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第一話 邪神スペルマーラ(1)
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この世界は混沌に満ちている。
世界の裏側アンダージェイルに幽閉された邪神の力により、平和という均衡は常に崩れる可能性を秘めている。
だがしかし、崩れ行く均衡に抗う者もいた。
「女神ディアナよ。我らに勝利という祝福を」
ここはディアナ教の聖地、ディアナ大聖堂。
この日、数十人の武装をした聖女が女神像の前で跪き、祈りを捧げていた。
「さあ、行くぞ!今こそディアナ様の使徒たる我らディアナ聖女騎士団の力を邪神を崇める魔術士どもに見せつける時だ!」
そう叫んだのは、女神像を最も最前列で祈りを捧げていた聖女だった。
腰ほどまでに伸びた銀髪の髪とキリッとした顔立ちが目を引く人間族の美女。
彼女こそ、齢二十にしてディアナ聖女騎士団を率いる大聖女ルシファである。
ルシファの声に合わせ、聖女たちは息を合わせたかのように一斉に立ち上がる。
そして、各々得物を手に取り天に掲げた。
ルシファもまた彼女たちと同様に自身の得物を掲げる。
まるで十字架を象ったかのような独特の形状をした刀身を持つ彼女の背丈とほとんど変わらない巨大な剣。
その大剣の名はホーリークロス。
女神ディアナが作り出したと言われる聖剣であり、ディアナ聖女騎士団発足時から受け継がれる団長の証でもある。
「安寧はディアナ様と共に!」
「「安寧はディアナ様と共に!」」
*
ルシファたちディアナ聖女騎士団が向かった先は古代の遺跡であった。
石造りの建造物はまるで女性の身体を思わせるような意匠が所々に施されている。
特に分かりやすいのは道に沿って建てられた柱。
地面から伸びる石柱を性器に挿入された裸体の女性がひどく卑猥な表情を浮かべながら海老反りをしているのだ。
「まったく、いつ見てもこの古代遺跡というのは不気味で吐き気がする」
「仕方がありませんわ。その多くが邪神崇拝のものですから」
そう返すのは金髪と横に長く伸びた三角形の耳を持つ色白で華奢な女性。
副団長のフロヌットである。
「フロヌット。周辺に敵の気配はあるか?」
「魔力感知に反応なし。周辺に敵はいませんわ。恐らく敵は遺跡内部に集中しているかと」
「遺跡内部までの探知は厳しいか?」
「申し訳ございません。この遺跡も使用されている建材は魔力を通さない特殊な素材。わたくしの魔力探知でも内部まで探りを入れることは難しいですわ」
――未だ解明されない特殊技術。邪神どもめ、まったく厄介なものを遺してくれたな。
ルシファは一つ大きく息を吸って気持ちを切り替える。
「例え敵の規模が分からずとも、我らがするべきことは決まっている」
遺跡の入り口は鋼鉄製の扉で閉ざされている。
侵入者を防ぐために急造された扉だ。
扉は裏側からかんぬきがかけられており、開けることができない。
「ふん。小賢しい真似を」
ルシファは背中に携えたホーリークロスを引き抜き、扉に叩きつけた。
ホーリークロスの刃に触れた鋼鉄の扉はまるでバターを切るかのように切断される。
「皆の者、我に続け!この先にいるのは邪神の崇拝者だ。抵抗する素振りを見せたなら容赦なく叩き斬れ!」
ルシファは命令と同時に遺跡内部へと突入した。
*
遺跡内部は複数の階層に分かれ、まるで迷路のように複雑な構造をしていた。
「悪魔!忌々しい騎士どもを八つ裂きにしてしまいなさい!」
マントで全身を覆った魔術士が召喚魔術を使う。
すると、何もない空間から異形の姿をした存在が現れた。
ぱっと見は細い人型の女。
しかし、蝙蝠の翼と針金のように細く先端には返しのついた黒くテカりのある尻尾、額から伸びる一対の角を持っている。
その肌はまるで炎のような赤。
衣服はなく、乳牛のように膨れ垂れ下がった乳房から産毛の一本も生えていない肉々しい秘部に至るまですべて剥き出しになっている。
アンダージェイルと呼ばれる異界に邪神と共に封印される悪魔。
その中でもサキュバスと呼ばれる種である。
「忌々しい女神のメス犬め!メスは大人しく母様に捧げるオスを産んでいればいいものを!」
サキュバスは声を荒げ、ナイフのように鋭い爪が生えた腕をルシファ目掛けて振り下ろす。
ルシファは咄嗟にホーリークロスの刀身を盾にする。
ガキン。
ホーリークロスから凄まじい衝突音が鳴り響いた。
その衝撃は細身の女から繰り出される攻撃とは思えないもので、ルシファの身体は防御姿勢を取ったにも関わらず数メートル後方へと押しやられた。
「悪魔たる私の爪で引き裂けないとは。女神の加護を受けた武器とはつくづく忌々しい!」
「気に食わないなら、アンダージェイルに帰ってもいいのだぞ?」
「ほざけ!人間のメスごときに背など向けるか!今度は直接その肉を引き裂いてやるわ!」
サキュバスはルシファに飛びかかる。
「悪魔め。あまり人間を舐めるなよ!」
ルシファは身体を捻り、ホーリークロスを振り抜く。
バキリ。
「なっ!?私の爪が!?」
剣の重量にルシファの回転の勢いが加わった一撃がサキュバスの爪と衝突するやいなや爪を粉々に粉砕した。
そして、聖なる刃はそのまま――。
「グギャッ……!?」
サキュバスは断末魔を上げる。
上半身と下半身が真っ二つになった悪魔は傷口から崩壊を始め、数秒と経たずに跡形もなく消滅した。
「クソ!たった一人で悪魔を倒すとは……かくなる上はさらに強力な悪魔を――」
「させん!」
魔術士が召喚術を使うよりも早く、ルシファは魔術士を蹴り飛ばす。
魔術士は瞬く間に壁へ叩きつけられ、静かになった。
「ふん。他愛もない」
「ルシファ。現階層の制圧完了ですわ」
そう報告して近付いてくるのはフロヌットだ。
「現時点で確認している魔術士は三十七……いえ、そこで倒れている者も含めると三十八人。共通して下位の術士ですわ」
「だろうな。魔術士どものアジトにしては手応えがなさすぎる。となると……」
ルシファは視線を部屋の奥へと向ける。
そこには次の階層へと繋がる通路への扉がある。
――扉の先から感じる禍々しい気配……これまで何度も邪神崇拝者のアジトを潰して来たが、これほどの気配は感じたことがないぞ。
扉の奥から漏れ出す何かの気配にルシファの胸の奥はざわめく。
幾多の戦いをくぐり抜けてきた彼女の直感は悪いことほどよく当たる。
よく当たるからこそ、こうして生きている。
「フロヌット、突撃部隊を編成してくれ。戦えるのもの中でも精鋭だけを集めてくれ」
「了解ですわ。すぐに部隊の編成を――」
『おや。入ってこんのか?噂に聞く大聖女がまさかこんな腰抜けとは』
突然、ルシファとフロヌットの頭に女の声が響く。
頭にこびりつくような甘い声だ。
ルシファたちは得物を構え、周囲を警戒する。
しかし、声の主の姿は見えない。
「魔力探知も反応なし。ありえませんわ……念話なら必ず魔力の痕跡が残るはず……」
「何者だ!一体どこにいる?」
『ビビっておるのか?どんなに勇ましかろうと所詮はメス。群れることで強さを得たと勘違いする哀れな生き物よな』
「貴様、何をグダグダと!早く姿を見せろ!」
『無礼だぞメス。姿を見せるのはお主の方じゃ』
突然、扉がバタンと音を立てて一人でに開け放たれる。
すると、扉の向こうから無数の触手――サキュバスの尻尾が目にも留まらぬ早さでルシファに巻き付く。
「ルシファ!」
「くっ……振り解けない!?なんて力だ!?」
『さあ来い。妾のもとへ』
触手はルシファの身体を持ち上げ、扉の奥へと引きずり込む。
「うわああああー!!」
ルシファの姿が扉の奥へと消えると、扉は自ら閉ざす。
「ルシファ!」
フロヌットが扉へと駆け寄り、ノブに触れる。
「っ……!?」
その瞬間、彼女の指は突然ノブから弾かれた。
すると、扉を包み込むように魔力の壁が現れる。
「魔力障壁!?な、なんですの……この魔力密度は……遺跡と同等かそれ以上の強度……」
遺跡の建造物は今の魔術レベルでは破壊不可。
下層への入り口はここしかない。
「術者が魔力障壁を解かない限り、外からの救出は不可能……ああ、なんてこと……」
フロヌットは障壁に覆われた扉の前で崩れ落ち、呆然としているしかなかった。
*
「くそっ、離せ……!」
ルシファは身体に巻き付いた触手を振りほどこうと暴れていた。
しかし、どれだけ手足をばたつかせようとも触手が緩むことはない。
そうして抵抗している間にも、ルシファは遺跡の奥へと運ばれていく。
そして、ルシファは遺跡の最奥へと辿り着く。
そこはまるで礼拝堂のような大広間。
しかし、中は荒れ果て、空気はひどく淀んでいる。
「どういうことだ?魔術士たちが死んでいる?」
広間にはもうピクリとも動かない魔術士たちがいたるところに転がっている。
「うっ!?」
ルシファの身体が大広間の中央まで来ると、突然触手はルシファの手首足首へと絡みつく場所を変える。
そして、まるで磔にでもするかのようにルシファの身体を空中で大の字にさせた。
『ようこそ。臆病者の大聖女』
再びルシファの頭の中に声が響く。
先程と同様に声の主の姿はない。
しかし、広場の最奥には元凶と思われる物があった。
サキュバスの石像。
召喚されたサキュバスよりの肉々しく妖艶な容姿をしている。
男性の下半身に跨り、嬉々とした表情でまるで蛇のしたのように長くしなやかな舌を見せつけている。
ルシファに絡まる触手たちはこの石像から伸びて――召喚されていた。
『さて。先程お主は妾は何者だ、と問うたな?』
「……邪神スペルマーラ」
『その通り!妾の名を言い当てた褒美をやろう!』
スペルマーラの言葉の直後、ルシファに絡みつく触手が蠢き始める。
無数の触手たちはルシファの身体を覆う鎧に絡みつくとその細い姿からは想像もできぬ力で鎧を破壊。
鎧の下から修道着が顕になる。
「貴様、何をする気だ!?」
『決まっておろう。妾はスペルマーラ、淫欲の女帝じゃぞ』
「な、やめろっ!?」
触手が修道着にへばりつき、力を加える。
上下左右あらゆる方向から滅茶苦茶な力を加えられた衣服は瞬く間に悲鳴を上げながら裂けていく。
『アハハ!お主、中々いいものを持っておるではないか!』
修道着の破かれ、押さえつけるものを失った乳房が服の裂け目から飛び出すように顕になる。
しかし、肌の露出は胸だけには留まらない。
触手はありとあらゆる衣服を切り裂き、ルシファは生まれたままの姿となってしまう。
「……なるほどな。お前の目的は私の拷問というわけか。しかし、私は聖女騎士。生憎、痛みには慣れている。お前が望むような光景は見れないぞ」
ルシファは一人のディアナに身を捧げた聖女であると同時に歴戦の戦士でもある。
回復魔術によりその痕跡は皆無だが、手足の切断や瀕死の重傷も経験しており、ルシファは騎士団の中で最も多くの痛みを経験していると言っても過言でもなかった。
『痛みじゃと?お前は何を言っておる?いや、お主は聖女であったな。であれば……アハハ。何と愉快なことだ。アンダージェイルにも名を轟かせる大聖女は赤子のごとく無知であったとは!』
スペルマーラは高らかな笑い声を大広間に響かせる。
「無知?貴様は一体何の話をしている?」
『分からんか?では、直々に妾が教えてやろうぞ』
石像から新たに無数の触手が伸びてくる。
触手たちは自ら絡み合いルシファも見慣れたあるものへと変貌していく。
「手だと……?」
それは人間サイズの一対の手だった。
モデルは男性のものであり、女性のものよりも太くゴツゴツとしている。
しかし、元の触手が黒く光沢のあるため、その見た目はルシファが知っているものよりも禍々しい。
――私をその拳でなぶり殺す気か?だが、先程からの奴の口振りだと拷問をする気はないようだが……。
ルシファにはまったくとは言っていいほど見当がつかなかなった。
だが、彼女の直感はこう言っていた。
――あれに触れられれば、私は何かを失う!
「こ……んぉっ!」
ルシファは全身にありったけの力を込め、四肢に絡みついた触手から逃れようと試みる。
「クソッ……!」
触手はルシファの白く丸みを帯びた身体のラインに深く食い込みように絡みついており、ルシファの全力でもビクともしない。
『アハハ!無知も無知なりにこれから自身の身に起こることを本能で察したか?だが……もう遅い!』
「ふああっ!?」
黒ぐろとしたスペルマーラの触手の手がルシファの乳房に覆い被さる。
白色のお椀型の胸に黒色の指が埋もれてしまいそうなほどに深く沈み込む。
『アハハ!胸を鷲掴みにされた気分はどうだ?メスとして昂るのではないか?』
「何をす……や、やめろ!揉む、なぁぁぁ!」
ルシファの乳房に食い込んだスペルマーラの指が一定のリズムで乳房を揉みしだく。
ルシファは身体を捩って抵抗するが、手足の自由が奪われた状態ではまともな抵抗にならなかった。
――奴は一体何が目的何だ?こんなことに何の意味が……?
「あ、あっ……ああっ……」
それは突然のことだった。
邪神の指が乳房に沈み込んだ瞬間、まるで漏れ出すかのように甘い声が漏れた。
女神に仕える騎士として、騎士団を導く長として凛々しくあり続けるルシファからは想像もつかない甲高い女の声だった。
――何だ今の声は!?私の声なのか!?
ルシファは驚きを隠せずに目を見開き、思わず口を固く閉じる。
『どうした?せっかくメスらしい声が出たというのに我慢するのか?』
「貴様!一体私に何を、あぁ……し、し……あっ、ああん……!?」
『愉快、愉快。こんな単調な快楽でそこまで喘げるとは!快楽に変化をつけてやればどうなるかのう?』
「あ、あ……な、何をするんだ!?ああっ!?」
スペルマーラはルシファの弾力に満ちた乳白色の双丘を手全体でこね回し始める。
漆黒の手が乳房を根本から上へと押し上げると、今度は円を描きながら身体の外側へ押しやり、そして、離れ離れになった乳房の先端――コインサイズの鮮やかな桜色をした乳輪をキスさるように双丘を両手で押し潰して上へと持ち上げる。
――何だこれは!?知らない!こんな感覚、私は知らない!耐えねば……耐えなければ!
「ん……んは……んんっ!んふっ……!?」
ルシファは両目蓋を力いっぱい閉じ、唇を噛み締めながら胸をこね回される快楽に耐えようとしていた。
しかし、口を閉じているだけで喘ぎ声自体は止められず、むしろ声は次第に激しくなっていく。
『メスならメスらしく声高らかに喘いでおればいいものを。じゃが、これも一興。ほら、次の快楽は他よりも強いぞ?ちゃんと耐えてみせよ』
「嘘だ……まだあるのか……?」
『おやおやもう終わると思っておったのか?哀れよのう。まだ前戯じゃぞ?』
「前戯?なんだそれは?」
『本番はまだまだ先程ということじゃ。ほれ、続きはその胸の先端。アハハ、お主も見てみよ。触れてほしそうにいきり立っておるぞ』
「な、何だこれは!?どうしてこんなに大きく!?」
ルシファの目に飛び込んできたのは見たことがないほどに鮮やかに充血し膨らんだ乳首だった。
普段豆粒にも満たない大きさの乳首が今や太さは小指、長さも十分指で摘めるほどで、お椀型の乳房から飛び出すようにピンと直立している。
「これに触るのか!?ダメだ!止めろ!」
『アハハ。お主の勘は鋭いのう。だが、もう遅いと言っただろう!』
「いああぁぁぁっ……!」
スペルマーラの親指と人差し指が勃起したルシファの乳首を軽く摘んだ。
直後、ルシファの身体はまるで電撃を浴びたかのように全身をビクンと震わせ、背筋を反らす。
『イヒヒヒ!調教もなくこの反応とは!これで快楽も知らぬ生娘とは笑えるのう!』
「や、止めろぉぉ!あ、あんっ……ああんっ……!?こ、こね回すなぁぁぁ……っ!」
ルシファの乳首がスペルマーラの指先で擦り上げられる。
右へ左へ、指の腹が乳首が擦れる度にルシファは身体を震わせ、甘いメス声を喉の奥から絞り出す。
「あんっ、ああん……何なんだ……?身体が痙攣する……知らない!こんなのは今まで一度も……あ、あ、あああああっ……!」
『イヒヒヒ!気持ちがいいか?もっと感じろ!感じまくって、快楽しか考えられないメスになり果てるがいい!』
「ふ、ふざけるな!私の主は……ディアナさ、あああっ、いやああっ……!」
スペルマーラに乳首を弾かれ、ルシファは叫ぶ。
『この状況でまだそのまま口が叩けるとは。さらなる刺激が欲しいとみた。では、お主の望み通りにしてやろう!』
「いぃぃぃやぁぁぁ……っ!爪っ、つめ……つめぇぇぇっ!!」
親指と中指で桃色の乳輪を左右に広げられ、逃げ場を失った乳首に爪を立てた人さし指が容赦なく擦り上げる。
ガリガリガリガリガリ……。
これまでとは比較ならない鋭く激しい刺激に、ルシファの身体は絶え間なくガクガクと震える。
「あ、あ、あ、あ……止めろ止めろ止めろっ!何か来るっ……!」
『イヒヒヒッ!そのままイッてしまえ!乳首イキしてしまえ!絶頂の快楽は今以上の快楽であるぞ!』
「い、いやあああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ……!」
ルシファは絶叫と共にかつてないほどの痙攣を起こす。
ルシファの身体は大きく反り返って、海老反りに。
乳房は絶頂の波に合わせて痙攣する身体と共に大きく上下に揺れる。
『それがメスの快楽だ。脳が焼き切れるくらいの気持ちいい快楽だったであろう?』
「……」
ルシファはもう声を発する余裕さえなかった。
全身の力もダラリと抜け、肩で大きく上下させながら呼吸をしている。
頭はうなだれ、瞳は虚ろ、ポカン開いた口から胸に向かって糸を垂らすように唾液が滴り落ちている。
『アハハ!お主、あまりの快楽に気絶しとるのか?なんと情けない。大聖女ともあろう者がこの程度でへばるわけがない、そうであろう?』
スペルマーラのルシファの口から滴り落ちる唾液を指先で絡め取ると、その湿った指を未だ興奮冷めやらぬ直立した乳房の先端へと持っていく。
『ほれ、起きよ!まだメスの快楽はこれで終わりではないぞ?』
「うう……私は何をされ、ああっ……」
唾液まみれの指先が乳首に触れると、ルシファは叩き起こされるかのように意識を覚醒させた。
「何だそのヌルヌルは!?一体どこか……オフッ!?」
ルシファが言い終えるよりも早く、スペルマーラの指がルシファの口の中へと突っ込まれる。
指はルシファの舌の表面をなぞるように這い回ると、素早く口から抜き出される。
その指にはベッタリと唾液が絡みついており、ルシファの口と唾液の橋を作っている。
「ま、まさか……」
『アハハ。ようやく分かったか?』
スペルマーラは唾液を纏った指をルシファの胸元に押し当てると、そのまま肌を滑らせるようにしながら乳房、そしてその先端へと向かっていく。
「止めろ。これ以上乳首は……ああん……」
指と乳首が接触する。
ルシファの唾液で滑らかさを増した指は湿った音を立てながら、立ち上がった乳首を擦り上げていく。
「あああ……うう……」
ルシファは熱を帯びた吐息を吐きながら、身を捩らせる。
「……ふふふ。調子に乗ったな!この程度の刺激なら、さっきのものに比べればなんてこともない!今度こそ、もうお前が望むような光景は訪れんぞ」
ルシファはスペルマーラの石像に向かって勝ち誇ったように笑みを浮かべる。
すると、乳首をいじっていたスペルマーラの指先が突然停止する。
『この期に及んでまだそのような態度が取れるとは。どうやら妾はお主のことを舐めておったらしいな』
