普通に役立たずなので当たり前の様に追放されたんだけど明日からどうしよう

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漂流した教室編

お忍び妖精王

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 日が昇り、移動できる時間になった。全員、やはり昨日のナッツイーター襲撃で危機感を覚えたのか早めに寝てくれた。慣れない場所での夜更かしは厳禁だ。怪我人もなく状況の危うさを理解してくれたのはありがたい。常識すら通用しない見知らぬ土地に着の身着のまま投げ出されるとか、俺が彼らの土地に、でも危険を覚える。言葉が通じるだけ奇跡の様なものだ。
「おい起きろゴラァ!」
「ね、眠いだで……」
 が、この魔王らしいシンジは夜中中スマホとやらをずっと見ていてピカピカ鬱陶しくて適わなかった。夜更かしの代償は高くつく。一瞬、あの灯り便利だなって思ったけど翌日に響くならない方がいいかもしれない。
「エンタールの街に移動するよ。壁があるから、安全はある程度確保できる」
「へぇ、そんな進撃的なところが……」
「シンゲキ?」
 フィルセの先導で移動する。ハルカが時折口にする向こうの文化はよく分からないが。
「あれより危険な魔物もいるんだよな。なら壁……塀の様なもので住宅地を囲うのは当然か」
「まぁそうだな」
 ジュンイチの言う通り、ここは運よくナッツイーターしかいなかったが少しでも場所がズレてサナトリ村にでも出ていたのならもっと凶悪な魔物とクソ村人に襲われていた。ここでもこの人数を保護するとなると不十分。安全な場所に移動するのは当然だ。
「動きたくないだで……」
「おめーは強制だ! 調べることがある!」
 ただシンジは嫌がったので無理矢理連れて行く。こいつはいろいろと調べる必要があるので連行だ。
道は平坦。村と町を繋ぐ街道なので魔物はいない。危険はないが、俺が先導、フィルセがしんがりになってはぐれる者がいない様に見張る。
「はぁ? もう疲れた?」
 ほんの少し進むか進まないかの時間で、後ろから声がした。どうやらシンジが速攻で座り込んで動こうとしないらしい。単純に俺達と違って歩きなれていないのかと思ったが、他の人達が平然としている辺りこいつが根性なしなのだ。
「捨ておきたいが調べることがあって放置も出来ねぇし全く……」
 もう見捨てた方が楽なんだが、怪しすぎて調査することがこいつだけ山盛りなので置いていくことも出来ない。くっそめんどくせぇ。
「ほら置いてくぞ!」
「……」
 フィルセは放置を決めたが、シンジはダンマリを決め込んで動かない。脅しだと思っている様だが、彼女はもう置いていく気満々。この駄々っ子一人に構っていたら町に着く前に日が暮れて他の連中の命に関わる。
「置いてかないで……」
「じゃあ歩け」
 マジで置いて行かれると分かってようやく歩き出した。しかし渋々嫌々わざとらしく遅く歩くため隊列が伸びてしまう。どこまでも迷惑を……。
「おい貝塚! 真面目に歩け!」
「迷惑かけてんじゃねぇぞ!」
 さすがに仲間内からも非難が飛び交う。主に俺らに迷惑をかけていることに対して。ここまで言われても態度を改めない辺りどうしようもない奴だ。どうしようかと考えていたら、俺のところに妖精がやってきた。
「妖精王からの伝言」
「うん、なるほど」
 噂を聞きつけ、妖精王が正体を隠してこちらに接触を試みるらしい。その伝言を後方のフィルセにも妖精は持っていく。
「うん。分かった」
 そしてシンジに手を焼いていると知ると、雑に吹っ飛ばして移動を手助けしてくれる。
「だでえええええ!」
「あ、飛んだわ」
 俺も妖精王の転移魔法は体験したがあんな浮遊感のある飛び方はしない。どちらかと言えば瞬間移動という趣だ。多分あの根性なしにお灸を据える意味もあるのだろう。
