S級冒険者の子どもが進む道

干支猫

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廻り合い、交差

第百三十九話 特別閑話 スノードロップ

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小さな村、いくつもの村が大陸中のそこかしこに点在している。
そんな中の一つ、ヨハンの生まれ故郷のイリナ村はこの時大雪に見舞われていた。

「ゆきだぁっ!」

窓枠に手を置き、つま先立ちで外の雪を眺める寝間着姿の幼い子どもの姿。
パチパチと音を立てるのは、部屋の中の暖炉。薪がくべられ、暖炉の横には大きな本棚があり、いくつも本が並べられていた。

繰り返しパチパチと鳴らす暖炉の熱で室温が程よく保たれている部屋の中、台所では女性が料理をしており、男性は机に座り料理が仕上がるのを待っている。

日も暮れた中、これだけ雪が降れば外ですることなどなにもありはしない。朝になれば雪かきが待っているが今は雪が止むまでは大人しく過ごす。
そんな大人の事情を考えることなく楽しそうに積もる雪を窓枠に手を置いて見ていたのはヨハン。

これはヨハンが四歳の頃の話。

窓の外からわくわくして雪を眺めるその後ろ姿を微笑ましく見ているエリザはアトムの分の料理を机に並べる。

「ふふふっ。これぐらいの子は可愛いわね」

「そうかぁ? 俺がこれぐらいの頃は食うに困ってひもじい思いしてたからこんな呑気にしてられなかったけどな。それにもしこんな雪が降ってたら確実に凍死してたな」
「そうよね。ごめんなさい」

そうアトムは料理を口にしながら時折片肘を着いてヨハンの様子を眺めていた。
アトムが幼い頃に育った環境は劣悪で、およそ平和に育ったなどとはとても言えない。

「はいどうぞ」
「さんきゅ」

料理が少し進んだ頃、エリザが運んで来たのはほんのりと湯気の立っている酒。アトムはそれをゆっくりと口に運ぶ。

「かぁー、うめぇ! にしても雪を見ながら飲む酒ってのもまた乙だぜ! いやーこういうのが幸せなんだよなぁ!」
「もうっ!ほんと調子いいのだから」

満足そうに少し顔を赤くさせるアトムの様子を見て腰に手を当て微妙に呆れるエリザはそのままアトムの横に座った。

「まぁでも確かに私も幸せよ。今は、だけどね」

コトンとアトムの肩の上に頭を乗せるエリザ。

「……ああ」

ちびっと酒を飲み、僅かに鋭い目で遠くを見るような仕草をするアトム。

「あの時はもう死に物狂いで生き抜いて来たからな。生きた心地しないこともあったし。 それが今はこうだもんなぁ」
「死を覚悟したことなんて数え切れないわ」
「まぁ今が幸せならそれでいいじゃねぇか。人生なんてわからねぇもんだな」

