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10章 海は広くて冒険いっぱい
409.もふもふ教が集まれば当然!
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はい、突然ですがライブ準備中です。
もふもふ愛ランドでの初コンサートをするよ!
コンサート参加条件は、現在ログイン中で、もふもふ教徒であることのみ。もふもふ愛ランドのコンサート会場が広いからできることだよ。
でも、リアル時間が平日の昼間だから、参加者はだいぶ限られちゃうね。
タマモたちが後から映像を見られるようにしてくれるらしいし、参加できない人にも優しいよ。
「ライト係、お願いしますねー」
「音響バッチリです!」
「演出、これで足りる!?」
「いけるいける。正直モモさんがいれば、おーるおっけー」
「甘えるな! モモさんを最大限に輝かせてこその、もふもふ教だぞ!?」
とっても楽しそうに準備してくれてるね。
そんな様子を見ながら、僕はスラリンたちと打ち合わせ中。
スラリンたちは即興でもいい感じに合わせてくれるくらい凄いパフォーマーだ。
でも、やっぱりサーバーナンバー1のもふもふ神アイドルとしては、突然のライブであろうと、高い完成度を目指したい。そのためには、打ち合わせは大切!
本日のライブのパフォーマーは、スラリンとユキマル、ヒスイ、ナッティ、ストルム、宝石兎だよ。
ストルムは最小サイズでお願いして、ちっちゃい子でまとめてみた!
……え、普通に宝石兎がいるのはなんでって?
たまに屋敷の庭で宝石兎を呼んで遊んでたら、『モモは歌って踊るのが好きなの? 楽しそう!』と乗り気な子がいたからだよ。
システム【モンスターと遊ぶ】で呼べる宝石兎は毎回ランダムだから、今日その子を呼べるかどうかは運任せだったんだけど……
僕は幸運の使者を名乗れるレベルの幸運値の高さだから、見事に呼べました! 拍手!
この宝石兎はキラリと名付けたよー。
スラリンたちと違って、ただの呼び名で、ほんとの名前を変えられるわけじゃないんだけど、ちゃんと呼んだら返事をしてくれるから十分です。
ちなみにキラリは宝石兎(土)だから、薄黄の毛色。額の宝石も金が混ざってるのかなって思うくらい、黄色い星のような感じでキラキラしてる。
だから、名前をキラリにしたんだー。
まぁ、それはともかく。
僕たちは順調にライブの準備を整えてるんだけど、演出スタッフ側は大変そう?
もふもふ愛ランドでの初ライブだから、まだ設備に慣れてないし、いろいろと不具合も出てるみたいだ。
「ちょっと、配信機器、バグってんですけど!?」
「別サーバーからの配信要望熱ヤバヤバなのに、途中で配信止まったら暴動起きるよ!?」
「途中で止まるどころか、そもそも配信できずに、私たちだけで楽しんだと知られた日には……」
バタバタと動き回っていたみんなが、顔を見合わせて固まった。
その一瞬後に「「「こわっ!」」」とガクブルし始めたんだけど、別サーバーのもふもふ教って、そんなにヤバい集団なの? 僕もちょっとこわい……
ルナが手でメガホンのような形を作り、空に向かって叫ぶ。
「運営ちゃーん! 配信機器、バグってるよー!」
『はい、どうも。出張運営ちゃん配信設備係ですよ』
シュパッと男の人が現れた。
街の人らしい平凡な見た目が、ウサギグッズにまみれた集団の中で浮いてる。
男の人も、現れた途端、周囲を眺めて『うわぁ……さすがですね、もふもふ教……』と遠い目をしてるし。ちょっと目が死んでない?
「……って、運営さん!? ここに現れるの!?」
あまりにも当たり前のように現れたから、スルーしちゃうところだった。
思わず僕が驚きの声を上げると、遅れてみんなも「「「マジじゃん!?」」」と叫ぶ。普通に受け入れて配信機器の相談をしてた人も含めて、だ。
『こんちゃー、です』
運営さんが【私は運営ちゃんアバターです】と書かれたタスキをつけながら、頭を下げた。
「運営さんにも挨拶が浸透してるぅ……」
『掲示板は常にチェックしてますからね。主に、マナー違反者の取り締まりのためなんですけど……皆さんのおかげで(?)、私どもの中でも、もふもふ教信徒が増殖中ですよ。あはは……』
運営ちゃんが遠い目をしてる。
挨拶の浸透力に呆然としてた僕もスンッとなるような情報を聞かされちゃった。
ほんとに、運営さんの中にももふもふ教が広がってるの……? なんか、ごめんね?
