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66思い出の消化※
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「セラ……こっちを向いて」
顎に手をやられ、ぐいっとアンドリュー様の方へと顔を向けられる。
「んうっ……」
食むように口付けられ、再びクチュクチュと舌が絡み合う。
息継ぎの隙さえも与えないその行為に、私は涙目になりながら必死に応えた。
すると次の瞬間、ずんっと貫かれるように大きく熱いものが挿しこまれる。
それは容赦なく、最奥へと到達した。
「っ……」
声も出ず、ただただその圧迫感に息を呑む私。
そんな私の頭をアンドリュー様が優しく撫でてくれる。
「すまない。少し手荒な真似をした……口づけで気が逸れている方が、体の力が抜けるかと思ったんだ」
眉を下げて困ったような顔でそう釈明されては、私から抗議の言葉を発する気は失せてしまうではないか。
どうやらあの獣のような口づけは、アンドリュー様なりの気遣いであったようだ。
彼は目尻に滲んだ私の涙を指で拭うと、その指をぺろっと舐める。
そしていたずら好きの子供のような顔で、こちらを見つめてきた。
「その、動いても……?」
「……」
恥ずかしくて無言のまま頷くと、労るように優しく頬を撫でられた。
そしてゆっくりと彼の熱が私の中で出入りを繰り返す。
抜けてしまいそうなほど引き抜かれたかと思えば、奥まで押し付けられる。
そのたびに彼の昂りは私の内壁を擦り上げ、先端が入り口に引っかかったかと思いきや、ずぶずぶと飲み込まれた。
「はあっ……アンドリュー様っ……きもち、い……」
いつのまにか抽送は激しさを増し、全身を大きく揺さぶられる。
アンドリュー様の体と私の体がぶつかり合い、汗と愛液で湿った互いの肌がくっついては離れていった。
彼を見上げれば、目を閉じて切なげな顔をしながら無我夢中で腰を打ちつけており、その姿はいつもの冷静沈着な第二王子ではない。
欲望に忠実なただ一人の男性としての姿であった。
「っセラフィナ、もうあまりもちそうにない……」
懇願するような言葉。
その意味を察した私は、彼を宥めるように顔にかかった黒色の髪をかき上げる。
「あなたのお好きなように」
微笑みながらそう告げた途端、アンドリュー様の瞳の奥でぎらっと何かが光ったように見えた。
そしてそれと同時に、私の腰はがっしりとアンドリュー様の両手によって掴まれ固定される。
最後の力を出し切るかのように激しく腰が打ち付けられ、繋がった場所からはどちらのものともわからない液体が泡立っている。
「っ、もうっ……あ! 私も……だめ……」
喋ろうとするたびに体がぶつかり合うため、言葉が途切れ途切れになってしまう。
必死にアンドリュー様の背に手を回してしがみつくと、彼の昂りがびくっと震えるのがわかった。
そして、それと同時に熱いものが放出される。
「くっ……突然そのように可愛いことを……っ……はあっ……」
歯を食いしばるような表情のまま、しばらく体を震わせるアンドリュー様。
しばらくの間私の中で熱いものが広がり続け、彼が精を放ったのだとわかった。
やがて一通り出し終えたところで、ゆっくりと屹立が引き抜かれる。
ずるっと抜き取られた後すぐに、こぷりと白濁がこぼれ落ちてきた。
「んっ……」
咄嗟に足を閉じてしまいそうになるのを、入り込んできたアンドリュー様の腕が制する。
そして彼はこぼれ落ちたものを指で掬い上げると、蜜口に押し戻すかのようにゆびを挿れたのだ。
「あっ……」
予期せぬ行為に、声が出てしまった。
「溢れてしまってはもったいないからな」
そう言って笑った彼は、優しく私の額に口付ける。
「すまない。今回こそは優しくしようと決めていたのに……。君を前にすると理性など何の役にも立たないな」
「いいえ。あなたに求められているという事実が、私にとっては喜びなのです」
これは本心からの言葉だ。
アンドリュー様が私を女性として意識し、求めてくれている。
その事実が私に自信を与えてくれるのだから。
「いつもそうだ。私を夢中にさせるのは君だけなんだよ、セラフィナ」
互いにまだ息を切らしたまま、並んで寝台に横たわる。
一枚の掛け物を二人で使い、体を丸めて身を寄せ合った。
「私はこれまで、いつかアンドリュー様は私のことを思い出して昔のあなたに戻ってくださると……そう期待していたのです」
記憶さえ戻れば、何もかも元通りになって幸せになれるのだと信じて疑わなかった。
だが実際は違ったようだ。
「今のあなたのことを、見て見ぬふりをしていたように思います。あなたと向き合うことから逃げていたのは、むしろ私の方だったのかもしれません……」
もうあの頃の彼はいないのだと、悲しい現実を突きつけられるのが怖かった。
だがこれでようやく、過去の私の気持ちを消化させることができそうだ。
何も言わずにじっと私の話に耳を傾けるアンドリュー様に向けて、さらに言葉を紡ぐ。
「私が忘却草を口にするのを止めてくださり、本当にありがとうございます。浅はかな行いをお許しください」
「そうさせたのはほかでもない私だ。君をこれほどまで追い詰めていたというのに、悠長なことを……すまなかった」
見つめ合う私たちの間には、もう何の隔たりもなくなっていた。
───────────────────────
以前こちらに掲載していた「敗戦国の元侯爵令嬢は、公爵と国王に溺愛される」が「敗戦国の元侯爵令嬢は叶わぬ恋に身を焦がす」と改題のうえ、本日アマゾナイトノベルズより配信開始となりました。
初作品ということもあり未熟な点が多かったため大幅に改稿・加筆しております。
よろしければぜひお読みいただけたら嬉しいです…!
