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第三章:巻き込まれるのはテンプレですか? ふざけんな
幕間ー不穏の前触れ?ー
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「久しぶりだな、兄貴、エディ。儲かってるか?」
そう言いながら、精霊の森と王都に隣接するサザーラント領の冒険者ギルドでギルドマスターをしているゲオルグ叔父さんが片手を振って店の応接室に入ってきた。 父と血縁を感じさせる大きな狐の耳と薄茶色い毛皮を持ちながら、闊達で男らしい体格の叔父は、かつてはAランクの冒険者として名を馳せ、引退した今でもその逞しい体躯に衰えなどを感じさせない。一領地のギルドマスターという地位にありながら、そのいで立ちは簡素で、今でも現役の戦士の様な雰囲気を醸し出している。
「まあ、そこそこやってるよ。おまえこそ、ちゃんと仕事しているようだな」
「なんだよ、ひでぇな。ちゃんと真面目にギルドまとめて若い奴育ててるぜ?」
対する父は対面のソファに座った叔父に視線をやり、叔父の筋肉が全部脂肪に変わったらこうなるかもしれないというような、幾分固太りした腹をさすりながら、仕事で見せる笑みとは違って心から嬉しそうに微笑んで叔父の肩をポンポンと叩いている。
叔父も苦笑しながら返すが、その表情は柔らかい。
「お久しぶりです、叔父さん。活躍の程は王都でも耳に入っていますよ。もっとも、正確には叔父さんが後見している冒険
者チームの活躍でしょうか」
「おお、お前たちの耳にも入ってるか。あんまり派手にやるなって言ってるんだがな…」
眉を軽く寄せながら言うが、その口元はモゾモゾと緩んでいて、目を掛けた若者たちがほめられるのは満更でもないらしい。もちろん、いくら辺境から出てきて知り合いもいないという同郷の若者を後見しているとはいえ、多くの冒険者たちを率いる一所領のギルドの長が、特定の冒険者たちをあからさまに依怙贔屓するようなことはないだろうが。
それでも3人のチームで高ランク魔獣を次々と討伐する彼らの存在は、いつしかこの王都でも時々話題になる程度には有名になっていた。
「元々、筋のいい奴らだったからな。…あと、例のポーションやら魔石やらの恩恵…か。もちろん、あいつらには目立たないように使えと念を押しているがな」
「…今回、仕事で王都にきているお前を店まで呼び出したのは、その事についてなんだが…」
父は、僕がこの席に用意したお茶を一口含み、切り出した。僕はこのような時は、父の秘書のように父の斜め後ろに控えて口を挟まないように、状況に溶け込みながらお茶の給仕などを行うことになっている。
「最近、うちの店を探っている者がいてな…。おまえの所はどうだ?」
すると、泰然とした様子でソファにもたれていた叔父の気配がスッと鋭いものに変わったのを感じる。
「なんだ、兄貴の所にもか」
「やはりか…。どこからの伝手で手に入れたのかは不明だが、例のポーションを持ち込んで、これを製造した者のことを教えろとしつこく聞いてきたので、『商売のタネを軽々しく教える商人などいない』と突っぱねたが…身なりはちゃんとしていたし、立ち居振る舞いもそれなりのものだったが…どこか役人くさくてな。居丈高な態度で引き下がったが、あれで諦めるようには見えなかった」
父の話を受けて、叔父は鼻のあたりにしわを寄せて「グルㇽ」と低く唸った。
「ああ、俺も同じような感じだったぜ。もっとも、俺の場合はうちの領主に『最近駆け出しの冒険者の中で貴重なポーションを持ち込んで難易度の高い仕事を成功させている者がいると聞くが、このギルドではそんなに高品質なポーションや魔石・精霊石を手に入れられる環境にあるのか?』とか聞かれたな。俺も『冒険者独自の取引で手に入れたもののことなど知らん。法を犯して訴えられているわけじゃないのに、ギルドのことに口を出さないでくれ』と突っぱねているが、どこから知ったんやら。…まあ、いくら隠して使えって言ったって、うちの村出身の他の冒険者たちの活躍ぶりでは、勘のいい奴が何かを嗅ぎつけて知られたのかもしれないがな…」
父は、叔父の話を聞きながら、紅茶のカップをソーサーに戻して叔父に視線を送り、「ふぅ…」とため息をついた。
「まあ、流出した分があることを考えると、いつまでも隠し通せる物じゃないということは、エディから話を聞いた時にはわかっていたがな」