疲れてる雰囲気の運営さんに「これでもお食べよ……」と桃のタルトを渡したら、号泣された。
『残業続きの社畜に恵みの甘味ぃいいっ!』と咽び泣いてる。ちょっと怖い。
運営さんの偉い人は、職員さんがストレスにやられる前に、お休みをあげるべきだと思う。
『モモさんたちが大人しく普通の攻略をしてくれたら、残業もなくなるんですけどね……』
「え、僕、大人しく普通に楽しんでるだけだよ?」
きょとんとしながら事実を告げたのに、運営さんにジト目で見つめられたのは遺憾の意!
それはともかく。
運営さんは本当に配信機器のチェックのために登場してくれたそうだ。
というのも、今回使われる配信機器は、まだどのサーバーでも使われたことがない最新式で、バグが起きる可能性が非常に高いと予想されていたかららしい。
内部から修正する必要があるんだってー。
『正直、まだ実装するつもりはなかったんですよ……でも、予想以上にもふもふ愛ランドが早くに整備されて、絶対コンサートするつもりだ、って察した当社の強火モフちゃん担──もふもふ神さま信者が、最新式配信機器を実装しろ、とうるさくて……』
「うん? 途中で何か聞き覚えのない言葉が……モフちゃん?」
聞き返したら、目を逸らされた。その態度が、深く聞かないでください、と伝えてくる。
よくわかんないけど、ちょっと運営さんが可哀想になったから、スルーするね。
いつの間にかライブ準備に参加していたユリが、真面目な表情で「社畜には労りの心を持って接しましょう」と言ってきた。
なんか、実感に溢れてるね……お疲れさま。
運営ちゃんと涙目で手と手を取り合い社畜同盟を組んでるユリを見て、僕はソッと目を逸らす。
大人って大変だね。
僕のもふもふパワーでちょっとは癒せたらいいな!
もふもふ愛ランドでの初コンサートをするよ!
コンサート参加条件は、現在ログイン中で、もふもふ教徒であることのみ。もふもふ愛ランドのコンサート会場が広いからできることだよ。
でも、リアル時間が平日の昼間だから、参加者はだいぶ限られちゃうね。
タマモたちが後から映像を見られるようにしてくれるらしいし、参加できない人にも優しいよ。
「ライト係、お願いしますねー」
「音響バッチリです!」
「演出、これで足りる!?」
「いけるいける。正直モモさんがいれば、おーるおっけー」
「甘えるな! モモさんを最大限に輝かせてこその、もふもふ教だぞ!?」
とっても楽しそうに準備してくれてるね。
そんな様子を見ながら、僕はスラリンたちと打ち合わせ中。
スラリンたちは即興でもいい感じに合わせてくれるくらい凄いパフォーマーだ。
でも、やっぱりサーバーナンバー1のもふもふ神アイドルとしては、突然のライブであろうと、高い完成度を目指したい。そのためには、打ち合わせは大切!
本日のライブのパフォーマーは、スラリンとユキマル、ヒスイ、ナッティ、ストルム、宝石兎だよ。
ストルムは最小サイズでお願いして、ちっちゃい子でまとめてみた!
……え、普通に宝石兎がいるのはなんでって?
たまに屋敷の庭で宝石兎を呼んで遊んでたら、『モモは歌って踊るのが好きなの? 楽しそう!』と乗り気な子がいたからだよ。
システム【モンスターと遊ぶ】で呼べる宝石兎は毎回ランダムだから、今日その子を呼べるかどうかは運任せだったんだけど……
僕は幸運の使者を名乗れるレベルの幸運値の高さだから、見事に呼べました! 拍手!
