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モモ視点SS
雪で遊ぼう
しんしんと雪が降る北の霊峰エリア。
「♪雪ゆきゆっき~」
さくさくと雪を踏み、かき分けるようにして進んで、本日の目的に相応しい場所を見つけた。セーフティエリアだよ。
ここで何をするかって? それはもちろん――
「こんなに雪があるなら、雪遊びしないわけにはいかないよね!」
本日はここで雪にまみれて遊びます。さすがにモンスターと出遭う場所で呑気に遊ぶ気はないから、セーフティエリアを探してたんだよ。
「【召喚】オギン、スラリン、ユキマル、ショコラ、ペタ!」
現れたスラリンたちには、防寒対策をしっかり施す。オギンはそのままで平気だ。
「きゅぃ(なにするの~?)」
「まずはかまくらを作るよ」
セーフティエリアはプレイヤーが数十人休憩できるほどの広さがあるから、いろんなものを作れそうだ。
オギン、ショコラ、ペタに雪を集めてもらって、それを僕とスラリン、ユキマルでドーム型に固める。
なかなか大きいのができそう。
「あとは穴を開けるだけだねー。みんな、頼んだよ」
「きゅぃー」
それぞれに気合いの入った声を上げたスラリンたちが、雪の塊に穴を開けていく。スライム組は吸収して効率的に雪を除いてた。
さほど時間がかからず、僕やスラリンくらいのサイズなら寛げる大きさのかまくらが完成する。
「おー、すごい! オギンたちは入れないけど」
「キュオ(別にいいわよ)」
オギンに鼻先で押されて、かまくらの中へ。吹き付ける風がなくなっただけで暖かい。
ここで七輪を出してお餅とか焼いたら、あったかくて心地よさそう。後でしようっと。
「次は雪だるま、というか雪像作りだよ!」
「ぴぅ(雪像?)」
「うん、それぞれ好きなものを雪で作ってみよう」
みんな何を作るかな? どんなものが好きなのか知れるいい機会だ。
早速雪を集めて作業を始める僕の傍では、スラリンたちが悩んでいた。
「♪雪で何作ろ~、集めて固めて削るのです~」
即興で歌いながら着々と雪像を作っていると、スラリンたちも作業を開始したようだ。横目で窺って、ちょっと首を傾げる。まだ何を作ってるかわからないなぁ。
「――でーきた!」
「くまま(なにー?)」
「桃!」
僕と同じくらいの大きさの桃です。……お尻みたいって? それは言わないお約束!
モモらしいね、と褒めてくれるみんなに「でしょー」と頷きながら、次の作品を作り始める。桃だけで終わらせるつもりはないんだよ。今度は大作になるはず。
「♪るるるーるるんるん」
「♪きゅきゅぃきゅ~」
「♪ぴぅぴぴぅぴ~」
僕のハミングに合わせて、スラリンたちも歌ってくれた。さらに楽しい気分になるね!
「きゅぃ(できた!)」
「お、スラリンは何を作って――……僕?」
ぴょんぴょんと跳ねるスラリンの前には、胸を張ったポーズの僕がいた。すごく上手!
「きゅぃ(僕、モモが好きだから)」
「嬉しいー! 僕もスラリンのことが大好きだよー」
スラリンにぎゅっと抱きつく。好きなものっていうお題で僕を作ってくれるなんて、嬉しくないわけがないよね。
「ぴぅ(ボクも作った!)」
「ユキマルも?」
ユキマルの前には、両手にケーキと串焼きを持った僕の雪像があった。スラリンもだけど、細部までしっかりと作ってあって、もはや芸術。
それで表現されてるのが、僕の何気ない日常っていうところが、一緒にいて楽しいとユキマルも思ってくれてるんだな~って伝わってくる。
「――すごい! ほのぼの楽しい気分がバッチリ出てるね!」
「くるる(できたー)」
「くまま(ショコラも~)」
「キュオ(私もよ)」
「お、揃って完成? って――全員、僕を作ったの!?」
ペタは寝てる僕、ショコラは飛んでる体勢の僕、オギンは武器の杖を掲げてる僕を作ってた。みんな僕のこと好きすぎでは? 嬉しいけど!
「僕に囲まれてるって不思議~」
まるで天兎の集団に出会ったみたいだ。
「ショコラはチョコレートのお菓子を作るかと思った」
「くまま(色がないと表現しにくいんだもん)」
「あ、一回作ってはみたんだね?」
よく見たら、飛んでる体勢の僕の傍に四角い塊があった。これ、チョコレート菓子になりかけのものだったんだね。
「ふふ、みんな上手~。嬉しいよ~」
ニマニマと笑み崩れながら、僕の作業も終了。
完成したのは――
「きゅぃ(これ、僕たち?)」
「そうだよ!」
オギンの上に乗った僕とピア、ショコラの頭の上に乗ったスラリン、ペタの頭の上に乗ったユキマル。僕の仲間たち大集合の力作です!
