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三章ー鋼鉄の王国ー
58 転移者 対 転生者
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「話が合えば魔王軍に引き込んだかもしれないけど、お前要らないや。…………死ね。《空間収納》」
奴の詠唱と共に現れた魔法陣が俺の真上に輝くと、同時に煌びやかな槍が雨の如く降り注いで来た。
俺は慌てて後退しつつ、お馴染みの詠唱で相棒を別次元から呼び出す。
「《剣招来》っ!」
幸い次元を切り裂かずとも避けきれたので、剣の能力を見せない状態で構えた。
恐らくガンゾルド戦で散々真上からの攻撃を避けたからこそ出来た事だろう。人間は頭上が死角らしいので、今後は更に避けるパターンを考えておいた方がいいかもしれない。
「へー。お前も別空間に物を収容出来るのか。でも詠唱が違ったな。ブレイドコールって事は、武器専用の空間収納ってとこか?」
こいつ、恐らく俺と同じく多くの作品に触れてきたからだろう、勘が鋭い。
正しくはこの黒剣しか出せないが、あまりに情報を渡せば正確な戦略を立てられる恐れがある。
ここは慎重に動きつつ、決め手の技は温存しておく必要がありそうだ。
「そっちは瞬間移動に鑑定スキル、それに加えて収納スキルまで持ってるのか。便利でいいね。俺はコレしか取り柄が無いよ」
俺が黒剣を見せびらかすように前に出すと、青年は再び右手を突き出す。
「そうみたいだな。ま、それは運が悪い自分を恨んでくれ。《アイス・スプラッシュ》」
詠唱と共に魔法陣が浮かび上がり、そこから無数の氷塊が飛んで来た。
これもガンゾルド戦で似たような技を受けたので、幾つかかすりつつも避ける。
次元を斬って躱した方が楽ではあるが、奴に勝てるとしたらこの剣の特性を知られる前に使う所にあると思われるので、限界までとっておきたい。
「魔法まで使えるのか、もしかして全属性適正有りだったりするのか?」
「へっ、それは実際に喰らってみてのお楽しみだ」
さりげなく探りを入れるも、ひらりと躱され今度は両手を突き出してくる。
「《ファイア・ショット》! 《ライトニング・ボルト》ォ!」
ここだ。
俺は奴が直線状に炎と雷の魔法を放ってきたので、奴に向かい曲線を描くように跳躍した。
流石に連発は出来ないだろう。
そんな考えを見抜いたかのように、青年は頬を歪めて左手を空の俺に向けてきた。
「残念だったなぁ。これで終わりだ。《ブリッツ・アローズ》ッ!」
すると、眩く光る幾数もの矢が、俺に向かって放たれる。
ただでさえ避けにくいのに視認する事すら困難な良い技だと思うが。
俺はここまで読んでいた。
賭けるなら……ここだ。
「う、おォ……っ!」
短く咆哮しつつ、自らの真横を黒剣で切り裂く。
これにより今まで隠していた次元断絶が起き、それにより生まれた狭間に次々と光の矢が吸収されていく。
幸い俺に向かっていた矢の全てはしなやかに方向を変え別次元へと転送された。
奴が呆気に取られているうちに、決めてみせる!