すると、叔父は僕にちらりと視線を送った後、天井を仰いで「ふぅ…」とため息をつく。こういう表情をすると、ゲラルト伯父さんも含めてこの3兄弟はよく似ている。
「例のお姫さんか…本当に、腕のいい薬師でもあるんだが、規格外すぎるも考えものだな…」
「ああ。今度はマナポーションを持ち込んできたらしい」
父は頭痛を堪える様に眉間にしわを寄せ、目頭を揉みこんでほぐしている。
「…マナポーションかよ…また希少な薬を…。兄貴がそんな顔する位だから…これも規格外なんだろうな…」
「ああ。通常の物の倍以上の魔力回復力だそうだ。…うちと取引している鑑定家が、そういった品なら鑑定した1本をもらえるなら鑑定料もその分割引きでいいから視させてほしいと言ってくる程でな…。これまたレア素材をふんだんに盛り込んだ一級品らしい。なんとか言う、100年程前に活躍した魔導師の手がけたレシピに基づいて改良したものだったとか…。マナポーションは届け出が必要となるので、売り出す時期は要検討となるが…。まあ、希少なものなので、売り先も限定することになるが儲けにはなる」
そう言って父は、遠い目をして紅茶を一口飲んだ。
「金にはなるが、その分扱いも難しいってわけか…。しかし、その鑑定家、怪しくねえか? そいつが情報を流してるってことは……?」
叔父は胡散臭そうなものを見る表情で、父を窺っている。
「まあ、絶対にないとは言えないが、守秘義務契約を破って鑑定家としての信用と引き換えにする程とも思えん。…というか、最近まで気づかなかったが、純粋にマニアなんだよ、彼は。ここでうちと取引をやめて、珍しいレアなアイテムを鑑定する機会を失う愚は犯さないと思う」
「ああ。鑑定マニアの鑑定家か。 いるよな、そういうの……となると……」
父の答えを聞いた叔父は、ドカッと音をたててソファの背もたれに体を預け、「あーあ」と声をあげた。
「やっぱアレか? 魔法省。…とうとう嗅ぎつけられたか…という感じだがな。そうなると、うちの領主はそちら側から働きかけられたのかもしれないな…何しろ、トップが王族だ」
「…その可能性は高いと考えている。 お前も知っている通り、効果の高い薬を作る魔導師との伝手は、どこの貴族でも欲しがっている。まして、この作り手は、今となっては失伝したような数多の伝説のレシピを保有している可能性が高く、それらを再現させる腕と魔力…そして材料となる素材の類も有している程の人物だ。 国家のお抱えにしようということになっても可笑しくないとは思うんだが…あの魔法マニアの集団が、その完成されたレシピや薬を手に入れようと、多少の無茶はやらかすかもしれないと思うと…」
「ああ、うちのギルドだけで守り切れるような存在でもなさそうだしな」
二人は揃って、「ふぅ…」と、何度目かになるため息をついた
「兄さんには、穏やかにあの村を守っていってほしいと思っているんだがな。最近、その作り手のお姫様が村を潤して、村人たちの精神的支柱になっているとの報告を受けた時は、正直怪しみもしたが。…そのお姫様のおかげで飢えや寒さを凌いで安全に過ごせるようになってきていると聞いて、私たちもそのお姫様を守りたいと思ってな…」
その言葉に、父の帰郷に連れられて滞在ていた幼い頃から、今でも関係の続いている友人たちや気のいい村人たちがいるあの村を思い出して、僕は言葉なく頷いた
「ああ、俺もだよ、兄貴。あの村人たちはいいやつばかりだ。俺は冒険者になるために村を出て、もはやこっちに出てきてからの方が長くなっちまったが、やっぱり今でもあの寒村こそが故郷だって思ってるからな。あいつらが大事に思う存在なら、俺も同じように大事にしたいと思ってるぜ。…ゲラルト兄貴も助けてくれたしな」
「それが主原因だろう、このブラコンめ」
「うるせぇな、兄貴もだろうが」
叔父は面白くなさそうな、それでいて照れた表情でぼやいている。すると、父は
「ふん、兄さんは恩人だからな」
などと、悪びれることなくシレっと答えた。そんな様子を見て、叔父は不貞腐れたように「けっ」と悪態をついた。
結局、この二人はゲラルト伯父さんが大好きなのだ。 真相を知る僕は気づかれないよう、こっそり苦笑した。
…しかし、二人は知らないのだろうか? 最近のあの村の変貌を
「あの…二人とも、御存知ないのですか?」
「ああ? なんだよ、エディ。何かあったのか?」
「何か変化でもあったのか?」