「ぴぅ(すごいすごい!)」
大興奮のユキマルたちとホットチョコを飲みながら雪像観賞会。
上手くできてよかった~。
この雪像はセーフティエリアにしばらく残るはずだから、たくさんの人が見に来て楽しんでくれたらいいな♪
「♪雪ゆきゆっき~」
さくさくと雪を踏み、かき分けるようにして進んで、本日の目的に相応しい場所を見つけた。セーフティエリアだよ。
ここで何をするかって? それはもちろん――
「こんなに雪があるなら、雪遊びしないわけにはいかないよね!」
本日はここで雪にまみれて遊びます。さすがにモンスターと出遭う場所で呑気に遊ぶ気はないから、セーフティエリアを探してたんだよ。
「【召喚】オギン、スラリン、ユキマル、ショコラ、ペタ!」
現れたスラリンたちには、防寒対策をしっかり施す。オギンはそのままで平気だ。
「きゅぃ(なにするの~?)」
「まずはかまくらを作るよ」
セーフティエリアはプレイヤーが数十人休憩できるほどの広さがあるから、いろんなものを作れそうだ。
オギン、ショコラ、ペタに雪を集めてもらって、それを僕とスラリン、ユキマルでドーム型に固める。
なかなか大きいのができそう。
「あとは穴を開けるだけだねー。みんな、頼んだよ」
「きゅぃー」
それぞれに気合いの入った声を上げたスラリンたちが、雪の塊に穴を開けていく。スライム組は吸収して効率的に雪を除いてた。
さほど時間がかからず、僕やスラリンくらいのサイズなら寛げる大きさのかまくらが完成する。
「おー、すごい! オギンたちは入れないけど」
「キュオ(別にいいわよ)」
オギンに鼻先で押されて、かまくらの中へ。吹き付ける風がなくなっただけで暖かい。
ここで七輪を出してお餅とか焼いたら、あったかくて心地よさそう。後でしようっと。
「次は雪だるま、というか雪像作りだよ!」
「ぴぅ(雪像?)」
「うん、それぞれ好きなものを雪で作ってみよう」
みんな何を作るかな? どんなものが好きなのか知れるいい機会だ。
早速雪を集めて作業を始める僕の傍では、スラリンたちが悩んでいた。
「♪雪で何作ろ~、集めて固めて削るのです~」
即興で歌いながら着々と雪像を作っていると、スラリンたちも作業を開始したようだ。横目で窺って、ちょっと首を傾げる。まだ何を作ってるかわからないなぁ。
「――でーきた!」
「くまま(なにー?)」
「桃!」
僕と同じくらいの大きさの桃です。……お尻みたいって? それは言わないお約束!
モモらしいね、と褒めてくれるみんなに「でしょー」と頷きながら、次の作品を作り始める。桃だけで終わらせるつもりはないんだよ。今度は大作になるはず。
「♪るるるーるるんるん」
「♪きゅきゅぃきゅ~」
「♪ぴぅぴぴぅぴ~」
僕のハミングに合わせて、スラリンたちも歌ってくれた。さらに楽しい気分になるね!
「きゅぃ(できた!)」
「お、スラリンは何を作って――……僕?」
ぴょんぴょんと跳ねるスラリンの前には、胸を張ったポーズの僕がいた。すごく上手!
「きゅぃ(僕、モモが好きだから)」
「嬉しいー! 僕もスラリンのことが大好きだよー」
スラリンにぎゅっと抱きつく。好きなものっていうお題で僕を作ってくれるなんて、嬉しくないわけがないよね。
「ぴぅ(ボクも作った!)」
「ユキマルも?」
ユキマルの前には、両手にケーキと串焼きを持った僕の雪像があった。スラリンもだけど、細部までしっかりと作ってあって、もはや芸術。
それで表現されてるのが、僕の何気ない日常っていうところが、一緒にいて楽しいとユキマルも思ってくれてるんだな~って伝わってくる。
「――すごい! ほのぼの楽しい気分がバッチリ出てるね!」
「くるる(できたー)」
「くまま(ショコラも~)」
「キュオ(私もよ)」
「お、揃って完成? って――全員、僕を作ったの!?」
ペタは寝てる僕、ショコラは飛んでる体勢の僕、オギンは武器の杖を掲げてる僕を作ってた。みんな僕のこと好きすぎでは? 嬉しいけど!
「僕に囲まれてるって不思議~」
まるで天兎の集団に出会ったみたいだ。
「ショコラはチョコレートのお菓子を作るかと思った」
「くまま(色がないと表現しにくいんだもん)」
「あ、一回作ってはみたんだね?」
よく見たら、飛んでる体勢の僕の傍に四角い塊があった。これ、チョコレート菓子になりかけのものだったんだね。
「ふふ、みんな上手~。嬉しいよ~」
ニマニマと笑み崩れながら、僕の作業も終了。
完成したのは――
「きゅぃ(これ、僕たち?)」
「そうだよ!」
オギンの上に乗った僕とピア、ショコラの頭の上に乗ったスラリン、ペタの頭の上に乗ったユキマル。僕の仲間たち大集合の力作です!
「ぴぅ(すごいすごい!)」
大興奮のユキマルたちとホットチョコを飲みながら雪像観賞会。
上手くできてよかった~。
この雪像はセーフティエリアにしばらく残るはずだから、たくさんの人が見に来て楽しんでくれたらいいな♪
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