聖女騎士団長は淫紋に抗いたい

縞乃聖

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第一話 邪神スペルマーラ(2)

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 突然ルシファの自室に現れたサキュバス。
 その正体は古代遺跡で遭遇した邪神スペルマーラであった。

「どうして!?お前は依代が限界を迎えてアンダージェイルに送り返されたはずだ!その姿は何だ?自分の悪魔に憑依したのか?できるわけがない!そんなことができるならこの世界はとっくに貴様ら邪神の手によって滅茶苦茶になっている!」
「キーキーうるさいのう。お主は発情期の猿か」
「発情期の猿!?貴様、先程は後れを取ったが元はお前の不意打ちが発端だ。今度はそうはいかんぞ!」

 ルシファは武器立てに立てかけられた相棒を手にし、その切っ先をスペルマーラへと突きつける。

「ほう?邪神たる妾をお主ごときが屠れると?」
「何を勘違いしている?ここはディアナ聖女騎士団の本部だ。百を超える数のディアナ様に忠誠を掲げた騎士がいる。貴様は私を含めた彼女たち全員と相手をするのだぞ」
「そういう割には未だ誰一人この部屋に入って来ぬのだが?」

 スペルマーラは勝ち誇ったかのような笑みを浮かべながら、部屋の扉を指さす。
 ルシファが悪魔襲来を叫んでからしばらく時間が経っているにも関わらず、未だ扉は一度も開いていない。
 それどころか部屋の外が異様に静かだった。

「どういうことだ!?一体何をしているんだ!?衛兵!全員起きろ!敵襲だ!」

 ルシファは扉を蹴破り、廊下に向かって叫ぶ。
 しかし、建物内はルシファの声がこだまするだけでそれ以外の音は聞こえない。

「ど、どういうことだ?人の気配がまったくないぞ」

 ルシファは廊下を挟んだところにある副団長の自室に押し入る。

「フロヌット!邪神が攻めてきた!すぐに迎撃の準備を……フロヌット?」

 部屋にフロヌットの姿はなかった。

「残念だが、再現できるほど記憶がなかったのでな。そこは無人よ」

 スペルマーラは不敵な笑みを浮かべてルシファに近付いてくる。

「貴様!騎士団の者たちに何をしたっ!」

 ルシファは大剣をスペルマーラ目掛けて振り下ろす。

「今のお主に妾を傷付けることなどできんぞ」
「ホーリクロスはディアナ様の加護を受けた武器!いくら貴様が邪神であろうとも!」

 ——叩き斬る!

 ホーリークロスはスペルマーラを脳天を直撃し彼女をの身体を真っ二つにする。
 はずだった。

「なっ!?」

 負けたホーリークロスの方だった。
 スペルマーラに触れたホーリークロスの刀身は突然泡になって形を失い、そのままルシファの前から消滅してしまった。

 ――何だこれは!?魔術!?いや、そんな素振りはまったくなかったはずだった!

「だから言ったであろう。今のお主では無理だと」
「クソッ!一体何がどうなっている!?」
「……ところでお主。そんなものを持ってどうした?」
「え?……うわっ!?何だこれは!?」

 ルシファが握っていたのはホーリークロスの柄ではなく、スペルマーラが触手で再現したものよりも二回り以上太く膨張した黒緑色の禍々しい男性器の玩具。

 すり替えられていたことさえ気付かなかったルシファは驚きのあまり、玩具を投げ出す。

「おや?オークのチンコは気に入らんかったか?それとも、あまりにもデカくて恐怖したか?」

 スペルマーラは床に転がった玩具を拾い上げると、愛おしそうに玩具を撫でる。

「お主が使わんのなら、こやつにでも使わせるかのう?」

 そう言った直後、ルシファの自室から一人の裸の女が姿を現す。

「な?え……?私……?」

 その女の顔はルシファに非常に似ていた。
 顔のパーツは瓜二つ、女の方は頬のシルエットに丸みを帯びており、顔にはうっすらとシワが浮かんでいる。

「そう。これは十年後のお主だ」
「十年後?貴様何を言って……?いいや、ありえん!認めない、認めないぞ!」

 ルシファは十年後の自身の身体を前に声が震える。
 十年後のルシファ――未来ルシファことミラシファの身体は騎士とは思えないほど変貌していたのだ。

 筋肉がつき引き締まった身体はほとんどが脂肪に変わり、どこを触っても柔らかそうな町娘のよう。
 お椀型の乳房は倍ほどに大きくなってはいるものの、張りがなく自らの重さでだらしなく垂れ下がっている。
 その先端にある乳輪と乳首の鮮やかな桜色は失われて黒く変色、中心にある乳首はまるでサクランボのように膨れている。
 そして、彼女の下腹部、足の付根にある秘部の周辺は黒ずんで腫れ上がったかのように盛り上がり、二つの山の間からは黒色のビラビラした肉ひだが飛び出して萎れた花弁のようになっている。

