどさぁ……
「まぁ、いっか。ルトと一緒に遊ぶのも楽しいし」
たぶん友だちを作ろうと思えば、ルトは作れるはず。単にリリや僕と遊ぶのを気にいってるだけだ。きっとそう。
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ルト:
念の為言っとくけど、王都の船着き場に転移ピン設定してるか?
明日は王都から船着き場までの馬車が出るって聞いてるけど、もう予約埋まってるぞ。
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追加で来た連絡に、そう言われてみると転移ピンを設定してなかったな、と思い出した。
スタ島に行く時に船着き場まで行ったのに、うっかり忘れてたよー。
よし、これから王都の船着き場に転移ピン設定しに行こう。ストルムに乗っていったら怒られるかなぁ。
「……モンちゃんにほっぺたモミモミされそう……」
諦めて、自力で向かうことにした。
道中で宝石兎にも会えるだろうし、楽しんで行きましょー。
「あ、王都と言えば、カジノにも行かないと」
僕はシーズンイベント報酬はサブリング重視だから、もふもふ教で入手したがってるうさぎの遊具にはあまり協力できなさそうなんだ。
代わりにカジノで無人島入手のために貢献するつもり。僕はもふもふ神なんだから、全部を他のもふもふ教の人に任せるのはよくないもんね。
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