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プロローグ
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「----僕の将来の夢はいつか異世界に行って魔王を倒すライフを満喫することです
そのためにまずは科学者になって異世界へいく原理を解き明かしたいと思います
以上です」
小6だった頃の授業参観。
俺の発言で教室が一瞬にして静寂な森のように様変わりした事を今でも覚えている。
確かに傍から見ればその夢はもうすぐ中学生になろうともするものが描く夢にしては幼稚じみていたのかもしれない。
後半の科学者になるという夢以外は……
授業参観でのこの発表の周りからの評価は無論冷たいものである。
(……何あの夢)
(……あの子の親御さんどういう教育してるのかしら?)
(……そういえばいつも来てないわね
由緒正しき武家の家柄?だかなんだか知らないけど仕事を理由に育児をサボってるわね絶対)
(そうね!!ぜったいそうよ!!
全くみっともない)
ヒソヒソと親御様方が教室の後ろで話し合う声が聞こえ挙句の果てに親への躾の問題へと発展する。
俺の両親は仕事で忙しく授業参観にはめったに参加することはなかったがそれは俺のために一所懸命に働いてくれているからだと思っていた。
だからこそそれらのヒソヒソ話に嫌気が差し声を大にして言ってやったのだ。
「僕は本気です
けして遊びでは考えていません!!
これは僕自身が考えた夢であって僕の親の躾は関係ないです!!
大人の事情なんて知りません
たかが子供の夢にそんな事情を挟まないでいただきたい
以上です!!」
今思えば単なる自己満足でしかないがそのときは子供ながらにスッキリした気分だった。
そして再び静寂が訪れ何事もなかったかのように先生が次の人を指名し授業参観は進んでいった。
きっと担任も俺を問題視していただろうな……
……なんて思い出しながら高校2年の今。
終業式が終わり夏休みが、そう夏休みがあしたから始まろうという放課後。
俺はなぜか剣道部の顧問である佐藤先生と剣道場で制服のまま十本早取り勝負をしている。
夏休みのはじめにおいしいバイト(夏季部活不参加の許可付き)があるんだなどとほだされた自分が招いた結果なわけだが。
もう九戦中九本は俺が勝ち星を上げている。
「先生もういいですか? せっかく今日終業式で早く帰れると思ったのに……」
「何言ってるんだ
勝負は十本まだ一本残ってるじゃないか
つまりこの一本さえ取れば俺の勝ちということになる そうだな!!
うん、確かルール上はそうだな
知らなかったろ風見」
何故か勝ちきった表情で顧問の佐藤は満面の笑みを浮かべている。
多分生徒に負けすぎてプライドが変な方向に向かってしまったんだろうな。
だって適当な理由たてて自分を納得させてるだけだもんあれ……
「いや、違うと思いますけど
九本俺が取ってますけど
勝敗は見え透いてますけど
そんなルールーは存在しませんよ先生」
それを聞き佐藤はなぜが不敵な笑みを浮かべてみせた。そしてヤレヤレと首を横にふる動作をしてみせた。
なんだろう。
大人げないうえになんか胸糞悪いんだけどこの人。
「フッ それがどうした
さっきまでとは一味違うぜ
これからの俺はな」
その道理は大人としてどうかと思うが。
というかアニメみたいなセリフを吐くなよ。
その発言が許されるのは多分高校生までだよ。
異世界なら別だけどこの世界ではきっとそうだよ。
なんて思っていたらなんだ?急に佐藤の雰囲気が変わった。
まさか今までは生徒に対して手加減をしていたとでも言うのか!!
……当たり前か、そりゃそうだ。
さてお手並み拝見といこうか!!
この風見一心流にかけて!!