スペルマーラは新たに触手を召喚すると、ルシファの目の前に差し出す。
たった一本の触手。
それは他のものとまったく見た目が変わらない針金のようなサキュバスの尻尾をしたものだった。
『大聖女よ、誇るがいい!この世界が生まれて幾星霜、お主はこの淫欲の女帝たる妾に純潔を奪われた初の女となるのだ!』
言葉の直後、触手が形を歪ませる。
まるで膨張する風船のように膨れ上がり、尖っていた先端や返しは丸みを帯びていく。
やがて、一定だった膨張は不規則なものへと変わり、上部は返しが大きく膨れあがり、下部は返しが消滅して剣の柄ほどまでに太く膨れあがった竿と一体化。
竿は膨れあがった根本から一部が袋状に垂れ下がる。
出来上がったそれは黒光りしているが、返しから先の肉々しさや竿に浮かび上がる血管はどこからどう見てもアレのである。
「何だ……それは……」
ディアナ教を信奉する両親の影響により十歳で教会の聖女となり、十四の時に女神の声を聞いたその日から今に至るまで教会の仕事と剣の修業に明け暮れていた。
そんな恋さえ知らない彼女が目の前にあるそれの正体を知るはずがない。
『もう驚きもせん。そして、このまま知らぬままにしてやってもよいが、今回はお主にメスの本懐を教え込むのが目的。故に教えてやろう』
漆黒の肉棒がゆっくりとルシファの下腹へと向かっていく。
そして、腹筋の割れた引き締まった腹部のその下、足の付根にある深い茂み――もはや湿地と化したその場所に隠された乙女の泉へのと続くまだ開いたことのない神秘の扉の前で動きを止める。
「貴様、まさかそれを入れるのか……?そこはお……ぉしっこ……をするところだろう?」
『分からぬなら、黙って見ておけばよい』
ぷっくりと膨れた肉の扉に肉棒の先端が触れる。
扉は肉棒の先端に押されて形を歪ませ、隙間から泉の水が漏れ出てくる。
肉棒は扉を押し入ろうと先端を押し込む。
『イヒヒヒ!ほらほら、私のこれがお前の中に入っていくぞ』
「止めろ!こ、こんなの……入るわけ……う、嘘……入ってく……あああっ!?」
扉は肉棒の丸みを帯び膨らんだ先端によってこじ開けられる。
肉棒はさらに扉を押し広げ、扉の先へと続く泉から溢れ出す粘り気を帯びた水と擦れ合い卑猥な音を立てながら徐々に中へと呑み込まれる。
そして、肉棒の先端は完全にルシファの中へと呑み込まれてしまった。
『イヒヒヒ。流石に完全な未使用品なだけあってかなりの締め付けだな』
「ああ……大きい……裂ける……ぬ、ぃて!今すぐ抜いて、くれ……!」
『何を言っておる?ここからが本番であるというのに』
「止めろ……っ!お願いだから止めてくれぇぇぇ!」
『喜べ!この淫欲の女帝スペルマーラに純潔を汚されたことを!イヒヒヒ!』
ズンッ――。
スペルマーラは肉棒を根元まで一気にルシファの中へと押し込んだ。
「うぐぅああああああぁぁぁぁぁぁぁ……!」
破瓜の悲鳴が大広間に響き渡る。
「はぁ、はぁ……股が裂ける……く、苦しい……」
『おめでとう。これでお主は純潔を失い、メスの仲間入りを果たしたのだ。だが、これではただの苦痛。メスは子を孕む快楽を知らねばな』
「……子を孕む?まさか……子供の話をしているのか?」
『もちろんそうだとも。今している行為こそ子作りであるからな?』
「嘘だ!?子供は愛し合う男女にコウノトリが運んで来るんじゃないのか?」
『イヒヒヒ!愉快、愉快!その歳にもなってそんな作り話を信じているとは』
スペルマーラは触手をさらに増やす。
触手の群れはルシファに唸った肉棒を起点に人型を形成する。
その骨格は男性のそれである。
目に位置する部分は不気味に光を放ち、ルシファをとらえている。
『子作りとは肉欲にまみれたオスとメスによる快楽の沼!子とは肉欲の果てに得る成果にすぎんのだ!』
「うぉぉ……っ!?う、ううっ……や、止めろっ!」
仮初の肉体を得たスペルマーラは腰をゆっくりと前後に動かしてルシファの中を肉棒でかきま回す。
肉棒がルシファの中から出し入れされる度に泉の奥から湧き出る粘り気を帯びた液体によって卑猥な音が鳴り響く。
「あ、あ、あ……あんっ……」
『どうした?抵抗する気配が薄れてきたではないか?分かるぞ。気持ちよくなってきたのだろう?』
「ち、違……ぁぁぁあああっ!?」
肉棒は全体を抜き差しするストロークを止め、ルシファの最も奥を高速で小突く。
「止めろぉぉぉ!そこばっかり攻めるなぁああ……っ!」
『感じるか?そこが子宮の入り口だ。オスがそこに射精すればお主は子を孕む。これが子作りの真実だ。コウノトリなんぞに運ばれてくるものではない!』
「信じるか!貴様の……邪神の言葉なんか!!」
『好きにするがいい。だが、お主はもう戻れない!メスの快楽を知る前には、二度とな!』
「ああああぁぁぁぁぁぁぁ……っ!?乳首がぁぁあっ!?伸びるぅぅぅ……!」
肉棒の挿入に合わせてまるで別の生き物のように上下に揺れるルシファの乳房、その先端にある鮮やかな桃色を通り越して紅色になりつつある直立乳首をスペルマーラは摘み上げる。
ドス黒く光沢のある指に挟まれた乳首は乳房と共に持ち上がる。
お椀型の乳房は形を崩しながら乳首についていくように伸びていく。
乳首は乳房の重みと乳首を引っ張る指という相反する力によって、限界まで勃起しているにも関わらず、さらに引き伸ばされる。
乳首には痛みが生じているはずだが、ルシファの表情に恍惚とした表情で言葉にならない声を発している。
『イヒヒヒ!気持ちいいだろう?痛みは快楽にさらなる奥深さを加える。まるでスパイスのようにな』
「き……気持ちよく、なんて……」
『まだ理性があるのか。往生際が悪いのう。イヒヒヒ……では、ここらで一発射精でもしてやるかのう』
「射精……!?それ、さっき子供ができるやつって……」
『さあ、オスを孕め!オスという妾への供物を生み出す道具に拒否権はない!発情したオスの本気のピストンをとくと味わうがいい!』
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁぁっ!?」
これまでに比較にならないほどの速さと深さでスペルマーラの肉棒がルシファの中を擦り上げる。
結合部には掻き回されて白濁した蜜が肉棒に絡みついて掻き出されていく。
『イヒヒヒ!素直に負けを認めていればこんなことにはならんかったのにのう。今からでも負けを認めたら、ここで止めてもやってもよいかもしれん』
「……ぁけた!負けたっ!だから、もう止めてくれっ!これ以上されたら、おかしくなる!」
『イヒヒヒ!あの忌々しいディアナの使徒たる大聖女が邪神の妾に負けを認めおったわ!』
スペルマーラの肉棒が一気にルシファの中から引き抜かれる。
ルシファの茂みは掻き出された白濁の蜜がこびりついている。
純潔を守り続けた肉ひだは肉棒の形に押し開かれたままになっており、その奥に光沢を纏ったピンク色の粘膜がハッキリとみえる。
――お、終わった……奴に負けを認めてしまったが、それはこの快楽の拷問での話だ。騎士として私はまだ戦える!今の奴の本体は恐らくあの石像だ。あれを破壊すれば……!
幾多の激戦を共にくぐり抜けてきた相棒はすぐ足元にある。
ルシファが全力を出せば大広間を駆けて石像を破壊するまで数秒とかからないだろう。
――触手から解放されたら即反撃だ。
『イーヒヒヒヒ!愉快、実に愉快じゃ!あの忌々しいディアナの使徒、それも大聖女が邪神であるこの妾に負けを認めるとは!』
――さあ、触手を解け!貴様のその愉悦に満ちた面を歪ませてやる!