アトムはエリザの背中に腕を回す。

「……まさかあなたからそんな言葉が聞ける日が来るなんて思ってもみなかったな」

そこでアトムはエリザの顎を二本の指先で持ち上げ自分の方に向ける。うっとりとアトムを見るエリザは母親の顔をなくして女の顔になっていた。

そこにトタトタと音が聞こえ、二人で目だけ動かすとヨハンが走って来る姿が見える。

「ねぇねぇおかあさん! えほんよんでよ、えほんっ!」

窓枠に置いていた手を離したヨハンは一直線にエリザの下に向かっている。

「はいはい。わかりました。ほんとヨハンは本が好きね」
「あっ……」

顎にかけられていた指を離してエリザはすくっと立ち上がり、暖炉の横にある本棚に向かった。

「おいおい。今は俺と母さんの時間だろ?」
「ヨハンがせがむんだから仕方ないじゃない。またあとでね」

背中越しに手をひらひらとさせるエリザはもう母親の顔になっている。

「ちぇっ、ヨハンが生まれてから俺の優先順位下がっちまったな」
「ふふっ」

顎に手を送り、机に肘を立てて不貞腐れるアトムを見てエリザは小さく笑う。
そうして本棚の前に屈んで本の背表紙をいくつかなぞった。

「えっほんー、えっほんー」
「そうねぇ。どれにしようかな――あっ、そうだわ。丁度これが送られてきたのよ」

そう小さく呟き選ぶ。
本棚から一冊の本を取り出して振り返ると、後ろにはヨハンが指を咥えてエリザの背中越しに本棚を覗き込んでいた。

「これってー?」
「ふふふ。それは後のお楽しみ」

小さく笑いながらエリザはヨハンを抱きかかえると再びアトムの横に座りヨハンを膝の上に座らせる。

「さーって独り者の俺は寂しく風呂にでもいくかぁ」

ガタンと立ち上がるアトムなのだが、ぐいっと身体を斜めにさせた。
エリザが腕を引いており、アトムの耳に顔を近付ける。

「そんなことないわよ。愛してるわ。あ・な・た」
「なッ!?」

突然の愛の囁きに動揺したアトムは目が泳ぐ。

「ふ、風呂に入ってくらぁ」
「はい。いってらっしゃい」

笑顔でアトムの後ろ姿を見送り、アトムは動揺したまま部屋を出て行った。

「おとうさんどうしたの?」
「なんでもないわ。ちょっと恥ずかしがっていただけだから」
「なんでぇ?」
「それはヨハンが大きくなったらわかるわよ」
「ふぅん」

口元に指を送り疑問符を浮かべて首を傾げるヨハンなのだが、それ以上の疑問を抱くことなくすぐさま思考を切り替える。

「ねぇねぇ、きょうのごほんはなあに?」
「えっとね。今日は新しいのよ」
「やったあっ!どんなのどんなのっ!?」

目をキラキラとさせて膝の上でエリザを見上げるヨハンはもう待ちきれない。

「慌てないの。せっかく雪が降ったから今日は寒い土地のお話をしようと思うの」
「さむいとち?」

再度唇に指を当てて首を傾げるヨハン。

「そうよ。とてもとても寒い土地の話よ」
「うー……もっとさむいところがあるのぉ?」

両腕でがっしりと身体を掴むヨハンは、寒い土地を、どれぐらい寒いかまではわからないまでも物凄く寒いのだと理解して歯をガチっと鳴らす。

「ええ。ここよりももっと寒いところがあってね。お母さんもお父さんもそんなところをいっぱい見て来たのよ」

本から視線を外したエリザは窓の外に顔を向け、降りしきる雪を見た。
どこか懐かしそうに、思い出すように言葉にする。

「へぇー」
「じゃあ読むわね」
「うん!」

エリザの膝の上で足を交互に揺らしながら母の言葉を楽しみにして耳を傾ける。

「むかしむかし、とある国ではもうすぐ春が近づく中、大雪に悩まされたの。ヨハンが見たこともないようなもっと多くの雪。毎日雪が降るような国のことね」
「うんうん」

何度も頷くヨハン。

「その国ではね――」

その国、国の中の半分を雪が埋める土地にある国では雪の精のもたらす力が信じられている。
雪は春を告げる神聖なものであり、とても人の力でどうにかできる、抗えるものではないと考えられていた。
事実、雪解けを迎えるとその土地は、どういうわけか作物の実りも良く、それは雪の精の恩恵であるとされていた。

「ゆきのせいって?」
「雪の力が使える精霊さんのことよ」
「へぇー」

しかし、そんなある時、雪が今まで以上に降りしきることがあり、その土地に住む人々は一体どうしたのかと困惑することになる。

『こんなに雪が降るなんて珍しいの』
『止むまで大人しくするしかないな』

村人たちが困り顔で話す中、これだけの雪の降る理由がわかったのはそれから三日後のこと。

一人の傷付いた旅人が民家に転がり込んできた。

『旅の方かね? 一体どうされた?』
『た、助けてくれ! な、仲間が……――』

そこで旅人は意識を途絶えさせ、困った村人はとにかく旅人をベッドに寝かせることにする。

そうして介抱をして半日経った頃、旅人が目を覚ました。

『おや、起きたか? 大丈夫か?』

村人は旅人に温かいお茶を差し出す。

『……すまない。助かった』

申し訳なさそうにする旅人は軽くお茶に口をつけたあと、ゆっくりと部屋の中を見渡した。
部屋の中には雪国らしく、暖かくなるように暖炉を設けられているのはもちろんなのだが、他に目を引くのは壁に飾られている大きな額縁に入った一枚の絵。

『あれは?』
『ああ。あれはこの土地に伝わる雪の精じゃ』

絵の中には雪と同じような白い精霊が青々とした空を陽気に飛んでいる姿が描かれていた。
その地面はおよそ今外に見られるような雪に覆われた景色ではなく、土の地面が覗いた雪解けであり、その中には赤や桃といった小さな花の蕾がある。

『あれが……』
『知っておるのか?』
『……ああ。あんな…………あんな可愛いもんじゃなかったけどな』

旅人は俯き加減に話すその表情は恐怖に駆られていた。

『どういうことだ? そういえば仲間がどうとか言っておったが……』

旅人の言葉や様子を訝し気に見る村人。
それから言い淀んでいる旅人からなんとか詳しく事情を聞いた村人は驚愕する。

それは、旅人はただの旅人ではなく冒険者であり、行き倒れた理由がその雪の精を捕まえにきたというのだから。

『――なんということを』
『そんなやつほっておけよ』
『そうだそうだ!』
『じゃが、このままでは……』

村人は冒険者であった旅人から聞いたその話を、大雪が降る中、長老のところへ赴いて話を聞かせている。
その中には村の若い連中の姿もいくらかあり、若い連中は自己責任だとばかりに怒りを露わにしていた。

『ああ。マズいことになった』
『どういうことだ?』

若い連中が顔を見合わせて疑問符を浮かべる中、長老が向けられるのは外の大雪に対して。

『さすがにこれだけの雪が降るなどとはいくらなんでもおかしいとは思っておったが、これは雪の精が怒っておるのじゃ』
『あっ……』

若者たちは思わず唖然とする。

『だ、だからそんなやつ放っておけばいいじゃねぇかよ!』

若者の一人が声高に声を上げるのだが、長老は首を左右に振る。

『もう遅い。こうなった以上雪の精の怒りを鎮めるのが先じゃ』

長老のその言葉に反論する者は誰もいなかった。
その場にいる全員がそれをしなければいけないのはわかっている。

『でも…………どうやって?』

この大雪の中、視界がほとんど確保できないほどの吹雪のなか雪の精を見つけ出さなければいけない。
それも、ただ見つけるだけではなく、怒っている雪の精をなんとかして鎮めなければいけないのだ。

「――ゆきのせいはどうしておこっているの?」

そこで話を静かに聞いていたヨハンは母を見上げながら疑問符を浮かべる。

「そうね。急に知らない人に連れていかれそうになったから怒ったのよ」
「うん。それはいけないよねぇ」
「ええ。いけないことよ。だからお母さんたちは――」

エリザは苦笑いして小さく首を振った。

「いえ、彼らがなんとかしてくれたのよ」

すぐさま言い直して再び本の中に、自分達のことが描かれた内容の本にその視線を向ける。


『本当に行ってくれるのか?』
『まぁどっちにしろ俺達もそこに用事があったしな』
『まさかお主たちも雪の精を!?』
『ちげぇっつの。俺達は雪の精の涙。雪の滴が欲しいだけだからさ』

雪の滴。
春が近づく頃、雪の精が涙を流したその結晶のことであり、それが稀少な物だということは村人なら誰もが知るところ。
雪の滴を得るためにはいくつか条件もあった。

『雪の滴か。果たして今の雪の精がそれを出してくれるかどうかわからぬぞ?』
『怒り狂ってんだろ? まぁなんとかしてみせるさ』

そうしてその村に滞在していた四人組は長老の家を出て行く。
少し歳のいった半裸で身体の大きな男に、若い男女。それに見かけは若いが話し方に年季を感じさせる女性の四人。

その四人は前日に村を訪れていたのだが、あまりにもひどい吹雪の為に一時長老の家に滞在させてもらっていたのだった。
降雪が落ち着けば雪の精の下を訪れるつもりだったのだが、こうなっては事情が変わる。

『あんなやつらに任せて大丈夫なのですか?』

四人の背を見送る中には懐疑的な声も聞こえた。
この大雪の中で雪の精を探しに出るなどということはいくらなんでも無謀。死にに行くようなもの。それどころか、余所者に自分達の村のことを任せても良いものかどうか。

しかし、長老の見解は違う。

『ウム。儂も様々な冒険者を見て来た。しかしじゃ。あのような者達は初めてじゃ』

人数や年齢に装備のことではない。
眼光の鋭さや佇まい、この雪の中でも迷うことなく出て行けると判断したその自信。決して慢心ではなく成し遂げられる可能性があると多くの人間を見て来た長老の経験にそう思わせた。

そうして四人は吹雪の中を歩き進む。

『なぁ、とりあえずそのスノーウッドってとこに行けばいいんだよな?』
『ええそうよアインツ。シルフィさん場所は問題ないですよね?』
『もちろんじゃエルネア』

エリザの持つ本の登場人物達、それは創作物ともあり、実名を若干変更される程度で済まされていた。

「(ほんとここを変えただけで内容はほとんどまんまだなんて手を抜いているわよね)」

エリザが読み聞かせしながら苦笑いするのは、その本に出てくる登場人物の頭文字が自分達と同じ。

アトムがアインツ。エリザがエルネア。シルビアがシルフィ。ガルドフがガンドロフとなっていた。

「(わかる人が見たらすぐにわかるのでしょうね)」

小さく溜め息を吐きながら、これを自分達だと関連付けることのできる人物を頭の中でいくらか想像すると僅かに頭が痛くなった。

「(クーちゃんには読まれないことだけがせめてもの救いかな?)」

同時に脳裏を過ったエルフの女性クーナを思い出し、軽く笑みがこぼれる。
人間の物はエルフの里には流通しない。クーナが読めば絶対に笑うに決まっていた。それも確実にバカにしながら。

