異世界から来た女の子を護衛しているのです。

相坂桃花

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9寝ている間に話は動く

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女子「………………(寝ている。ただの鏡餅のようだ)。」




おーじ「俺はアレを誓約の乙女とは認めない……!」

眼鏡「我が君が認めていなくとも、アレが誓約の乙女です面倒臭ぇな」

おーじ「あれ? 今、面倒臭いって言った? 言った?」

眼鏡「気のせいですよ、我が君。我が君が望むならば、弟を男娼館に売り飛ばしても構わない俺が、そんなことを言うわけがないじゃないですか」

わんこ「弟って、わたくしのことですか? わたくしのことですか?」

眼鏡「惜しむらくは、三十路をとうに超えた若作りのおっさんを、引き受けてくれるような物好きな男娼館に心当たりがないこと……。申し訳ありません、我が君の望みは必ず俺が叶えて差し上げますから……!」

おーじ「いや、ちょっと待て。俺は別にわんこを、男娼館に売り飛ばしたいなんて思ってないぞ。うちの大事な神官長だからな」

わんこ「殿下……! 殿下が、わたくしのことをそんなに思ってくださっていたなんて……! このわんこ、見に余る光栄に涙が……よよよ!」

おーじ「ちょ、馬鹿泣くなよ。引っ付くなって、ったく。いい歳して、涙もろいやつだな」

わんこ「……ふふ。申し訳ありません」

おーじ「はは。鼻水がついてんぞ」

護衛「なんだかいい雰囲気。ここは若い二人に任せて……」

眼鏡「任せてなんだ!? お見合いか!? だいたいあっちの銀髪は若くねーし!おっさんだし! オイコラ愚弟。てめぇ、ナニ調子乗ってんだよ。我が君に気安く触んじゃねぇよぶっ飛ばすぞその面」

わんこ「きゃああああああ!」

おーじ「うを!? なんだどうした!?」

護衛「怒りのあまりにキャラがどこかに家出してしまった……」

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銀髪の兄弟げんか勃発。
眼鏡は元ヤンキー。
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