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質疑応答
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彼と出会ってかれこれ3日たった。
彼は‘‘K’’と名乗っているが、本名を聞いたら……
「そんなことはどうでもいいだろう、
私に付けられた肩書きは社会の付けた
汚いレッテルに過ぎない、そんなレッテルより
私は自分が何者なのかの方が大切なのだよ!」
と言って答えてはくれなかった。
彼の言っていることは未だ理解の範疇を上回っている。
彼と僕では普通の会話すらかわせない……
たわいのない会話でも結局は、彼の
謎の持論の元に消えてしまうのだ。
「お兄ちゃん、どうしたの?何か考え事?」
僕の妹の紗凪乃(さなの)が声をかけて来た。
僕は首を横に振り
「いやただ、ぼぉーっとしてただけだよ」
と言って紗凪乃の頭を撫でた。
「ただいま、二人ともいる?」
と玄関から母の声が聞こえていた。
「お帰り、母さん」
僕の声に続き紗凪乃の
「おかえり~!」
という元気な声が響いた。
僕の家は母と妹の三人家族だ。
世でいうシングルマザーというやつだ。
父は紗凪乃が生まれる前に離婚している。
理由を聞いたら、
「まだ蛍は、幼いからわからないわよ?」
とはぶらかされてしまった。
妹は今年で小学5年生まだまだ可愛らしい。
「ご飯するから、準備手伝って」
「わかった」
「紗凪乃から聞いたわよ、最近帰りがいつもより
遅いらしいじゃない。」
「あぁ、最近佳津と一緒に帰り道喋ってたら
ついつい遅くなっちゃって……」
「あら、そうなの?ほどほどにね?」
「わかったよ……」
佳津は僕と一緒の高校に通い友達だ。
佳津の名前を勝手に使ったのは悪いが、流石に
学校付近の林の中にある怪しげな小屋に住んでいる
素性の知らない男と喋っています。
なんて言えないからだ……
僕はご飯を食べてお風呂に入り、そのまま寝た。
そして僕はまた学校終わりに彼の小屋を訪れた。
「いや、待っていたよ蛍君!
今日も時間が許す限り話し合おうじゃないか!」
彼はいつもこう言って1杯のアプリコットティーを
出してくる。
その味は僕が飲んだことのある味とは違い
何かプラスαで違うものが出されたような味だった。
「じゃあ、今日質問だ。
君はどこの高校に通っているのだね?」
「珍しいですね?‘‘K’’さんがそんな普通な質問を
すれのは……」
「呼び捨てで‘‘K’’でいいんだよ。
いやただ気が向いただけだよ。
……でどこの高校だね?」
「すぐそこの丹院(にいん)高校ですよ」
と答えると……
「ほぉ、そおなのか……」
となぜか疑問を持った感じの返答だった
「何か不満があるんですか?」
と聞くと
「いや、君は頭は悪くないはずだと思うのだが?
なぜもっと上の高校へ行かなかったのかね?」
「僕はただ、行きたい高校がなかったので
偏差値が低くもなく高くもない高校を選んだだけですよ。」
「おぉ!素晴らしい!」
と僕の近くに寄り不敵な笑みを浮かべた。
「その様な答えを出して来たのは君が初めてだ!
普通なら部活だとか、その後の進路だとか、
ほざく奴が世の中には掃いて捨てるほどいるが
君の様に目標もなく高望みもしないのは、
稀だよ!稀!」
なぜ彼がそんなに目を輝かせているのかが僕には分からなかった。
「だからなんですか?」
「いや、最初にも言っただろ?
