もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!

ゆるり

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10章 海は広くて冒険いっぱい

381.不思議な出会い?

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 メーアと別れて、リュウグウの中心街に戻ってきた。
 まずは海守りを売るためにルフさんのお店に行くよ。

「こんにちはー」
「お、さっきぶりだな、モモ」

 よぉ、と手を上げたルフさんに、僕もフリフリと手を振りながら近づく。

「うん。ちゃんと藤の海守り作ってきたよ」
「早いな!?」
「僕、有能だからー。藤花貝ウィスティシェルは街の外れにあるって言ってたけど、膜の外側だったよ。あれ、外れっていうの?」

 ちょっぴり文句を言ってみる。普通にあそこは街というより海だったと思う。
 ルフさんは「あはは」と笑って肩をすくめた。

藤花貝ウィスティシェルがある辺りまで、昔は膜が広がってたのさ。だから、今でもあそこは街の一部扱いされてる。俺だってちゃんと街の一部はモンスター避けされてないって言ったろ?」
「モンスター避けどころか海水避けさえされてなかったけどね!」

 僕が重ねて文句を言ったら、ルフさんは「悪い悪い。説明不足だったなー」と悪びれない感じで謝った。
 まぁ、楽しかったからいいけどね。

 それにしても、昔は藤花貝ウィスティシェルがあるエリアまで膜があったのかぁ。どうして狭まっちゃったんだろう?

 ルフさんに聞いてみても「なんでだろうなー? 宮殿図書館に行ったら調べられるんじゃないか?」と言われた。
 なるほど、簡単に答えは得られないんだね。

 僕が「うぅん?」と首を傾げたところでアナウンスが聞こえてくる。
 このパターンって——

〈シークレットミッション【海底都市リュウグウの過去を探る】が開始しました〉

——————
【海底都市リュウグウの過去を探る】
 生活可能範囲が次第に狭まっていく海底都市リュウグウ
 その理由は過去の出来事にあった……?
 書物に残された歴史を辿ろう

〈クリア報酬〉
・海エルフの秘術
——————

 やっぱりミッションだったー!
 ちょっと頻度高すぎない? これ、僕だけなのかな?

 首を傾げる僕に、ルフさんが「どうした?」と声をかけてくる。
 それに「なんでもなーい」と答えながら、藤の海守りを十個取り出して渡した。

 シークレットミッションは、報酬にある秘術が気になるし、後で宮殿図書館で調べるよ。

「これ買ってくださーい」
「おう、ありがとな。全部で一万キィンだ」
「え、高いね!?」

 予想以上に高い値段で売れた。持ってる分を全部売ったら一財産になるよ。

「今は海守りが足りないんだよ。だから、すげぇ助かった」

 ニコニコとルフさんが笑う。
 喜んでもらえたならよかったよー。僕にとってもお得だったしね。藤花貝ウィスティシェルを採りに行くのも楽しかったし。

「あ、モモは優秀な錬金術士みたいだし、海エルフに代々伝わる錬金術レシピを教えてやるよ。この調子でいろいろ作って売りに来てくれ」

 ルフさんがカウンター奥から巻物のようなものを取り出した。見た目は巻かれた昆布。昆布巻きっぽい。僕、昆布巻きはあんまり好きじゃないんだよね。
 ちょっと微妙な気分になりながら受け取る。

〈ミッション【藤の海守り作製・納品】を達成しました。報酬として【海エルフ秘伝書】を入手しました。錬金術レシピが更新されます——更新されました。レシピ【特殊】タブから内容を確認できます〉

 受け取った巻物(?)がパッと消えたかと思うと、アナウンスが聞こえてきて納得。アイテム入手で自動的にレシピが更新されるものだったみたいだね。

「ありがとー。何が作れるかわからないけど、いいものができたら持ってくるね!」

 お礼を言ってお店から離れてから、錬金玉を取り出してレシピ検索——あ、ほんとに【特殊】っていうタブができてる。
 そこをタッチしたら『海エルフの錬金術レシピ(初級)』の表示の下にズラッとアイテム名が並んだ。

「違う素材を使った海守りのレシピがあるー。他にもいろいろ……リュウグウ内で採れる素材を使ったものが多いなぁ。あ、アクセサリーのレシピもある!」

 なかなか面白そうなアイテムがいっぱいだ。
 特にアクセサリーや武器は、水中でのバトルを助ける効果が付与されたものが多い。作っておいたら、いつか役に立ちそう。

「これ、水中でのバトルがあるフラグかな?」

 うん、ありそう。ルトが喜びそうだなー。
 まだ素材が足りなくてどのアイテムも作れないみたいだから、錬金玉を仕舞う。
 どこで素材を入手できるか調べないと。宮殿図書館に資料があるかな。

 シークレットミッションに取り組みたいし、と思いながら宮殿を目指して歩き始めたところで、道の端に奇妙なものがあることに気づいた。

「……亀?」

 金色の亀の置き物がある。地面に直置きされてて、今にも歩き出しそうなくらいリアルな見た目。甲羅は僕が乗れそうなくらい大きい。

「きゅぃ(何これ?)」
「なんだろうねー?」

 近づいて観察してみる。
 金色で目立つ色合いなのに、目を逸らしたらわからなくなっちゃいそうな存在感。

 亀の顔と見つめ合ったところで、亀の目がパチッと瞬きをした。

「えっ、もしかして生きてる!?」

 ぴょん、とジャンプで飛び退いてから、亀が動かないのを確認してまた近づく。
 どう見ても置き物なんだけどなー?

『ウサギ、我に乗るかの?』
「しゃべった!?」

 急に声が聞こえてきて、また飛び跳ねちゃった。さすがに今度は後ろに下がらなかったけど。
 マジマジと亀を見たら、ウィンクされた。意外とお茶目。

『しゃべるぞい。我、亀じゃぞ』
「普通の亀はしゃべらないと思う……」

 亀ってなんだったっけ? って一瞬考えちゃった。亀ってしゃべるものじゃないよね?

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