「「まあそうカッカするな。十年後と言っても、数ある可能性の中の一つに過ぎん」」

 ミラシファの隣でそう説明するスペルマーラとは別に、彼女の声がルシファの真後ろから聞こえてくる。

「スペルマーラが二人!?」

 振り返った先にいたのは正真正銘瓜二つのスペルマーラの姿。
 瞬間移動ではなく、まったく同じ個体がそれぞれのルシファの側に存在している。

「「おや?そんなに驚いてどうした?妾はもとから二人であっただろう?それとも……?」」
「三人であろう」
「いや、四人だ」

 フロヌットの部屋からさらにもう一人スペルマーラが現れる。
 それだけでは終わらず、一人また一人と物陰から彼女は姿を現してその数を増やしていく。

「こんなことあり得るのか?私は夢を見ているのか……?」
「「「「「ご名答!」」」」」

 廊下に溢れかえったスペルマーラは口を揃えてそう答える。
 すると、石造りの建物全体がグニャリと歪み、次の瞬間にはまったく別の場所に変化していた。

「ここは騎士団の地下牢!?それにどうして服が!?」

 そこは騎士団本部の地下にある地下牢獄。
 本来であれば、捕らえた邪神崇拝者が牢屋の中にいるのだが、どの牢屋も無人。
 増殖したスペルマーラの姿もいつの間にか姿を消している。 
 そして、転移と同時に衣服がすべて消滅したルシファは全裸のまま牢屋の一つに囚われており、その様を牢屋の外からミラファとスペルマーラが眺めている。

「そう。ここはお主の夢の中。本当のお主は自分の部屋のベッドでぐっすり眠っておる」
「……なるほど。夢の中というのであれば、この不可解な現象にも納得がいく。だが、分からん。貴様の目的は何だ?何故私の夢の中に現れた?」
「何、簡単なことよ」

 スペルマーラはルシファの問いかけに口を大きく吊り上げる。

「妾はお主が気に入ったのだ。故にお主に妾の寵愛を受ける機会を与えてやろうと思ってな」
「何を馬鹿げたことを!私は貴様の崇拝者ではない!私が信じるのはディアナ様ただ一人。貴様の寵愛を受け取る気はない!」
「ほう?お主なら絶対に気に入ると思うのだがのう?」

 パチン――。

 スペルマーラが指を鳴らす。

「うっ!?うぐっ……お、おお……」

 ミラシファはまるでスイッチが入ったかのようにピクピクと身体を震わせながら悶える。
 すると、ミラシファの下腹部――乳白色の肌の上に紅色のハートと蝙蝠の羽を象ったかのような紋様が浮かび上がる。

「あ、ああ……おおぉぉぉ……」

 ミラシファは顔を火照らせ、表情を緩ませる。
 呼吸はみるみる熱を持ち、口はだらしなく開いてしまう。
 それだけに留まらず、乳首は親指サイズほどまで勃起、日々のビラビラした肉襞の間からはネバついた汁が滴り始めた。

「妾の許しがあるまでそのままでおれ。決して勝手に始めるでないぞ」
「は、はい……スペルマーラ様のぉおお……仰せのままにぃぃぃ……」

 ルシファは衝撃の光景を前に言葉を失い、呆然としている。

「……何だその刻印は?」
「これこそ、淫欲の女帝たる妾の力により性欲を増幅させ、快楽を倍増させる神の祝福。かつてこの世界の者たちはこれを淫紋と呼んでおったのう」
「淫紋……」

 ルシファの喉から唾を飲む音が鳴る。

「どうした?羨ましいのか?」
「ふ、ふざけたことを言うな!誰がこんなものを欲しがるか!」
「アハハ。いつまでその強気な姿勢を維持できるかのう?」

 二人が喋っている間にも、性欲増幅を受け続けるミラシファは上と下の口からよだれを垂らし続けている。

「スペルマーラ様ぁぁ……限界……限界で……ああ……ああ……」
「まったく、淫紋が発動してまだ数分だろうに。だらしのないのう。だが、快楽に貪欲なメスは嫌いではない。オスが増えれば妾の好物、精液も増えるからのう」