俺は真横にぴたりと剣を起き、ガンゾルドを倒した剣技を頭に浮かべる。
すると大気中の魔力であろう力が、剣に染み渡り一定の量を保持した所で眩く輝き出した。
そして、魔力による速度ブーストに押されながら、スキルにより脳に刻まれた秘技を発動する。
「ーー〈次元一文字〉」
静かに、そして確実に、俺は地平線をなぞるように剣を振るった。
しかし。
「《空間収納》」
奴の詠唱と共に現れた“何か”に、剣技を止められた。
黒剣を振り抜けなかったため、当然次元も引き裂けない。
「なっ……?」
思わず、そんな言葉が零れてしまう。
「危ないな……コイツを出さなきゃ殺られてたぜ」
その言葉の目の前のオーラに威圧されてか、寒気のした俺は一瞬で真後ろに飛びずさった。
視界が開けた事により確り確認出来たソレは。
所々金で装飾された、真っ白な美しい大剣だった。
「コイツの名前は聖光大剣エクスケイン。お前の黒い剣と、どっちが強いかな」
不敵な笑みを浮かべる敵に対し、俺は冷や汗をかくことしか出来なかった。
奴の詠唱と共に現れた魔法陣が俺の真上に輝くと、同時に煌びやかな槍が雨の如く降り注いで来た。
俺は慌てて後退しつつ、お馴染みの詠唱で相棒を別次元から呼び出す。
「《剣招来》っ!」
幸い次元を切り裂かずとも避けきれたので、剣の能力を見せない状態で構えた。
恐らくガンゾルド戦で散々真上からの攻撃を避けたからこそ出来た事だろう。人間は頭上が死角らしいので、今後は更に避けるパターンを考えておいた方がいいかもしれない。
「へー。お前も別空間に物を収容出来るのか。でも詠唱が違ったな。ブレイドコールって事は、武器専用の空間収納ってとこか?」
こいつ、恐らく俺と同じく多くの作品に触れてきたからだろう、勘が鋭い。
正しくはこの黒剣しか出せないが、あまりに情報を渡せば正確な戦略を立てられる恐れがある。
ここは慎重に動きつつ、決め手の技は温存しておく必要がありそうだ。
「そっちは瞬間移動に鑑定スキル、それに加えて収納スキルまで持ってるのか。便利でいいね。俺はコレしか取り柄が無いよ」
俺が黒剣を見せびらかすように前に出すと、青年は再び右手を突き出す。
「そうみたいだな。ま、それは運が悪い自分を恨んでくれ。《アイス・スプラッシュ》」
詠唱と共に魔法陣が浮かび上がり、そこから無数の氷塊が飛んで来た。
これもガンゾルド戦で似たような技を受けたので、幾つかかすりつつも避ける。
次元を斬って躱した方が楽ではあるが、奴に勝てるとしたらこの剣の特性を知られる前に使う所にあると思われるので、限界までとっておきたい。
「魔法まで使えるのか、もしかして全属性適正有りだったりするのか?」
「へっ、それは実際に喰らってみてのお楽しみだ」
さりげなく探りを入れるも、ひらりと躱され今度は両手を突き出してくる。
「《ファイア・ショット》! 《ライトニング・ボルト》ォ!」
ここだ。
俺は奴が直線状に炎と雷の魔法を放ってきたので、奴に向かい曲線を描くように跳躍した。
流石に連発は出来ないだろう。
そんな考えを見抜いたかのように、青年は頬を歪めて左手を空の俺に向けてきた。
「残念だったなぁ。これで終わりだ。《ブリッツ・アローズ》ッ!」
すると、眩く光る幾数もの矢が、俺に向かって放たれる。
ただでさえ避けにくいのに視認する事すら困難な良い技だと思うが。
俺はここまで読んでいた。
賭けるなら……ここだ。
「う、おォ……っ!」
短く咆哮しつつ、自らの真横を黒剣で切り裂く。
これにより今まで隠していた次元断絶が起き、それにより生まれた狭間に次々と光の矢が吸収されていく。
幸い俺に向かっていた矢の全てはしなやかに方向を変え別次元へと転送された。
奴が呆気に取られているうちに、決めてみせる!
俺は真横にぴたりと剣を起き、ガンゾルドを倒した剣技を頭に浮かべる。
すると大気中の魔力であろう力が、剣に染み渡り一定の量を保持した所で眩く輝き出した。
そして、魔力による速度ブーストに押されながら、スキルにより脳に刻まれた秘技を発動する。
「ーー〈次元一文字〉」
静かに、そして確実に、俺は地平線をなぞるように剣を振るった。
しかし。
「《空間収納》」
奴の詠唱と共に現れた“何か”に、剣技を止められた。
黒剣を振り抜けなかったため、当然次元も引き裂けない。
「なっ……?」
思わず、そんな言葉が零れてしまう。
「危ないな……コイツを出さなきゃ殺られてたぜ」
その言葉の目の前のオーラに威圧されてか、寒気のした俺は一瞬で真後ろに飛びずさった。
視界が開けた事により確り確認出来たソレは。
所々金で装飾された、真っ白な美しい大剣だった。
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