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世の中は正しく正直に生きるのが必ずしも良いとは限らない。つまらないことをつまらないと言って何が悪いのだろう。興味が無いことに乗らないことの何が気にくわないのだろう。悪いことをしているから注意したら、楽しくしていたのにこっちが邪魔してきた悪者のように扱われる。
常に正しいと思ったことを続けていたらいつの間にか周りにいた人達はみんな離れて行った。ただ一人を除いては。
「おはよ~絃星」
あくびをしながら暢気な顔で俺にひらひら手を振るただ一人の友人。抜けているように見えて成績は良く、かといって勉強漬けな訳ではなくむしろゲーム中心の生活をしているつかみどころのない男。周りから毛嫌いされている俺の態度は、彼には全く効いていないようだった。
「一葉、またネクタイ曲がってる」
「ん~……」
一葉のよれたネクタイに手を伸ばし慣れた手つきで結び直してやる。一葉は半開きの目を擦りながらされるがままで立っていた。面倒そうな顔をするものの、本当はこの瞬間が愛しくてたまらない。
「ほら直った。良い加減に朝ちゃんと起きろよ」
「ん、いつもありがと~絃星」
全く反省してなさそうな様子だったが、ふにゃっとした笑顔を見ると全てを許してしまいそうになる。朝登校する時はいつもこんな感じだ。教室の前で別れると次第に足が重くなっていく。教室に入ってからは誰にも挨拶せずに自分の席に着いた。
「……」
一葉とは二年生になってクラスが分かれてしまった。そのせいでクラスではまた俺はひとりぼっちになった。それに比べ、一葉は友人が多くクラスに顔を見に行くといつも人に囲まれていた。まあ人当たりが良いし、賢いし、可愛いし、きっとあいつのことが好きな奴だって多いはずだ。俺にとってはただ一人の友人でも、一葉にとって俺は数多くいる友人の中の一人に過ぎないのだ。分かっていても時々、その事実を噛み締めて虚しくなる。俺は一葉がいないと学校に来るのすら苦しいってことを、一葉は知らない。
一緒に登校したり勉強したりできるだけでも恵まれているが、自分の中の欲望はどろどろと湧き出てきてしまう。一葉に俺のことだけを考えて欲しい……なんて。
常に正しいと思ったことを続けていたらいつの間にか周りにいた人達はみんな離れて行った。ただ一人を除いては。
「おはよ~絃星」
あくびをしながら暢気な顔で俺にひらひら手を振るただ一人の友人。抜けているように見えて成績は良く、かといって勉強漬けな訳ではなくむしろゲーム中心の生活をしているつかみどころのない男。周りから毛嫌いされている俺の態度は、彼には全く効いていないようだった。
「一葉、またネクタイ曲がってる」
「ん~……」
一葉のよれたネクタイに手を伸ばし慣れた手つきで結び直してやる。一葉は半開きの目を擦りながらされるがままで立っていた。面倒そうな顔をするものの、本当はこの瞬間が愛しくてたまらない。
「ほら直った。良い加減に朝ちゃんと起きろよ」
「ん、いつもありがと~絃星」
全く反省してなさそうな様子だったが、ふにゃっとした笑顔を見ると全てを許してしまいそうになる。朝登校する時はいつもこんな感じだ。教室の前で別れると次第に足が重くなっていく。教室に入ってからは誰にも挨拶せずに自分の席に着いた。
「……」
一葉とは二年生になってクラスが分かれてしまった。そのせいでクラスではまた俺はひとりぼっちになった。それに比べ、一葉は友人が多くクラスに顔を見に行くといつも人に囲まれていた。まあ人当たりが良いし、賢いし、可愛いし、きっとあいつのことが好きな奴だって多いはずだ。俺にとってはただ一人の友人でも、一葉にとって俺は数多くいる友人の中の一人に過ぎないのだ。分かっていても時々、その事実を噛み締めて虚しくなる。俺は一葉がいないと学校に来るのすら苦しいってことを、一葉は知らない。
一緒に登校したり勉強したりできるだけでも恵まれているが、自分の中の欲望はどろどろと湧き出てきてしまう。一葉に俺のことだけを考えて欲しい……なんて。
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