異世界転生したけど殺されました

勇崎シュー

文字の大きさ
6 / 38
最悪のプロローグ

6話 適性審査

しおりを挟む
「人によって、使える魔法は異なるわ。たとえば、火属性の魔法ならば、火の適性のある人間でなければ使えない、とかね」
「エリュ先生、質問です。属性は全部で何種類あるのですか?」

 俺が手を上げ質問すると、エリュはため息をつき顔を横に振る。

「貴方そんなことも知らないの?空が青いのと同じくらいの常識なのに。まぁいいわ。基本の属性は全部で6つあると言われているの。火、水、風、土、光、闇の6つね」

 成る程、やっぱ四大元素と光、闇での構成か。

「ところで、その適性ってのはどうやったら分かるんだ?」
「簡単よ。何でもいいからその属性の魔法を使ってみればいいの。まぁ、あまりにも強大な魔法で試しても、魔力不足で使えないかもしれないから、初級魔法で試すのが一般的ね」
「成る程、じゃあその初級魔法ってのを教えてくれ。多分全属性使えると思うけど」
「......?前向きなのは良いことだけれど、流石に全属性は使えないと思うわよ。二属性使える人でさえ珍しいのだから」
「まぁ、いいからいいから」
「......じゃあ先ずは火属性からよ。魔法を使うには、その魔法の固有名を詠唱して、体内の魔力を外に絞り出すイメージでやるの。因みに火属性初級魔法の固有名はザ・ファイアよ。やってみて」

 成る程、ザ・ファイアか。じゃあ俺が独学で魔法を使おうとしたとき、結構惜しかったんだな。
 問題は魔力の方だ。身体の中の魔力と言われても、今まで感じ取った事なんか一度もないし、正直コツを掴むまで大変そうだ。

「んんー!」

 歯を食い縛り、魔力を高めようと踏ん張る。

「ザ・ファイア!」

 右手を思い切り前に出し、叫ぶが、魔法らしきものは出ない。

「「............」」

 暫く無言になる俺達だったが、耐えきれなくなったのか、エリュが口を開いた。

「どうやら火属性の適性は無いみたいね。次は水属性で試してみましょう」

 その後、水、風、土と初級魔法を繰り出そうと試みるが、それらしきものは一切出なかった。
 そもそも、これは俺が魔力を上手くコントロール出来ていないからでは、とも思ったが、次の瞬間、その理屈は覆される。

「ザ・レイ!」

 俺が光の初級魔法を繰り出すと、突き出した右手から、小さな光がぱあっと溢れる。

「やった!俺にも魔法が使えたぞ!」

 一瞬、異世界人には魔法が使えないのでは、とも思っていたので安心した。
 でも魔力コントロール関係なく光属性は放てたので、俺は全属性使えるわけでは無いことが判明した。
 普通こう言うのは全属性使えるものだと思うのだが......。
 まぁ、深く考えないようにしよう。

「おめでとう。次は闇属性ね。闇属性の初級魔法は、ザ・ダークよ」
「おし、ザ・ダーク!」

 そう叫ぶと、今度は掌から黒い靄のようなものがもあっと溢れる。なんかちょっと気持ち悪い。

「おっ、闇属性もでたぞ」

 全属性使えると思っていたので、少し感動が薄くなってしまったが、エリュいわく二属性使えるのは珍しいらしいので、俺は嬉々としてエリュに結果を伝える。

「......貴方、闇属性が使えるの?」

 エリュは不安そうな、それでいて少し嬉しそうな顔で、俺にそう問う。

「いや、今見てたろ。どうやら俺は、光と闇の属性が使えるみたいだな」

 俺が自分の握り締めた右手を見ながらそう言うと、エリュは不安そうな声でそうと呟いた。

「奇遇ね。私も光と闇が適性なの」
「マジ?すげぇ偶然だな」

 俺が感心し、再びエリュを見るが、何故かエリュは嬉しそうでない。

「やっぱり、知らないのね、コウキは」

 俺が何を、と聞く前に。

「コウキ、闇属性の魔法は使っちゃ駄目よ。闇属性は、悪魔の魔法だから」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。 異世界転生しちゃいました。 そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど チート無いみたいだけど? おばあちゃんよく分かんないわぁ。 頭は老人 体は子供 乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。 当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。 訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。 おばあちゃん奮闘記です。 果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか? [第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。 第二章 学園編 始まりました。 いよいよゲームスタートです! [1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。 話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。 おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので) 初投稿です 不慣れですが宜しくお願いします。 最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。 申し訳ございません。 少しづつ修正して纏めていこうと思います。

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜

霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……? 生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。 これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。 (小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...