同時に視線を送る二人は、本当に知らない様だ。
…まあ、父に関しては僕がまだ報告していなかっただけなんだけど。
僕はニヤリと笑いながら、雪解けの頃から3か月経つ、ここ最近の村の様子を語った。
そう言いながら、精霊の森と王都に隣接するサザーラント領の冒険者ギルドでギルドマスターをしているゲオルグ叔父さんが片手を振って店の応接室に入ってきた。 父と血縁を感じさせる大きな狐の耳と薄茶色い毛皮を持ちながら、闊達で男らしい体格の叔父は、かつてはAランクの冒険者として名を馳せ、引退した今でもその逞しい体躯に衰えなどを感じさせない。一領地のギルドマスターという地位にありながら、そのいで立ちは簡素で、今でも現役の戦士の様な雰囲気を醸し出している。
「まあ、そこそこやってるよ。おまえこそ、ちゃんと仕事しているようだな」
「なんだよ、ひでぇな。ちゃんと真面目にギルドまとめて若い奴育ててるぜ?」
対する父は対面のソファに座った叔父に視線をやり、叔父の筋肉が全部脂肪に変わったらこうなるかもしれないというような、幾分固太りした腹をさすりながら、仕事で見せる笑みとは違って心から嬉しそうに微笑んで叔父の肩をポンポンと叩いている。
叔父も苦笑しながら返すが、その表情は柔らかい。
「お久しぶりです、叔父さん。活躍の程は王都でも耳に入っていますよ。もっとも、正確には叔父さんが後見している冒険
者チームの活躍でしょうか」
「おお、お前たちの耳にも入ってるか。あんまり派手にやるなって言ってるんだがな…」
眉を軽く寄せながら言うが、その口元はモゾモゾと緩んでいて、目を掛けた若者たちがほめられるのは満更でもないらしい。もちろん、いくら辺境から出てきて知り合いもいないという同郷の若者を後見しているとはいえ、多くの冒険者たちを率いる一所領のギルドの長が、特定の冒険者たちをあからさまに依怙贔屓するようなことはないだろうが。
それでも3人のチームで高ランク魔獣を次々と討伐する彼らの存在は、いつしかこの王都でも時々話題になる程度には有名になっていた。
「元々、筋のいい奴らだったからな。…あと、例のポーションやら魔石やらの恩恵…か。もちろん、あいつらには目立たないように使えと念を押しているがな」
「…今回、仕事で王都にきているお前を店まで呼び出したのは、その事についてなんだが…」
父は、僕がこの席に用意したお茶を一口含み、切り出した。僕はこのような時は、父の秘書のように父の斜め後ろに控えて口を挟まないように、状況に溶け込みながらお茶の給仕などを行うことになっている。
「最近、うちの店を探っている者がいてな…。おまえの所はどうだ?」
すると、泰然とした様子でソファにもたれていた叔父の気配がスッと鋭いものに変わったのを感じる。
「なんだ、兄貴の所にもか」
「やはりか…。どこからの伝手で手に入れたのかは不明だが、例のポーションを持ち込んで、これを製造した者のことを教えろとしつこく聞いてきたので、『商売のタネを軽々しく教える商人などいない』と突っぱねたが…身なりはちゃんとしていたし、立ち居振る舞いもそれなりのものだったが…どこか役人くさくてな。居丈高な態度で引き下がったが、あれで諦めるようには見えなかった」
父の話を受けて、叔父は鼻のあたりにしわを寄せて「グルㇽ」と低く唸った。
「ああ、俺も同じような感じだったぜ。もっとも、俺の場合はうちの領主に『最近駆け出しの冒険者の中で貴重なポーションを持ち込んで難易度の高い仕事を成功させている者がいると聞くが、このギルドではそんなに高品質なポーションや魔石・精霊石を手に入れられる環境にあるのか?』とか聞かれたな。俺も『冒険者独自の取引で手に入れたもののことなど知らん。法を犯して訴えられているわけじゃないのに、ギルドのことに口を出さないでくれ』と突っぱねているが、どこから知ったんやら。…まあ、いくら隠して使えって言ったって、うちの村出身の他の冒険者たちの活躍ぶりでは、勘のいい奴が何かを嗅ぎつけて知られたのかもしれないがな…」
父は、叔父の話を聞きながら、紅茶のカップをソーサーに戻して叔父に視線を送り、「ふぅ…」とため息をついた。
「まあ、流出した分があることを考えると、いつまでも隠し通せる物じゃないということは、エディから話を聞いた時にはわかっていたがな」
すると、叔父は僕にちらりと視線を送った後、天井を仰いで「ふぅ…」とため息をつく。こういう表情をすると、ゲラルト伯父さんも含めてこの3兄弟はよく似ている。
