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第5章 ありふれた日常の変化
49 第5章第12話 地温研で仲間
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上杉南中子は、孤独の中でも『地球温暖化研究同好会』を必死に続けた1年生の女子高校生だった。
学力、運動能力、そして頑張り屋で姉想いの優しい性格……普通なら学園のアイドルになれそうな逸材なのである。
しかし、彼女は眼鏡の奥に熱き眼差しを隠し、ただひたすらに研究に打ち込んだ。
「あ、ああの~……う、上杉さん……偶には休憩……し、しましょうね……き、今日は……お、おいしい……ショートケーキ……持って来たのよ~……食べましょう……ね!」
「…………え、ええ…………」
時々、オヤツをもって現れる胸山先生は、南中子にとっては『オアシス』だった。彼女と一緒にオヤツを食べる時だけが、気の休まる時間だったのだ。
愛想も無く、ひたすら胸山先生のたどたどしいおしゃべりを聞くだけの時間が、彼女にとっては何事にも代え難かった。
「……ね、ねえ……う、うえ杉さん?……わたし、邪魔じゃ……ない?」
胸山先生は、よく聞いてくる。よっぽど自分に自信がないのか、人に気を使い過ぎていると思うことがあった南中子は、精一杯の返事を返そうと思い始めていた。
「そんなことは、ありません! 先生は、好きなようにおしゃべりしてください。……それで、いいんです!」
南中子は、胸山先生の中に、姉の姿を見ていたのかもしれない。あんなに性格が違っているのに、その優しさだけは凄く似ているような気がした。
「そ、そおお? ……いい? ……じゃあ……」
そんな、2人だけの同好会は、南中子が1年生の間、ずっと続いたのであった。
*****************
「ミーセンパーーーイ! ヤッホー………あたし達を地温研に入れてください!」
「おお、マナ~……久しぶりだな! 元気だったか?」
「もちろんよ! よろしく、お願いしまーーーす!」
南中子が2年になった時、地温研同好会に2人の後輩が入って来た。
「マナ? その子は?」
「えっと、アッツです! あたしとは幼馴染なの! アッツも地温研に入りたいって!」
「お、オレは、中村熱太郎で、です! よろしく、おねがいします!」
「何、アッツ? 緊張してる? ……大丈夫よ、ミー先輩は、とっても優しいの!」
「う、煩いぞ、マナ! ……オレは、緊張してんじゃないんだ……今、とっても嬉しいんだ……こんな、美人の先輩と一緒に部活ができるなんて!」
「ん? アッツは、また始まった……ミー先輩は、真面目なの! あんたみたいなチャラチャラしてるのは、お断りなの! あんたは、あたしで十分なのよ!」
「あれ? マナ? ……お前……ふーん、そう言う事なのか?」
「え? ミー先輩、何ですか? ……そんなにジロジロ見ないでくださいよ!」
「ま、2人ともよろしく頼むな!」
南中子は、以前、『マナ』こと岡崎真夏美と親しくしていたことがあった。まったく友達を作らなかった南中子も、唯一の知り合い真夏美との再会で、思わず笑みもこぼれた。
「あ、あ、あ、う、うえ杉さんが……わ、笑ってる!」
「もーシーちゃんセンセったら、ミー先輩は、笑うととっても可愛いのよ! 知らなかったの?」
「うっひょおおおおーー! クールなところもいいけど、笑顔も最高だぜ! 黒の水着が眩しくって目を開けてられないぜーー!」
「マナ?……こいつ、ちょっと煩くないか? 大丈夫なのか?」
「えっと、すみませんミー先輩……今、大人しくさせますから……」
ゴン!(╬▔皿▔)╯
「痛ってえええーな、マナ! ……は! はい、大人しくします{{{(>_<)}}}」
「おい、マナ……アッツは、お前の下部なのか?」
「あは、あは……はははははは……まあ、似たようなものかな~」
今年の地温研同好会は、楽しくなる予感がした南中子だった。
(つづく)
学力、運動能力、そして頑張り屋で姉想いの優しい性格……普通なら学園のアイドルになれそうな逸材なのである。
しかし、彼女は眼鏡の奥に熱き眼差しを隠し、ただひたすらに研究に打ち込んだ。
「あ、ああの~……う、上杉さん……偶には休憩……し、しましょうね……き、今日は……お、おいしい……ショートケーキ……持って来たのよ~……食べましょう……ね!」
「…………え、ええ…………」
時々、オヤツをもって現れる胸山先生は、南中子にとっては『オアシス』だった。彼女と一緒にオヤツを食べる時だけが、気の休まる時間だったのだ。
愛想も無く、ひたすら胸山先生のたどたどしいおしゃべりを聞くだけの時間が、彼女にとっては何事にも代え難かった。
「……ね、ねえ……う、うえ杉さん?……わたし、邪魔じゃ……ない?」
胸山先生は、よく聞いてくる。よっぽど自分に自信がないのか、人に気を使い過ぎていると思うことがあった南中子は、精一杯の返事を返そうと思い始めていた。
「そんなことは、ありません! 先生は、好きなようにおしゃべりしてください。……それで、いいんです!」
南中子は、胸山先生の中に、姉の姿を見ていたのかもしれない。あんなに性格が違っているのに、その優しさだけは凄く似ているような気がした。
「そ、そおお? ……いい? ……じゃあ……」
そんな、2人だけの同好会は、南中子が1年生の間、ずっと続いたのであった。
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「ミーセンパーーーイ! ヤッホー………あたし達を地温研に入れてください!」
「おお、マナ~……久しぶりだな! 元気だったか?」
「もちろんよ! よろしく、お願いしまーーーす!」
南中子が2年になった時、地温研同好会に2人の後輩が入って来た。
「マナ? その子は?」
「えっと、アッツです! あたしとは幼馴染なの! アッツも地温研に入りたいって!」
「お、オレは、中村熱太郎で、です! よろしく、おねがいします!」
「何、アッツ? 緊張してる? ……大丈夫よ、ミー先輩は、とっても優しいの!」
「う、煩いぞ、マナ! ……オレは、緊張してんじゃないんだ……今、とっても嬉しいんだ……こんな、美人の先輩と一緒に部活ができるなんて!」
「ん? アッツは、また始まった……ミー先輩は、真面目なの! あんたみたいなチャラチャラしてるのは、お断りなの! あんたは、あたしで十分なのよ!」
「あれ? マナ? ……お前……ふーん、そう言う事なのか?」
「え? ミー先輩、何ですか? ……そんなにジロジロ見ないでくださいよ!」
「ま、2人ともよろしく頼むな!」
南中子は、以前、『マナ』こと岡崎真夏美と親しくしていたことがあった。まったく友達を作らなかった南中子も、唯一の知り合い真夏美との再会で、思わず笑みもこぼれた。
「あ、あ、あ、う、うえ杉さんが……わ、笑ってる!」
「もーシーちゃんセンセったら、ミー先輩は、笑うととっても可愛いのよ! 知らなかったの?」
「うっひょおおおおーー! クールなところもいいけど、笑顔も最高だぜ! 黒の水着が眩しくって目を開けてられないぜーー!」
「マナ?……こいつ、ちょっと煩くないか? 大丈夫なのか?」
「えっと、すみませんミー先輩……今、大人しくさせますから……」
ゴン!(╬▔皿▔)╯
「痛ってえええーな、マナ! ……は! はい、大人しくします{{{(>_<)}}}」
「おい、マナ……アッツは、お前の下部なのか?」
「あは、あは……はははははは……まあ、似たようなものかな~」
今年の地温研同好会は、楽しくなる予感がした南中子だった。
(つづく)
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