 スペルマーラは尻尾でミラシファの手にしたオークの男性器の玩具を奪い取る。
 するとミラシファは名残惜しそうに声を上げた。

「ほれ、あとは好きにするがよい。これは妾を満足させようなエロい自慰ができたら渡してやろう」

 スペルマーラは自ら牢屋の中へと入り、奪った玩具をミラシファの彼女の前にぶら下げる。

「分かりましたぁ……おちんちん欲しいから、今からエッッロいオナニーします!見ててください!」

 ミラシファは股を大きく開いた状態でその場に屈む。
 股は開かれたことにより、ぷっくりと熟れた秘部の入り口は左右に引っ張られて口を開け、花弁のようなドス黒色ビラビラの肉ひだがルシファの眼の前にさらけ出される。

「うっ、ああぁぁぁぁ……!胸気持ちいいぃいい!」

 ミラシファはルシファと瓜二つの声でハリを失いダラリと垂れる胸を壊れそうなほど乱暴に揉みしだく。
 真っ白な肌に赤い手形が残るくらい握りつぶしたかと思うと、円を描くようにこね回し、まるで乳房を引きちぎるろうとするかのように乳房を引っ張る。

 見るからに乱暴な扱いだが、本人は顔を真っ赤にして恍惚とした表情を浮かべており、下の肉ひだからはさらに多くの体液が流れ出ている。

「……」

 ルシファは鉄格子一枚を下手でた場所で乱れるミラシファに目が釘付けになっていた。

「オーク仕込の乳いじりはどうだ?オークに堕ちる女はああいう暴力的な快感が好みであるらしいぞ」

 スペルマーラがルシファの耳元で囁く。

「オーク仕込み?」
「今そこで乳をいじって喘いでいるお主はオークの奴隷となった未来でのう。オークに敗北し捕虜となったお主はオークのオスたちに無理やり犯され、人間のオスよりも大きく凶悪なこのチンコに屈服し、オークの性奴隷となったのだ」

 そう言って、スペルマーラは尻尾の先でミラシファの股で体液を滴らせる肉びらを指差す。

「あれを見てみよ。あれが毎日砦の何十人ものオークたちのチンコを受け入れるメスの中のメスのマンコだ。出産はすでに八回。産んだオークは十匹を超えておる」
「……」
「アハハ!あやつの乳首を見てみよ。胸が揉まれて母乳が出てきおった。間を開けず妊娠を繰り返しておるせいで、常に母乳を出せる乳になってしまったらしいな」

 丸く膨れた乳首から滲み出るように湧いてくる白濁した液体。
 ミラシファはそれを潤滑液代わりにして乳首を擦り上げる。

「ああ、いいっ!いいぃぃぃっ!乳首ぃ最高ぅぅぅ!ああ、イクっ!イ、クぅぅぅぅ……!」

 ミラシファは大声を上げながら、乳首で絶頂を迎える。
 腰はガクガクと震え、絶頂と共に噴き出した潮が肉ひだを激しく揺らしながら周囲に撒き散らされる。

「アハハ!潮の吹き方も十年でさらに激しくなっておるではないか」
「……」
「さっきから反応がないがどうした?」

 ルシファの耳にはスペルマーラの言葉は聞こえていない。
 何かに取り憑かれたように脇目も振らずミラシファを凝視し続けている。

 それを見たスペルマーラはニヤリと笑みを浮かべる。

「た、足りない……こんなんじゃ満足できない……もうダメ。オマンコ……オマンコ……」

 ミラシファは親指と人差し指で肉ひだを左右に広げる。
 まるで花が咲くかのように真っ黒い花弁の中から体液で潤ったピンク色の粘膜でできた大穴が現れる。

「スペルマーラ様ぁぁ!今からこのオマンコを指でぐちゃぐちゃにします!まずは二本……ぁぁあああっ!!」

 ミラシファの中指と薬指をピッタリと合わせると、その指先を穴の中へと押し込んだ。
 何人ものオークと交わり、出産も経験している彼女の膣は彼女の二本指に合わせるように穴の形を変えてピッタリと咥え込むと、湿った音を立てながら指を根元まで呑み込んでしまった。

