エルフ降臨! 美人のエルフィーナは、訳アリ小学校教師になる?

根 九里尾

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01 学校だって、ハローワーク? 1(エルフ召喚)

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素田すだ教頭先生、ちょっといいかな?」

 職員室に面した校長室のドアを半分ほど開けて、校長が中から手招きしている。チェッ、また、あのことかなあ~?

「はい、今、行きます……」



 面倒くさいことだということは分かっているんだ。年度末のこの時期は、ただでさえ報告文書が多いのに、参ったなあ。
 僕は、急ぎの報告書を作成しているパソコンのキーボードから手を放し、浮かない顔で校長室のドアを開けた。


「まあ、座ってください」

 校長は、意外と明るい顔だったので、少し安心した。

 それにしても、赤と黄色のネクタイが、やけに目立っている。
 校長の名前は“行当ゆきまさ”。しかし、職員のみんなは、“たりばったりの校長先生”と言うほど、いい加減な言動が多いんだ。


 よく言えば楽観的思考しというんだろうが、悪く言えば思慮分別に欠ける。




「……見つかりそうかな?……」
 少し笑顔で、そう校長に尋ねられたが、僕にはどうすることもできないことだった。

 まったく、“何を馬鹿なことを言うんだ”と、思いつつも、いい加減な指示なので、僕も少しは気が楽だった。




「はあ……作ったことは作ったのですが……どこに出せばいいか…………」
 僕は、ポケットをまさぐって、探した。おや?……そういえば、今朝、家を出る時に入れたはずなんだけど……。


「どうしたの?」
 校長が、笑顔で気遣ってくれるが、それほど嬉しくはない。

「……はあ……」
 僕は、生返事をしてしまった。


 すると突然、ボクの座っているソファーの隣が、光に包まれ出したんだ。
 音は全くしない。
 はじめは小さな蛍光色の筋が数本見えただけだったんだ。

 次第にソファーの座面を中心に、そこから赤や青など多種多様な蛍光色の光の線が放たれ出した。



「おお! な、何だあーー!」
 校長は、驚いたものの異変を隣の職員室へは悟られないようにと、自ら声を抑えて表情だけで表現していた。
 僕は、あまりにもきれいな光のために、驚きの声も出ず、ただひたすらに見とれてしまっていた。


「……きれいだなー……」
 わずかだが、心の声が漏れてしまったようだ。


 しばらしくして、光が収まってきた時、僕の隣には、美しいという形容詞だけでは表現でない、可愛いらしい、何となく異国の人らしい女性が、背筋をまっすぐに伸ばして、正面をしっかり見て座っていた。


 すぐに校長は、満面の笑顔で僕の方を向き、
「やったな素田教頭先生! よくやった大成功だ! エルフの召喚ができたじゃないか!!」
 と、大喜びだったんだ。



(つづく)
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