『愉快、愉快で仕方ない。イヒヒヒヒ……』
「何だ!?触手が!?ああっ……!?」
ルシファの手足を奪っていた触手たちが一斉に動き出す。
ルシファの身体は大きく回転。
身体の向きが反転しルシファは熟れた桃のように瑞々しく膨らんだお尻をスペルマーラに向けるような体勢になる。
「どういうことだ!?終わりじゃないのか?」
『誰が終わりだと言ったのだ?』
「負けを認めたら止めると言っただろう!」
『あの体位は止めてやったではないか。妾が言った通りであろう?』
「ひ、卑怯者ーっ!」
『妾は邪神ぞ?誠実さなんぞ持っておるわけなかろう。イーヒヒヒヒ!』
スペルマーラは後ろからルシファに覆い被さる。
すると、彼女はルシファの異変に気づく。
『どうした?震えておるではないか?お主は妾を含む数多の邪神の信者たちと戦い、勝利してきた歴戦の猛者であろう?』
「本当にもう止めてくれ!これ以上されたら本当に……」
『頭がおかしくなってしまうか?快楽に狂ってしまうか?』
スペルマーラはルシファの耳元で甘い声で囁く。
ルシファは激しく首を縦に振る。
『イヒヒヒ……』
スペルマーラは不気味は不気味に笑う。
すると、スペルマーラの肉棒がルシファの半開きになった肉ひだの間にあてがわれる。
「ああっ!?待って!お願いだからそれを入れるのだけは――」
『お前が抱く恐怖、それはまだお主がメスに堕ちることを拒んでいる証』
「あっ……入って、くる……っ……」
肉棒が先端からゆっくりと呑み込まれていく。
ルシファは肉棒から与えられる快感に耐え忍ぶように唇を噛み締めている。
「嫌だ……嫌だ!い、やだあぁぁ……」
『恐れるな。我慢するな。受け入れろ。そうすれば、お主は生まれ変われる』
肉棒がルシファの中に埋もれて見えなくなる。
噛み締めていたはずのルシファの口は半開きになり、浮かべる表情は微かに恍惚としたものが混じっている。
『全部入ったぞ。さあ、どうして欲しい?』
「ぬ、い……て……」
『違うであろう?なあ?』
「お゙っ!?」
スペルマーラは腰を引き、ルシファの腹部を内側から抉るように一気に突き刺す。
そして、まるで拷問でもするかのように、強烈な突きを繰り返す。
「お゙っ゙!お゙お゙……お゙ほぉぉぉっ!!」
『正直になれ!お主はもう妾には勝てんのだ!我慢をしていても苦しいだけだぞ?』
「ディアナさまぁぁぁぁ……っ!私、団長なのにっ!勝てないっ!負けてしまうっ!メスにされるぅぅぅ……っ!」
『イヒヒヒ!ついに懺悔が出てきたな!いいぞ、そのままメスに堕ちしてしまえ!』
スペルマーラは腰を打ち付ける速度を速めてルシファの子宮口をさらに追い詰める。
「お゙っ゙、お゙っ゙、お゙っ゙……!気持ちい゙い゙っ゙!気持ちい゙い゙い゙ぃぃぃ……お゙、お゙お゙お゙お゙お゙ぉぉぉぉっ!!!!!」
ルシファは絶叫。
そして、絶頂に達する。
ルシファは激しく痙攣を起こしながら、体液を自身の秘部から噴水のように勢いよく噴射した。
彼女から噴射された体液は大広間の乾いた床に斑点模様を浮かび上がらせる。
『イヒヒヒ!イきながら潮を吹きよった!それも特大のを!あの大聖女が!……だが、イクのが速いのう。こっちはちっとも満足しておらんぞ!』
「あ゙あ゙っ゙!い゙い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙……っ!気持ちい゙い゙……っ!」
スペルマーラのピストン再開と当時にルシファは狂ったように絶叫する。
「もっと突いてぇえ!もっと気持ちよくさえてぇぇぇえ……!」
『いい墜ちっぷりだのう。肉欲に正直なお主には褒美を与えんとな!』
スペルマーラはルシファの乳房を横から鷲掴みにして、乳房の形が変わるくらいに強く握る。
そして、未だ真っ赤になって存在を主張し続ける乳首に人差し指の爪を引っ掛ける。
「おほぉぉぉっ!?乳首がぁあああ、引っかかれてぇぇぇ……!気持ちいい!気持ち……い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っ!!!」
肉欲のピストン運動と同時に乳首を爪で何度も引っ掻かれ、ルシファは身体を仰け反らせ、獣のような雄叫びを上げ続ける。
「ああ、また!また!」
『またイクのか?なら、イクと何度も叫べ!叫んで叫んで快感を高め続けろ』
「イク、イクっ!イクイク……っ!」
『喜べ!妾も射精をして、最高の絶頂にしてやろう!』
スペルマーラの肉棒がさらに膨らみ、ルシファの中を圧迫。
肉棒のピストン速度は一突きするほどに速くなり、粘液がかき混ぜられる音は激しくなり、大広間中に響き渡る。
「イ゙ク……イ゙クッ……イ゙クッ、イ゙クイ゙クイ゙ク……ぉぉぉおおおおおっっ!!!」
『射精してやる!量はあのオーク以上だ。さあ、死ぬほど最高の絶頂をしてみせろ!』
肉棒の先端がルシファの一番奥に叩きつけられた瞬間、重みにある液体が大量に発射され肉壁にさらなる衝撃を与えながら中に充満していく。
――これが射精!?満たされていく!ああ、気持ちいい!
それは最後の引き金となった。
「イ゙、クゥゥゥウウウッ゙ッ゙ッ゙!!!!」
まるで断末魔のような咆哮を上げながら、ルシファは身体を激しく震わせた。
秘部から撒き散らされる潮は先程よりもはるかに広範囲で、数メートル先の壁にまで飛び散った。
絶頂が終わってもその余韻で身体を震わせ続けるルシファ。
あまりに強烈でいつまでも終わらない絶頂に彼女は白目をむく。
――ディアナ様。私は貴方様の使徒であるにも関わらず、邪神に負け、快楽を教え込まれてしまいました。
度重なる絶頂によってルシファの精神はほとんど擦り切れていた。
『#&$@@#&$。@$#&@#&$@!』
スペルマーラがルシファに向かって何かを言っているが、ルシファにはその言葉を言葉として認識する力も残っていない。
――ディアナ様、申し訳ございません……ディアナ様……。
彼女にできるのは薄れゆく意識の中で主の女神ディアナに懺悔することだけだった。
*
「ルシファ、ルシファ!目を!目を覚ましてくださいまし!」
真っ暗な意識の中で誰かがルシファを呼ぶ声が聞こえる。
まるで海の底から水面に上がってくるかのように、身体の感覚を取り戻す。
そして、疲労のせいかひどく重くなった目蓋をゆっくりと持ち上げた。
「フロヌット……?」
目蓋の向こうからルシファを呼ぶ声の主は副団長フロヌットだった。
フロヌットはひっ迫した表情でルシファを抱きかかえている。
見渡すと、騎士団の中でも精鋭の団員たちが数名。
フロヌットはルシファの命令通り再編成した少数精鋭部隊でこの最下層へと来たらしい。
「良かったですわ。生きてましたわ!ルシファ、お身体は?少しでも違和感のあるところはありませんか?」
「違和感は……ないな。それよりもスペルマーラは?あの邪神はお前たちが倒してくれたのか?」
「邪神が顕現していたのですか!?ですが、わたくしたちがここに突入した時にはルシファとすでに息絶えている敵の魔術士しかいませんでしたわよ?」
「何だって?だとすると……」
視線を大広間の奥の祭壇へと向ける。
スペルマーラの石像には全体にヒビが入り、一部分は崩壊している。
「そうか。依代が限界を迎えたのか」
邪神は悪魔とは比べものにならない強大な力を持つ超常的な存在だ。
古代に作られた特殊素材の石像といえども、神の依代としては不十分だったのだ。
――奴には時間的余裕がなかった。だから、最大戦力である私を標的に……だとしたら、そもそも何故私は生きている?見逃されたのか?それとも、単に依代の限界を見誤ったのか?
「まあ、なにはともあれ邪神はこちらの世界から消滅したのだから一件落着か」
「そうですわね。ルシファも邪神を相手に大きな怪我もなく済んで良かったですわ」
フロヌットは残りと笑いかける。
けれど、周囲の団員たちは何故かソワソワして落ち着きがない。
団員の中には顔を真っ赤にしている者さえいる。
「お前たちどうしたんだ?」
「ルシファ、今のあなたの恰好が……その……」
「恰好……?ああっ!?」
ルシファは自身が一糸まとわぬ生まれたままの姿であったことを思い出す。
そして、顔を真っ赤にしながら慌てて背筋を丸めた。
「ぜ、全員直ちに背を向けろぉぉ!団長命令だ!」
ルシファは恥ずかしさを誤魔化すように滅茶苦茶に声を振り絞って叫んだのだった。
*
ディアナ聖女騎士団本部へと帰還した時にはすっかり夜になっていた。
今夜の空は一つなく、女神ディアナの生まれ変わりとされる太陽が沈んだ空には満ちた月が浮かび、地上を見下ろしている。
「……やっと帰って来た。疲れた」
ルシファは自室の天蓋付きのベッドに倒れ込むように転がる。
騎士団の団長というだけあって専用に用意された居住スペースは下級貴族と変わらない高価なもので揃えられている。
ルシファが今寝転がっているベッドも街一の家具屋が仕上げた逸品であり、まるで空に浮かぶ純白の雲のようにルシファの身体を優しく包み込む。
「……邪神スペルマーラ」
ルシファの脳裏にはあの大広間で起こった悪夢のような出来事が蘇る。
手足に絡みつき、肌に食い込むようにくっついて離れなかった針金のような触手。
抵抗できないことをいいことに乳房を鷲掴みにし、こね回し、充血した乳首を嫌というほど磨き、つねり、引っ掻き続けた幾多の触手から形成されたゴツゴツとした手。
そして、股間の、まだルシファ自身でさえ知らなかった穴から身体の内側へと入り込み、肉壁を擦り上げ、一番奥を殴るように何度も突き上げ、何度も絶頂させた太く硬く黒光りする禍々しい形をした肉棒。
「……」
脳に焼き付くほど鮮明に蘇る快楽の数々に、いつの間にかルシファの口からは熱い吐息が漏れていた。
聖女として教会の教えを説き、崇拝する女神に祈りを捧げ、騎士として剣術を高め、平和を乱す者に制裁を与える、そんな日々をかれこれ十年近く続けてきたルシファにとって、あの時間はあまりにも刺激的過ぎた。
「ディアナ様……申し訳ございません……今夜だけは、今夜だけにいたしますから。どうか私の愚行に目をおつむりください」
ルシファはネグリジェの上から乳房を鷲掴みにする。
「あっ……」
記憶に刻まれた邪神の手を思い出しながら、乳房を揉みしだく。
しかし、服越しの刺激ではすぐに物足りなくなる。
そして、あの時を思い出しながらネグリジェの襟に手をかけると、そのまま引き裂いた。
身体の中心あたりから真っ直ぐ下に裂けていくネグリジェから、白く膨らんだ乳房が露わになっていく。
そして、完全に露出してしまったそれに覆い被さるように手のひらを乗せる。
「そう……これ……」
「ほう、まだ一日も経っていないというのに。いいメスっぷりではないか」
その声は突然、それもすぐ身元で聞こえた。
騎士としての意識が染み付いたルシファの身体は反射的にベッドから飛び出し、臨戦態勢をとる。
「サキュバス!?どうやって入ってきた!?」
ルシファの目の前にいたのは絶世の美女ともいうべき圧倒的な美貌を持った一匹のサキュバスだった。
――衛兵は何をやっている!?悪魔用の障壁はどうした?
