犬の日常話

出会ったーー第1回の鳥語の授業

鳥語の授業でキツネさんを始めて見た。
大人ぽくて、カジュアルの服も来てたから最初は先生だと思ってた。
でも、生徒だと知ったとき、「おう」という薄い反応かな。他人だったからさ。

正直、ちょっと苦ってな人だった。
直感は、関わるなと言ってたから、関わらないようにしてた。
無作為にペアを作り、会話を練習する時間がある。
私は、くまさんとペアになって、好きなキャラクタが共通だった。
くまさんは、話は通じない。鳴き声が違うから。

でも、私が得意だからか、鳥語を教えるのが楽しい。それで、気になりかけた。

それから、もっと喋りたくて、ペアになることを期待してた。

しかし、あの日、苦ってなキツネさんとペアになってしまった。

「「くまさんがいいのにーー」」
心の中はそうだった。

「どこ出身?」
「違う言語の最初は、悪い言葉を覚えるのね」
など、それぞれの話をたくさんした。
キツネ先輩だって。
正直、あのとき緊張していた。苦ってな人だから。
そこで終わりだと思ってた。違った。