「これで問題はなくなったな」
 問題とも言い難い問題をクリアして俺達はエンタールの街に戻った。大きな壁は彼らの好奇心を大いに刺激したそうだ。
「ウォールマリアだ!」
「壁だ!」
「んなに凄いか……? いや凄い壁だけどさ」
 俺は初めて来た時、結構疲れていて反応が薄くなっていたが改めて見ると建築にかなりの労力を要しただろう壁だ。先人の努力が感じられる。
「あ、いた」
 シンジは壁の近くで蹲っていた。ここまでなんだ。妖精王様結構厳しい。
「さてと……」
 俺は検証の為にスダマを持ってきた。そう、この小さな魔物の素さえ門に設置された水晶は反応する。これでシンジの奴が何者か確かめてやる。
「よし、水晶は反応するな」
 スダマを近づけて水晶が正常に機能することを確認する。水晶は赤く光り魔物の接近を知らせる。
「何そのモフモフ」
「かわいいね」
 スダマはハルカを初め、女子受けが良かった。だがこんなでも魔物は魔物。街に入れることは出来ない。
「魔物の素だよ。街に入れてあげることは出来ないから逃がそうね」
 本来なら潰すのがいいけど、こう反応がいいとやりづらいな。まぁ無益な殺生はやめておくか。それがいい。魔物になったからといってこっちに害なすとは限らないのはナッツイーターの件でも明らかだし。
 スダマがとことこ歩いている様子を見ていると、あろうことかシンジがわざわざ走り寄って足で潰した。
「ンンーッ!」
「あーっ、なんて可哀そうな!」
 放っておけばいいものわざわざ踏みつぶすとはなんて性格の悪い。
「おめー何無駄な殺生してんだよ!」
「何も悪いことしてねぇだろ!」
「君らも豹変するな……」
 女子勢がブチギレてシンジに詰め寄る。こわ。怒る気持ちはわかるけど怖い。一方シンジは黙って嵐が過ぎ去るのを待っていた。弱い奴にはとことん強く出るけど反撃されると何もできないタイプだなこいつ。
「まぁまぁ、こいつが魔物だったら晴れて街から叩き出せるから試してみるか」
 俺はシンジを引きずって門に行く。だが、水晶は無反応。魔王レベル99なのにどうしたことだ? 何か幻術でも掛かってるのか?
「チッ」
 このまま町に入れていいものか……無能のフリした脅威だと町に危険を招きかねない。
「よし、お前はここで待機だ」
「ええ?」
 俺の判断が街の命運を握るとなると、慎重にもなる。明らかに加護が魔王とか示してる奴を水晶一個で判断するのは早計だ。
「ヤダー! オラ疲れたー!」
「じゃあ加護を示せ、加護を示すって意思があれば容易にお前のジョブとレベルを周囲に知らせられる」
 こういう時に重要なのが加護だ。幻術の中でも真似するのが難しい様に作られており、自分の素性を明らかにし人間同士の疑心暗鬼を避ける機能。これを出来るか出来ないかが信用の分かれ目だ。
「……」
「やろー本格的に怪しいぞ」
 しかしここでもシンジは黙り込む。何か指摘される度にこっちが折れるまでやり過ごすってわけか……。
「フィルセ、俺がこいつ見張るから他の奴をギルドまで」
「ええ、気を付けてね」
 一応相手が魔王ということもあり、フィルセは忠告する。
「おーい、助太刀に来ましたよ」
「おお、リバストさん」
 リバストさんが状況を聞いてやってきた。既知がいるだけでだいぶ心強い。こいつの無能っぷりと加護の噛み合わなさが不気味だ。見た目通り馬鹿ならいいんだが……魔王としての能力を出したらどうなるか。
 でも無能を装って町に入るならあそこで加護を示さないのは悪手だ。とことんわけのわからない野郎だぜ。
「で、こいつは何なんです?」
「魔王だそうで。俺の目が腐ってなければ」
 本当に魔王なのかよく分からない。俺の目は腐ってしまったのか? まるで自分だけが狂ってしまうサスペンス戯曲の様な状態だ。
 しばらく二人で魔王様ことシンジを睨んで怪しいところを調べていた。しかし見ればみるほど無能にしか見えん……本当に俺の目はイカれたのか?