「おかあさんはーやーくー!やっとアインツたちがでてきたんだよぉっ!」

足をバタバタさせて早く続きを聞かせて欲しいとヨハンがせがんでいた。
母に読まれる物語の多くに彼等、アインツ達が登場する。

「あっ、ごめんなさい!」

そうしてすぐさま視線を本に戻す。

『――これがあれば魔力の流れを視れる』

魔導士のシルフィが取り出したのは一枚の羊皮紙。
特殊な加工がされたそれは魔力の流れが写し出されるというもの。

『どれ……。フム。どうやらこの道を真っ直ぐで間違いないようじゃの』

羊皮紙を見つめながら進行方向の確認をするシルフィ。
そこから読み取れるのは、雪の中に微量だが魔力が含まれており、羊皮紙には渦巻くように写し出された魔力の奔流があった。

つまり、その中心に行けば吹雪の原因、そこに辿り着くのだろうと考えられる。
しかし、とはいっても吹き荒ぶ雪で視界が十分に確保できないので慎重に歩を進めなければいけない。

『ほれ何をやっておる。はやく行くぞ!』

数メートル先の前方からはガンドロフが大きく手招きをしていた。
それは魔力の渦の中心方向。

『オッサンわかるのか!?』
『わからん!』
『じゃあなんでそっちにいるんだよ!』
『そんなもん勘に決まっておるだろう』

『『…………』』

アインツとエルネアが苦笑いする中、シルフィはどう見ても不快感が顔に出ている。

『チッ、野生人め』

ガンドロフの感覚の鋭さに嫌悪感を示した。

そうして吹雪の中を進んでいくアインツ達。
羊皮紙によると、もう間もなく魔力の渦の中心に着こうとする頃、一際吹雪が勢いを増す。

『――きゃっ!』

転倒しかけるエルネアをアインツがその腕をガシッと掴んだ。

『大丈夫かエルネア?』
『ええ。ありがと』

足場の悪い中、エルネアの手を引き身体を起こさせるアインツ。

『お主等の熱でこの雪を溶かしてくれんかの?』
『全くじゃ』

『『なっ!?』』

慌てふためく二人を横目にガンドロフとシルフィはそのまま通り過ぎていく。

『…………』
『…………』

アインツとエルネアはお互い顔を見合わせて、微妙に頬を赤らめ無言でガンドロフとシルフィの後ろを歩いた。

なんとか激しく吹雪く中を潜り抜けると、それまでの吹雪が嘘のようにパタリと吹雪が止む。

『……きれーい』

エルネアが思わず声に出すほどそこは一目でわかる程の幻想的な空間であり、それまで見たことのないような景色が広がっていた。

一面真っ白の銀世界。その空は不思議な緑色の帯がいくつもかかっており、にも関わらず太陽の光が差し込み白い雪にいくつも反射をしている。
奥、魔力の中心部であるその中央には一本の巨木があったのだが、巨木の葉は枯れ落ちることなく一枚一枚が氷の結晶に包み込まれていた。

『確かに珍しい空間じゃが、気を付けるのじゃな』
『ああ。わかってる』

しかし、そこにはどう見てもおかしな物が存在した。この空間には似つかわしくない物。
巨木の周りには五本の大きな氷柱が立っており、その中には人間が埋まっていた。氷漬けの状態。

『……いくか』

周囲を警戒するのだが、周囲に雪の精の気配が見られないためゆっくりと近付く。
そして更におかしな点に気付いた。

『……あの一本だけ人間の姿がないな』

五本の氷柱の一つにだけ人間が埋められていない。

『恐らく、村に逃げ込んできた者がそこに入る予定だったのだろうな』

ガンドロフの見解を誰も否定することはない。それ以外に考えられない。

『どうする?助け出すか?』

雪の精が見当たらない以上、他にすることといったらそれぐらいしか思いつかない。
シルフィがゆっくりと人間が埋め込まれている氷柱に近付き、コンコンと叩いてその感触を確かめる。

『……ムリじゃな。これは魔力によるものじゃが、魔法ではなくどちらかというと呪い、呪術に近い。破壊すれば中にいる人間も粉々に砕け散るじゃろう』
『つまり、助けるには雪の精自身になんとかしてもらわないといけないってことだな?』
『その通りじゃ』
『チッ、無償じゃやってられねぇぐらいめんどくせことになってやがるな』