ディアナ大聖堂および騎士団本部には悪魔の襲撃に備えて、常に悪魔用の魔力障壁が展開されている。
本来であれば、この障壁があるため悪魔は内部に入ることができないのである。
「衛兵!悪魔だ!」
「そんなことをしても無駄よ。いくら叫ぼうが絶対に助けには来ん」
脳にこびりつくような甘くねっとりとした声を発するサキュバス。
騎士団の本拠地という敵地のど真ん中にいるにもかからわず、彼女の表情は余裕に満ちている。
「それにしても、ここがお主の部屋か。貴族のような豪勢な部屋を独り占めとは。下っ端どもはベッドとはタンスしかない相部屋だというのに、いいご身分だのう」
「貴様、どうして部下の部屋のことを知っている?いや、その口調……貴様まさかスペルマーラなのか……」
サキュバスは何も語らず、口角を持ち上げて妖艶な笑みを浮かべてみせた。
世界の裏側アンダージェイルに幽閉された邪神の力により、平和という均衡は常に崩れる可能性を秘めている。
だがしかし、崩れ行く均衡に抗う者もいた。
「女神ディアナよ。我らに勝利という祝福を」
ここはディアナ教の聖地、ディアナ大聖堂。
この日、数十人の武装をした聖女が女神像の前で跪き、祈りを捧げていた。
「さあ、行くぞ!今こそディアナ様の使徒たる我らディアナ聖女騎士団の力を邪神を崇める魔術士どもに見せつける時だ!」
そう叫んだのは、女神像を最も最前列で祈りを捧げていた聖女だった。
腰ほどまでに伸びた銀髪の髪とキリッとした顔立ちが目を引く人間族の美女。
彼女こそ、齢二十にしてディアナ聖女騎士団を率いる大聖女ルシファである。
ルシファの声に合わせ、聖女たちは息を合わせたかのように一斉に立ち上がる。
そして、各々得物を手に取り天に掲げた。
ルシファもまた彼女たちと同様に自身の得物を掲げる。
まるで十字架を象ったかのような独特の形状をした刀身を持つ彼女の背丈とほとんど変わらない巨大な剣。
その大剣の名はホーリークロス。
女神ディアナが作り出したと言われる聖剣であり、ディアナ聖女騎士団発足時から受け継がれる団長の証でもある。
「安寧はディアナ様と共に!」
「「安寧はディアナ様と共に!」」
*
ルシファたちディアナ聖女騎士団が向かった先は古代の遺跡であった。
石造りの建造物はまるで女性の身体を思わせるような意匠が所々に施されている。
特に分かりやすいのは道に沿って建てられた柱。
地面から伸びる石柱を性器に挿入された裸体の女性がひどく卑猥な表情を浮かべながら海老反りをしているのだ。
「まったく、いつ見てもこの古代遺跡というのは不気味で吐き気がする」
「仕方がありませんわ。その多くが邪神崇拝のものですから」
そう返すのは金髪と横に長く伸びた三角形の耳を持つ色白で華奢な女性。
副団長のフロヌットである。
「フロヌット。周辺に敵の気配はあるか?」
「魔力感知に反応なし。周辺に敵はいませんわ。恐らく敵は遺跡内部に集中しているかと」
「遺跡内部までの探知は厳しいか?」
「申し訳ございません。この遺跡も使用されている建材は魔力を通さない特殊な素材。わたくしの魔力探知でも内部まで探りを入れることは難しいですわ」
――未だ解明されない特殊技術。邪神どもめ、まったく厄介なものを遺してくれたな。
ルシファは一つ大きく息を吸って気持ちを切り替える。
「例え敵の規模が分からずとも、我らがするべきことは決まっている」
遺跡の入り口は鋼鉄製の扉で閉ざされている。
侵入者を防ぐために急造された扉だ。
扉は裏側からかんぬきがかけられており、開けることができない。
「ふん。小賢しい真似を」
ルシファは背中に携えたホーリークロスを引き抜き、扉に叩きつけた。
ホーリークロスの刃に触れた鋼鉄の扉はまるでバターを切るかのように切断される。
「皆の者、我に続け!この先にいるのは邪神の崇拝者だ。抵抗する素振りを見せたなら容赦なく叩き斬れ!」
ルシファは命令と同時に遺跡内部へと突入した。
*
遺跡内部は複数の階層に分かれ、まるで迷路のように複雑な構造をしていた。
「悪魔!忌々しい騎士どもを八つ裂きにしてしまいなさい!」
マントで全身を覆った魔術士が召喚魔術を使う。
すると、何もない空間から異形の姿をした存在が現れた。
ぱっと見は細い人型の女。
しかし、蝙蝠の翼と針金のように細く先端には返しのついた黒くテカりのある尻尾、額から伸びる一対の角を持っている。
その肌はまるで炎のような赤。
衣服はなく、乳牛のように膨れ垂れ下がった乳房から産毛の一本も生えていない肉々しい秘部に至るまですべて剥き出しになっている。
アンダージェイルと呼ばれる異界に邪神と共に封印される悪魔。
その中でもサキュバスと呼ばれる種である。
「忌々しい女神のメス犬め!メスは大人しく母様に捧げるオスを産んでいればいいものを!」
サキュバスは声を荒げ、ナイフのように鋭い爪が生えた腕をルシファ目掛けて振り下ろす。
ルシファは咄嗟にホーリークロスの刀身を盾にする。
ガキン。
ホーリークロスから凄まじい衝突音が鳴り響いた。
その衝撃は細身の女から繰り出される攻撃とは思えないもので、ルシファの身体は防御姿勢を取ったにも関わらず数メートル後方へと押しやられた。
「悪魔たる私の爪で引き裂けないとは。女神の加護を受けた武器とはつくづく忌々しい!」
「気に食わないなら、アンダージェイルに帰ってもいいのだぞ?」
「ほざけ!人間のメスごときに背など向けるか!今度は直接その肉を引き裂いてやるわ!」
サキュバスはルシファに飛びかかる。
「悪魔め。あまり人間を舐めるなよ!」
ルシファは身体を捻り、ホーリークロスを振り抜く。
バキリ。
「なっ!?私の爪が!?」
剣の重量にルシファの回転の勢いが加わった一撃がサキュバスの爪と衝突するやいなや爪を粉々に粉砕した。
そして、聖なる刃はそのまま――。
「グギャッ……!?」
サキュバスは断末魔を上げる。
上半身と下半身が真っ二つになった悪魔は傷口から崩壊を始め、数秒と経たずに跡形もなく消滅した。
「クソ!たった一人で悪魔を倒すとは……かくなる上はさらに強力な悪魔を――」
「させん!」
魔術士が召喚術を使うよりも早く、ルシファは魔術士を蹴り飛ばす。
魔術士は瞬く間に壁へ叩きつけられ、静かになった。
「ふん。他愛もない」
「ルシファ。現階層の制圧完了ですわ」
そう報告して近付いてくるのはフロヌットだ。
「現時点で確認している魔術士は三十七……いえ、そこで倒れている者も含めると三十八人。共通して下位の術士ですわ」
「だろうな。魔術士どものアジトにしては手応えがなさすぎる。となると……」
ルシファは視線を部屋の奥へと向ける。
そこには次の階層へと繋がる通路への扉がある。
――扉の先から感じる禍々しい気配……これまで何度も邪神崇拝者のアジトを潰して来たが、これほどの気配は感じたことがないぞ。
扉の奥から漏れ出す何かの気配にルシファの胸の奥はざわめく。
幾多の戦いをくぐり抜けてきた彼女の直感は悪いことほどよく当たる。
よく当たるからこそ、こうして生きている。
「フロヌット、突撃部隊を編成してくれ。戦えるのもの中でも精鋭だけを集めてくれ」
「了解ですわ。すぐに部隊の編成を――」
『おや。入ってこんのか?噂に聞く大聖女がまさかこんな腰抜けとは』
突然、ルシファとフロヌットの頭に女の声が響く。
頭にこびりつくような甘い声だ。
ルシファたちは得物を構え、周囲を警戒する。
しかし、声の主の姿は見えない。
「魔力探知も反応なし。ありえませんわ……念話なら必ず魔力の痕跡が残るはず……」
「何者だ!一体どこにいる?」
『ビビっておるのか?どんなに勇ましかろうと所詮はメス。群れることで強さを得たと勘違いする哀れな生き物よな』
「貴様、何をグダグダと!早く姿を見せろ!」
『無礼だぞメス。姿を見せるのはお主の方じゃ』
突然、扉がバタンと音を立てて一人でに開け放たれる。
すると、扉の向こうから無数の触手――サキュバスの尻尾が目にも留まらぬ早さでルシファに巻き付く。
「ルシファ!」
「くっ……振り解けない!?なんて力だ!?」
『さあ来い。妾のもとへ』
触手はルシファの身体を持ち上げ、扉の奥へと引きずり込む。
「うわああああー!!」
ルシファの姿が扉の奥へと消えると、扉は自ら閉ざす。
「ルシファ!」
フロヌットが扉へと駆け寄り、ノブに触れる。
「っ……!?」
その瞬間、彼女の指は突然ノブから弾かれた。
すると、扉を包み込むように魔力の壁が現れる。
「魔力障壁!?な、なんですの……この魔力密度は……遺跡と同等かそれ以上の強度……」
遺跡の建造物は今の魔術レベルでは破壊不可。
下層への入り口はここしかない。
「術者が魔力障壁を解かない限り、外からの救出は不可能……ああ、なんてこと……」
フロヌットは障壁に覆われた扉の前で崩れ落ち、呆然としているしかなかった。
*
「くそっ、離せ……!」
ルシファは身体に巻き付いた触手を振りほどこうと暴れていた。
しかし、どれだけ手足をばたつかせようとも触手が緩むことはない。
そうして抵抗している間にも、ルシファは遺跡の奥へと運ばれていく。
そして、ルシファは遺跡の最奥へと辿り着く。
そこはまるで礼拝堂のような大広間。
しかし、中は荒れ果て、空気はひどく淀んでいる。
「どういうことだ?魔術士たちが死んでいる?」
広間にはもうピクリとも動かない魔術士たちがいたるところに転がっている。
「うっ!?」
ルシファの身体が大広間の中央まで来ると、突然触手はルシファの手首足首へと絡みつく場所を変える。
そして、まるで磔にでもするかのようにルシファの身体を空中で大の字にさせた。
『ようこそ。臆病者の大聖女』
再びルシファの頭の中に声が響く。
先程と同様に声の主の姿はない。
しかし、広場の最奥には元凶と思われる物があった。
サキュバスの石像。
召喚されたサキュバスよりの肉々しく妖艶な容姿をしている。
男性の下半身に跨り、嬉々とした表情でまるで蛇のしたのように長くしなやかな舌を見せつけている。
ルシファに絡まる触手たちはこの石像から伸びて――召喚されていた。
『さて。先程お主は妾は何者だ、と問うたな?』
「……邪神スペルマーラ」
『その通り!妾の名を言い当てた褒美をやろう!』
スペルマーラの言葉の直後、ルシファに絡みつく触手が蠢き始める。
無数の触手たちはルシファの身体を覆う鎧に絡みつくとその細い姿からは想像もできぬ力で鎧を破壊。
鎧の下から修道着が顕になる。
「貴様、何をする気だ!?」
『決まっておろう。妾はスペルマーラ、淫欲の女帝じゃぞ』
「な、やめろっ!?」
触手が修道着にへばりつき、力を加える。
上下左右あらゆる方向から滅茶苦茶な力を加えられた衣服は瞬く間に悲鳴を上げながら裂けていく。
『アハハ!お主、中々いいものを持っておるではないか!』
修道着の破かれ、押さえつけるものを失った乳房が服の裂け目から飛び出すように顕になる。
しかし、肌の露出は胸だけには留まらない。
触手はありとあらゆる衣服を切り裂き、ルシファは生まれたままの姿となってしまう。
「……なるほどな。お前の目的は私の拷問というわけか。しかし、私は聖女騎士。生憎、痛みには慣れている。お前が望むような光景は見れないぞ」
ルシファは一人のディアナに身を捧げた聖女であると同時に歴戦の戦士でもある。
回復魔術によりその痕跡は皆無だが、手足の切断や瀕死の重傷も経験しており、ルシファは騎士団の中で最も多くの痛みを経験していると言っても過言でもなかった。
『痛みじゃと?お前は何を言っておる?いや、お主は聖女であったな。であれば……アハハ。何と愉快なことだ。アンダージェイルにも名を轟かせる大聖女は赤子のごとく無知であったとは!』
スペルマーラは高らかな笑い声を大広間に響かせる。
「無知?貴様は一体何の話をしている?」
『分からんか?では、直々に妾が教えてやろうぞ』
石像から新たに無数の触手が伸びてくる。
触手たちは自ら絡み合いルシファも見慣れたあるものへと変貌していく。
「手だと……?」
それは人間サイズの一対の手だった。
モデルは男性のものであり、女性のものよりも太くゴツゴツとしている。
しかし、元の触手が黒く光沢のあるため、その見た目はルシファが知っているものよりも禍々しい。
――私をその拳でなぶり殺す気か?だが、先程からの奴の口振りだと拷問をする気はないようだが……。
ルシファにはまったくとは言っていいほど見当がつかなかなった。
だが、彼女の直感はこう言っていた。
――あれに触れられれば、私は何かを失う!