「あん!ああん!気持ちいい!オマンコ擦るの好きぃっ!」
「……のす、き」
「ああ、二本じゃ足りない!今度は三ぼ……んんっ!!ほぉおおお!」
「三本……はあ、あぁぁ……」

 ミラシファの自慰に目を釘付けにするルシファは無意識にミラシファの言葉を呟く。
 彼女の乳首はすでに充血し勃起、内股になった足の付け根は秘部は漏れ出た蜜によって湿り気を帯びている。

「三本いい!気持ちいいところが全部擦れてぇぇぇっ!ああっ!?あ、あ、あ、あぁぁぁ……」

 ミラシファは細かいピストンで膣の一箇所を一気に擦り上げる。
 すると、彼女は半分白目を剥き、胸を張るように背筋を張ってブルブルと連続する痙攣を起こし始める。

「あ、あ、あ、あぁぁぁ……」

 そして、それを見ているルシファも腰がミラシファの痙攣に合わせるように震える。

「「イク……イクイク、イ……あああっ!イクぅぅぅぅ!!!」」

 ルシファとミラシファは寸分の狂いもなく同時に絶頂に達した。
 二人揃って潮を吹いて牢屋の床や壁、天井などあらゆる場所に斑点模様を浮かび上がらせる。

「気持ちいぃぃぃ……」

 ルシファは足の力を失い、崩れるように床へ倒れ込む。

「アハハ!今のは良かったぞ。お主の快楽に溺れる姿はやはり見ていて飽きないのう」

 ご満悦と言わんばかりに笑みを浮かべたスペルマーラがルシファに語りかけてくる。

「ん?おかしいのう。淫紋が消えておるではないか。一度刻めば一生消えんはずだが……女神の力で相殺されたか?」
「違っ……私は……」
「仕方ない。もう一度刻んでやろう!今度は消えんように強めにな」

 パチン――。

「うおっ!?ぉぉぉおおおおお……っ!?!?」

 スペルマーラが指を鳴らしたと同時にルシファの下腹部に淫紋が浮かび上がる。
 途端、ルシファは悲鳴を上げてもがき苦しむ。

「何だこれは!?胸が……乳首がジンジンするっ!オマンコが……オマンコが疼くぅぅうう……っ!」
「おっと。よく見るとお主はさっきまでこちら側におった方ではないか!入れ替わっておったとは!?悠久の時を生きる妾にとって、たかが十年の差なんぞ些細なこと過ぎて区別できんかったわ」
「貴様ぁぁあああ!わざとだろう!ぐっあああ……っ!」
「イーヒヒヒヒ!」

 地下牢にルシファの絶叫とスペルマーラの高笑いが響き渡る。
 
「無理無理無理……!こんなの耐えられない!理性壊れるぅぅぅぅ……っ!」
「壊れてしまえばよいのだ。さっきも言ったように淫紋は一度刻めば一生消えることはない。せっかく受け取った神からの祝福だ。有効活用せねば損というものではないか?」
「指、入って……気持ちっ……おごっ、おおおおっ!!」
「イヒヒヒヒ!そうだ!理性なんぞすり潰して快楽に溺れてしまえ!」

 ルシファはミラシファがやったように両足を限界まで開き、まだ未熟な肉ひだ指で押し広げて、中指を穴へと入れる。
 指は分泌され続ける体液でぐちゃぐちゃになった肉壁にみるみる呑み込まれていく。

 淫紋の性欲増幅で感度が高められた肉壁からルシファの想像を絶する快感が。

「おおおおぉぉぉぉ……っ!!気持ち良すぎて指が止まらないぃぃ!!ぁぁぁ……イク!イ、おぉぉぉおぉぉおっ!!」

 スペルマーラに接合部を見せつけるかのように腰を持ち上げながら、腰を震わせて絶頂。
 噴射される潮の勢いは前回よりも激しく量も多かった。

「……足りない。もっと。もっと……おおおおぉぉぉ……」
「イヒヒヒ!淫紋のせいで性欲が治まらんのう!だが、チンコを入れられた時と違って、気絶まではいかんようであるな!愉快!実に愉快であるのう!」
「ひぃぃぃ……気持ちいいっ!イク!またイク!おおおお……っ!!!」