「先生が本気で行くならその本気に俺も答えなきゃね」
俺は竹刀を納刀するかのように構え姿勢を低くし佐藤を鋭い眼差しで見据える。
竹刀の握りてに手をかけその時を待つ。
風見一心流 始の型 流撃
相手の攻撃を素早く受け流しすれ違いざまに斬撃を放つ風見一心流基本の型である。
対する佐藤は(え、本気じゃなかったのか…とすると不味くね生徒に負けるじゃんこれ)
という表情が一瞬垣間見たが咳払いしすぐに元の表情えともどる。
「へぇ、居合かまぁいいだろ……
ちょっとまて今枷を外そう」
そう言って両手、両足から重りを外すとそれを端に投げまっすぐ俺へと向き直る。
一息吐くとスッと一直線に竹刀を構える。
迷いのない構え、隙がないように見えるが今は勝てる気しかしない。
だって枷を外すなんて大事言って所詮はその程度だったのだから。
佐藤が音もなくこちらへ急接近してくる。
右から左へ頭から足へと素早く振られた袈裟斬り。
それは今までよりも何倍も早く瞬きすれば見失うなってしまうだろう。
だがこんなもの俺にとっては止まって見える。
手にかけていた竹刀を一閃。
ひき抜き刀身で受け流したあとすぐにすれ違いざま銅を撃ち抜く。
間違えなく俺の速さは異世界なら風が吹き荒れるだろうとそう思う。
よしこれで勝負はついた。
この退屈な時間もやっと終わるわけだ。
「嘘だろ まさかここまでとは
お前はほんとになんてやつだ!!
天才か?」
「先生 実は俺も枷をしてるんですよ」
「なぁにぃ!! 嘘だろ俺がいつからこの重りをつけていたと思ってるんだ
もう俺は顧問としてやっていけんぞ……」
「まぁまぁ仕方ないですよ
家系のしきたりで赤ん坊の頃から重りつけてますから俺 ほらこの通り」
「赤ん坊だと!! しかもいまつけている重りが俺より重いとは……これは完敗だな」
「はい ということで約束道理」
俺は佐藤に向け右手を差し出した。
こんな退屈な茶番、メリットがなければそもそもうけてくもない。
「あぁ仕方あるまい
いい夏休みをな……
部活には……まぁ賭けは賭けだ。
程々でいいが大会には来いよ
絶対来いよそのための五千円だからな」
佐藤はそう言いながらジャージのズボンから財布を出すと五千円をこちらにわたす。
「へいへい
剣に生きるものである限り勝負から逃げることなんてしやせんよ
ついでに生徒に負けたことは言わないでおいておくよ」
「こりゃ一本取られたな」
その後軽く挨拶を交わし俺は剣道場をあとにする。
道場から出ると空には雲ひとつない快晴とギラギラと照りつける太陽が夏が到来したのをより一層感じさせ、おまけに朝は鳴いていなかったセミまで鳴き出している始末。
剣道場はクーラがきいていて思いのほか涼しかったらしく、むしろ外に出たとたんに汗が滲み出してきた。
早く帰って家で涼もうと正門へと続く道を進み始めたがふと課題を教室の机の引き出しにしまったままであったことを思い出した。
「いや……まてよ確か」
面倒になり奇跡よおきてくれとカバンをおもむろにあさるが
「そりゃあ ないよな」
いつもはこんなことはないんだがきっとこれが猛暑の影響なのだろう。
時間としてはお昼をちょうど過ぎた頃だった。
教室の針が正午を示している。
「うわぁ…‥まじかよ」
教室にはいった瞬間、暑さが部屋全体を包み込みなんだがモヤッとしている。
これなら廊下のほうがまだ涼しいくらいである。
一刻も早くこの教室から抜け出そうと自身の机から課題を出した瞬間だった。
前後のドアが、勢い良く開けられ見知った人物がそれぞれこちらに近づいてくる。
そして眼前まで近づくいて来たと思ったら口を揃えて
「功矢 望んでた異世界にいけるぞ」
「功 行きたがってた異世界に行けるわよ」
二人はほぼ同時に同じ事を発言したことに驚いたらしく顔を見合わせた。
「……どうしたふたりとも?
久しぶりに声を声をかけてきたかと思ったら
頭ダイジョブか?
熱にだいぶやられたんじゃないか?」
「お前がゆうな」
「あなたがゆうな」
「おぉ息ピッタシだな」
「相変わらずまだ異世界に行くなんて妄想考えてるんでしょ?
あなたと一緒にしないでくれる?」
「相変わらずツンケンしてんないつからそうなったよ
学園1のマドンナ?さん」
「ちょっと功! それ馬鹿にしてるでしょ?