「お待たせいたしました」
「よ……じゃなくてニア」
 そこに来たのは人間に化けた妖精王ことニア。いや人間の振りをしていてもその人智を超えた美しさだけは誤魔化せない。
「君が噂の魔王さんですね」
 ニアがじっとシンジを見る。俯いているのににやにやしていて気持ち悪いなこいつ。
「君はどこから来たのかな?」
「フヒ……朧が丘……です」
 ニアの簡単な質問さえシンジはフヒフヒとと家畜の息遣いより不快な音を立てていた。
「出生地も普通に言えないのか」
 こいつが本当に魔王ならやり過ぎなくらい無能を演じ過ぎだろ。程度問題ってもんがある。無能を強調し過ぎて目立ってる。こういうのは目立たないのがベストなんだが……。
「オボロガオカね……。この大陸では聞かない地名ですが、海を超えたところですか?」
「ンヒ、異世界の、日本……ですね」
「異世界? ニホン?」
 ようやく有益な情報が出て来た。異世界だと? それって魔界とか天界とかそういう場所なのか? でも俺らと同じ人間に見えるんだが……。
「異世界……か」
「ニア、何か知っているのか?」
 流石は妖精王、やはり何か心当たりがある様だ。
「ええ、何でも妙な能力を持った人間が異世界なる場所から現れることがある、って伝承が各地に残ってるの。でも現れたって話だけで何かをなした、とかは聞きません。残ってる話と言えば……その人物が現れた場所のことを『異世界』と呼んでいることくらいです」
「状況が似てるな。部屋ごと飛んできたって話は?」
「聞いたことないけど……」
 伝承か。現れたところだけで功績が残っていないのは不気味なのだが。その妙な能力ってのが魔王の加護だとすると伝承に残ってもおかしくないと思うが。しかし歴史は勝者が作る。異世界から来たのが魔王の様な悪しき存在だったとすると、それを誤魔化して隠れているのか……。
「なんでここに来たのか知らない?」
「魔法で……異世界転生しました」
 やけに正直にシンジは答える。魔法で異世界に、転生? 転移ではなくか? 転生って生まれ変わることだろ?
「どういうことだ?」
「さぁ? とりあえず加護を示してみて。こんな感じで」
 ニアは自分が妖精王であることを明かせないので、俺に手本を見せさせる。
「加護を示せ」
「か、加護を示せ……」
 見様見真似で加護を示すシンジ。その紋章は見覚えのないもので、文字はしっかり『魔王レベル99』を示す。
「うん、魔王だね」
「魔王だな、よかった、目は腐ってなかった」
 こうして客観的にシンジが魔王であることが詳らかとなる。水晶は反応しないが魔王なので街に入れるわけにはいかないな。テイマーの魔物はハッキリ無害だってわかるんだが……。
「よし、ここに隔離しましょう」
 ニアは門の外にテントの様なものを呼び出す。
「ええ……オラここ……?」
「悪いですが、町の人の安全には変えられないですから。入り用のものがあったら妖精に伝えてください」
 渋るシンジを妖精の力でテントに押し込むニア。これでとりあえず大丈夫だろう。
「さーて、仕事も終わったし少し付き合ってくれませんか?」
「え?」
 ニアは用事を済ませると俺に頼み事をする。人間の姿で街に降りてくるのは珍しいのだろうか。ここ数日は緊急事態が多くて出ずっぱりな印象もあったが、本来は人と交わらずに生きている存在だ。
「少し買い物をですね。こちらへ」
 俺が妖精王に連れていかれたのは、服屋である。さすがに街なだけあって女物の服もいい素材やデザインのものが充実している。
「服?」
「ええ、人間に馴染まねばならない時にあまり古臭くてもいけませんから」
 ニアは魔王の鎧の一件で人間の社会を監視する必要性を感じたのか、人間の服をご所望であった。
「それだったらフィルセでも連れてくれば……」
「あなたもいずれこういう場面が来ます」
「?」
 服選びなら同じ女性のフィルセに付き添ってもらったほうがいいと思うけど、あいつもその辺無頓着そうだしな。せっかく美人さんなのに。まぁ、いろんな目線で見て不自然じゃないかどうかの判断は重要だ。
「あ、噂をすればなんとやら」
「魔王のことは済んだの?」
 店に入ると、既にフィルセとハルカ、そして数人の少女達がいた。
「ああ、とりあえずはな」
「そう。……で、私は何をされているんだ?」