「例のお姫さんか…本当に、腕のいい薬師でもあるんだが、規格外すぎるも考えものだな…」
「ああ。今度はマナポーションを持ち込んできたらしい」
父は頭痛を堪える様に眉間にしわを寄せ、目頭を揉みこんでほぐしている。
「…マナポーションかよ…また希少な薬を…。兄貴がそんな顔する位だから…これも規格外なんだろうな…」
「ああ。通常の物の倍以上の魔力回復力だそうだ。…うちと取引している鑑定家が、そういった品なら鑑定した1本をもらえるなら鑑定料もその分割引きでいいから視させてほしいと言ってくる程でな…。これまたレア素材をふんだんに盛り込んだ一級品らしい。なんとか言う、100年程前に活躍した魔導師の手がけたレシピに基づいて改良したものだったとか…。マナポーションは届け出が必要となるので、売り出す時期は要検討となるが…。まあ、希少なものなので、売り先も限定することになるが儲けにはなる」
そう言って父は、遠い目をして紅茶を一口飲んだ。
「金にはなるが、その分扱いも難しいってわけか…。しかし、その鑑定家、怪しくねえか? そいつが情報を流してるってことは……?」
叔父は胡散臭そうなものを見る表情で、父を窺っている。
「まあ、絶対にないとは言えないが、守秘義務契約を破って鑑定家としての信用と引き換えにする程とも思えん。…というか、最近まで気づかなかったが、純粋にマニアなんだよ、彼は。ここでうちと取引をやめて、珍しいレアなアイテムを鑑定する機会を失う愚は犯さないと思う」
「ああ。鑑定マニアの鑑定家か。 いるよな、そういうの……となると……」
父の答えを聞いた叔父は、ドカッと音をたててソファの背もたれに体を預け、「あーあ」と声をあげた。
「やっぱアレか? 魔法省。…とうとう嗅ぎつけられたか…という感じだがな。そうなると、うちの領主はそちら側から働きかけられたのかもしれないな…何しろ、トップが王族だ」
「…その可能性は高いと考えている。 お前も知っている通り、効果の高い薬を作る魔導師との伝手は、どこの貴族でも欲しがっている。まして、この作り手は、今となっては失伝したような数多の伝説のレシピを保有している可能性が高く、それらを再現させる腕と魔力…そして材料となる素材の類も有している程の人物だ。 国家のお抱えにしようということになっても可笑しくないとは思うんだが…あの魔法マニアの集団が、その完成されたレシピや薬を手に入れようと、多少の無茶はやらかすかもしれないと思うと…」
「ああ、うちのギルドだけで守り切れるような存在でもなさそうだしな」
二人は揃って、「ふぅ…」と、何度目かになるため息をついた
「兄さんには、穏やかにあの村を守っていってほしいと思っているんだがな。最近、その作り手のお姫様が村を潤して、村人たちの精神的支柱になっているとの報告を受けた時は、正直怪しみもしたが。…そのお姫様のおかげで飢えや寒さを凌いで安全に過ごせるようになってきていると聞いて、私たちもそのお姫様を守りたいと思ってな…」
その言葉に、父の帰郷に連れられて滞在ていた幼い頃から、今でも関係の続いている友人たちや気のいい村人たちがいるあの村を思い出して、僕は言葉なく頷いた
「ああ、俺もだよ、兄貴。あの村人たちはいいやつばかりだ。俺は冒険者になるために村を出て、もはやこっちに出てきてからの方が長くなっちまったが、やっぱり今でもあの寒村こそが故郷だって思ってるからな。あいつらが大事に思う存在なら、俺も同じように大事にしたいと思ってるぜ。…ゲラルト兄貴も助けてくれたしな」
「それが主原因だろう、このブラコンめ」
「うるせぇな、兄貴もだろうが」
叔父は面白くなさそうな、それでいて照れた表情でぼやいている。すると、父は
「ふん、兄さんは恩人だからな」
などと、悪びれることなくシレっと答えた。そんな様子を見て、叔父は不貞腐れたように「けっ」と悪態をついた。
結局、この二人はゲラルト伯父さんが大好きなのだ。 真相を知る僕は気づかれないよう、こっそり苦笑した。
…しかし、二人は知らないのだろうか? 最近のあの村の変貌を
「あの…二人とも、御存知ないのですか?」
「ああ? なんだよ、エディ。何かあったのか?」
「何か変化でもあったのか?」
同時に視線を送る二人は、本当に知らない様だ。
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