【完結】ブラック企業で働く私が落ちた落とし穴の先はイケメン御曹司が住むお屋敷へと繋がっていました。

望月ナナコ

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18 【千代視点】

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ああ・・・なんて事だ。

時継様が慌てて走っていく姿を見かけたのでわらわも慌ててその姿を追いかけたのだ。

私たちはもうすぐ祝言をあげる予定だ。その準備を進めるにあたりわらわは結婚前からこの屋敷に一人で移ってきた。

時継様とは幼馴染で小さい頃から一緒に遊んでいた。幼少の頃から容姿端麗、文武両道、隙一つ無い完璧なお方だった。だからこそ物心ついた時から時継様を好きになってしまうのは必然の事だったし、許嫁に決まった時はとても嬉しかった。完璧な時継様の妻として相応しい女性になれるようそれなりに努力してきたつもりだ。

ずっとずっと一途に貴方だけを見てきた。あと少しで時継様と正真正銘の夫婦になれる・・・そう思って一日一日を楽しみに過ごしていたのに。

それなのにあの日ゆきという女が牢屋に現れてからとにかくロクな事が無かった。

牢屋から出てくる際に時継様がゆきを抱っこして現れた姿が頭から離れない。わらわだってそんな事してもらった事がないのに!馴れ馴れしく時継様と話す姿を見て虫唾が走った。

別の空間から来たなどとぬかすどう考えても怪しい女を時継様は何故この屋敷に住まわす事にしたのだろうか?毎日、毎日考えてみてもどうしても答えは見つからなかった。

それでもわらわは時継様の許嫁。一時的に取り乱してしまった時もあったが二人が会話している姿を見てもなんとか毅然とした態度をとれるように我慢していた。

時継様の妻になる女なのだから、冷静に、冷静に、こんな事で乱されてはならないのだ・・・。

それなのに・・・。

それなのに、何故今わらわの目の前で二人は抱き合っておるのだ?一体、わらわがそなたに何をしたというのか。

握り拳にギュッと力を込めてそんな二人の姿をしばらく見ていた。どうして、どうしてこの女はそんなにわらわを苦しめるような事ばかりするのだ・・・。暗がりの中で二人はわらわの存在に気付いていないようだった。そこで深呼吸し無言で踵を返し屋敷へと戻り始めた。

・・・そうか。

そっちがその気なら、わらわにも考えがある。

大切な大切な時継様をお前のような得体の知れない女になど絶対渡してなるものか・・・今に見ておけ!!

どのようにしたら二人の仲が引き裂けるだろう?あの女を、消す事が出来るだろう?

殺さなくてもよい。どうせあの女には土地勘が無いのだ。どこか遠くにでも捨ててこれれば・・・わらわはその翌日からゆきを時継様の元から離れさせるため、動き始めた。

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