とはいえ、どうしたものかと頭を悩ませる中、突如突風が巻き起こった。

『またニンゲンか。今すぐ帰らないようならコイツラと同じように氷漬けにしてやる』

突風の中心部から光り輝く白い塊、人間の子どもほどが姿を現したのだが、白い光と同時に黒い光も微かに放っている。

『お主が雪の精で相違ないな?』
『ソレがどうした?』

不快感を隠すことなく雪の精は答えた。

『頼みがある』
『断る』

有無を言わせぬ程に内容を聞く前に返事を返される。

『まだなんも言ってねぇじゃねぇかよ!』
『ドウセこの雪を止ませることと、コイツラをソコから出せっていうんだろ?』
『その通りじゃ。なんとかならんかの?儂らに出来ることならなんでもしよう』

ガンドロフの問いかけに対して雪の精はしばし黙り込む。

『なんでも?と言ったね?』
『ああ』
『ナラ――』

そこで雪の精は空を飛び、氷柱の中をすいすいと潜り抜け、そして人間が入っていない氷柱の上に乗り、ガンドロフ達に向かって口を開く。

『オマエラの誰かがこの中に入ってよ。ボクとしたことが一人取り逃がしてしまってね』

ニヤリと笑う雪の精に驚愕の提案を持ちかけられた。

『んなことできるわけねぇだろ!』

アインツが迷うことなく声を荒げる。

『……いや、確認じゃが、そこに入ったあとはどうなる?』
『おいっガンドロフッ!』
『もちろん最終的には助かるよ。でも、運が良ければの話だけどね』

雪の精の返答がどういうことなのか理解できない。

『運が良ければって…………』
『エルネア。つまりやつはこう言いたいのじゃ』

シルフィは少し思案した後、その言葉の意味を理解した。

『ワシらが持ちかけたのは、吹雪を止ますこととこやつらを氷から出すことじゃ』
『え、ええ』
『こやつが言う通り、誰かがその中に入れば雪を止ませてその後で助け出してやるということじゃな。じゃがわからんのは運が良ければという部分。恐らくじゃがあの中に入れば死ぬ可能性があるということを示しておる。しかしまだその条件を聞いておらんわ』

ギロリと雪の精を睨みつけるシルフィだが、雪の精はそれに一切怯むことがない。

『お姉さん、当たりだよ……んんん?お姉さん? いや、違うか……?』

雪の精がシルフィを見ながら僅かに首を傾げる。

『お姉さん、魔力が変だよ?なんだかボクと似たような感じ……ずいぶん年季があるような……――』

雪の精がそこまで言った途端、ピシャリと破裂音が響き雷光が雪の精の顔の横を掠めるように駆け抜けた。

『――……へ?』

余りにも衝撃的な反応を示されたことで雪の精は口を半開きにさせるのは、目の前の人物、シルフィが髑髏を象った杖を雪の精に向けてかざしている。

『それ以上口にするなよ。小僧』
『ナッ!?』

わなわなと怒りを露わにする雪の精なのだが、アインツとエルネアが慌ててシルフィの前に立った。

『ちょ、ちょっと姐さん!事態をややこしくするのは勘弁してくれって!』
『そ、そうですよ!』
『じゃがこやつが調子に乗ったこと言いおるから』
『だ、だからって!』

ああでもない、こうでもないと言い合い、雪の精をそっちのけにする。

『ふ……ふ…………――』

雪の精の手が光り輝き、振り上げると同時に大きな氷柱が生み出された。

『フザケンナヨオマエラーッ!』

両手を振り下ろし、アインツ達目掛けて巨大な氷柱を放つ。

あまりにも巨大すぎる氷柱は貫くというよりも圧し潰すという表現が正しい程であるのだが、アインツ達目掛けて到達する直前、刹那の瞬間にキンッと小さな金属音が響いた。

『――……え?』

再び唖然とするのは雪の精。
それはアインツの黒剣により粉々になるまでに幾重にも切り刻まれた氷柱であり、数え切れない程の氷の粒がパラパラと空気中を舞っている。陽の光を乱反射していた。

その隙間から射抜くような鋭い眼光が雪の精と目が合う。

『おい。まだこっちは話し合ってんだろ?もうちょっと待ってくれねぇか?』

アインツが殺気を込めて雪の精を一睨みすると、雪の精はゴクッと思わず息を呑む。
それ以上の攻撃を加えようという気概の一切を削いだ。

『…………あ、ああ』

その雪の精の横にスタンと軽やかに着地するのはガンドロフ。

『すまんな。じゃがもうしばらく待ってくれないか。それがお互いのためというものじゃ』
『ど、どういうことだ?』
『恐らく儂等は一人でお主を倒せる程の力を備えておる』
『そんなバカなッ!?人間ごときが!?』
『じゃが事実じゃ。さっきのあやつの剣を見たろう?』