「こ……んぉっ!」
ルシファは全身にありったけの力を込め、四肢に絡みついた触手から逃れようと試みる。
「クソッ……!」
触手はルシファの白く丸みを帯びた身体のラインに深く食い込みように絡みついており、ルシファの全力でもビクともしない。
『アハハ!無知も無知なりにこれから自身の身に起こることを本能で察したか?だが……もう遅い!』
「ふああっ!?」
黒ぐろとしたスペルマーラの触手の手がルシファの乳房に覆い被さる。
白色のお椀型の胸に黒色の指が埋もれてしまいそうなほどに深く沈み込む。
『アハハ!胸を鷲掴みにされた気分はどうだ?メスとして昂るのではないか?』
「何をす……や、やめろ!揉む、なぁぁぁ!」
ルシファの乳房に食い込んだスペルマーラの指が一定のリズムで乳房を揉みしだく。
ルシファは身体を捩って抵抗するが、手足の自由が奪われた状態ではまともな抵抗にならなかった。
――奴は一体何が目的何だ?こんなことに何の意味が……?
「あ、あっ……ああっ……」
それは突然のことだった。
邪神の指が乳房に沈み込んだ瞬間、まるで漏れ出すかのように甘い声が漏れた。
女神に仕える騎士として、騎士団を導く長として凛々しくあり続けるルシファからは想像もつかない甲高い女の声だった。
――何だ今の声は!?私の声なのか!?
ルシファは驚きを隠せずに目を見開き、思わず口を固く閉じる。
『どうした?せっかくメスらしい声が出たというのに我慢するのか?』
「貴様!一体私に何を、あぁ……し、し……あっ、ああん……!?」
『愉快、愉快。こんな単調な快楽でそこまで喘げるとは!快楽に変化をつけてやればどうなるかのう?』
「あ、あ……な、何をするんだ!?ああっ!?」
スペルマーラはルシファの弾力に満ちた乳白色の双丘を手全体でこね回し始める。
漆黒の手が乳房を根本から上へと押し上げると、今度は円を描きながら身体の外側へ押しやり、そして、離れ離れになった乳房の先端――コインサイズの鮮やかな桜色をした乳輪をキスさるように双丘を両手で押し潰して上へと持ち上げる。
――何だこれは!?知らない!こんな感覚、私は知らない!耐えねば……耐えなければ!
「ん……んは……んんっ!んふっ……!?」
ルシファは両目蓋を力いっぱい閉じ、唇を噛み締めながら胸をこね回される快楽に耐えようとしていた。
しかし、口を閉じているだけで喘ぎ声自体は止められず、むしろ声は次第に激しくなっていく。
『メスならメスらしく声高らかに喘いでおればいいものを。じゃが、これも一興。ほら、次の快楽は他よりも強いぞ?ちゃんと耐えてみせよ』
「嘘だ……まだあるのか……?」
『おやおやもう終わると思っておったのか?哀れよのう。まだ前戯じゃぞ?』
「前戯?なんだそれは?」
『本番はまだまだ先程ということじゃ。ほれ、続きはその胸の先端。アハハ、お主も見てみよ。触れてほしそうにいきり立っておるぞ』
「な、何だこれは!?どうしてこんなに大きく!?」
ルシファの目に飛び込んできたのは見たことがないほどに鮮やかに充血し膨らんだ乳首だった。
普段豆粒にも満たない大きさの乳首が今や太さは小指、長さも十分指で摘めるほどで、お椀型の乳房から飛び出すようにピンと直立している。
「これに触るのか!?ダメだ!止めろ!」
『アハハ。お主の勘は鋭いのう。だが、もう遅いと言っただろう!』
「いああぁぁぁっ……!」
スペルマーラの親指と人差し指が勃起したルシファの乳首を軽く摘んだ。
直後、ルシファの身体はまるで電撃を浴びたかのように全身をビクンと震わせ、背筋を反らす。
『イヒヒヒ!調教もなくこの反応とは!これで快楽も知らぬ生娘とは笑えるのう!』
「や、止めろぉぉ!あ、あんっ……ああんっ……!?こ、こね回すなぁぁぁ……っ!」
ルシファの乳首がスペルマーラの指先で擦り上げられる。
右へ左へ、指の腹が乳首が擦れる度にルシファは身体を震わせ、甘いメス声を喉の奥から絞り出す。
「あんっ、ああん……何なんだ……?身体が痙攣する……知らない!こんなのは今まで一度も……あ、あ、あああああっ……!」
『イヒヒヒ!気持ちがいいか?もっと感じろ!感じまくって、快楽しか考えられないメスになり果てるがいい!』
「ふ、ふざけるな!私の主は……ディアナさ、あああっ、いやああっ……!」
スペルマーラに乳首を弾かれ、ルシファは叫ぶ。
『この状況でまだそのまま口が叩けるとは。さらなる刺激が欲しいとみた。では、お主の望み通りにしてやろう!』
「いぃぃぃやぁぁぁ……っ!爪っ、つめ……つめぇぇぇっ!!」
親指と中指で桃色の乳輪を左右に広げられ、逃げ場を失った乳首に爪を立てた人さし指が容赦なく擦り上げる。
ガリガリガリガリガリ……。
これまでとは比較ならない鋭く激しい刺激に、ルシファの身体は絶え間なくガクガクと震える。
「あ、あ、あ、あ……止めろ止めろ止めろっ!何か来るっ……!」
『イヒヒヒッ!そのままイッてしまえ!乳首イキしてしまえ!絶頂の快楽は今以上の快楽であるぞ!』
「い、いやあああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ……!」
ルシファは絶叫と共にかつてないほどの痙攣を起こす。
ルシファの身体は大きく反り返って、海老反りに。
乳房は絶頂の波に合わせて痙攣する身体と共に大きく上下に揺れる。
『それがメスの快楽だ。脳が焼き切れるくらいの気持ちいい快楽だったであろう?』
「……」
ルシファはもう声を発する余裕さえなかった。
全身の力もダラリと抜け、肩で大きく上下させながら呼吸をしている。
頭はうなだれ、瞳は虚ろ、ポカン開いた口から胸に向かって糸を垂らすように唾液が滴り落ちている。
『アハハ!お主、あまりの快楽に気絶しとるのか?なんと情けない。大聖女ともあろう者がこの程度でへばるわけがない、そうであろう?』
スペルマーラのルシファの口から滴り落ちる唾液を指先で絡め取ると、その湿った指を未だ興奮冷めやらぬ直立した乳房の先端へと持っていく。
『ほれ、起きよ!まだメスの快楽はこれで終わりではないぞ?』
「うう……私は何をされ、ああっ……」
唾液まみれの指先が乳首に触れると、ルシファは叩き起こされるかのように意識を覚醒させた。
「何だそのヌルヌルは!?一体どこか……オフッ!?」
ルシファが言い終えるよりも早く、スペルマーラの指がルシファの口の中へと突っ込まれる。
指はルシファの舌の表面をなぞるように這い回ると、素早く口から抜き出される。
その指にはベッタリと唾液が絡みついており、ルシファの口と唾液の橋を作っている。
「ま、まさか……」
『アハハ。ようやく分かったか?』
スペルマーラは唾液を纏った指をルシファの胸元に押し当てると、そのまま肌を滑らせるようにしながら乳房、そしてその先端へと向かっていく。
「止めろ。これ以上乳首は……ああん……」
指と乳首が接触する。
ルシファの唾液で滑らかさを増した指は湿った音を立てながら、立ち上がった乳首を擦り上げていく。
「あああ……うう……」
ルシファは熱を帯びた吐息を吐きながら、身を捩らせる。
「……ふふふ。調子に乗ったな!この程度の刺激なら、さっきのものに比べればなんてこともない!今度こそ、もうお前が望むような光景は訪れんぞ」
ルシファはスペルマーラの石像に向かって勝ち誇ったように笑みを浮かべる。
すると、乳首をいじっていたスペルマーラの指先が突然停止する。
『この期に及んでまだそのような態度が取れるとは。どうやら妾はお主のことを舐めておったらしいな』