私だって言われたくて言われてるんじゃないんだけど
ただ周りが勝手に言ってるだけよ
私は普通に努力して周りと隔てなく付きあってるだけなんだから」
彼女の名は白崎鈴音。
文武両道スタイル抜群誰誰からでも好かれているまさに周りから見れば絵に書いたような美女である。
両親の片方がロシア人でその見てくれからだろうかより好かれ男女ともに人気もあるこいつは俺の幼馴染だ。
着飾ってない本心はツンケンしていて可愛くない。
いやまて俗にゆうツンデレ……にあたるのだろうか?
今思ってみれば小さい頃から一緒にいたが比較的ツンが多くてデレが殆どないような?
もっとも今や全く接する機会もなくたまにすれ違って挨拶をこちらからすると無視される始末そんな感じだ。
「そうだな殊勝なことで」
「……ぐぬぬぬ」
「まぁまぁ僕はいいと思うよ夢をいつまでもいだき続けられるのは立派なことだと思うけどね
その内容以外は……」
彼の名は最上透
同じく文武両道、美男。
今や弓道場の主将を務め女子からの厚い人気のあるこいつは最親の友?だと思う。
こいつとも挨拶を交わすくらいだ。
そう二人からは俺の夢を未だ理解されず距離を取られている。(おそらく他人でもそうなると思うが)
そんなコイツらが今日珍しく自分から話しかけてきたのだ。
何かないはずわないのだが――――
「「「・・・・・・・」」」
「暑いな」
「えぇ暑いわね」
「うん暑いね」
「で、どんな要件かききたいところなんだが
一旦教室から出ないか?」
二人は賛成すると教室よりは涼しい廊下で話すことになった。
俺のこのあとの予定としては……
課題は忘れずに持ってきたからこれで心配はない。
さて家で涼みながら異世界探求(というなのアニメ鑑賞)をしようか。
と本来ならこんな予定であった。
……だが何だ今日は。
今日に限ってこうも帰宅への足止めをくらうとは。
これはもしかして何かの前触れか!?
と異世界の探究心が何故かワクワクしている。
さてどんな話を聞けるやら
その時はあんなことになるとは思ってもいなかった。
そのためにまずは科学者になって異世界へいく原理を解き明かしたいと思います
以上です」
小6だった頃の授業参観。
俺の発言で教室が一瞬にして静寂な森のように様変わりした事を今でも覚えている。
確かに傍から見ればその夢はもうすぐ中学生になろうともするものが描く夢にしては幼稚じみていたのかもしれない。
後半の科学者になるという夢以外は……
授業参観でのこの発表の周りからの評価は無論冷たいものである。
(……何あの夢)
(……あの子の親御さんどういう教育してるのかしら?)
(……そういえばいつも来てないわね
由緒正しき武家の家柄?だかなんだか知らないけど仕事を理由に育児をサボってるわね絶対)
(そうね!!ぜったいそうよ!!
全くみっともない)
ヒソヒソと親御様方が教室の後ろで話し合う声が聞こえ挙句の果てに親への躾の問題へと発展する。
俺の両親は仕事で忙しく授業参観にはめったに参加することはなかったがそれは俺のために一所懸命に働いてくれているからだと思っていた。
だからこそそれらのヒソヒソ話に嫌気が差し声を大にして言ってやったのだ。
「僕は本気です
けして遊びでは考えていません!!
これは僕自身が考えた夢であって僕の親の躾は関係ないです!!
大人の事情なんて知りません
たかが子供の夢にそんな事情を挟まないでいただきたい
以上です!!」
今思えば単なる自己満足でしかないがそのときは子供ながらにスッキリした気分だった。
そして再び静寂が訪れ何事もなかったかのように先生が次の人を指名し授業参観は進んでいった。
きっと担任も俺を問題視していただろうな……
……なんて思い出しながら高校2年の今。
終業式が終わり夏休みが、そう夏休みがあしたから始まろうという放課後。
俺はなぜか剣道部の顧問である佐藤先生と剣道場で制服のまま十本早取り勝負をしている。
夏休みのはじめにおいしいバイト(夏季部活不参加の許可付き)があるんだなどとほだされた自分が招いた結果なわけだが。
もう九戦中九本は俺が勝ち星を上げている。
「先生もういいですか? せっかく今日終業式で早く帰れると思ったのに……」
「何言ってるんだ
勝負は十本まだ一本残ってるじゃないか
つまりこの一本さえ取れば俺の勝ちということになる そうだな!!
