10 / 40
我が家に彼女がやって来た日
10話
しおりを挟む
「で? クリスマスイヴに先輩をデートに誘いたいと」
昼休み、俺はいつも通りに篠原と昼食をとっている。
目の前には俺が今日の朝早くに起きて作った弁当が置いてある。
小春の手作り弁当に比べたらまだまだ美味しそうには見えないけど。
「そうなんだよ。クリスマスと言えばやっぱりクリスマスデートだろ?」
「いや、そうとは限らないけど」
「まぁともかく、俺は先輩をデートに誘いたいんだよ」
「誘えばいいじゃん」
そんなの俺に相談してきたからと言って俺にできることなんてない。
篠原が動かなければどうしようもない事だ。
「そうなんだけどさぁ、なんか誘うの緊張するじゃん?」
誘ったことのない俺に言われても困る。
「直接じゃなければいいんじゃないか? メッセージで誘うとかすれば。流石にデートに誘うくらいなんだから面識はあるんだろ?」
「ああ、連絡先も持ってる」
「ならメッセージで誘えよ。直接誘うよりは緊張しないだろ」
「確かにそうだな。…………なんて送ればいいんだ?」
篠原は告白されたり、デートに誘われる経験は結構あるが、自分から告白したり誘ったりする経験はほとんどない。
「普通にその日空いてるか聞いてみたら?」
相手がその日に予定が無く、空いている事がまず重要だ。
「そうだな」
篠原そう言ってスマホを操作し始める。
篠原がスマホの操作を終えて直ぐに篠原のスマホに通知が来た。
「お、来た」
「早くね?」
本当に数秒しか経っていない。
「どうだった? 空いてるって?」
「ああ、空いてるって」
「良かったな」
篠原がデートに誘いたいというなら、相手は相当な美少女なのだろう。ならクリスマスイヴに予定があってもなんら不思議ではない。
小春から聞いたが、小春もいろんな男子からクリスマスの誘いが来たらしい。
「いや、まだデートをオッケーされたわけじゃないから」
「そうだな、早く聞いてみろよ。二日後だろ?」
クリスマスイヴまで残り二日となった。
明日が終われば冬休みが始まる。
「今聞いてみた」
篠原はスマホの画面を俺に見せてきた。
画面には『クリスマスイヴに俺とデートしませんか?』とメッセージがあった。既に既読も付いている。
「おー! オッケーだって!」
「良かったな。一人にならなくて」
篠原は嬉しそうな表情をしながら「ああ」と答えた。
「で? どこに行くことにするんだ?」
「まぁ、やっぱり冬と言えばイルミネーションだよなぁ~。うん、イルミネーション見に行こう」
篠原は俺の顔を見ながらそう言った。
「いや、それは俺に言うんじゃなくて一緒に行く相手に言えよ」
篠原もイルミネーションを見に行くのか。同じ場所になったら厄介だな。
とはいえ、この辺りでイルミネーションがあるのは一か所しかない。
俺の家から最寄りの駅で十分先にある場所だ。他の場所に行こうとすると三十分以上はかかってしまう。
「それとさ、先輩にクリスマスプレゼント渡したいんだけど何が良いと思う?」
「それは俺が聞きたいよ……」
篠原には聞こえないように小声でそう呟く。
俺も篠原と同じことで悩んでいるのにそのことについて相談されても本当に困る。
「なんか言ったか?」
「いや、何も言ってない。プレゼントなら俺よりも女子に聞いた方が良いんじゃないか?」
実際に貰うのは男ではなく女子だ。男の俺の意見よりも女子の方が多少はいいアドバイスが貰えるのではないだろうか。
「そうか……あ、一之瀬さん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
篠原は俺の隣の席に座る小春に声をかけた」
「は、はい! な、何かな?」
急に声をかけられてびっくりしたのか、小春の表情は驚いていた。
「小春さんがクリスマスに貰って嬉しいプレゼントって何?」
「私がもらって嬉しいプレゼント?」
小春は「うーん」と首を傾げる。
今俺が一番聞きたいことを篠原が聞いてくれた。マジでナイス、篠原大好き。
「私は好きな人がくれたものなら何でも嬉しいけど、日常で使えるものとかが良いんじゃないかな? アクセサリーとか?」
「マフラーとか? そういうのってこと?」
「うん。マフラーとかだと私の場合は使うたびに貰った時の事を思い出せるから良いなぁって思うよ」
篠原は小春の言う通りにマフラーにするそうだ。
小春は既にマフラーを持っているので、マフラーをプレゼントするのは賢明ではないな。
「ありがとう一之瀬さん。助かったよ」
「うん。篠原くん、クリスマスプレゼント彼女に渡すの?」
「彼女ではないけど、一緒にクリスマスイヴにデートする先輩にプレゼントしようと思って」
「そうなんだ。喜んでもらえると良いね!」
小春は篠原に笑顔でそう言う。
「あー、やっぱり緊張するな~。あと二日あるけど」
「篠原なら大丈夫だって。一押二金三暇四男五芸の中の四つもあるんだから」
「な、何それ? 何言ってんの?」
「ことわざだよ。女子にモテるために必要なものの順序で、押しが強くて金を持ってて、時間に余裕があって容姿端麗で面白いことが必要って事。篠原が金持ちかは分からないからとりあえず四つって言ったけど」
「あー、今月ピンチな俺にそれ言うか」
「知らねぇよ」
「とりあえず頑張ってみるわ」
「そうしろ」
昼休み、俺はいつも通りに篠原と昼食をとっている。
目の前には俺が今日の朝早くに起きて作った弁当が置いてある。
小春の手作り弁当に比べたらまだまだ美味しそうには見えないけど。
「そうなんだよ。クリスマスと言えばやっぱりクリスマスデートだろ?」
「いや、そうとは限らないけど」
「まぁともかく、俺は先輩をデートに誘いたいんだよ」
「誘えばいいじゃん」