スペルマーラは新たに触手を召喚すると、ルシファの目の前に差し出す。
たった一本の触手。
それは他のものとまったく見た目が変わらない針金のようなサキュバスの尻尾をしたものだった。
『大聖女よ、誇るがいい!この世界が生まれて幾星霜、お主はこの淫欲の女帝たる妾に純潔を奪われた初の女となるのだ!』
言葉の直後、触手が形を歪ませる。
まるで膨張する風船のように膨れ上がり、尖っていた先端や返しは丸みを帯びていく。
やがて、一定だった膨張は不規則なものへと変わり、上部は返しが大きく膨れあがり、下部は返しが消滅して剣の柄ほどまでに太く膨れあがった竿と一体化。
竿は膨れあがった根本から一部が袋状に垂れ下がる。
出来上がったそれは黒光りしているが、返しから先の肉々しさや竿に浮かび上がる血管はどこからどう見てもアレのである。
「何だ……それは……」
ディアナ教を信奉する両親の影響により十歳で教会の聖女となり、十四の時に女神の声を聞いたその日から今に至るまで教会の仕事と剣の修業に明け暮れていた。
そんな恋さえ知らない彼女が目の前にあるそれの正体を知るはずがない。
『もう驚きもせん。そして、このまま知らぬままにしてやってもよいが、今回はお主にメスの本懐を教え込むのが目的。故に教えてやろう』
漆黒の肉棒がゆっくりとルシファの下腹へと向かっていく。
そして、腹筋の割れた引き締まった腹部のその下、足の付根にある深い茂み――もはや湿地と化したその場所に隠された乙女の泉へのと続くまだ開いたことのない神秘の扉の前で動きを止める。
「貴様、まさかそれを入れるのか……?そこはお……ぉしっこ……をするところだろう?」
『分からぬなら、黙って見ておけばよい』
ぷっくりと膨れた肉の扉に肉棒の先端が触れる。
扉は肉棒の先端に押されて形を歪ませ、隙間から泉の水が漏れ出てくる。
肉棒は扉を押し入ろうと先端を押し込む。
『イヒヒヒ!ほらほら、私のこれがお前の中に入っていくぞ』
「止めろ!こ、こんなの……入るわけ……う、嘘……入ってく……あああっ!?」
扉は肉棒の丸みを帯び膨らんだ先端によってこじ開けられる。
肉棒はさらに扉を押し広げ、扉の先へと続く泉から溢れ出す粘り気を帯びた水と擦れ合い卑猥な音を立てながら徐々に中へと呑み込まれる。
そして、肉棒の先端は完全にルシファの中へと呑み込まれてしまった。
『イヒヒヒ。流石に完全な未使用品なだけあってかなりの締め付けだな』
「ああ……大きい……裂ける……ぬ、ぃて!今すぐ抜いて、くれ……!」
『何を言っておる?ここからが本番であるというのに』
「止めろ……っ!お願いだから止めてくれぇぇぇ!」
『喜べ!この淫欲の女帝スペルマーラに純潔を汚されたことを!イヒヒヒ!』
ズンッ――。
スペルマーラは肉棒を根元まで一気にルシファの中へと押し込んだ。
「うぐぅああああああぁぁぁぁぁぁぁ……!」
破瓜の悲鳴が大広間に響き渡る。
「はぁ、はぁ……股が裂ける……く、苦しい……」
『おめでとう。これでお主は純潔を失い、メスの仲間入りを果たしたのだ。だが、これではただの苦痛。メスは子を孕む快楽を知らねばな』
「……子を孕む?まさか……子供の話をしているのか?」
『もちろんそうだとも。今している行為こそ子作りであるからな?』
「嘘だ!?子供は愛し合う男女にコウノトリが運んで来るんじゃないのか?」
『イヒヒヒ!愉快、愉快!その歳にもなってそんな作り話を信じているとは』
スペルマーラは触手をさらに増やす。
触手の群れはルシファに唸った肉棒を起点に人型を形成する。
その骨格は男性のそれである。
目に位置する部分は不気味に光を放ち、ルシファをとらえている。
『子作りとは肉欲にまみれたオスとメスによる快楽の沼!子とは肉欲の果てに得る成果にすぎんのだ!』
「うぉぉ……っ!?う、ううっ……や、止めろっ!」
仮初の肉体を得たスペルマーラは腰をゆっくりと前後に動かしてルシファの中を肉棒でかきま回す。
肉棒がルシファの中から出し入れされる度に泉の奥から湧き出る粘り気を帯びた液体によって卑猥な音が鳴り響く。
「あ、あ、あ……あんっ……」
『どうした?抵抗する気配が薄れてきたではないか?分かるぞ。気持ちよくなってきたのだろう?』
「ち、違……ぁぁぁあああっ!?」
肉棒は全体を抜き差しするストロークを止め、ルシファの最も奥を高速で小突く。
「止めろぉぉぉ!そこばっかり攻めるなぁああ……っ!」
『感じるか?そこが子宮の入り口だ。オスがそこに射精すればお主は子を孕む。これが子作りの真実だ。コウノトリなんぞに運ばれてくるものではない!』
「信じるか!貴様の……邪神の言葉なんか!!」
『好きにするがいい。だが、お主はもう戻れない!メスの快楽を知る前には、二度とな!』
「ああああぁぁぁぁぁぁぁ……っ!?乳首がぁぁあっ!?伸びるぅぅぅ……!」
肉棒の挿入に合わせてまるで別の生き物のように上下に揺れるルシファの乳房、その先端にある鮮やかな桃色を通り越して紅色になりつつある直立乳首をスペルマーラは摘み上げる。
ドス黒く光沢のある指に挟まれた乳首は乳房と共に持ち上がる。
お椀型の乳房は形を崩しながら乳首についていくように伸びていく。
乳首は乳房の重みと乳首を引っ張る指という相反する力によって、限界まで勃起しているにも関わらず、さらに引き伸ばされる。
乳首には痛みが生じているはずだが、ルシファの表情に恍惚とした表情で言葉にならない声を発している。
『イヒヒヒ!気持ちいいだろう?痛みは快楽にさらなる奥深さを加える。まるでスパイスのようにな』
「き……気持ちよく、なんて……」
『まだ理性があるのか。往生際が悪いのう。イヒヒヒ……では、ここらで一発射精でもしてやるかのう』
「射精……!?それ、さっき子供ができるやつって……」
『さあ、オスを孕め!オスという妾への供物を生み出す道具に拒否権はない!発情したオスの本気のピストンをとくと味わうがいい!』
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ぁぁぁぁっ!?」
これまでに比較にならないほどの速さと深さでスペルマーラの肉棒がルシファの中を擦り上げる。
結合部には掻き回されて白濁した蜜が肉棒に絡みついて掻き出されていく。
『イヒヒヒ!素直に負けを認めていればこんなことにはならんかったのにのう。今からでも負けを認めたら、ここで止めてもやってもよいかもしれん』
「……ぁけた!負けたっ!だから、もう止めてくれっ!これ以上されたら、おかしくなる!」
『イヒヒヒ!あの忌々しいディアナの使徒たる大聖女が邪神の妾に負けを認めおったわ!』
スペルマーラの肉棒が一気にルシファの中から引き抜かれる。
ルシファの茂みは掻き出された白濁の蜜がこびりついている。
純潔を守り続けた肉ひだは肉棒の形に押し開かれたままになっており、その奥に光沢を纏ったピンク色の粘膜がハッキリとみえる。
――お、終わった……奴に負けを認めてしまったが、それはこの快楽の拷問での話だ。騎士として私はまだ戦える!今の奴の本体は恐らくあの石像だ。あれを破壊すれば……!
幾多の激戦を共にくぐり抜けてきた相棒はすぐ足元にある。
ルシファが全力を出せば大広間を駆けて石像を破壊するまで数秒とかからないだろう。
――触手から解放されたら即反撃だ。
『イーヒヒヒヒ!愉快、実に愉快じゃ!あの忌々しいディアナの使徒、それも大聖女が邪神であるこの妾に負けを認めるとは!』
――さあ、触手を解け!貴様のその愉悦に満ちた面を歪ませてやる!