気が向いただけだと……
後君もう一つ質問だ。」
「何ですか?」
「友達はいるか?」
と急に神妙な面持ちで聞いて来たので
「い……一様いますよ」
と答えたら
「そうなのか、それはいいことだ」
と笑って彼は答えた。
「その質問に意味はあるのですか?」
「いや、これも気が向いた唯の気まぐれだ……」
とまた不敵な笑みを浮かべた。
彼は‘‘K’’と名乗っているが、本名を聞いたら……
「そんなことはどうでもいいだろう、
私に付けられた肩書きは社会の付けた
汚いレッテルに過ぎない、そんなレッテルより
私は自分が何者なのかの方が大切なのだよ!」
と言って答えてはくれなかった。
彼の言っていることは未だ理解の範疇を上回っている。
彼と僕では普通の会話すらかわせない……
たわいのない会話でも結局は、彼の
謎の持論の元に消えてしまうのだ。
「お兄ちゃん、どうしたの?何か考え事?」
僕の妹の紗凪乃(さなの)が声をかけて来た。
僕は首を横に振り
「いやただ、ぼぉーっとしてただけだよ」
と言って紗凪乃の頭を撫でた。
「ただいま、二人ともいる?」
と玄関から母の声が聞こえていた。
「お帰り、母さん」
僕の声に続き紗凪乃の
「おかえり~!」
という元気な声が響いた。
僕の家は母と妹の三人家族だ。
世でいうシングルマザーというやつだ。
父は紗凪乃が生まれる前に離婚している。
理由を聞いたら、
「まだ蛍は、幼いからわからないわよ?」
とはぶらかされてしまった。
妹は今年で小学5年生まだまだ可愛らしい。
「ご飯するから、準備手伝って」
「わかった」
「紗凪乃から聞いたわよ、最近帰りがいつもより
遅いらしいじゃない。」
「あぁ、最近佳津と一緒に帰り道喋ってたら
ついつい遅くなっちゃって……」
「あら、そうなの?ほどほどにね?」
「わかったよ……」
佳津は僕と一緒の高校に通い友達だ。
佳津の名前を勝手に使ったのは悪いが、流石に
学校付近の林の中にある怪しげな小屋に住んでいる
素性の知らない男と喋っています。
なんて言えないからだ……
僕はご飯を食べてお風呂に入り、そのまま寝た。
そして僕はまた学校終わりに彼の小屋を訪れた。
「いや、待っていたよ蛍君!
今日も時間が許す限り話し合おうじゃないか!」
彼はいつもこう言って1杯のアプリコットティーを
出してくる。
その味は僕が飲んだことのある味とは違い
何かプラスαで違うものが出されたような味だった。
「じゃあ、今日質問だ。
君はどこの高校に通っているのだね?」
「珍しいですね?‘‘K’’さんがそんな普通な質問を
すれのは……」
「呼び捨てで‘‘K’’でいいんだよ。
いやただ気が向いただけだよ。
……でどこの高校だね?」
「すぐそこの丹院(にいん)高校ですよ」
と答えると……
「ほぉ、そおなのか……」
となぜか疑問を持った感じの返答だった
「何か不満があるんですか?」
と聞くと
「いや、君は頭は悪くないはずだと思うのだが?
なぜもっと上の高校へ行かなかったのかね?」
「僕はただ、行きたい高校がなかったので
偏差値が低くもなく高くもない高校を選んだだけですよ。」
「おぉ!素晴らしい!」
と僕の近くに寄り不敵な笑みを浮かべた。
「その様な答えを出して来たのは君が初めてだ!
普通なら部活だとか、その後の進路だとか、
ほざく奴が世の中には掃いて捨てるほどいるが
君の様に目標もなく高望みもしないのは、
稀だよ!稀!」
なぜ彼がそんなに目を輝かせているのかが僕には分からなかった。
「だからなんですか?」
「いや、最初にも言っただろ?
気が向いただけだと……
後君もう一つ質問だ。」
「何ですか?」
「友達はいるか?」
と急に神妙な面持ちで聞いて来たので
「い……一様いますよ」
と答えたら
「そうなのか、それはいいことだ」
と笑って彼は答えた。
「その質問に意味はあるのですか?」
「いや、これも気が向いた唯の気まぐれだ……」
とまた不敵な笑みを浮かべた。
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