 ルシファは床の上で海老反りをして再び絶頂。
 しかし、絶頂の痙攣が終わり床に倒れ込んだ次の瞬間には中に入れた指を高速で出し入れする。

「スペルマーラ!教えて!淫紋を止め方を教えてっ!このままでは死ぬ!死んでしまう……っ!」
「残念だが、こうして性欲が高まっている以上、淫紋の力は止まらん。まあ、気絶すれば止まるであろう」
「気絶すれまでイキ続けろと言うのかぁ!?」
「それが嫌なら、無理やりにでもその性欲を抑えれるしかないのう」
「ふざけるなぁぁぁ!抑えられないから淫紋を止めたいのにぃぃぃぃ……ぅぅぅおおおおおおっ!イ゙、グっ……うううぅぅぅぅ!!!」

 前回の絶頂から数十秒と経たず絶頂。
 回数を重ねるごとに身体の痙攣の規模が大きくなっていく。
 絶頂と秘部から噴射する潮も性欲増幅の影響か回数を重ねてもまったく衰えることなく辺り一面を水浸しにする。

「スペルマーラ!その玩具をくれっ!私の指よりも硬くて太いそれを……っ!」
「渡すわけなかろう!お主は指でイキ続けて気絶する。その方が面白そうだからのう!」

 スペルマーラがそう言った直後、彼女の尻尾の中から玩具は跡形もなく消滅する。

「こ、の……悪魔めぇぇぇぇぇ!」
「イヒヒヒ!!面白いこと言うな。妾は悪魔の祖である邪神であるぞ?さあ、お主が気絶するまで何回イクか数えてやろうぞ!」
「ぉぉぉぉ、おおおっ!?また!!また……あああぁぁぁぁっ!?」

 ルシファはすでに両手では数えられないほどの連続絶頂を迎えていた。
 それでも彼女の指が止まる気配はない。

「スペルマーラぁぁぁ!貴様だけは……あ、あ、ああ……っ!貴様だけはいつか私の手で葬ってや……うほぉぉぉ!?おおおおっ!?」
「イーヒヒヒヒ!できるものならやってみよ!だが、妾がお主に屠られるより、お主が剣を捨てメス奴隷になる方が早そうだがのう!」
「お、お、お、おほぉぉぉおおお……っ!!!うおおおおぉぉぉ!!!!」

 完全に理性が焼き切れたルシファの獣のような雄叫びが地下牢に響き渡る。
 気絶したくとも意識を失いかける度に肉壁を擦り上げられる快感で強制的に覚醒させられる。
 そんな地獄をルシファはこの時間という概念の存在しない夢の中で味わい続ける。

 そして、百回目を迎えた絶頂でルシファはやっと意識を失うことができたのであった。

 *

「――っ!?」

 翌朝。
 ルシファは自室のベッドから飛び起きるように目を覚ました。

「はあ……はあ……」

 ルシファのネグリジェは就寝中に吹き出た汗で湿り、重くなっていた。
 だが、そんなことは気にもせず、ルシファは一心不乱にベッドから飛び出して部屋の脇にある姿見の前へと駆け寄る。

「……最悪だ」

 鏡にはネグリジェの裾を持ち上げルシファの姿。
 そして、鍛え上げられた腹筋が浮き出る引き締まった腹部の少し下――へそから女性器との間にある真っ白なキャンバスのような肌には……。

 夢で見たものと瓜二つのハートと蝙蝠の翼を象った真紅の紋様が刻み込まれていた。

「スペルマーラ!う、うぐっ……!?」

 スペルマーラに対する怒りと共に地獄の快楽が脳裏に蘇る。
 すると、下腹部の奥が快楽に反応するかのように疼き、ルシファは下腹部を押さえる。

「ダメだ。考えるな考えるな考えるな……!ディアナ様のことを考えろ!剣のことを考えろ!」

 ルシファはそう自分に言い聞かせながら、脳内の邪念を振り払おうと足掻く。
 すると、脳内の邪念が消えると同時に身体の疼きも嘘のように消えてなくなる。

「……治まった?なるほど、性欲を抑えるとはこういうことか。この程度なら意外となんとかなるものだな」

 性欲の気配が消失に安堵するルシファだが、彼女はまるで運動後のように息が上がっていた。
 しかし、ルシファはニヤリと笑みを浮かべる。

 ――淫紋は刻印された者の抱く性欲を増幅させる。つまり、性欲を抱かなければ淫紋は効果を発揮しないということ。

「ふふふ。邪神スペルマーラ、あまり私を舐めるなよ。必ず淫紋を克服し、貴様に引導を渡してやるからな!」

 こうして世界の平穏を乱す邪神と戦うディアナ聖女騎士団の団長ルシファは己の性欲と戦う日々が幕を開けるのだった。
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