うん、確かルール上はそうだな
知らなかったろ風見」
何故か勝ちきった表情で顧問の佐藤は満面の笑みを浮かべている。
多分生徒に負けすぎてプライドが変な方向に向かってしまったんだろうな。
だって適当な理由たてて自分を納得させてるだけだもんあれ……
「いや、違うと思いますけど
九本俺が取ってますけど
勝敗は見え透いてますけど
そんなルールーは存在しませんよ先生」
それを聞き佐藤はなぜが不敵な笑みを浮かべてみせた。そしてヤレヤレと首を横にふる動作をしてみせた。
なんだろう。
大人げないうえになんか胸糞悪いんだけどこの人。
「フッ それがどうした
さっきまでとは一味違うぜ
これからの俺はな」
その道理は大人としてどうかと思うが。
というかアニメみたいなセリフを吐くなよ。
その発言が許されるのは多分高校生までだよ。
異世界なら別だけどこの世界ではきっとそうだよ。
なんて思っていたらなんだ?急に佐藤の雰囲気が変わった。
まさか今までは生徒に対して手加減をしていたとでも言うのか!!
……当たり前か、そりゃそうだ。
さてお手並み拝見といこうか!!
この風見一心流にかけて!!
「先生が本気で行くならその本気に俺も答えなきゃね」
俺は竹刀を納刀するかのように構え姿勢を低くし佐藤を鋭い眼差しで見据える。
竹刀の握りてに手をかけその時を待つ。
風見一心流 始の型 流撃
相手の攻撃を素早く受け流しすれ違いざまに斬撃を放つ風見一心流基本の型である。
対する佐藤は(え、本気じゃなかったのか…とすると不味くね生徒に負けるじゃんこれ)
という表情が一瞬垣間見たが咳払いしすぐに元の表情えともどる。
「へぇ、居合かまぁいいだろ……
ちょっとまて今枷を外そう」
そう言って両手、両足から重りを外すとそれを端に投げまっすぐ俺へと向き直る。
一息吐くとスッと一直線に竹刀を構える。
迷いのない構え、隙がないように見えるが今は勝てる気しかしない。
だって枷を外すなんて大事言って所詮はその程度だったのだから。
佐藤が音もなくこちらへ急接近してくる。
右から左へ頭から足へと素早く振られた袈裟斬り。
それは今までよりも何倍も早く瞬きすれば見失うなってしまうだろう。
だがこんなもの俺にとっては止まって見える。
手にかけていた竹刀を一閃。
ひき抜き刀身で受け流したあとすぐにすれ違いざま銅を撃ち抜く。
間違えなく俺の速さは異世界なら風が吹き荒れるだろうとそう思う。
よしこれで勝負はついた。
この退屈な時間もやっと終わるわけだ。
「嘘だろ まさかここまでとは
お前はほんとになんてやつだ!!
