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私のやりたいこと
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「……ごめんなさい。あたし、あんたたちに八つ当たりなんかして……謝って許してもらえるとは思ってないわ。いくらでもうらんでくれて構わないから」
――西園寺先輩は剣持先輩の言葉で、やっと正気に戻った。
少し落ち着いたいま、西園寺先輩はこうして――私たちに頭を下げている。
それでも、私は――。
「――私はずっと、西園寺先輩の味方です!」
――西園寺先輩を応援したい気持ちは変わらない。
私の発言を聞くと、西園寺先輩は怪訝そうな顔をする。
「……あんた、何言ってんの? あたしはさっき、あんたを殺そうとして――」
「そうですね。西園寺先輩は、私を殺そうとした。でも、だから私は……味方になろうと思ったんです」
ますます顔をしかめる西園寺先輩に、私は今の気持ちをぶつけた。
「西園寺先輩は、私にやりたいことの見つけ方を教えてくれました。何かをやっている時に見つかるものだって、そう言ってましたよね? 私、見つけたんです。西園寺先輩と話しているうちに、気づいたら、西園寺先輩を応援したいと思ってた。炎上しているのを調べているうちに、気づいたら、西園寺先輩の本当の姿を知ってほしいと思ってた。そして、殺されかけた時――私は何もできなかったけど、絶対にそれを止めたいと思った。まだアイドルとしての西園寺先輩のカッコよさを知らない人がたくさんいるのに、そんなことさせちゃダメだって」
「……!」
私は大きく息を吸い込んで、最後の言葉を吐き出した。
「だから――西園寺先輩の味方がいないなら、私がなろうと思ったんです。西園寺先輩のおかげで、私……やっとやりたいことを見つけられました!」
「ははっ、美優はやっぱり人気者だねぇ」
西園寺先輩はジッと私と剣持先輩を見つめている。
すると、今度はナナくんが話し始めた。
「……キミはファンのことを大切にしていたけど、一番近くにいた人との約束を忘れかけていた。だから純粋な望みが、ちょっとした欲にのまれて――ヨクボウに変化しちゃったってわけ」
「……」
ナナくんは黙って話を聞く西園寺先輩に、ニヤついた表情を見せる。
「僕の店で返品交換は受け付けてないし、一度もらった幸せは返せない。でも今のキミなら、この最も注目されている炎上を――チャンスに変えるなんてカンタンでしょ? ……ということで、キミとは取引終了だね!」
煽るような目で西園寺先輩を見ると、ナナくんはピシッと可愛く敬礼をした。
「――毎度あり♡」
ナナくんがニコニコしながら告げると、西園寺先輩は大げさにため息をつく。
「……バカね。そろいもそろって、全員バカよ」
呆れながらそう言うと、私たちに初めて笑顔を見せた。
「……あのさ、ナナくん」
「なに?」
私が話を切り出すと、ナナくんは大きな瞳をこちらに向けて、ジッと見つめる。
「その……助けてくれてありがとう。ナナくんがいなかったらどうなってたか……」
「ホントホント! もっと感謝してほしいよ」
ナナくんはプリプリと怒りながら不機嫌そうに言った。
しかしその直後、ナナくんは私の頭をそっと優しくなでる。
「ナナ、くん……?」
思わぬ不意打ちにドキドキしていると、ナナくんは私の顔を覗きこむようにして告げた。
「……っていうのは冗談ね。茜音が無事で本当によかった」
心底安心したような顔を浮かべるナナくんに、つい泣きそうになる。
(ナナくんは、やっぱり優しい)
スカートのすそをギュッとにぎって、私は本心を打ち明けた。
「それと、この前は――ひどいことを言ってごめんなさい。大嫌いとか、そんなこと思ってないのに……」
「……」
黙って聞いているナナくんの手を握って、私は思いをぶつける。
「その、役に立てるかはわからないけど……私、ナナくんの力になりたいんだ。花陽ちゃんからナナくんのこと、色々教えてもらって……出来ることがあったら助けたいって思ったの。ナナくんのこと」
最後まで告げると、ナナくんはそっけなく言った。
「……ふぅん。そう」
握っていた手をパッと放して、私から顔をそらす。
(……もしかして、メーワクだったのかな……?)