この宝石兎はキラリと名付けたよー。
スラリンたちと違って、ただの呼び名で、ほんとの名前を変えられるわけじゃないんだけど、ちゃんと呼んだら返事をしてくれるから十分です。
ちなみにキラリは宝石兎(土)だから、薄黄の毛色。額の宝石も金が混ざってるのかなって思うくらい、黄色い星のような感じでキラキラしてる。
だから、名前をキラリにしたんだー。
まぁ、それはともかく。
僕たちは順調にライブの準備を整えてるんだけど、演出スタッフ側は大変そう?
もふもふ愛ランドでの初ライブだから、まだ設備に慣れてないし、いろいろと不具合も出てるみたいだ。
「ちょっと、配信機器、バグってんですけど!?」
「別サーバーからの配信要望熱ヤバヤバなのに、途中で配信止まったら暴動起きるよ!?」
「途中で止まるどころか、そもそも配信できずに、私たちだけで楽しんだと知られた日には……」
バタバタと動き回っていたみんなが、顔を見合わせて固まった。
その一瞬後に「「「こわっ!」」」とガクブルし始めたんだけど、別サーバーのもふもふ教って、そんなにヤバい集団なの? 僕もちょっとこわい……
ルナが手でメガホンのような形を作り、空に向かって叫ぶ。
「運営ちゃーん! 配信機器、バグってるよー!」
『はい、どうも。出張運営ちゃん配信設備係ですよ』
シュパッと男の人が現れた。
街の人らしい平凡な見た目が、ウサギグッズにまみれた集団の中で浮いてる。
男の人も、現れた途端、周囲を眺めて『うわぁ……さすがですね、もふもふ教……』と遠い目をしてるし。ちょっと目が死んでない?
「……って、運営さん!? ここに現れるの!?」
あまりにも当たり前のように現れたから、スルーしちゃうところだった。
思わず僕が驚きの声を上げると、遅れてみんなも「「「マジじゃん!?」」」と叫ぶ。普通に受け入れて配信機器の相談をしてた人も含めて、だ。
『こんちゃー、です』
運営さんが【私は運営ちゃんアバターです】と書かれたタスキをつけながら、頭を下げた。
「運営さんにも挨拶が浸透してるぅ……」
『掲示板は常にチェックしてますからね。主に、マナー違反者の取り締まりのためなんですけど……皆さんのおかげで(?)、私どもの中でも、もふもふ教信徒が増殖中ですよ。あはは……』
運営ちゃんが遠い目をしてる。
挨拶の浸透力に呆然としてた僕もスンッとなるような情報を聞かされちゃった。
ほんとに、運営さんの中にももふもふ教が広がってるの……? なんか、ごめんね?
疲れてる雰囲気の運営さんに「これでもお食べよ……」と桃のタルトを渡したら、号泣された。
『残業続きの社畜に恵みの甘味ぃいいっ!』と咽び泣いてる。ちょっと怖い。
運営さんの偉い人は、職員さんがストレスにやられる前に、お休みをあげるべきだと思う。
『モモさんたちが大人しく普通の攻略をしてくれたら、残業もなくなるんですけどね……』
「え、僕、大人しく普通に楽しんでるだけだよ?」
きょとんとしながら事実を告げたのに、運営さんにジト目で見つめられたのは遺憾の意!
それはともかく。
運営さんは本当に配信機器のチェックのために登場してくれたそうだ。
というのも、今回使われる配信機器は、まだどのサーバーでも使われたことがない最新式で、バグが起きる可能性が非常に高いと予想されていたかららしい。
内部から修正する必要があるんだってー。
『正直、まだ実装するつもりはなかったんですよ……でも、予想以上にもふもふ愛ランドが早くに整備されて、絶対コンサートするつもりだ、って察した当社の強火モフちゃん担──もふもふ神さま信者が、最新式配信機器を実装しろ、とうるさくて……』
「うん? 途中で何か聞き覚えのない言葉が……モフちゃん?」
聞き返したら、目を逸らされた。その態度が、深く聞かないでください、と伝えてくる。
よくわかんないけど、ちょっと運営さんが可哀想になったから、スルーするね。
いつの間にかライブ準備に参加していたユリが、真面目な表情で「社畜には労りの心を持って接しましょう」と言ってきた。
なんか、実感に溢れてるね……お疲れさま。
運営ちゃんと涙目で手と手を取り合い社畜同盟を組んでるユリを見て、僕はソッと目を逸らす。
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