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いつも昼休みは図書室で自習して過ごしているが、俺はその日から図書室には行かなくなった。
「一葉を探さないと……!」
早足で廊下を歩く俺を、すれ違う人逹はみんな不審な顔で見ていた。俺はどんな顔をしているのだろう、自分でも分からない。でも、一葉にさえ嫌われなければ他の奴らにはどう思われても構わない、とさえ思うようになった。だからこそ今こうして必死に一葉を探している。
一葉は誰も居ない教室で昼寝していると言っていた。使うとしたら午後の授業で使わない教室……とりあえず理科室にでも行ってみるか。頭の中で色々と候補を上げながら理科室に向かい、暗い教室の扉を開けた。どうやら人の気配は無い。
「……ここには居ないか」
居ないならさっさと次の場所に行こう。次は家庭科室にでも行くか……と考えながらUターンして教室から出て行こうとした時、中に入ってくる人影と鉢合わせた。
「えっ!?」
「あれ、戸波?何でここに」
勢いよく教室に入ってきたのは、俺が一番会いたくない男である高橋だった。こいつやっぱり……!何も言わずに奴を睨み付けると、高橋も何かを察したようでため息をついた。
「……戸波ってさ、俺のこと嫌いだよな?」
「へえ、バカのくせに言わなくても分かるんだ。俺には何でお前がここに来たか分かるよ」
「は?……ああ、そういうこと」
お互いにはっきりとは言わなかったが、同じことをしようとしていたのは理解した。側から見れば俺逹の間には火花が散っていたことだろう。一葉はあまりにも危機感がない……すぐ近くの高橋の好意に気付かないくらいだ。眠って無防備な一葉にこの男を絶対に近付けてはいけない、と本能が感じていた。
「もう昼休み終わるし良いや。あーあ、戸波に会ったらなんか萎えたわ」
「ふん、一生萎えてろよ」
別れ際まで罵倒し合いながら教室に戻る。あの様子だと、高橋も一葉がどこで寝ているかは分かっていないようだな。こうなったらあいつに見つかる前に一葉の昼寝をやめさせた方が良いかもしれないな。それとも、あいつの付け入る隙を作らないようにするべきか……。
一葉には悪いが、絶対に高橋に取られたくないから好き勝手してやろうと決めた。
「一葉を探さないと……!」
早足で廊下を歩く俺を、すれ違う人逹はみんな不審な顔で見ていた。俺はどんな顔をしているのだろう、自分でも分からない。でも、一葉にさえ嫌われなければ他の奴らにはどう思われても構わない、とさえ思うようになった。だからこそ今こうして必死に一葉を探している。
一葉は誰も居ない教室で昼寝していると言っていた。使うとしたら午後の授業で使わない教室……とりあえず理科室にでも行ってみるか。頭の中で色々と候補を上げながら理科室に向かい、暗い教室の扉を開けた。どうやら人の気配は無い。
「……ここには居ないか」
居ないならさっさと次の場所に行こう。次は家庭科室にでも行くか……と考えながらUターンして教室から出て行こうとした時、中に入ってくる人影と鉢合わせた。
「えっ!?」
「あれ、戸波?何でここに」
勢いよく教室に入ってきたのは、俺が一番会いたくない男である高橋だった。こいつやっぱり……!何も言わずに奴を睨み付けると、高橋も何かを察したようでため息をついた。
「……戸波ってさ、俺のこと嫌いだよな?」
「へえ、バカのくせに言わなくても分かるんだ。俺には何でお前がここに来たか分かるよ」
「は?……ああ、そういうこと」
お互いにはっきりとは言わなかったが、同じことをしようとしていたのは理解した。側から見れば俺逹の間には火花が散っていたことだろう。一葉はあまりにも危機感がない……すぐ近くの高橋の好意に気付かないくらいだ。眠って無防備な一葉にこの男を絶対に近付けてはいけない、と本能が感じていた。
「もう昼休み終わるし良いや。あーあ、戸波に会ったらなんか萎えたわ」
「ふん、一生萎えてろよ」
別れ際まで罵倒し合いながら教室に戻る。あの様子だと、高橋も一葉がどこで寝ているかは分かっていないようだな。こうなったらあいつに見つかる前に一葉の昼寝をやめさせた方が良いかもしれないな。それとも、あいつの付け入る隙を作らないようにするべきか……。
一葉には悪いが、絶対に高橋に取られたくないから好き勝手してやろうと決めた。
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