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「んうっ……」
食むように口付けられ、再びクチュクチュと舌が絡み合う。
息継ぎの隙さえも与えないその行為に、私は涙目になりながら必死に応えた。
すると次の瞬間、ずんっと貫かれるように大きく熱いものが挿しこまれる。
それは容赦なく、最奥へと到達した。
「っ……」
声も出ず、ただただその圧迫感に息を呑む私。
そんな私の頭をアンドリュー様が優しく撫でてくれる。
「すまない。少し手荒な真似をした……口づけで気が逸れている方が、体の力が抜けるかと思ったんだ」
眉を下げて困ったような顔でそう釈明されては、私から抗議の言葉を発する気は失せてしまうではないか。
どうやらあの獣のような口づけは、アンドリュー様なりの気遣いであったようだ。
彼は目尻に滲んだ私の涙を指で拭うと、その指をぺろっと舐める。
そしていたずら好きの子供のような顔で、こちらを見つめてきた。
「その、動いても……?」
「……」
恥ずかしくて無言のまま頷くと、労るように優しく頬を撫でられた。
そしてゆっくりと彼の熱が私の中で出入りを繰り返す。
抜けてしまいそうなほど引き抜かれたかと思えば、奥まで押し付けられる。
そのたびに彼の昂りは私の内壁を擦り上げ、先端が入り口に引っかかったかと思いきや、ずぶずぶと飲み込まれた。
「はあっ……アンドリュー様っ……きもち、い……」
いつのまにか抽送は激しさを増し、全身を大きく揺さぶられる。
アンドリュー様の体と私の体がぶつかり合い、汗と愛液で湿った互いの肌がくっついては離れていった。
彼を見上げれば、目を閉じて切なげな顔をしながら無我夢中で腰を打ちつけており、その姿はいつもの冷静沈着な第二王子ではない。
欲望に忠実なただ一人の男性としての姿であった。
「っセラフィナ、もうあまりもちそうにない……」
懇願するような言葉。
その意味を察した私は、彼を宥めるように顔にかかった黒色の髪をかき上げる。
「あなたのお好きなように」
微笑みながらそう告げた途端、アンドリュー様の瞳の奥でぎらっと何かが光ったように見えた。
そしてそれと同時に、私の腰はがっしりとアンドリュー様の両手によって掴まれ固定される。
最後の力を出し切るかのように激しく腰が打ち付けられ、繋がった場所からはどちらのものともわからない液体が泡立っている。
「っ、もうっ……あ! 私も……だめ……」
喋ろうとするたびに体がぶつかり合うため、言葉が途切れ途切れになってしまう。
必死にアンドリュー様の背に手を回してしがみつくと、彼の昂りがびくっと震えるのがわかった。
そして、それと同時に熱いものが放出される。
「くっ……突然そのように可愛いことを……っ……はあっ……」
歯を食いしばるような表情のまま、しばらく体を震わせるアンドリュー様。
しばらくの間私の中で熱いものが広がり続け、彼が精を放ったのだとわかった。
やがて一通り出し終えたところで、ゆっくりと屹立が引き抜かれる。
ずるっと抜き取られた後すぐに、こぷりと白濁がこぼれ落ちてきた。
「んっ……」
咄嗟に足を閉じてしまいそうになるのを、入り込んできたアンドリュー様の腕が制する。
そして彼はこぼれ落ちたものを指で掬い上げると、蜜口に押し戻すかのようにゆびを挿れたのだ。
「あっ……」
予期せぬ行為に、声が出てしまった。
「溢れてしまってはもったいないからな」
そう言って笑った彼は、優しく私の額に口付ける。
「すまない。今回こそは優しくしようと決めていたのに……。君を前にすると理性など何の役にも立たないな」
「いいえ。あなたに求められているという事実が、私にとっては喜びなのです」
これは本心からの言葉だ。
アンドリュー様が私を女性として意識し、求めてくれている。
その事実が私に自信を与えてくれるのだから。
「いつもそうだ。私を夢中にさせるのは君だけなんだよ、セラフィナ」
互いにまだ息を切らしたまま、並んで寝台に横たわる。
一枚の掛け物を二人で使い、体を丸めて身を寄せ合った。
「私はこれまで、いつかアンドリュー様は私のことを思い出して昔のあなたに戻ってくださると……そう期待していたのです」
記憶さえ戻れば、何もかも元通りになって幸せになれるのだと信じて疑わなかった。
だが実際は違ったようだ。
「今のあなたのことを、見て見ぬふりをしていたように思います。あなたと向き合うことから逃げていたのは、むしろ私の方だったのかもしれません……」
もうあの頃の彼はいないのだと、悲しい現実を突きつけられるのが怖かった。
だがこれでようやく、過去の私の気持ちを消化させることができそうだ。
何も言わずにじっと私の話に耳を傾けるアンドリュー様に向けて、さらに言葉を紡ぐ。
「私が忘却草を口にするのを止めてくださり、本当にありがとうございます。浅はかな行いをお許しください」
「そうさせたのはほかでもない私だ。君をこれほどまで追い詰めていたというのに、悠長なことを……すまなかった」
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