28 / 32
奈落の館
奈落の館
しおりを挟む巨大なコンピューターは天井に繋がっている。私は巨大なコンピューターが天井に繋がっているところまで光明寺博士を浮き上がらせ天井に激突させ、そのまま叩き落とすように玉に念じた。
光明寺博士の身体が浮き上がる。そのままドガッという凄い音がして光明寺博士は激突した!
そして、さらに勢いをまして地上に向かって光明寺博士の身体が落下する!
「ぐはあああー!!!」
凄まじい声を発して光明寺博士はそのまま、びくりともしない。
あんな高いところに激突しただけでなく、そのまま凄い勢いで落ちたんだ……生きてるわけない。
私はたくさんの命を殺めてしまった……光明寺博士も悪い人とは言え、本人は世界の平和のことを真剣に考えていた。ただその考えが歪んでいただけなんだ……私はその光明寺博士や小田、宮川、その他たくさんの人達を殺してしまった。
つぐないはしなければならない。私は玉を取り出すと、私の命を取るように玉に念じようとした。
その時、ゆっくりプルプル震えながら光明寺博士が起きてきた。口からは血を吐いている。
「………ハアハア…ミセスかの子。本当に困った人だ。なんて駄々っ子だ。しかし、本当に終わらせる!ここを見てください」
そういうと光明寺博士はコンピューターのスクリーンに映し出された地図を指差した。
「この国、邪魔だと思いませんか?この国も邪魔。邪魔な国が多いですね。人間兵器はあなたの信者だけでなく、これらの国にもできるようにプログラムされている。人間兵器の後、これら、いらない国はコンピュータによって操作される特殊ガスで消える!」
光明寺博士はコンピューターに走り寄り、コンピューターを操作している、
私は玉を念じて、光明寺博士を巨大なコンピューターの真上に激突するように念じた。
光明寺博士の身体はまた巨大なコンピューターに激突し、そのまま落下した。光明寺博士は動かない。
「絶対に止めます!新しい世界なんていらない!」
私は光明寺博士にそういうと光明寺博士はニヤっと笑って私に言う。
「もう、手遅れですよ、ミセスかの子。コンピューターの操作は終えた。後はプログラム通りに稼働するだけ。あなたも無意識のうちに玉を操作する。新しい世界の扉は開いたんだ!」
光明寺博士は倒れたまま、そう叫んだ。しかし、光明寺博士の表情が歪む。
「どうしたんだ?何故稼働しない?
あ、あれは誤作動、まさか私が、この完璧な私が!打ち間違いか?いやそんなはずはない!何故だ!何故誤作動を起こすんだ!」
そう光明寺博士が叫ぶと巨大なコンピューターは急にゴゴゴと大きな音を立てはじめた。
「ハハハ!ミセスかの子。コンピューターは誤作動を起こし自爆のプログラムを稼働した。私は動けない。このままおさらばですな。そしてあなたも。フフフ。ごきげんよう!ミセスかの子!」
光明寺博士はそういうと動かなくなった。私は玉を使って脱出しようとは思わなかった。
私が犯した罪を思えば……。
やがて巨大なコンピューターは天井部分が爆発した。他のところも爆発している。
天井が消し飛んだ。この研究所は跡形も無く消えるだろう。そして私も……。
さよなら……尚輝。幸せにできずにごめんね。
こんな私を好きにならなきゃ良かったね……。
巨大なコンピューターは、やがてさらに巨大な音を立てて、大きな爆発を起こした。
私はゆっくりと薄れゆく意識の中、耳をつんざく爆音と崩れゆく建物を見ながら膝を屈め、やがて床に伏しそのまま倒れていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる