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第4章 ベルの恋模様
38 がんばれ!宿泊の攻防戦 6 〔神秘の火花〕
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「教頭、こんな感じでいいのか?」
「ああ、さすが、力仕事はベルに限るな~」
「何言ってんだよ、これも訓練なら、みんなでやった方がいいじゃないのか~」
「まあ~あんまり細かいこと言うなよ。夕ご飯の後だから、みんなも疲れているんだ。いいじゃないか~」
「さあ、みんな~キャンプファイヤーの準備ができたぞ~」
他のみんなが、手持ち花火の準備をしている間に、ベルフィールが1人でキャンプファイヤーの“やぐら”を組んでしまった。しかも、太い丸太で10段の“やぐら”を。
「わ~、すっごい!」
松田先生が、目を輝かせて喜んだ。
「本格的っすねー」
園部先生も感心していた。
「早く点火しましょう。これは、着火式が必要ね。やっぱり点火の女神役は、ベルフィール先生でいいわよね!」
「「「「意義なーーし」」」」
細谷先生が、怪しげな笑みを浮かべながら、ベルフィールを引っ張って自分達のテントへ入って行った。
しばらくして、細谷先生は、白い布をドレスに見立てて体に纏ったベルフィールを連れてキャンプファイヤーの“やぐら”の前に現れた。
「うん! これより、点火式をはじめます。大いなる火の女神様!」
大げさに細谷先生は、セリフを言って、着火棒をベルフィールに渡した。
「これより、この大地に、めぐみの火をいただきますよう、お願いいたします」
そう言って、ベルフィールの着火棒の先にガスライターで火をつけた。
「おお大地の精霊よ! この火のめぐみを受け取るがいい!」
ベルフィールは、🎵🎶🎵🎶華麗なBGMに合わせて、火のついた着火棒をもって舞った。
そして、キャンプファイヤーに、点火したのだった。
火は、ゆっくりと“やぐら”の根本に燃え移り、少しずつ、少しずつ、上に燃え移っていった。
みんなは、小さな炎と大きく舞うベルフィールを黙って目で追った。どちらも、幻想的な雰囲気を漂わせていた。だれもが、炎と踊りと雰囲気に吸い込まれていた時、いきなりBGMがオクラホマミキサーに変わった。
そのとたんに、先生達から大きな拍手が沸き起こった。
「よーし、踊ろう。我々も! ベル、こっちにおいで!」
「え? 私、これ踊れないよ」
「大丈夫だ。僕が教えてやるから。さあ、手を出して!」
岸川教頭は、ベルフィールの手を取ると、片手を肩に回して寄り添いながら同じ方向を向いて進んだ。
「総司、わたしの踊り見てくれた?」
「あ、ああ、火の神様、きれいだったよ。踊りも上手だったよ。今だって……」
みんな、ベルフィールの踊りの虜になっていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キャンプファイヤーも終盤になった頃、小田先生が水の入ったバケツを持って来た。
「さあ、そろそろ……やろうか」
「そっすね、今なら、燃え残りのキャンプファイヤーの火で花火ができっすね」
「終わったら、バケツに入れるんだぞ!」
それぞれ、手持ちの花火を選んで、キャンプファイヤーの残り火で火をつけては、楽しんだ。
「わーきれい! これ、見て! 七色に変わるわ!」
「私のも勢いがすごいよ」
「ベル、花火はやったことがあるか?」
「んーん? きれいなのは、初めてかな」
「きれいじゃないのって?」
「ドッカンと爆発するやつとか、爆発しても煙しか出ないやつとか」
「おいおい……それは、ただの爆弾だろ!」
教頭は、呆れてしまったが、いくつか楽しくてきれいな花火を渡して火をつけてやった。
「わ~、きれいだな! これは、爆発はしないんだな。すっごいな!!」
ベルフィールが、喜んで花火を楽しんでいると、足元に見慣れぬ黒いものが転がって来た。
「教頭、この黒いのも花火か?」
そう言われて、教頭が振り向くと、黒いものに、何やら、長い尻尾らしいものが見えた。
「あ、ベル、飛べ! それはネズミ花火だ! それは、変な動きをするんだ。危ないぞ!!」
同時に、黒いものは、その場で、火花を出しながらクルクルとものすごい勢いで回り出した。
「わあっ! えい! とお!」
ベルフィールは、その場はジャンプして回避したが、ネズミ花火は、回転しながら彼女を追いかけてきた。
回転速度が速まり、その分、火花の飛ぶ範囲も広くなった。
「しつこい! 何この花火? あっちいけ!! エイ!」
ベルフィールのつま先キックが炸裂した。
「きゃあ~助けて~……」
近くにいた先生達にも、このネズミ花火が悪さをした。
「……エイ……トオ……ヤア……ソレ…………………」
ベルフィールは、湖の方まで蹴飛ばしてやった。
「いやあ~ベルちゃん、助かったよ~、あんな怖い花火は、もう嫌だよ~」
さすがの細谷先生も腰砕けになっていた。
「ところで、あんな花火を買ったのは、誰なのよ~?」
鈴木先生が少し怒りながら周りを見渡した。
「いやいや、買い出しはしたっすけど、だれもあんな花火は買ってないっすから」
園部先生が、青くなって弁解した。
「じゃあ、どうしてあんな変な花火が入っていたのかしらね~」
「いや、変な花火ってだけじゃないかもしれないなあ~(あれは、妙に長く燃えていたぞ、それに誰が火をつけたんだ? 先生達なら火をつける前にわかるはずだが……)」
岸川教頭は、ベルフィールが放り込んだネズミ花火が飛んで行った湖の方を見ながら、頭を掻きむしった。
(つづく)
「ああ、さすが、力仕事はベルに限るな~」
「何言ってんだよ、これも訓練なら、みんなでやった方がいいじゃないのか~」
「まあ~あんまり細かいこと言うなよ。夕ご飯の後だから、みんなも疲れているんだ。いいじゃないか~」
「さあ、みんな~キャンプファイヤーの準備ができたぞ~」
他のみんなが、手持ち花火の準備をしている間に、ベルフィールが1人でキャンプファイヤーの“やぐら”を組んでしまった。しかも、太い丸太で10段の“やぐら”を。
「わ~、すっごい!」
松田先生が、目を輝かせて喜んだ。
「本格的っすねー」
園部先生も感心していた。
「早く点火しましょう。これは、着火式が必要ね。やっぱり点火の女神役は、ベルフィール先生でいいわよね!」
「「「「意義なーーし」」」」
細谷先生が、怪しげな笑みを浮かべながら、ベルフィールを引っ張って自分達のテントへ入って行った。
しばらくして、細谷先生は、白い布をドレスに見立てて体に纏ったベルフィールを連れてキャンプファイヤーの“やぐら”の前に現れた。
「うん! これより、点火式をはじめます。大いなる火の女神様!」
大げさに細谷先生は、セリフを言って、着火棒をベルフィールに渡した。
「これより、この大地に、めぐみの火をいただきますよう、お願いいたします」
そう言って、ベルフィールの着火棒の先にガスライターで火をつけた。
「おお大地の精霊よ! この火のめぐみを受け取るがいい!」
ベルフィールは、🎵🎶🎵🎶華麗なBGMに合わせて、火のついた着火棒をもって舞った。
そして、キャンプファイヤーに、点火したのだった。
火は、ゆっくりと“やぐら”の根本に燃え移り、少しずつ、少しずつ、上に燃え移っていった。
みんなは、小さな炎と大きく舞うベルフィールを黙って目で追った。どちらも、幻想的な雰囲気を漂わせていた。だれもが、炎と踊りと雰囲気に吸い込まれていた時、いきなりBGMがオクラホマミキサーに変わった。
そのとたんに、先生達から大きな拍手が沸き起こった。
「よーし、踊ろう。我々も! ベル、こっちにおいで!」
「え? 私、これ踊れないよ」
「大丈夫だ。僕が教えてやるから。さあ、手を出して!」
岸川教頭は、ベルフィールの手を取ると、片手を肩に回して寄り添いながら同じ方向を向いて進んだ。
「総司、わたしの踊り見てくれた?」
「あ、ああ、火の神様、きれいだったよ。踊りも上手だったよ。今だって……」
みんな、ベルフィールの踊りの虜になっていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
キャンプファイヤーも終盤になった頃、小田先生が水の入ったバケツを持って来た。
「さあ、そろそろ……やろうか」
「そっすね、今なら、燃え残りのキャンプファイヤーの火で花火ができっすね」
「終わったら、バケツに入れるんだぞ!」
それぞれ、手持ちの花火を選んで、キャンプファイヤーの残り火で火をつけては、楽しんだ。
「わーきれい! これ、見て! 七色に変わるわ!」
「私のも勢いがすごいよ」
「ベル、花火はやったことがあるか?」
「んーん? きれいなのは、初めてかな」
「きれいじゃないのって?」
「ドッカンと爆発するやつとか、爆発しても煙しか出ないやつとか」
「おいおい……それは、ただの爆弾だろ!」
教頭は、呆れてしまったが、いくつか楽しくてきれいな花火を渡して火をつけてやった。
「わ~、きれいだな! これは、爆発はしないんだな。すっごいな!!」
ベルフィールが、喜んで花火を楽しんでいると、足元に見慣れぬ黒いものが転がって来た。
「教頭、この黒いのも花火か?」
そう言われて、教頭が振り向くと、黒いものに、何やら、長い尻尾らしいものが見えた。
「あ、ベル、飛べ! それはネズミ花火だ! それは、変な動きをするんだ。危ないぞ!!」
同時に、黒いものは、その場で、火花を出しながらクルクルとものすごい勢いで回り出した。
「わあっ! えい! とお!」
ベルフィールは、その場はジャンプして回避したが、ネズミ花火は、回転しながら彼女を追いかけてきた。
回転速度が速まり、その分、火花の飛ぶ範囲も広くなった。
「しつこい! 何この花火? あっちいけ!! エイ!」
ベルフィールのつま先キックが炸裂した。
「きゃあ~助けて~……」
近くにいた先生達にも、このネズミ花火が悪さをした。
「……エイ……トオ……ヤア……ソレ…………………」
ベルフィールは、湖の方まで蹴飛ばしてやった。
「いやあ~ベルちゃん、助かったよ~、あんな怖い花火は、もう嫌だよ~」
さすがの細谷先生も腰砕けになっていた。
「ところで、あんな花火を買ったのは、誰なのよ~?」
鈴木先生が少し怒りながら周りを見渡した。
「いやいや、買い出しはしたっすけど、だれもあんな花火は買ってないっすから」
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「いや、変な花火ってだけじゃないかもしれないなあ~(あれは、妙に長く燃えていたぞ、それに誰が火をつけたんだ? 先生達なら火をつける前にわかるはずだが……)」
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