私が不安になっていると、ナナくんはボソッとぶっきらぼうに呟いた。
「……ありがと」
少し耳が赤くなっているナナくんを見て、私はこっそりほほ笑んだ。
――西園寺先輩は剣持先輩の言葉で、やっと正気に戻った。
少し落ち着いたいま、西園寺先輩はこうして――私たちに頭を下げている。
それでも、私は――。
「――私はずっと、西園寺先輩の味方です!」
――西園寺先輩を応援したい気持ちは変わらない。
私の発言を聞くと、西園寺先輩は怪訝そうな顔をする。
「……あんた、何言ってんの? あたしはさっき、あんたを殺そうとして――」
「そうですね。西園寺先輩は、私を殺そうとした。でも、だから私は……味方になろうと思ったんです」
ますます顔をしかめる西園寺先輩に、私は今の気持ちをぶつけた。
「西園寺先輩は、私にやりたいことの見つけ方を教えてくれました。何かをやっている時に見つかるものだって、そう言ってましたよね? 私、見つけたんです。西園寺先輩と話しているうちに、気づいたら、西園寺先輩を応援したいと思ってた。炎上しているのを調べているうちに、気づいたら、西園寺先輩の本当の姿を知ってほしいと思ってた。そして、殺されかけた時――私は何もできなかったけど、絶対にそれを止めたいと思った。まだアイドルとしての西園寺先輩のカッコよさを知らない人がたくさんいるのに、そんなことさせちゃダメだって」
「……!」
私は大きく息を吸い込んで、最後の言葉を吐き出した。
「だから――西園寺先輩の味方がいないなら、私がなろうと思ったんです。西園寺先輩のおかげで、私……やっとやりたいことを見つけられました!」
「ははっ、美優はやっぱり人気者だねぇ」
西園寺先輩はジッと私と剣持先輩を見つめている。
すると、今度はナナくんが話し始めた。
「……キミはファンのことを大切にしていたけど、一番近くにいた人との約束を忘れかけていた。だから純粋な望みが、ちょっとした欲にのまれて――ヨクボウに変化しちゃったってわけ」
「……」
ナナくんは黙って話を聞く西園寺先輩に、ニヤついた表情を見せる。
「僕の店で返品交換は受け付けてないし、一度もらった幸せは返せない。でも今のキミなら、この最も注目されている炎上を――チャンスに変えるなんてカンタンでしょ? ……ということで、キミとは取引終了だね!」
煽るような目で西園寺先輩を見ると、ナナくんはピシッと可愛く敬礼をした。
「――毎度あり♡」
ナナくんがニコニコしながら告げると、西園寺先輩は大げさにため息をつく。
「……バカね。そろいもそろって、全員バカよ」
呆れながらそう言うと、私たちに初めて笑顔を見せた。
「……あのさ、ナナくん」
「なに?」
私が話を切り出すと、ナナくんは大きな瞳をこちらに向けて、ジッと見つめる。
「その……助けてくれてありがとう。ナナくんがいなかったらどうなってたか……」
「ホントホント! もっと感謝してほしいよ」
ナナくんはプリプリと怒りながら不機嫌そうに言った。
しかしその直後、ナナくんは私の頭をそっと優しくなでる。
「ナナ、くん……?」
思わぬ不意打ちにドキドキしていると、ナナくんは私の顔を覗きこむようにして告げた。
「……っていうのは冗談ね。茜音が無事で本当によかった」
心底安心したような顔を浮かべるナナくんに、つい泣きそうになる。
(ナナくんは、やっぱり優しい)
スカートのすそをギュッとにぎって、私は本心を打ち明けた。
「それと、この前は――ひどいことを言ってごめんなさい。大嫌いとか、そんなこと思ってないのに……」
「……」
黙って聞いているナナくんの手を握って、私は思いをぶつける。
「その、役に立てるかはわからないけど……私、ナナくんの力になりたいんだ。花陽ちゃんからナナくんのこと、色々教えてもらって……出来ることがあったら助けたいって思ったの。ナナくんのこと」
最後まで告げると、ナナくんはそっけなく言った。
「……ふぅん。そう」
握っていた手をパッと放して、私から顔をそらす。
(……もしかして、メーワクだったのかな……?)
私が不安になっていると、ナナくんはボソッとぶっきらぼうに呟いた。
「……ありがと」
少し耳が赤くなっているナナくんを見て、私はこっそりほほ笑んだ。
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