そんなの俺に相談してきたからと言って俺にできることなんてない。
篠原が動かなければどうしようもない事だ。
「そうなんだけどさぁ、なんか誘うの緊張するじゃん?」
誘ったことのない俺に言われても困る。
「直接じゃなければいいんじゃないか? メッセージで誘うとかすれば。流石にデートに誘うくらいなんだから面識はあるんだろ?」
「ああ、連絡先も持ってる」
「ならメッセージで誘えよ。直接誘うよりは緊張しないだろ」
「確かにそうだな。…………なんて送ればいいんだ?」
篠原は告白されたり、デートに誘われる経験は結構あるが、自分から告白したり誘ったりする経験はほとんどない。
「普通にその日空いてるか聞いてみたら?」
相手がその日に予定が無く、空いている事がまず重要だ。
「そうだな」
篠原そう言ってスマホを操作し始める。
篠原がスマホの操作を終えて直ぐに篠原のスマホに通知が来た。
「お、来た」
「早くね?」
本当に数秒しか経っていない。
「どうだった? 空いてるって?」
「ああ、空いてるって」
「良かったな」
篠原がデートに誘いたいというなら、相手は相当な美少女なのだろう。ならクリスマスイヴに予定があってもなんら不思議ではない。
小春から聞いたが、小春もいろんな男子からクリスマスの誘いが来たらしい。
「いや、まだデートをオッケーされたわけじゃないから」
「そうだな、早く聞いてみろよ。二日後だろ?」
クリスマスイヴまで残り二日となった。
明日が終われば冬休みが始まる。
「今聞いてみた」
篠原はスマホの画面を俺に見せてきた。
画面には『クリスマスイヴに俺とデートしませんか?』とメッセージがあった。既に既読も付いている。
「おー! オッケーだって!」
「良かったな。一人にならなくて」
篠原は嬉しそうな表情をしながら「ああ」と答えた。
「で? どこに行くことにするんだ?」
「まぁ、やっぱり冬と言えばイルミネーションだよなぁ~。うん、イルミネーション見に行こう」
篠原は俺の顔を見ながらそう言った。
「いや、それは俺に言うんじゃなくて一緒に行く相手に言えよ」
篠原もイルミネーションを見に行くのか。同じ場所になったら厄介だな。
とはいえ、この辺りでイルミネーションがあるのは一か所しかない。
俺の家から最寄りの駅で十分先にある場所だ。他の場所に行こうとすると三十分以上はかかってしまう。
「それとさ、先輩にクリスマスプレゼント渡したいんだけど何が良いと思う?」
「それは俺が聞きたいよ……」
篠原には聞こえないように小声でそう呟く。
俺も篠原と同じことで悩んでいるのにそのことについて相談されても本当に困る。
「なんか言ったか?」
「いや、何も言ってない。プレゼントなら俺よりも女子に聞いた方が良いんじゃないか?」
実際に貰うのは男ではなく女子だ。男の俺の意見よりも女子の方が多少はいいアドバイスが貰えるのではないだろうか。
「そうか……あ、一之瀬さん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
篠原は俺の隣の席に座る小春に声をかけた」
「は、はい! な、何かな?」
急に声をかけられてびっくりしたのか、小春の表情は驚いていた。
「小春さんがクリスマスに貰って嬉しいプレゼントって何?」
「私がもらって嬉しいプレゼント?」
小春は「うーん」と首を傾げる。
今俺が一番聞きたいことを篠原が聞いてくれた。マジでナイス、篠原大好き。
「私は好きな人がくれたものなら何でも嬉しいけど、日常で使えるものとかが良いんじゃないかな? アクセサリーとか?」
「マフラーとか? そういうのってこと?」
「うん。マフラーとかだと私の場合は使うたびに貰った時の事を思い出せるから良いなぁって思うよ」
篠原は小春の言う通りにマフラーにするそうだ。
小春は既にマフラーを持っているので、マフラーをプレゼントするのは賢明ではないな。
「ありがとう一之瀬さん。助かったよ」
「うん。篠原くん、クリスマスプレゼント彼女に渡すの?」
「彼女ではないけど、一緒にクリスマスイヴにデートする先輩にプレゼントしようと思って」
「そうなんだ。喜んでもらえると良いね!」
小春は篠原に笑顔でそう言う。
「あー、やっぱり緊張するな~。あと二日あるけど」
「篠原なら大丈夫だって。一押二金三暇四男五芸の中の四つもあるんだから」
「な、何それ? 何言ってんの?」
「ことわざだよ。女子にモテるために必要なものの順序で、押しが強くて金を持ってて、時間に余裕があって容姿端麗で面白いことが必要って事。篠原が金持ちかは分からないからとりあえず四つって言ったけど」
「あー、今月ピンチな俺にそれ言うか」
「知らねぇよ」
「とりあえず頑張ってみるわ」
「そうしろ」
0
あなたにおすすめの小説
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件
こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。
・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。
・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。
・物静かで儚げな美術部員。
・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。
・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。
拓海の生活はどうなるのか!?
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる