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第7章 移り行く、こころのパッチワーク
90 実家でナイト 4 〔湯煙の中で〕
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〔ベル視点で……〕
かっぽん♪………かっーぽん(^^♪……。
うあああ、夏休みに行った温泉より、響く~なあ~。しかも、裸で気持ちいいや……。
「うわあーーー! すっごーーーく広い!……1・2・3……へえ、7つもある!」
よーし、はじめはこのピンクのお湯のお風呂から……足を入れて……うーん、少し熱いけど……うん、大丈夫。……ゆっくり沈んで、首まで……はあああ~~~~。
「ベルちゃんは、お風呂が好きなんだね!」
ソージのお母さんもピンクのお風呂に入ってきた。……さすがに沈むのは早いや。慣れてる~
「あたしね……この世界に来て、初めてこんな大きなお風呂があるって分かったの。だから、もう楽しくって仕方ないの」
「そうなんだ。うちにいる間に、たっくさんお風呂で遊んでいってね! この大浴場は、7つのお風呂に分かれていて、一つ一つ特徴があるのよ」
そう言えば、お風呂のお湯に、それぞれ色がついている! 今は、他にお客さんが居ないから、泳いじゃおっかな~。
「ベルちゃん、泳いで見たら? いろんなお風呂があって楽しめるわよ」
「え? 泳いでも怒らない?」
「大丈夫よ、今は貸し切りにしたから、他に誰も入ってこないわよ!そんな、誰が怒るの?」
「……だって……お風呂で泳いだらダメって……ソージが……」
「あははははは、総司がそんなこと言うの?……だって、あの子が一番お風呂で泳いでたのよ! だから、この大浴場だって、あの子が泳げるようにこんなに大きくしたんだから! いいからいっぱい泳いで頂戴、ベルちゃんは気にしなくていいからね!」
「うん! ありがとうお母さん! いっぱい泳ぐわ!」
あたしは、嬉しくってお風呂の中でお母さんに思わず抱きついちゃった。お母さんは、抱きついたあたしの頭を優しく撫でながら、とっても嬉しそうにしていた。
「お母さんって、きれいだね! 肌もきれいだし、ここもきれい……」
「あら、ありがと……ベルちゃんだってつるつるのお肌で、気持ちいいいわよ。それに大っきいしいい形よ、うらやましいわ!」
「……でもねえ~、ソージは『あんまり見せるなよ』って言うんだよ。……そして、すぐ居なくなって見てくれないよ……」
「ああ、うん。……ベルちゃん、ごめんよ。総司はね、きっとベルちゃんが大切なんだよ。だから、あんまり人に見せたくないんだわ。それにね、あの子は照れ屋だから、そのことをちゃあんと言えないのよ……ほんとにすまないねぇ。……でもね、きっと大切にするから、安心してね」
なんか、お母さん優しいなあ~そう言えば、ソージといる時も、こんな感じがしてたな~。
「ところでお母さん、あたしはエルフなのよ。違う世界から来たのに、どうしてそんなに優しくしてくれるの?」
「私は、あなたがエルフでも、こっちの世界の女の子でも、構わないよ。関係ないじゃないか、ねえ」
「お母さんは、エルフが怖くはないの?」
「どうしてそんなこと聞くの?」
「うんとね、エルフは力持ちで、魔法を使ったりするのよ! こっちの世界に来て、怖いって言われたことは、たくさんあったの……」
「総司も怖いって言ったかい?」
「いいえ。ソージは、最初から優しくしてくれたわ! ゴハンを作ってくれたし、洗濯も掃除もしてくれたの」
「それじゃ、私も同じだと思ってよ。別に力が強くても、それはあなたのいいところよ。それでみんなの役に立っているんでしょ」
「うん、防衛隊ではよく褒められるの」
「それで、いいじゃない。あたしの知り合いのエルフちゃんも、みんなと違う力をもっていたけど、頑張っていたわよ」
「え? お母さん、他にもエルフを知ってるの?」