『愉快、愉快で仕方ない。イヒヒヒヒ……』
「何だ!?触手が!?ああっ……!?」
ルシファの手足を奪っていた触手たちが一斉に動き出す。
ルシファの身体は大きく回転。
身体の向きが反転しルシファは熟れた桃のように瑞々しく膨らんだお尻をスペルマーラに向けるような体勢になる。
「どういうことだ!?終わりじゃないのか?」
『誰が終わりだと言ったのだ?』
「負けを認めたら止めると言っただろう!」
『あの体位は止めてやったではないか。妾が言った通りであろう?』
「ひ、卑怯者ーっ!」
『妾は邪神ぞ?誠実さなんぞ持っておるわけなかろう。イーヒヒヒヒ!』
スペルマーラは後ろからルシファに覆い被さる。
すると、彼女はルシファの異変に気づく。
『どうした?震えておるではないか?お主は妾を含む数多の邪神の信者たちと戦い、勝利してきた歴戦の猛者であろう?』
「本当にもう止めてくれ!これ以上されたら本当に……」
『頭がおかしくなってしまうか?快楽に狂ってしまうか?』
スペルマーラはルシファの耳元で甘い声で囁く。
ルシファは激しく首を縦に振る。
『イヒヒヒ……』
スペルマーラは不気味は不気味に笑う。
すると、スペルマーラの肉棒がルシファの半開きになった肉ひだの間にあてがわれる。
「ああっ!?待って!お願いだからそれを入れるのだけは――」
『お前が抱く恐怖、それはまだお主がメスに堕ちることを拒んでいる証』
「あっ……入って、くる……っ……」
肉棒が先端からゆっくりと呑み込まれていく。
ルシファは肉棒から与えられる快感に耐え忍ぶように唇を噛み締めている。
「嫌だ……嫌だ!い、やだあぁぁ……」
『恐れるな。我慢するな。受け入れろ。そうすれば、お主は生まれ変われる』
肉棒がルシファの中に埋もれて見えなくなる。
噛み締めていたはずのルシファの口は半開きになり、浮かべる表情は微かに恍惚としたものが混じっている。
『全部入ったぞ。さあ、どうして欲しい?』
「ぬ、い……て……」
『違うであろう?なあ?』
「お゙っ!?」
スペルマーラは腰を引き、ルシファの腹部を内側から抉るように一気に突き刺す。
そして、まるで拷問でもするかのように、強烈な突きを繰り返す。
「お゙っ゙!お゙お゙……お゙ほぉぉぉっ!!」
『正直になれ!お主はもう妾には勝てんのだ!我慢をしていても苦しいだけだぞ?』
「ディアナさまぁぁぁぁ……っ!私、団長なのにっ!勝てないっ!負けてしまうっ!メスにされるぅぅぅ……っ!」
『イヒヒヒ!ついに懺悔が出てきたな!いいぞ、そのままメスに堕ちしてしまえ!』
スペルマーラは腰を打ち付ける速度を速めてルシファの子宮口をさらに追い詰める。
「お゙っ゙、お゙っ゙、お゙っ゙……!気持ちい゙い゙っ゙!気持ちい゙い゙い゙ぃぃぃ……お゙、お゙お゙お゙お゙お゙ぉぉぉぉっ!!!!!」
ルシファは絶叫。
そして、絶頂に達する。
ルシファは激しく痙攣を起こしながら、体液を自身の秘部から噴水のように勢いよく噴射した。
彼女から噴射された体液は大広間の乾いた床に斑点模様を浮かび上がらせる。
『イヒヒヒ!イきながら潮を吹きよった!それも特大のを!あの大聖女が!……だが、イクのが速いのう。こっちはちっとも満足しておらんぞ!』
「あ゙あ゙っ゙!い゙い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙……っ!気持ちい゙い゙……っ!」
スペルマーラのピストン再開と当時にルシファは狂ったように絶叫する。
「もっと突いてぇえ!もっと気持ちよくさえてぇぇぇえ……!」
『いい墜ちっぷりだのう。肉欲に正直なお主には褒美を与えんとな!』
スペルマーラはルシファの乳房を横から鷲掴みにして、乳房の形が変わるくらいに強く握る。
そして、未だ真っ赤になって存在を主張し続ける乳首に人差し指の爪を引っ掛ける。
「おほぉぉぉっ!?乳首がぁあああ、引っかかれてぇぇぇ……!気持ちいい!気持ち……い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙い゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙ぃ゙っ!!!」
肉欲のピストン運動と同時に乳首を爪で何度も引っ掻かれ、ルシファは身体を仰け反らせ、獣のような雄叫びを上げ続ける。
「ああ、また!また!」
『またイクのか?なら、イクと何度も叫べ!叫んで叫んで快感を高め続けろ』
「イク、イクっ!イクイク……っ!」
『喜べ!妾も射精をして、最高の絶頂にしてやろう!』
スペルマーラの肉棒がさらに膨らみ、ルシファの中を圧迫。
肉棒のピストン速度は一突きするほどに速くなり、粘液がかき混ぜられる音は激しくなり、大広間中に響き渡る。
「イ゙ク……イ゙クッ……イ゙クッ、イ゙クイ゙クイ゙ク……ぉぉぉおおおおおっっ!!!」
『射精してやる!量はあのオーク以上だ。さあ、死ぬほど最高の絶頂をしてみせろ!』
肉棒の先端がルシファの一番奥に叩きつけられた瞬間、重みにある液体が大量に発射され肉壁にさらなる衝撃を与えながら中に充満していく。
――これが射精!?満たされていく!ああ、気持ちいい!
それは最後の引き金となった。
「イ゙、クゥゥゥウウウッ゙ッ゙ッ゙!!!!」
まるで断末魔のような咆哮を上げながら、ルシファは身体を激しく震わせた。
秘部から撒き散らされる潮は先程よりもはるかに広範囲で、数メートル先の壁にまで飛び散った。
絶頂が終わってもその余韻で身体を震わせ続けるルシファ。
あまりに強烈でいつまでも終わらない絶頂に彼女は白目をむく。
――ディアナ様。私は貴方様の使徒であるにも関わらず、邪神に負け、快楽を教え込まれてしまいました。
度重なる絶頂によってルシファの精神はほとんど擦り切れていた。
『#&$@@#&$。@$#&@#&$@!』
スペルマーラがルシファに向かって何かを言っているが、ルシファにはその言葉を言葉として認識する力も残っていない。
――ディアナ様、申し訳ございません……ディアナ様……。
彼女にできるのは薄れゆく意識の中で主の女神ディアナに懺悔することだけだった。
*
「ルシファ、ルシファ!目を!目を覚ましてくださいまし!」
真っ暗な意識の中で誰かがルシファを呼ぶ声が聞こえる。
まるで海の底から水面に上がってくるかのように、身体の感覚を取り戻す。
そして、疲労のせいかひどく重くなった目蓋をゆっくりと持ち上げた。
「フロヌット……?」
目蓋の向こうからルシファを呼ぶ声の主は副団長フロヌットだった。
フロヌットはひっ迫した表情でルシファを抱きかかえている。
見渡すと、騎士団の中でも精鋭の団員たちが数名。
フロヌットはルシファの命令通り再編成した少数精鋭部隊でこの最下層へと来たらしい。
「良かったですわ。生きてましたわ!ルシファ、お身体は?少しでも違和感のあるところはありませんか?」
「違和感は……ないな。それよりもスペルマーラは?あの邪神はお前たちが倒してくれたのか?」
「邪神が顕現していたのですか!?ですが、わたくしたちがここに突入した時にはルシファとすでに息絶えている敵の魔術士しかいませんでしたわよ?」
「何だって?だとすると……」
視線を大広間の奥の祭壇へと向ける。
スペルマーラの石像には全体にヒビが入り、一部分は崩壊している。
「そうか。依代が限界を迎えたのか」
邪神は悪魔とは比べものにならない強大な力を持つ超常的な存在だ。
古代に作られた特殊素材の石像といえども、神の依代としては不十分だったのだ。
――奴には時間的余裕がなかった。だから、最大戦力である私を標的に……だとしたら、そもそも何故私は生きている?見逃されたのか?それとも、単に依代の限界を見誤ったのか?
「まあ、なにはともあれ邪神はこちらの世界から消滅したのだから一件落着か」
「そうですわね。ルシファも邪神を相手に大きな怪我もなく済んで良かったですわ」
フロヌットは残りと笑いかける。
けれど、周囲の団員たちは何故かソワソワして落ち着きがない。
団員の中には顔を真っ赤にしている者さえいる。
「お前たちどうしたんだ?」
「ルシファ、今のあなたの恰好が……その……」
「恰好……?ああっ!?」
ルシファは自身が一糸まとわぬ生まれたままの姿であったことを思い出す。
そして、顔を真っ赤にしながら慌てて背筋を丸めた。
「ぜ、全員直ちに背を向けろぉぉ!団長命令だ!」
ルシファは恥ずかしさを誤魔化すように滅茶苦茶に声を振り絞って叫んだのだった。
*
ディアナ聖女騎士団本部へと帰還した時にはすっかり夜になっていた。
今夜の空は一つなく、女神ディアナの生まれ変わりとされる太陽が沈んだ空には満ちた月が浮かび、地上を見下ろしている。
「……やっと帰って来た。疲れた」
ルシファは自室の天蓋付きのベッドに倒れ込むように転がる。
騎士団の団長というだけあって専用に用意された居住スペースは下級貴族と変わらない高価なもので揃えられている。
ルシファが今寝転がっているベッドも街一の家具屋が仕上げた逸品であり、まるで空に浮かぶ純白の雲のようにルシファの身体を優しく包み込む。
「……邪神スペルマーラ」
ルシファの脳裏にはあの大広間で起こった悪夢のような出来事が蘇る。
手足に絡みつき、肌に食い込むようにくっついて離れなかった針金のような触手。
抵抗できないことをいいことに乳房を鷲掴みにし、こね回し、充血した乳首を嫌というほど磨き、つねり、引っ掻き続けた幾多の触手から形成されたゴツゴツとした手。
そして、股間の、まだルシファ自身でさえ知らなかった穴から身体の内側へと入り込み、肉壁を擦り上げ、一番奥を殴るように何度も突き上げ、何度も絶頂させた太く硬く黒光りする禍々しい形をした肉棒。
「……」
脳に焼き付くほど鮮明に蘇る快楽の数々に、いつの間にかルシファの口からは熱い吐息が漏れていた。
聖女として教会の教えを説き、崇拝する女神に祈りを捧げ、騎士として剣術を高め、平和を乱す者に制裁を与える、そんな日々をかれこれ十年近く続けてきたルシファにとって、あの時間はあまりにも刺激的過ぎた。
「ディアナ様……申し訳ございません……今夜だけは、今夜だけにいたしますから。どうか私の愚行に目をおつむりください」
ルシファはネグリジェの上から乳房を鷲掴みにする。
「あっ……」
記憶に刻まれた邪神の手を思い出しながら、乳房を揉みしだく。
しかし、服越しの刺激ではすぐに物足りなくなる。
そして、あの時を思い出しながらネグリジェの襟に手をかけると、そのまま引き裂いた。
身体の中心あたりから真っ直ぐ下に裂けていくネグリジェから、白く膨らんだ乳房が露わになっていく。
そして、完全に露出してしまったそれに覆い被さるように手のひらを乗せる。
「そう……これ……」
「ほう、まだ一日も経っていないというのに。いいメスっぷりではないか」
その声は突然、それもすぐ身元で聞こえた。
騎士としての意識が染み付いたルシファの身体は反射的にベッドから飛び出し、臨戦態勢をとる。
「サキュバス!?どうやって入ってきた!?」
ルシファの目の前にいたのは絶世の美女ともいうべき圧倒的な美貌を持った一匹のサキュバスだった。
――衛兵は何をやっている!?悪魔用の障壁はどうした?
ディアナ大聖堂および騎士団本部には悪魔の襲撃に備えて、常に悪魔用の魔力障壁が展開されている。
本来であれば、この障壁があるため悪魔は内部に入ることができないのである。
「衛兵!悪魔だ!」
「そんなことをしても無駄よ。いくら叫ぼうが絶対に助けには来ん」
脳にこびりつくような甘くねっとりとした声を発するサキュバス。
騎士団の本拠地という敵地のど真ん中にいるにもかからわず、彼女の表情は余裕に満ちている。
「それにしても、ここがお主の部屋か。貴族のような豪勢な部屋を独り占めとは。下っ端どもはベッドとはタンスしかない相部屋だというのに、いいご身分だのう」
「貴様、どうして部下の部屋のことを知っている?いや、その口調……貴様まさかスペルマーラなのか……」
サキュバスは何も語らず、口角を持ち上げて妖艶な笑みを浮かべてみせた。
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