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2・重ね合わせる肌と積み重なる力
しおりを挟む恐らく、起きたのは深夜だと思う。
『ギィ……ギシ……ギィ』
「ん……ぁ……んん?」
何やら軋む音と、妙な振動を感じて、寝ぼけ眼で薄暗い部屋を見渡す。
「あれ……モモ?」
視界が揺れて焦点が定まらない。
熱が出てるのか頭がボーッとする。
部屋の中から聞こえる筈の無い音がする気がする。
『グポ、ズプン、ゴプッ』
「……っ、あ、ぁあ!」
体内に何かが溶け込んでいく。
よくわからない感覚が全身を駆け巡った。
自分に何が起きてるのか確認しようと腕を動かすが……後ろから誰かに掴まれて引っ張られていて動かない。
腰だけを高く上げられていた。
「あ、な、何これ、やめッ」
下半身の違和感は更に強くなる。何か熱い物が身体の中に入っている。
棒状の何かが体内に入り込んでいるのだけはわかる。
痛みは無い。変わりに身震いする程に気持ちいい。まるで性感帯を触られてるみたいで、意識が蕩けるようだ。
「あっ、や、やめろぉ」
口ではそう言ってる癖に、抵抗できない。
頭の中では危険を知らせる警鐘が鳴り響いている。それなのに、体が言う事を聞かない。
『グププ……ズルン!』
「ひ! ぁ、ああ……」
入り込んでいたモノが抜かれて声が抑えられない。
異物が無くなって物足りなさすら感じてしまった。自分の反応が理解出来ない。
「はぁ……は……」
『シュル……』
「え? モモ? ……ひっ!?」
脱力する俺の頭を撫でる触手はモモの物だが、デカい。指三本以上の幅の太さはある。
首を捻って後方を確認すると、巨大化したモモが体から触手を沢山伸ばして俺を犯していた。
「なんで? どうして、こんな、ぅ、あ」
『クポン』
「また、入って……くる」
疑問を口にするも、また快楽に流されていく。
アナルなんて、自分でさえ触った事もないし、開発なんて一欠片もしていない。
なのに、どうして、こんなにも……
『ブチュ、グポ、グチュン!』
「ぅ、く、あ、あ! なんで、ゃあ! きもちぃ」
モモの触手が腸壁を何度も突かれ擦りあげられて堪らない。イイトコロを執拗に攻め立てられて目の前に火花が散った。
俺はいつの間にかイっていたようで、シーツの上に精液溜まりが出来上がっていた。もう出るものが残っていないのに色の無い精液を吐き出し、射精は続いてる。
「あ! だめ! ま、待ってくれ! も、無理だから! やめぇ、ぁああ!!」
絶頂を迎え続けて痙攣している身体を休ませて貰えない。休む暇なく責められ、中に何かを注がれる。
『ドプ、ドクン』
「んぁあ、あ……出て、る……」
俺の中で脈打つモモのが熱くてたまらない。大量に注がれた物がじわじわと吸収されていくのがわかった。先程感じた身体に暖かい物が溶け込んでいく心地良い感覚は、中出しされた感覚らしい。
「(なんで……こんなに、気持ちいいんだ……)」
俺が得られるはずもない快楽に混乱しながらも、再び意識が遠のいていった。
※※※
『チュンチュン』
「…………ん、んぁー」
悪夢を見ていた気がするけど、最高に身体の調子がいい。
「はぁぁ~~……むぅ……あれ?」
気にせず伸びをしていたけど、背中の痛みが一切無い。包帯を巻かれたままだったので魔物に襲われたのは夢じゃない。
『シュルル……』
「え? 治ってる」
包帯を取って背中を確認すると、背中の傷は完全に塞がり、傷跡さえも薄くなっていた。
「そうだ。モモ、モモー」
『ポイン』
「あ、そこにいたのか」
夢で見た大きな姿ではなく、元の小さなサイズのモモが机の上で果物を食べていた。
「俺も食べよー。ああ~身体が軽い。若返ったみたいだ。傷も治ってるし、一体どうなってるんだろうな」
オレンジの皮を剥いて、房から口に放り込む。甘い果汁が美味しい。
『スリスリ』
「ん? なんだモモ。俺はもう大丈夫だよ。変な夢見たけど、もう元k『夢じゃない』……ん?」
誰の声だ?
この部屋には俺とモモしかいないはずなのに。
『シュルルル』
モモから伸びる触手が腕に巻き付いて、這い上がり唇に触れる。妙に大人っぽい触れ方にゾクっとする。
『夢じゃない。思い出せ』
「……ま、さ……か。この声……モモ?」
『そうだ』
いや……え? 声、男の人の……ま、待って待って待って!!
「いや! いろいろ一気に起こりすぎだろ! モモ喋れんの!?」
『念話だ。私に声帯は無い』
「な、なんで初めから話してくれなかったんだ?」
『お前に魔力が無さ過ぎて通じなかった』
魔力は無いさ。だって地球人だもん。
けど、今は通じてる。どういうことだ。
『私の精を注いだ。お前のスキルを利用すれば怪我の治癒も念話も可能だからな』
「……夢、じゃ……ない?」
あの触手プレイが夢じゃない……って、事は、俺はモモにレイプされたわけで……いや、でも気持ち良かったな。凄く気持ち良かった。
「…………んあ? 俺のスキル?」
『なんだ。自分のスキルを知らないのか?』
「みんな、俺のスキルの事一切教えてくれなかったから」
神官も苦い顔して何も言ってくれなかった。
『お前のスキルは搾精超強化と言う雄にはまず無いスキルだ』
「さくせいちょーきょうか?」
聞いた事ない言葉に首を傾げると、モモは触手を伸ばして俺の体を撫で回す。
「んっ、擽ったい」
『性交渉をした相手の精を取り込んで、能力の強化が出来るスキルだ』
「ふぁ!?」
なんだそのエロ漫画みたいなスキル!!
雄には無いって事は、雌にはあるのかよ!! まんまエロ漫画じゃんか!!
「お、男とセックスしたら……強くなるスキル?」
『そう思っていいだろう』
うっわぁぁああ……そりゃ、王も神官もあんな顔するわ! 頭抱えるわ!
おっさんが性交渉で能力アップするスキル持ってますって言われても、俺に言うのも、スキルを強制するのも酷だと判断してくれたんだ。
ありがとう王様! 神官様!
「……モモとセックスしたから、傷が治ったのか?」
『そうだ。私の精を受けて、自然治癒力の向上と微量ながら魔力を保有出来ている』
「へぇ……ありがとう、モモ。けど……嫌な事させちゃったな」
『……別に嫌ではない。恩人を救えるなら、なんでもする』
義理堅く人情深い魔物だ。
とんでもないスキルを獲得してしまっていたが、おかげで助かった。
『それより、ステータスを確認してみろ』
「え? 確認って……どうすればいいんだ?」
『…………』
呆れてるのが空気でわかる。
申し訳ないが、異世界の常識にまだまだ疎い俺にはわからない事が多いのだ。
「……どうやって見るんだ?」
『手を目の前に掲げて、"ステータス"と念じろ』
「……こ、こう?」
言われるままに手を掲げてみると、突然、空中に画面のようなものが現れた。
まるでゲームのステータス画面だ。
名:ハラノ ジュンイチロー
LV:15
HP:100(+500)
MP:0(+10)
ATK:5(+10)
EDF:5(+10)
スキル:搾精超強化Lv1、肉体性感度(高)
「性感度って、ほぼ搾精の補助スキルじゃん」
『違う。それは性交渉で発揮される能力補正のスキルだ。乱暴にされても耐えられるようにな』
「え、えー……(いや、補助じゃん)」
マジでこれ、エロ特化のスキルだな。
ステータスの数値が高いのか低いのかもわからない。
「レベル15って高いのか?」
『……平均より下。能力値は一桁の子どもと同じぐらいだ』
くそ! エロいだけじゃんか!
『だが、性交渉を経れば誰よりも強くなれる。レベルの限界を超えて、存分に強くなれるぞ』
「……は、ははは」
強い雄の精を受ける程、強くなる。
うわぁ……節操無しになればなるほど強くなるのか。
「けど……俺には強くなる理由もないから、ばかすか男食うとかそんなことにはならないと思うけどな」
今まで通りの生活がいい。強くなりたいだなんて気も起こらない。俺は勇者になるつもりはない。
心穏やかに過ごしたい。
『……今回のようになった際、或いは今回以上の怪我があった場合、また私と性交渉をする事になるが、それはいいのか?』
「……う、うーん。そもそも怪我したくない」
確かに今回は運良く助かったけど、次も無事でいられるとは限らない。
『ならばレベルを上げるしか基礎能力を上げる方法は無い。戦いで経験を積む他ないな』
俺は痛いのも苦しいのも嫌いだし、死ぬのだって怖い。
平和に暮らしたい。
「……嫌だ。戦いたくない」
『そうか。お前がそれを望むなら、そうすればいい』
「…………モモ」
『?』
「名前で呼んで欲しい。お前って言われると、ちょっと怖い」
『わかった』
モモは触手を伸ばして俺の頭を撫でる。
こんな風に誰かに甘やかされるのは久しぶりだ。
その後、モモと今後の話をしながら過ごした。
モモは魔物だけど、言葉も通じるし、優しいし、頭も良いようだ。かなり物知りで、俺の質問にもスラスラと答えてくれる。
この世界について、魔物についても教えてくれた。
魔物もそれなりに魔力があれば魔法が使えるそうだ。
人間とは敵対関係にはないらしい。
魔物は群れる事は少ないが、知能の高い奴らは村を作って暮らしているとの事。
オーガやゴブリンなどだろう。
俺を襲った森狼も知能がそこそこあり群れで行動しているらしい。襲って来たのが一匹で良かった。
あとスキルについては、スキルレベルと言うものがあるらしく、最大になると熟練度が上がりさらに能力が上がるそうだ。
他にも、スキルはレベルアップすると、派生スキルが発生することもある。
いろいろあるんだな。
モモと対話出来るようになった翌日から仕事を再開して、顔馴染みの冒険者達に心配されながらも、何事もなく過ごせた。
薬草採取や街での手伝いを主に依頼を熟していると、二ヶ月が過ぎた。
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