「うん、去年うちのホテルで働いてたわよ。……何か、友達のエルフを探すんだって言って、うちで働いてお金を貯めてたの。……可愛い女の子で、『ジョンちゃん』っていう子よ」
「ジョンちゃん? ジョセフィーヌじゃなかった?」
「ああそうそう、本当は『ジョセフィーヌ』って言うんだけど、みんなは『ジョンちゃん』って呼んでたわよ」
「お母さん、そのジョンちゃんは、あたしの友達よ!」
「あら、それじゃあジョンちゃんが探していたのは、あなたなの?」
「うん、そうなの。夏休みに会えたのよ、それから今も楽しくやってるわ。ソージも一緒に遊んでるから知ってるよ!」
「それは、良かったね。お正月になったらね、ジョンちゃんが遊びに来ることになってるの……楽しみね!」
「うん、ここでジョンちゃんに会えるなんて、また楽しい冬休みなりそう!」
あたし、お母さんといろんなお風呂で泳いじゃった! お母さんも大っきな声で笑うから、あたしも負けずに大笑いしちゃった。
しばらく遊んだ後、お風呂から出て服を着ようと思ったら、お母さんがいいものを貸してくれた。
「ベルちゃん、今日はこれを着て見てよ。浴衣っていってお風呂上りから夜寝る時に着るものヨ。ベルちゃんには、特別にきれいなものを持ってきたのよ」
「うわあー、本物の着物だよ、これ! きれいだね。そう言えば、お祭りとかで着ている人を見たことがあるわ!」
「さ、早く体を拭いてね、着るのを手伝ってあげるから……」
お風呂から出て、洋服を脱いだり着たりするところで、あたしとお母さんは、浴衣を着る準備を始めた。
お母さんは、あたしに浴衣を着せるために、自分は裸のまま忙しく動いた。
「さあ、これを羽織って、ここを押さえて……帯を結ぶわね!」
「あれ?……これはいいの?」
「ああ、浴衣はね、着物とおんなじだからこれだけでいいのよ! うふっ!」
何だか、簡単に浴衣は着られるんだ。鏡で見ると、全身が布で覆われているけど、涼しい感じがした。でも、紺色の夜空に、無数の星が光っているようなこの浴衣は、とってもカッコよく思えた。
ソージは、気に入ってくれるかなあ~
そんなことを考えていると、お母さんもあっという間に浴衣を着て、あたしの手を引っ張って、「さあ、総司に見せに行ましょう!」と、部屋に向かって歩き出した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
〔総司視点に戻る……〕
やっぱり、女の子のお風呂は長いなあ~先に、部屋に帰ってきたけど、廊下で待ってなくて良かったかなあ。
ベルは、母ちゃんに困っていないか心配だ。母ちゃんは、すぐに人にお節介なことをしたがる癖があるんだよな~
おかげで、僕も人の面倒を見るのが好きになったんだけど……。
『――コン、コン、コン――………総司、戻ったから開けておくれ!』
「あーはいはい、今、開けますよ!」
「たっだいま~ソージ!」
「お! ベル、浴衣じゃないか。それも、ホテルの浴衣じゃなくて、しっかりしたよそ行きの浴衣だ、どうしたんだよ? これ」
「お母さんが、着せてくれたのよ!」
「これはね、いつかお前がお嫁さんを連れてきたら着せようと思って、作っておいたのよ!」
「まあた、母ちゃんは……」
「どおお? ソージ」
ベルが、自信なさそうに、浴衣の袖を内側から掴み、両手を真横に伸ばしながら、一回りして見せてくれた。
「お、おお、あああ。いいぞ、似合っているよ、ベル!」
何だか、僕もベルもお互いぎこちなく照れているのが分かった。
「じゃあ、出かけるよ! 総司もこれに着替えて……」
母ちゃんは、僕の浴衣も用意していた。
「ああ、そうか! 僕達が寝る部屋に行くんだね」
「何言ってんだい、お前達が寝るのは、この部屋だよ。他はもう満室だからね。観念をし!」
「えええっ?」
「うちのホテル一番のスイートルームだよ。最高だよ!……これから行くのは、寝る前の・お・楽・し・み・!」
「ええええええ? どこに行くんだよ!」
「決まってるじゃないか。ベルちゃんに楽しんでもらう場所さ。さあ、地下3階へ行くよ!」
「ええええええええええええ? 地下3階? ベル~大丈夫かなあ?」
「何言っての、お母さんが楽しいところって言ってんだから、大丈夫よ! 楽しみ~」
(つづく)
かっぽん♪………かっーぽん(^^♪……。
うあああ、夏休みに行った温泉より、響く~なあ~。しかも、裸で気持ちいいや……。
「うわあーーー! すっごーーーく広い!……1・2・3……へえ、7つもある!」
よーし、はじめはこのピンクのお湯のお風呂から……足を入れて……うーん、少し熱いけど……うん、大丈夫。……ゆっくり沈んで、首まで……はあああ~~~~。
「ベルちゃんは、お風呂が好きなんだね!」
ソージのお母さんもピンクのお風呂に入ってきた。……さすがに沈むのは早いや。慣れてる~
「あたしね……この世界に来て、初めてこんな大きなお風呂があるって分かったの。だから、もう楽しくって仕方ないの」
「そうなんだ。うちにいる間に、たっくさんお風呂で遊んでいってね! この大浴場は、7つのお風呂に分かれていて、一つ一つ特徴があるのよ」
そう言えば、お風呂のお湯に、それぞれ色がついている! 今は、他にお客さんが居ないから、泳いじゃおっかな~。
「ベルちゃん、泳いで見たら? いろんなお風呂があって楽しめるわよ」
「え? 泳いでも怒らない?」
「大丈夫よ、今は貸し切りにしたから、他に誰も入ってこないわよ!そんな、誰が怒るの?」
「……だって……お風呂で泳いだらダメって……ソージが……」
「あははははは、総司がそんなこと言うの?……だって、あの子が一番お風呂で泳いでたのよ! だから、この大浴場だって、あの子が泳げるようにこんなに大きくしたんだから! いいからいっぱい泳いで頂戴、ベルちゃんは気にしなくていいからね!」
「うん! ありがとうお母さん! いっぱい泳ぐわ!」
あたしは、嬉しくってお風呂の中でお母さんに思わず抱きついちゃった。お母さんは、抱きついたあたしの頭を優しく撫でながら、とっても嬉しそうにしていた。
「お母さんって、きれいだね! 肌もきれいだし、ここもきれい……」
「あら、ありがと……ベルちゃんだってつるつるのお肌で、気持ちいいいわよ。それに大っきいしいい形よ、うらやましいわ!」
「……でもねえ~、ソージは『あんまり見せるなよ』って言うんだよ。……そして、すぐ居なくなって見てくれないよ……」
「ああ、うん。……ベルちゃん、ごめんよ。総司はね、きっとベルちゃんが大切なんだよ。だから、あんまり人に見せたくないんだわ。それにね、あの子は照れ屋だから、そのことをちゃあんと言えないのよ……ほんとにすまないねぇ。……でもね、きっと大切にするから、安心してね」
なんか、お母さん優しいなあ~そう言えば、ソージといる時も、こんな感じがしてたな~。
「ところでお母さん、あたしはエルフなのよ。違う世界から来たのに、どうしてそんなに優しくしてくれるの?」
「私は、あなたがエルフでも、こっちの世界の女の子でも、構わないよ。関係ないじゃないか、ねえ」
「お母さんは、エルフが怖くはないの?」
「どうしてそんなこと聞くの?」
「うんとね、エルフは力持ちで、魔法を使ったりするのよ! こっちの世界に来て、怖いって言われたことは、たくさんあったの……」
「総司も怖いって言ったかい?」
「いいえ。ソージは、最初から優しくしてくれたわ! ゴハンを作ってくれたし、洗濯も掃除もしてくれたの」
「それじゃ、私も同じだと思ってよ。別に力が強くても、それはあなたのいいところよ。それでみんなの役に立っているんでしょ」
「うん、防衛隊ではよく褒められるの」
「それで、いいじゃない。あたしの知り合いのエルフちゃんも、みんなと違う力をもっていたけど、頑張っていたわよ」
「え? お母さん、他にもエルフを知ってるの?」
「うん、去年うちのホテルで働いてたわよ。……何か、友達のエルフを探すんだって言って、うちで働いてお金を貯めてたの。……可愛い女の子で、『ジョンちゃん』っていう子よ」
「ジョンちゃん? ジョセフィーヌじゃなかった?」
「ああそうそう、本当は『ジョセフィーヌ』って言うんだけど、みんなは『ジョンちゃん』って呼んでたわよ」
「お母さん、そのジョンちゃんは、あたしの友達よ!」
「あら、それじゃあジョンちゃんが探していたのは、あなたなの?」
「うん、そうなの。夏休みに会えたのよ、それから今も楽しくやってるわ。ソージも一緒に遊んでるから知ってるよ!」
「それは、良かったね。お正月になったらね、ジョンちゃんが遊びに来ることになってるの……楽しみね!」
「うん、ここでジョンちゃんに会えるなんて、また楽しい冬休みなりそう!」
あたし、お母さんといろんなお風呂で泳いじゃった! お母さんも大っきな声で笑うから、あたしも負けずに大笑いしちゃった。
しばらく遊んだ後、お風呂から出て服を着ようと思ったら、お母さんがいいものを貸してくれた。
「ベルちゃん、今日はこれを着て見てよ。浴衣っていってお風呂上りから夜寝る時に着るものヨ。ベルちゃんには、特別にきれいなものを持ってきたのよ」
「うわあー、本物の着物だよ、これ! きれいだね。そう言えば、お祭りとかで着ている人を見たことがあるわ!」
「さ、早く体を拭いてね、着るのを手伝ってあげるから……」
お風呂から出て、洋服を脱いだり着たりするところで、あたしとお母さんは、浴衣を着る準備を始めた。
お母さんは、あたしに浴衣を着せるために、自分は裸のまま忙しく動いた。
「さあ、これを羽織って、ここを押さえて……帯を結ぶわね!」
「あれ?……これはいいの?」
「ああ、浴衣はね、着物とおんなじだからこれだけでいいのよ! うふっ!」
何だか、簡単に浴衣は着られるんだ。鏡で見ると、全身が布で覆われているけど、涼しい感じがした。でも、紺色の夜空に、無数の星が光っているようなこの浴衣は、とってもカッコよく思えた。
ソージは、気に入ってくれるかなあ~
そんなことを考えていると、お母さんもあっという間に浴衣を着て、あたしの手を引っ張って、「さあ、総司に見せに行ましょう!」と、部屋に向かって歩き出した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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ベルは、母ちゃんに困っていないか心配だ。母ちゃんは、すぐに人にお節介なことをしたがる癖があるんだよな~
おかげで、僕も人の面倒を見るのが好きになったんだけど……。
『――コン、コン、コン――………総司、戻ったから開けておくれ!』
「あーはいはい、今、開けますよ!」
「たっだいま~ソージ!」
「お! ベル、浴衣じゃないか。それも、ホテルの浴衣じゃなくて、しっかりしたよそ行きの浴衣だ、どうしたんだよ? これ」
「お母さんが、着せてくれたのよ!」
「これはね、いつかお前がお嫁さんを連れてきたら着せようと思って、作っておいたのよ!」
「まあた、母ちゃんは……」
「どおお? ソージ」
ベルが、自信なさそうに、浴衣の袖を内側から掴み、両手を真横に伸ばしながら、一回りして見せてくれた。
「お、おお、あああ。いいぞ、似合っているよ、ベル!」
何だか、僕もベルもお互いぎこちなく照れているのが分かった。
「じゃあ、出かけるよ! 総司もこれに着替えて……」
母ちゃんは、僕の浴衣も用意していた。
「ああ、そうか! 僕達が寝る部屋に行くんだね」
「何言ってんだい、お前達が寝るのは、この部屋だよ。他はもう満室だからね。観念をし!」
「えええっ?」
「うちのホテル一番のスイートルームだよ。最高だよ!……これから行くのは、寝る前の・お・楽・し・み・!」
「ええええええ? どこに行くんだよ!」
「決まってるじゃないか。ベルちゃんに楽しんでもらう場所さ。さあ、地下3階へ行くよ!」
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