天才か?」
「先生 実は俺も枷をしてるんですよ」
「なぁにぃ!! 嘘だろ俺がいつからこの重りをつけていたと思ってるんだ
もう俺は顧問としてやっていけんぞ……」
「まぁまぁ仕方ないですよ
家系のしきたりで赤ん坊の頃から重りつけてますから俺 ほらこの通り」
「赤ん坊だと!! しかもいまつけている重りが俺より重いとは……これは完敗だな」
「はい ということで約束道理」
俺は佐藤に向け右手を差し出した。
こんな退屈な茶番、メリットがなければそもそもうけてくもない。
「あぁ仕方あるまい
いい夏休みをな……
部活には……まぁ賭けは賭けだ。
程々でいいが大会には来いよ
絶対来いよそのための五千円だからな」
佐藤はそう言いながらジャージのズボンから財布を出すと五千円をこちらにわたす。
「へいへい
剣に生きるものである限り勝負から逃げることなんてしやせんよ
ついでに生徒に負けたことは言わないでおいておくよ」
「こりゃ一本取られたな」
その後軽く挨拶を交わし俺は剣道場をあとにする。
道場から出ると空には雲ひとつない快晴とギラギラと照りつける太陽が夏が到来したのをより一層感じさせ、おまけに朝は鳴いていなかったセミまで鳴き出している始末。
剣道場はクーラがきいていて思いのほか涼しかったらしく、むしろ外に出たとたんに汗が滲み出してきた。
早く帰って家で涼もうと正門へと続く道を進み始めたがふと課題を教室の机の引き出しにしまったままであったことを思い出した。
「いや……まてよ確か」
面倒になり奇跡よおきてくれとカバンをおもむろにあさるが
「そりゃあ ないよな」
いつもはこんなことはないんだがきっとこれが猛暑の影響なのだろう。
時間としてはお昼をちょうど過ぎた頃だった。
教室の針が正午を示している。
「うわぁ…‥まじかよ」
教室にはいった瞬間、暑さが部屋全体を包み込みなんだがモヤッとしている。
これなら廊下のほうがまだ涼しいくらいである。
一刻も早くこの教室から抜け出そうと自身の机から課題を出した瞬間だった。
前後のドアが、勢い良く開けられ見知った人物がそれぞれこちらに近づいてくる。
そして眼前まで近づくいて来たと思ったら口を揃えて
「功矢 望んでた異世界にいけるぞ」
「功 行きたがってた異世界に行けるわよ」
二人はほぼ同時に同じ事を発言したことに驚いたらしく顔を見合わせた。
「……どうしたふたりとも?
久しぶりに声を声をかけてきたかと思ったら
頭ダイジョブか?
熱にだいぶやられたんじゃないか?」
「お前がゆうな」
「あなたがゆうな」
「おぉ息ピッタシだな」
「相変わらずまだ異世界に行くなんて妄想考えてるんでしょ?
あなたと一緒にしないでくれる?」
「相変わらずツンケンしてんないつからそうなったよ
学園1のマドンナ?さん」
「ちょっと功! それ馬鹿にしてるでしょ?
私だって言われたくて言われてるんじゃないんだけど
ただ周りが勝手に言ってるだけよ
私は普通に努力して周りと隔てなく付きあってるだけなんだから」
彼女の名は白崎鈴音。
文武両道スタイル抜群誰誰からでも好かれているまさに周りから見れば絵に書いたような美女である。
両親の片方がロシア人でその見てくれからだろうかより好かれ男女ともに人気もあるこいつは俺の幼馴染だ。
着飾ってない本心はツンケンしていて可愛くない。
いやまて俗にゆうツンデレ……にあたるのだろうか?
今思ってみれば小さい頃から一緒にいたが比較的ツンが多くてデレが殆どないような?
もっとも今や全く接する機会もなくたまにすれ違って挨拶をこちらからすると無視される始末そんな感じだ。
「そうだな殊勝なことで」
「……ぐぬぬぬ」
「まぁまぁ僕はいいと思うよ夢をいつまでもいだき続けられるのは立派なことだと思うけどね
その内容以外は……」
彼の名は最上透
同じく文武両道、美男。
今や弓道場の主将を務め女子からの厚い人気のあるこいつは最親の友?だと思う。
こいつとも挨拶を交わすくらいだ。
そう二人からは俺の夢を未だ理解されず距離を取られている。(おそらく他人でもそうなると思うが)
そんなコイツらが今日珍しく自分から話しかけてきたのだ。
何かないはずわないのだが――――
「「「・・・・・・・」」」
「暑いな」
「えぇ暑いわね」
「うん暑いね」
「で、どんな要件かききたいところなんだが
一旦教室から出ないか?」
二人は賛成すると教室よりは涼しい廊下で話すことになった。
俺のこのあとの予定としては……
課題は忘れずに持ってきたからこれで心配はない。
さて家で涼みながら異世界探求(というなのアニメ鑑賞)をしようか。
と本来ならこんな予定であった。
……だが何だ今日は。
今日に限ってこうも帰宅への足止めをくらうとは。
これはもしかして何かの前触れか!?
と異世界の探究心が何故かワクワクしている。
さてどんな話を聞けるやら
その時はあんなことになるとは思ってもいなかった。
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