悪役令嬢のビフォーアフター

すけさん

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腹黒ヒロイン登場

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「カナ様、お体の方はどうですか?」


久し振りに学園に顔を出す。
ずっと体調不良という事で休んでいたのだ。


おーーーー!!
出た出たーーー!!
私の取り巻きの腹黒友人トリオ!


ってか絶対心配とかしてないでしょ?
だってあんた達は腹黒ヒロインの手先だったんだもん!


しかし、貴族なるもの顔に出してはいけないのだ!
澄ました顔で


「ご心配おかけしました。ミチ様、ロン様、ネネ様」


顔で笑って心で舌を出す!


「それよりカナ様どうされたのですか?少し細っそりされたようですが・・・」


「わたくし、カナ様に召し上がって頂きたくてお菓子を持参しましたの!
是非召し上がってください!」


はいはい!来た来た!!
お世辞合戦!!


「体調が優れないので医者に止められていますの・・・
お気持ちだけ頂きますわ!皆さんで召し上がって!」


フフフ!どうよ!我ながら上手い返しだわ!


私がいつものように話に乗ってこないので、3人供焦ってるようだけど・・・


・・・・・・知るかよ!


「そう言えば聞きました?
カナ様の婚約者のシオン様に平民の女が付きまとってるらしいですわ!」


この話を聞いて以前の私は腹黒ヒロインの教室に殴り込みに行くのよね・・・
まさかあんな醜態を再び起こすはずないでしょ?


「シオン様を信じておりますので、そのような噂話を広めないで頂けますか?
シオン様にも相手の方にも迷惑をかけてしまいますわ」


この言葉に3人供呆然としてる。


笑えるぐらいの反応に、マジで笑いそうになってしまうのをグッと扇子で堪える。


「では、私は失礼致します!」



取り巻きから距離を取り勝ち誇ったようにガッツポーズする!


あーマジで叫びたいんだけど!!
だって腹黒トリオに勝ったんだから!自分を誉めたいじゃん!!


そのまま裏庭に向かうと、清々しい気分で外の空気を吸い込む。
はぁ!!少しはギャフンって言わせたかな!


達成感で高揚してしまった頬を手で煽る。


おもむろにドレスのスカートをたくしあげると目の前にある大きな樹木をよじ登っていく


田舎育ちだから木登りは得意だったのよ!


前世のときから高い場所を好んだ花菜の名残なのかもしれない。


途中の太い分かれ枝に上手に寝転び日向ぼっこしてると睡魔が襲ってくる。



気がつくと暫くそこで眠っていたようで焦ってしまった。
こんな姿を誰かに見られたら、どんな噂話をされる事か・・・


急いで器用に木の間に足を入れて降りてくる。

キョロキョロまわりを確認してその場を後にした。


その頃、腹黒ヒロインは私を探していたらしい。


だって嫉妬した私がいつまでたっても現れないから必死だったのかな・・・



「カナ様、どちらにいらっしゃったんですか?」


腹黒トリオのミチが私をガッチリ捕まえると何処かに連れ出される


何??
ストーリーの強制力か何か?


目の前にはピンクの髪にウルウルと瞳を潤ませる腹黒ヒロインが立っていた。


成る程、子鹿と熊なら子鹿を守りたくなるもんよね。


嵌められたか・・・・・


「あ、あのカナ様。
私の事を探していたって聞きました」


オドオドし震えながら絞り出す声
保護欲を醸し出すオーラ半端ねー!!


「私がですか?何かの間違いではないでしょうか?」


すると透かさず、腹黒トリオミチがレイラに毒を吐く


「可愛らしい顔をしてシオン様に近づいてるじゃない!?
貴方は只の平民でしょ?身分が違うのよ!!身をわきまえなさい!!」


まるで私が言ってるかのように捲し立てる。


はい、タイミングバッチリと言いたげにレイラが泣き出す。


はい!嘘泣きね!!



そして更にタイミング良くシオンに見つかる!


子鹿と熊よ!
シオンもきっと子鹿の肩入れしちゃいそうね!


「どうしたんだ?カナ??」


うん?あれ?
私の事を心配してるみたいだけど・・・



子鹿を助けなくていいの?
私は熊だよ!!


「・・・・・・・。」


言葉に詰まってしまっていると、子鹿の独壇場になる。


「グスン、、、シオン様、申し訳ございません、私がカナ様を怒らせてしまったようで・・・・
平民の私がシオン様と仲良くさせて頂く事をよく思って頂けないらしく、身の程知らずと罵られてしまいました。」



いやいや、罵しってないでしょ?
罵しったのは私じゃなくてミチだし・・・


段々とシオンの顔が歪んでくる
私の言葉を待ってる様だ・・・


私は何もしていないわ胸を張るだけよ!
スッと背筋を伸ばし



「シオン、ごめんなさい。私が悪いの・・・
確かに彼女の言う通りシオンと彼女の仲を誤解したミチ様が彼女をキツく罵ってしまいましたの・・・
ミチ様はあくまでも私を思って言ってくださったので許して頂けますでしょうか?」


ミチの馬鹿面に思わず笑いそうになった。



「私はシオンを信じております!
彼女との噂話をなど気にしておりませんわ!
もしもシオンに私意外の方が現れたら私は潔く身を引きますもの!
シオンとは婚約者としてもそうですが、幼馴染みとしての絆があると信じております。」


シオンが私の話を聞き終わると、子鹿でなく熊を選んだようで・・・


「いや、その・・・すまなかった。
そんな噂は知ってはいたんだが否定することもなく放置したままだった。
レイラすまなかったな!
そしてカナ、俺にはお前だけだ信じてくれ!」


子鹿に勝った!?



「はい、信じております。」



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