落ち着いて話すガンドロフの様子から見てもそれが間違いなく事実なのだろうと言わしめるのは、隣に来て初めてわかったガンドロフが放つその威圧感。
まだ戦闘にもなっていないのにこれだけの気配を放っていること自体が驚愕に値した。

同時にチラリと視線を向けるのは、アインツに対して。
事実あの剣速、通常の剣なら一切の効果はないが魔力を纏わせた剣であれば一撃で斬られる。

間違いなく。

雪の精はソレを想像すると思わず身震いした。

『……わ、わかった』
『あいすまんの』

そうしてなんとかアインツとエルネアがシルフィを宥めたところで、先程とは打って変わった穏やかな表情のアインツに問い掛けられる。

『なぁ』
『な、なんだ?』
『とりあえず言う通りにはするけど、きちんと約束は守れよ?』
『あ、ああ。もちろんだ』
『それと、ちゃんと聞いてなかったな。死ぬ可能性があるってどういうことだ?』

ようやく話が元に戻って来た。
シルフィが余計なことをしなければ話が拗れることはなかったのだが、結果的にシルフィの行いの結果で雪の精は大人しくしている。

シルフィの傍若無人さとアインツの剣技によって腰が引けてしまっていた。

『いや、それはだな。オマエラの誰かがコノ中に入ればすぐに吹雪は止ます。それに他の氷漬けの人間も解放するよ。けど、この中に入った人間は一番最後、これまでゆっくり魔力を吸い上げられていたのを一気に吸い上げられることになる。それも吹雪の魔力が全部なくなる頃に開放するから大体半日ぐらい掛かることになるんだよ。だから下手をすれば死んじまうんだ』

吹き荒ぶ吹雪を止ますためには呪術に関する制約を破棄しなければならない。
元々雪の精は捕らえた人間を殺すつもりだったのだが、一人取り逃がした。

呪術が行使されないどころかそれを解除する必要がある。そのためには最初に設けた制約以上の制約を行わなければならなかった。

『要は人柱になれということじゃな』
『そっか。じゃあその役俺がするわ』
『何をバカなこと言ってるのよ!そんなの魔力の多い私がするわよ!』

一通りの話を聞き終えたアインツは迷うことなく自分が氷柱に入ることを選択するのだが、エルネアが慌てて止める。

『けど誰かが入らなければいけないんだろ?』
『……それはそうだけど』
『じゃあ一緒に入るか?』

ニカっと笑いかけながらエルネアに提案した。

『えっ?』
『だって俺はガンドロフやシルフィにここに入らせるなんて選択はしないし、ましてやエルネアが入るなんて以ての外だ。でもエルネアも俺と同じだろ?』
『ええ、もちろんよ。アインツが入るより私が入るわ』
『だから、俺はエルネアとなら一緒に入って良いと思ってる。それに、エルネアも同じ気持ちだって思ったからさ』

笑みを変えずにエルネアに語り掛ける姿が頼もしく見えたのと同時にグッと感情が込み上げてくる。

『……わかったわ。じゃあ二人で入りましょう』

変わらぬ笑顔でアインツに返して、アインツとエルネアの二人して雪の精を見る。

『こ、コイツラ本気で言ってるのか?』
『もちろんじゃ。やつらが決心した以上これは覆らんのぉ』

驚き困惑する雪の精なのだが、アインツとエルネアはもう既に氷柱に腕を伸ばしていた。

『じゃあガンドロフ、あとは頼んだぞ』
『任せておけ』

『シルフィさん、無茶しないでくださいよ?』
『ああ。エルネアの命がかかっておるのじゃ。安心せい』

『姐さん、俺は?』
『お主はついでじゃな』

『ひっでぇ』

苦笑いするアインツにエルネアが小さく話し掛ける。

『冗談に決まってるでしょ』
『わあってるよ。じゃあやるか』
『ええ』

『…………』

とても命を賭けているとは思えない程の軽快なやり取り。雪の精はただただ見届けることしか出来なかった。

そうしてアインツとエルネアの二人は伸ばした腕でそっと氷柱に触れる。ピタッと触れたその瞬間に氷柱が光り輝いた。
辺り一帯を大きく照らすその光が徐々に収まると、アインツとエルネアの姿はそこにはなく、氷柱の中に囚われている。

