無垢と純真と僕

すみっしー

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1章 無垢との遭遇

第8話 無垢と音楽

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─ハムコランド。

駅前にあるゲームセンターであり、マスコットキャラクターであるハムコ(ハム子)を全面的に押し出した有名大型ゲーム会社(ハンダイハムコ)が経営する超大型ゲームセンターである。

孝宏「着いたよ」

椋「うゎぁ…!」

純子「広いねー!」

敷地面積等は詳しくはわからないが、一般的なスーパーほどの面積はあると思う。しかも二階建て。

一階は音ゲーやUFOキャッチャー、プリクラ等がメインに置かれていて、二階はすべてメダルコーナーになっている。

孝宏「ちょっと待っててね。」

両替機を探し、お札を小銭に替える。

孝宏「お待たせ。はいこれ」

椋に100円玉を5枚手渡す。

椋がお金というものを理解しているか?価値は解るのか?も兼ねて実験…と言うと言葉が悪いが、金銭感覚について確認したかった。

椋「いちにい…500円?たかひろ、もらっていいの?」

孝宏「もちろん、好きに使っていいよ。」

どうやらお金という概念と計算は普通に出来ているようだ…一安心。

椋「ありがとうっ!」

凄く可愛い笑顔を見せてくれる。嬉しい。

純子「たかひろ、わたしには くれないの?」

純子が椋のような喋り方と仕草でお金をねだってきた。

孝宏「お前は俺より金持ちだろっ!」

純子の家は父親が警察官(結構偉いらしい)と母親が弁護士と言うお金持ちの部類に入る家の環境だ。

純子「えー(´・ω・`)いいじゃんケチー」

孝宏「さて、まずなにやろうか(スルー)椋はなんかやりたいのある?」

椋「ん…あれやりたい?」

椋が指を指した先にはヤンキーの応援団太鼓をモチーフにした音楽リズムゲーム、太鼓の悪人があった。なかなかのチョイス。

孝宏「太鼓ね、これなら二人で出来るから一緒にやろっか!」

椋「うん!」

簡単にゲームのやり方をデモ中の筐体を使って教える。

孝宏「んじゃあやってみよっか」

純子「じゃ、私は後ろで見とくねっ」

先に僕が100円を入れると椋も100円を慌てて入れた。

するとゲームのナレーションが流れてくる。

ダンチョー「モードを選べゴルァ!!」

このゲームには普通に遊ぶか、チュートリアル付きの簡単な曲ばかりの初心者モードか、二人対戦が出来るモードがあった。

孝宏「どうする?一応簡単にはやり方教えたけど、初心者向けのにする?」

椋「ふつう?」

意外にも椋は普通にプレイしたいと言ってきた。僕の腕に合わせてくれただろうか?

孝宏「ん、わかった」

普通にプレイ、にカーソルを合わせて太鼓を叩く。

ダンチョー「普通で遊ぶぞゴルァ!!」

すると画面が切り替わる

ダンチョー「難しさを選べゴルァ!!」

やさしい、ふつう、むずかしいが表示される。

隠しコマンドで鬼団長という難易度もプレイすることが出来るが、僕の腕だとむずかしいで手一杯だし、今回は椋も居るので椋にあわせよう。

孝宏「どうする?」

椋「ふつう?」

孝宏「おっけい、難しかったら次の曲から難易度変えよっか」

ふつうを選ぶ。

ダンチョー「普通で遊ぶぞゴルァ!!」

また画面が切り替わり、収録されている曲が表示されてデモの音楽が流れてくる。

ダンチョー「曲を選べゴルァ!!」

孝宏「椋の好きなの選んでいいよ」

椋「うん」

すると椋は右、左と何度かカーソルを動かしやがて太鼓の中央部分を叩き曲を決定する。

孝宏「ん、これは…」

ハムコオリジナル曲のふつう難易度では一番難しいやつだった。

ダンチョー「この曲で遊ぶぞゴルァ!!」

やがて曲が流れ出し、譜面が流れてくる。

ふつうとはいえ、一番難しい曲だ、むずかしいの難易度で精一杯の僕も少し手こずる。

ドン、ドン、カッ!ドンドンドンドン!!とリズムよく叩く僕、だがあまり余裕がなく、椋の状況まで目をやる事が出来ない。

やがて、曲も終盤に差し掛かる頃。

純子「え…ちょ…?」

純子が驚いている…?

やがて曲が終わる、僕は何度かミスしたものの、無事にクリアー。

良かった、と思ってるとダンチョーの声が聞こえてくる。

ダンチョー「フルコンボだゴルァ!!」

孝宏「ファッ!?」

スコアをようやく確認する。

僕→良210、可58、不可3
椋→良271、可0、不可0

孝宏「ええ…(困惑)パ、パーフェクト…?」

椋「たのしいっ!」

椋は初見のゲームだと言うのに、聴いたこともないだろうという曲を感覚だけでプレイしてパーフェクトをやってのけた。

孝宏「す、すごいね椋…」

純子「ちょ…ちょっと、たかくん、私に次やらせてっ!」

孝宏「あ、ああ…」

純子にバチを渡して交代する。

純子は鬼団長モードでも楽々とクリアーする腕前だ。

純子「椋ちゃんは、もっと難しくても大丈夫?」

椋「うんっ!」

その言葉を聞き、純子は隠しコマンドを入力、鬼団長モードを解禁させる。

純子「じゃ、これでやろっ!」

無慈悲にも?鬼団長モードを選択する純子。

ダンチョー「鬼団長で遊ぶぞゴルァ!!」

ダンチョー「曲を選べゴルァ!!」

純子「好きなの選んでいいよっ!」

またも椋に選曲を任せる。

椋「えっと…」

やがて曲を選び終わる。

難易度☆10の僕からしたら訳がわからないレベルのものだった。

やがて曲が流れ出し、譜面が流れてくる。
さっきと全く譜面の密度が違う、なんだこれは。

ドカドドドカッドドドカッドドドカッ!!と二人が凄まじい手裁きで二人は流れてくる譜面を消化していく。

孝宏「」

僕は白目で二人を見ていた。

やがて美少女二人が凄まじい上手さでプレイしているのを見かけたからか、ギャラリーが集まりだす。

やがて曲が終わる。

ダンチョー「フルコンボだゴルァ!!」

結果
純子→良824可2不可0
椋   →良826可0不可0

純子「ありゃ、負けちゃったか~すごいね椋ちゃん!」

椋「えへ、たのしかった!」

ギャラリーがかなりざわついている。

無理も無い、あんなの見せつけられたら誰でも驚く。プロゲーマーがやるような事を普通の少女二人がやっているのだ。

純子が上手いのは知っていたが、それを初見で上回る椋のセンスに僕は暫く白眼になっていた。

その後、何とか僕の眼に黒目が戻り、UFOキャッチャーやプリクラ(純子に無理矢理押し込まれた)等をプレイして、やがて昼になった頃に僕達はハムコランドを後にした。
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