 フィルセはハルカに髪をいじられていた。何かを抜いている様に見えるが。
「枝毛だらけじゃない。ちゃんとコンディショナーしてる?」
「なによそれ」
 髪をケアする習慣はこの地域になくもないが、案の定というべきかフィルセは知らなかった。
「こんでぃしょなぁというのは存じ上げませんが、髪は大事ですよ。魔力が宿る場所です」
「私戦士職なんだけど」
 へぇ、ニアがそう言うんならそうなんだろうな。そういえば魔法職の奴って男でも髪長いイメージある様なない様な。
「で、何しにきたんだ?」
「ええ、みんなの服をね。採寸に時間掛かると思ったけど……」
 一体何日帰るのに掛かるのか分からないのに着た切り雀ではいけない。そういうことで服屋に来たんだろうけど、結構な人数いるので用意するのは大変かに思われた。
「フリーサイズにしたから大丈夫だよ」
「フリー?」
「大雑把に誰でも着れるサイズね」
 ハルカが見せたのは麻のワンピース。なるほど女子はこれで通すつもりか。それならあとは男子のズボンを用意してやればいいから必要な費用も期間もぐっと減る。店の在庫でなんとかなりそうだ。
「足りない分は取り寄せてもらうとして……そんな適当でいいの?」
 フィルセはあまりの質素さに少し物足りなさを感じていた。
「お金だって無限にあるわけじゃないでしょ?」
「いや、使う時に使わないと。地獄にお金は持ち込めないから」
 あのオーバーワークで結構なお金が溜まっていたのか、彼女としてはここでドバっと使うつもりだったらしい。
「俺も出すよ」
「あんたは明日の飯にも困るでしょ」
「いつの印象で話してんだよ!」
 俺も少し肩代わりしようとしたが、断られてしまった。まだ衣食住を欠く貧乏バスター崩れのイメージが付きまとうのか。
「もともとバスター向いてないのが無理にやってんだから、そのお金は貯めておきなさい」
「いや向いてねぇけど街の平和を守る役には立てるようになったと思うんだがな……最近のごたごたで加護のレベルも上がったし、見ろよこれ」
 俺は手から光の紐を伸ばして見せる。審問官の新たなスキル、ルクスワイヤだ。簡単な拘束に加え、自由に動かせる鞭の様な使い方も出来る。
「どっちにせよ、あんたは貯めておきなさい。余裕ある方じゃないでしょ」
「たまにはかっこつけたいんだがなぁ……」
 なんというかこの辺女性陣が逞しくて俺いいとこ無し。リバストさんくらいかっこつけれればなぁ。
「簡単な方法がありますよリュウガ」
 いつの間にか姿を消していたニアの声がする。それも二つ。店を見渡すと、試着室が二つカーテンを閉めている。あれ? 声が両方から聞こえる?
「どちらが似合ってますか?」
 同時にカーテンを開けて現れたのは分身したニア。片方は白いワンピース、もう片方は農夫が着る様なオーバーオールだったが、野暮ったい印象がない。
「うわ息をする様に分身しないでくださいびっくりしたなぁもう」
 しかし急に分身されると驚きが先に来てしまう。何故かハルカが溜息をついていた。
「そういうところよ……まぁ素朴なところがいいとこだと思うけど」
「え? なんかミスった?」
 どうやらせっかくのチャンスを棒に振った様だ。何が何やら全くだ。
「でも男物なのにこうも見違えるものなのね……」
 フィルセはニアの着こなしに唸っていた。確かに、服の分類という壁を超えた様に見える。
「うちのとこじゃ見慣れたファッションだと思ったけど……モデルさんみたいな人に目の前で着こなされるとその凄みを改めて感じちゃう」
 ハルカの住んでいた土地では一般的な着こなしだったらしいが、それでも衝撃を受けていた。
「え? もしかして遠い土地だと見たことのない服があるの?」
 話に食いついてきたのは服屋の店員をしているお姉さん。普段はミシンに向かって集中しているそばかすの物静かな女性だが、やはり服屋をしているだけあって衣服への興味は人一倍強いのか。
「はい。逆にこっちで初めて見る様な服もありますけど」
「教えてほしいです。お代まけますから」
 なんか話が進んで費用が浮いたぞ。街に到着した若者たちは少しずつ生活の基盤を築いていた。
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