まるで人形の様に囚われたその二人の腕はしっかりと握られ繋がっていた。

『な、なんでコイツラこんなにあっさりと……』

雪の精はあまりにも躊躇なく氷柱に入ったアインツとエルネアの姿、そして仲間の命がかかっているのに一切動じていないガンドロフとシルフィの姿になんともいえなくなる。

『そんなことよりも、早くしてくれんかのぉ?』
『あ、ああ』

すぐさま雪の精は両手を空にかざした。
空、上空にあった緑色の帯が仄かに輝き始めると、周囲へ波紋状に何度も白い光が広がる。

少しの時間が流れた後、アインツとエルネアが囚われている氷柱以外がビキビキと音を立て始め、直後に大きく砕け散る。

中に入っていた人間達がドサドサと雪の上に落ちた。
ガンドロフが氷柱から飛び降り、一人ずつ抱きかかえてシルフィを見る。

『では儂はこやつらを連れて一度戻ることにするから後は頼んだぞ』
『ああ。誰にものを言っておる。ここからは何もせんよ』
『わかっておるさ』

そうしてガンドロフは雪原を後にした。

『さて、一応聞いておくが、約束を守らねばわかっておるな?』
『あ、当たり前じゃないかよ!』

一睨みしながら念を押しただけなのだが、雪の精にはもう抵抗する意思を見せない。

それから数時間、何をすることなく静かな時間だけが流れていく。動いているのは空をゆっくりと移動する太陽のみ。
僅かに傾いた太陽を背にするアインツとエルネアが囚われたその氷柱。三時間後にはガンドロフも戻って来ており、その頃には氷柱が外側から徐々に溶け始めていた。液体になり始めている。

『――そろそろだよ』

そうして更に数時間が過ぎた頃、雪の精が口を開くとパリパリと氷柱にヒビが入っていた。
色味を帯びた太陽の光が氷柱の中を、角度を変えて地面に刺さるように通り抜ける。

次の瞬間にはパリンと音を立てて氷柱からアインツとエルネアが飛び出して来た。

『さ、さっぶぅううう!』
『……さすがに冷た過ぎたわね』

そこにシルフィが杖をかざしてアインツとエルネアの周りにいくつもの火の玉を漂わせる。
アインツとエルネアの周りがすぐさま温かくなった。

『助かるぜ姐さん』
『ちょっと無茶し過ぎたかな?』

笑顔で話す二人を見る雪の精は疑問でならない。

『な、なあ?』
『ん?』

『ど、どうして二人で入ったんだ? ボクは一人で良いって言ったはずだろ?それにオマエラならどっちか一人でも絶対に助かったはずだろ?』

雪の精は疑問が尽きない。
二人で入る必要などなかった。この二人なら呪術の制約にも耐えうる肉体と魔力を持っている。

『そんなの――』
『決まってるわよ』

アインツとエルネアの二人で顔を見合わせた。

『――なぁ』
『――ねぇ』

アインツとエルネアの声が重なる。
続く言葉を雪の精は待つのだが、一体何が決まっているのだろうか。

『俺がこいつを一人にしたくなかったからだ』
『私がこの人を独りにしたくなかったのよ』

『は?』

満面の笑みで返事を返した。

『はいはい。お熱いことで。ワシらは数に入らんか』
『そうじゃな。世界が狭いのぉ』
『ち、ちげぇっつの!』
『それよりも儂等は儂等で早く用事を済まさんと。すまんが――』

ガンドロフが雪の精に雪の滴のことを相談しようとしたところで、一粒の宝石が雪の上に落ちる。

『ん?どうしたお前?なんで泣いてやがんだ?』
『えっ?』

頬を触る雪の精なのだが、それから何粒もの雪の滴が繰り返し落ち続けた。

『あ、あれ?おかしいなボク……』

どうして涙を、滴を流しているのか理解できない。
それでも昂る感情、無意識にそれを得る。

雪の精は久しぶりに、多くの年月を経てきて、これだけの人間の温かさに触れることが出来た。
一昔前までは雪の精も感じることができるだけの温かみを得られたのだが、最近では神格化してしまったこともあり、人間との距離が大きく離れてしまっている。

スノーウッドの木があるこの場所を訪れる人間は今回のように自分達のことしか考えていない者ばかり。
それが何年も何年も続き、いい加減嫌気が差していた。

雪の滴も清い心の人間にはこれまでいくらでも渡していたのだが、それが結果的に人間の中で渡り歩いて争いを生んでいることを知り、それさえも渡すことなく過ごしていた。

そうして起きた今回の件。
もう人間の為に何かをするのをやめようと考えた中で出会ったアインツ達。

それが雪の精の凍りかけた心を溶かす形になった。
偶然にも雪の滴を得る為の条件を満たしていた。

『――オマエラならまたいつでも遊びに来てくれよ』
『さすがに簡単に来れる場所じゃないから無理だっつの』
『じゃあお前らの子孫でいいよ!アインツとエルネアの』

嫌味なく笑いかける雪の精。

『『なっ!?』』

途端に顔を赤くさせるアインツとエルネア。

『ま、まぁそういう日が来るといいわね』
『だ、だなっ!』
『ウフフ。楽しみに待ってるね』

もう空には雪が一切降ってはいない。
大地の実りを豊かにさせるためにこれからも雪を降らせることはあるのだが、アインツ達が雪原を出るまでは穏やかな、満天の星空がどこまでも広がっていた。

そうしてアインツ達はここに来た目的であった雪の滴を持ち帰る。

『ったく、ドルドンのやろうのせいで今回も苦労することになっちまったじゃねぇかよ』

帰り道、アインツは二本の指で雪の滴をつまみ、雪の滴をまるで星空の一つに数えるかのように覗き込んでいた。

『まぁいいじゃない。予定より多く雪の滴を持って帰れたし』
『そうだなぁ。これどうしようか?全部ドルドンに渡しちまうのも勿体ないしな』

素材調達として求めた雪の滴。その残りを売ることもできたのだが、とても売る気にはならない。

『……よしっ、決めた!』
『何か言った?』
『いや。なんでもねぇよ』
『へんなの』

首を傾げながらエルネア達は元居た国に帰ることになる。

「――はぁ」

最後の台詞まで読み終えたエリザは変わらず苦笑いをしていた。

「ドルドさんがドルドンってさすがに……。 それに……――」

パタンと絵本を閉じてヨハンを抱く腕と反対の手を胸元に送る。
絵本の背表紙には『雪の国 小さな星の輝き』と書かれていた。

「おい、終わったか?」

頭を拭きながら部屋に戻って来たアトムに対して、エリザは胸元に送っていた手をそのまま顔へ、口に指を一本送る。

「しーっ」
「って、なんだよ。結局寝ちまってるじゃねぇか」

エリザの腕の中にはすーすーと小さく寝息を立てるヨハン。

「ええ。でも最後まで聞いていたわよ。終わりまで聞いたらすぐ寝ちゃったわ」

ヨハンを抱きかかえたままエリザは立ち上がり、ベッドの上にそっと寝かせた。
そのままエリザもゆっくりとベッドに腰掛け、笑顔の寝顔のヨハンの頭を優しく撫でる。

「しっかしよぉ、いくらなんでも自分達の冒険譚を話して聞かせるのって、それってどうなんだ?」
「しょうがないじゃない。いらないって言ってもジェニファーが私達の本を送って来るんだし、お父様にもそれを条件にあなたとの結婚を認めてもらったのだから」
「それを言われると辛いもんがあるな」

ガシガシと頭を掻きながらどうにも口籠るアトム。


冒険者パーティースフィンクスとしての活動。それをジェニファーとエリザの父であるカトレア侯爵は創作物の伝記として書物にして記すというのだった。

スフィンクスとしての活動を明確には記さないその伝記の内容については王都に住まいを持つガルドフに全て一任しており、アトム達はジェニファー王妃から送られてくる本を見るまではどういう風に自分達の話が描かれているのかなどということは知らない。

しかし、大体がその辺の創作物よりよっぽど内容がとんでもないものが多かった。

そして、そんなエリザの父、カトレア侯爵はアトムとエリザの結婚に関して猛反対していた。
侯爵令嬢であったエリザをどこの馬の骨ともわからない一介の冒険者に嫁がせるなど言語道断だと、アトムは何度も何度も殴られた。

それでも最終的に認めることになるのは、二人の絆の強さに加えてジェニファーが提案した伝記に娘の活動を記すということ。それに王となったローファスの口添えもあり最終的にエリザとの結婚を認めさせたのだった。

「しかしだな、横でそれを読まれると中々にキツイもんもあるんだって」

だからアトムはエリザが読み終わる頃を見計らって部屋に戻って来ていた。

「まぁ別にいいじゃない。私達の名前が入っているわけじゃないし、ヨハンが気に入ってるんだから」
「んー。まぁなぁ」

ドサッとベッドに座るアトム。
横にはエリザ。

「こいつもいつか俺達みたいな冒険をすることがあるんかねぇ?」
「ええ。きっと私達以上の冒険をするわ」
「……女運が悪くなけりゃいいけどな」
「あなたと一緒になった私みたいに?」
「ちげぇねぇ」
「もうっ!」

ケラケラと笑うアトムの横でエリザは頬を膨らませる。
今でこそ仲の良い夫婦関係の二人にも過去色々とあった。

「エリザ」
「しらないっ!」

不貞腐れるエリザの顔に手を回したアトムは強引に振り向かせる。

「愛してる」
「……もうっ、ズルいわ」

外で吹雪く雪は未だに止む気配を見せていない。
横には最愛の息子が小さな寝息を立てて寝ており、蝋燭の火によって壁に映るアトムとエリザの影が小さく重なる。

そのエリザの手は胸元に送られ、白く光る小さな宝石をそっと握りしめていた。

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