我が家に可愛い彼女がやって来た

月姫乃 映月

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我が家に彼女がやって来た日

17話

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 凄く楽しいクリスマスデートを終えた私たちは、外でご飯を食べて家に帰って来た。
 楽しい時間はあっという間。本当にあっという間に過ぎてしまう。
 まだまだ悠斗くんと一緒にデートしたかったなぁ。
 でももう終わっちゃったことは仕方がないよね。これから先、もっと沢山悠斗くんと思い出作りたいな。

「悠斗くん、私着替えてくるね」
「うん。分かった。じゃあ俺はケーキ準備しておくね」

 私は一応悠斗くんに着替えてくることを知らせて、部屋に入った。
 さて、もう一度勇気を出す時が来た。
 さっき私は今までで一番勇気をだして悠斗くんに、その……キスをした。ハグもした。
 もうこれ以上勇気を出すことはそう無いと思う。
 さっきの勇気に比べれば今から出す勇気なんて些細な事。
 私はクローゼットから着替える服を取り出し、着替える。
 今日の為に買ったこの服を着て、悠斗くんが喜んでくれることを願う。
 
「うぅ~、寒い」

 勿論私の着替え部屋には暖房はついていなく、寒い。
 勿論、悠斗くんに文句を言っているわけでは無い。私のこの格好なら寒いのは当たり前なんだから。
 私はリビングの扉をゆっくりと開ける。

「ゆ、悠斗くん」

 私は手をもじもじさせながら悠斗くんの前に行く。

「え、え? 小春、この格好って」
「きょ、今日はクリスマスイヴだから、こ、小春サンタだよ?」

 そう、私の着ている服はレディースのサンタ服。つまり私はサンタさんのコスプレをしている。
 今まで一度もコスプレというものをしたことのない私のとっては少し恥ずかしい。
 私は今日一日で何回恥ずかしい思いをしたのだろう。

「くっしゅっ!」

 少し寒くてくしゃみをしてしまった。
リビングも暖房が付いているとはいえ、さっき付けたばかりでまだ温かくはなっていない。
 それに、サンタ服の下は下着……だもん。

「だ、大丈夫? そんな格好だと寒いでしょ?」

 悠斗くんは暖房の温度を上げてくれた。

「ご、ごめんね。私が着たくて着たのに」
「うんん。凄く可愛いよ。小春のサンタ姿」
「ほ、本当に⁉」
「嘘なんてつかないよ」
「えへへ~~」

 始めてのコスプレを褒められて嬉しい。
 ネットで買って良かったな。
 私は今日何回も恥ずかしい思いをしたけど、それよりも嬉しいって思える回数の方が圧倒的に多い。だって悠斗くんが優しすぎるから。
 こんなに優しい人の彼女になれて幸せなんだなと改めて思う。

「この日のために家から持ってきたのか?」
「うんん。この日のために買っちゃった。悠斗くん、喜んでくれるかな、って思って」
「え? 俺のために?」
「う、うん」

 やっぱりあんまりだったのかな、と不安になる。

「あんまりだった?」
「ち、違うよ。俺のためにこんな可愛いコスプレしてくれて嬉しかったんだよ」
「ほ、本当?」
「本当だよ。こんな可愛いサンタは初めて見たよ。ほら、ケーキ用意できたから食べようか」
「うん! 食べる!」

 私は元気良く返事をして、悠斗くんの向かいに座った。
 目の前に出されたショートケーキは凄く美味しそう。

「「いただきます」」
 
 私は一口、ショートケーキを食べた。
 
「ん~。美味しい~」

 久しぶりにケーキを、それも彼氏と一緒に食べれて凄い幸せ。
 こんなに幸せなクリスマスイヴを過ごしても本当に良いのかな?
 あとから凄い嫌な事とか起こらないか心配になってしまう。

「美味しい? 良かった~。ねぇ、小春」
「なぁに?」
「さっき篠原から連絡があってさ、どうやら恋人同士になれたみたいだよ」
「本当に⁉」

 本当は篠原くんが奈那子先輩と付き合えたことは知っている。でも、あのことは内緒にしておこう。
 私と悠斗くんが付き合っていることはバレていないはずだし。
 でも篠原くんが好きな人が奈那子先輩だったのは凄い驚いた。
 
「ああ、ツーショットの写真まで送られてきた」

 そう言って悠斗くんは篠原くんと奈那子先輩が腕を組みながらイルミネーションをバックに自撮りをしている写真を見せた。
 奈那子先輩は中学の頃から凄く可愛くてモテてて、先輩は部活の新入部員が沢山来たのは私が居るからと言っていたけど、奈那子先輩目当ての人が多かったと思う。

「本当だ。良かったね篠原くん」

 あの時は言えなかった言葉を言う。
 奈那子先輩は凄く優しいし、篠原くんも優しい。似たもの同士のカップルか~。

 ケーキを食べ終えた私達は、お風呂に入り、ソファーでくつろぎながら他愛の無い会話で笑い合った後、悠斗くんの部屋で布団に入った。
 
「じゃあ電気消すね。あ、豆電球はつけるから安心して」
「うん。ありがとう。おやすみ」
「ああ、おやすみ」

 そうは言ったものの、中々寝付けない。
 今日の出来事が頭でフラッシュバックして、あの時の事を思い出してしまう。
 私が今大切に持っているネックレスをプレゼントしてくれた瞬間。私が悠斗くんにき、キスをした瞬間。
 歩き疲れているから直ぐに眠れるはずなのに。どうしても眠れない。
 だって、今日が終わってほしくないと思っているから。
 勿論、私が起きているからといって時間が止まるわけでも、遡るわけでもない。けれど、眠りたくない。今日という日が終わるまで、最後まで起きていたいのだ。
 だけど、眠らないと明日早く起きれないし、健康にも悪い。
 だから目は瞑る。そうすればいつの間にか眠りにつけるはず。
 しばらくすると、隣で眠っている悠斗くんがベッドから立ち上がる音がした。
 お手洗いかな? そう思ったが、部屋のドアが開く音はしない。

「小春。大好きだよ」

 ドアの開く音の代わりにそう言う声が聞こえた。
 そして次の瞬間に、私の唇が何かに触れた。
 この感触は鮮明に覚えている。これは――悠斗くんの唇だ。
 私の頭の中はパニック状態。もう何が起こっているのか分からない。

「俺は小春ほど勇気が無いから、小春が眠っている時にしかキスなんてできないから。来年の今日は俺からキスをするよ」
 
 悠斗くんはそう言って自身のベッドへと戻った。
 わ、私だって悠斗くんの事、愛してるよ。
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