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第8章 町の発展とみょんちゃん母さん〔大樹の視点〕
66 第8章第3話 試してみなけりゃ!
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「みょんちゃん!!」
ぼくだけでなく、そこにいたみんなが驚き、椅子から転げ落ちそうになった。
「もー、急に顔を出すんだから~!」
もちろん、みんなはうちのお母さんの顔は知っているし、よくうちに遊びに来るので、特別な事情も分かっている。
「どうしたの? みょんちゃん。こんなところで会うとは思わなかったわ!」
和美は、いつものように、親し気に『みょんちゃん』と呼び、友達のように話しかけた。
「何言ってんの、ここは虹ヶ丘小学校よ、私が作った学校なのよ。たまには、遊びに来たっていいでしょ! 羨ましい?」
「もー、みょんちゃんったら……」
『遊びに』って言うけど、お母さんは正式に虹ヶ丘学園の理事長なんだ。仕事をするために時々来ているようなんだけど、本人は遊びに来ているつもりらしい。
「えーっと、みょんちゃん、いつからいたんですか?」
笑太が、恐る恐る聞いた。
「笑太君の………『大樹とこみたく仲良し母ちゃん』……ぐらいかな。『仲良し母ちゃん』でーす」
「はー、どーも、すみません」
「いえいえ、仲良し母ちゃんですから、大丈夫で~す」
「おーい大樹、何とかしてくれよー」
さすがの笑太も困った顔をした。
「ちょっと笑太君、聞いてもいいかしら」
「はい、みょんちゃん、何ですか?」
「あなたの余った野菜を食べる料理の考えは、一太君や笑美ちゃんには言ったの?」
「ええ、だから笑子が、告げ口をして…………」
「違うのよ………、自分の口で言ったのかって事。もっと言うと、実物を味わってもらったの?」
「……いいえ……言ってもいないし、増して料理も作っていません……」
お母さんは、背中のリュックを下して、笑太に渡した。
「何ですか?」
「使っていいわよ」
中を見ると、ダイコン、カボチャ、ジャガイモの他、いろんな野菜、砂糖、塩などの調味料など、他にも料理に使えそうな材料や道具が、少しずつ入っていた。
「どうせ午後は、自由な時間なんでしょ、調理室を借りればいいわよ……」
「え? 調理室借りて、どうするんですか?」
「それから先は、自分で考えたらどう? 好きにすればいいでしょ。好きなことを、好きなようにやれば、いいんじゃないかしら?」
それだけ言うと、またあっという間にお母さんはいなくなってしまった。
「よし! 職員室へ行って、調理室を借りれるかどうか聞いてみよう」
ぼくが、提案するとみんなは喜んで賛成した。
当然、調理室は空いていて借りることができた。やっぱり、母さんは分かっていたのかなあ。
午後は、さっき弁当を一緒に食べた仲間で、笑太が言ってた『余った野菜をおいしく食べる調理方法』ってやつを実際に試したんだ。
ダイコンの千切りを蕎麦に見立てて汁で食べるのは、生だと少し硬いしおいしくなかった。少しゆでるのと、甘みのある汁を工夫するのと、汁に入れる具の種類を増やしてみたんだ。すると、思った以上に美味しく食べることができたんだ。
カボチャとアンコの寒天固めは、甘さの調節を上手くし、冷やすことができれば、夏の暑い時に美味しく食べることができるものになった。
ジャガイモの凍り菓子は、一度茹でたものをすりつぶし、牛乳や生クリーム、練乳などで甘みを加えてから凍らせると美味しくできた。
みんな大満足して、その場はオヤツ大会になったんだ。
(つづく)
ぼくだけでなく、そこにいたみんなが驚き、椅子から転げ落ちそうになった。
「もー、急に顔を出すんだから~!」
もちろん、みんなはうちのお母さんの顔は知っているし、よくうちに遊びに来るので、特別な事情も分かっている。
「どうしたの? みょんちゃん。こんなところで会うとは思わなかったわ!」
和美は、いつものように、親し気に『みょんちゃん』と呼び、友達のように話しかけた。
「何言ってんの、ここは虹ヶ丘小学校よ、私が作った学校なのよ。たまには、遊びに来たっていいでしょ! 羨ましい?」
「もー、みょんちゃんったら……」
『遊びに』って言うけど、お母さんは正式に虹ヶ丘学園の理事長なんだ。仕事をするために時々来ているようなんだけど、本人は遊びに来ているつもりらしい。
「えーっと、みょんちゃん、いつからいたんですか?」
笑太が、恐る恐る聞いた。
「笑太君の………『大樹とこみたく仲良し母ちゃん』……ぐらいかな。『仲良し母ちゃん』でーす」
「はー、どーも、すみません」
「いえいえ、仲良し母ちゃんですから、大丈夫で~す」
「おーい大樹、何とかしてくれよー」
さすがの笑太も困った顔をした。
「ちょっと笑太君、聞いてもいいかしら」
「はい、みょんちゃん、何ですか?」
「あなたの余った野菜を食べる料理の考えは、一太君や笑美ちゃんには言ったの?」
「ええ、だから笑子が、告げ口をして…………」
「違うのよ………、自分の口で言ったのかって事。もっと言うと、実物を味わってもらったの?」
「……いいえ……言ってもいないし、増して料理も作っていません……」
お母さんは、背中のリュックを下して、笑太に渡した。
「何ですか?」
「使っていいわよ」
中を見ると、ダイコン、カボチャ、ジャガイモの他、いろんな野菜、砂糖、塩などの調味料など、他にも料理に使えそうな材料や道具が、少しずつ入っていた。
「どうせ午後は、自由な時間なんでしょ、調理室を借りればいいわよ……」
「え? 調理室借りて、どうするんですか?」
「それから先は、自分で考えたらどう? 好きにすればいいでしょ。好きなことを、好きなようにやれば、いいんじゃないかしら?」
それだけ言うと、またあっという間にお母さんはいなくなってしまった。
「よし! 職員室へ行って、調理室を借りれるかどうか聞いてみよう」
ぼくが、提案するとみんなは喜んで賛成した。
当然、調理室は空いていて借りることができた。やっぱり、母さんは分かっていたのかなあ。
午後は、さっき弁当を一緒に食べた仲間で、笑太が言ってた『余った野菜をおいしく食べる調理方法』ってやつを実際に試したんだ。
ダイコンの千切りを蕎麦に見立てて汁で食べるのは、生だと少し硬いしおいしくなかった。少しゆでるのと、甘みのある汁を工夫するのと、汁に入れる具の種類を増やしてみたんだ。すると、思った以上に美味しく食べることができたんだ。
カボチャとアンコの寒天固めは、甘さの調節を上手くし、冷やすことができれば、夏の暑い時に美味しく食べることができるものになった。
ジャガイモの凍り菓子は、一度茹でたものをすりつぶし、牛乳や生クリーム、練乳などで甘みを加えてから凍らせると美味しくできた。
みんな大満足して、その場はオヤツ大会になったんだ。
(つづく)
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