男の娘レイヤー時雨-メス堕ち調教-

清盛

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アナザールート その81 躾 その8 蛇

「う・・・ぁ・・・」

どのくらい意識を失っていたのか・・・
僕は僅かに息を漏らしながら呻き声を上げた

活動が休止していた脳と身体の感覚が再接続され、僕は失神という仮初めの休息と逃避から、次第に過酷な現実に引き戻されてゆく。

どうやら僕は”Y”字姿勢の宙吊りから解放され、地下室のベッドに転がされているようだった。

両手首は頭の上で革手錠に拘束され、その手首がベッド端の鉄パイプから伸びる鎖に繋がれて仰向け横たわっていた。

そして、お腹の奥・・・普段は存在を意識さえしない深い部分に異様な圧迫感があることに気付いた時、僕の意識は急速に身体感覚とのリンクを取り戻すしてゆく。

その瞬間だった、お腹の奥から、深くて重いアクメの快感が全身にのしかかって、僕の意識を無理矢理覚醒させた。

「ぁ・・・はぁ・・・あ、ぁ・・・あがぁ・・・」

僕は訳も分からず、その快感に呻く。

その快感は異様で・・・今までに感じたことのない快感だった。

何かが僕のお腹の奥の奥まで串刺しにしている。

その異物感はブルブルと振動し、グネグネとうねり、お腹の中深く、ありえない場所を抉っている。

身体の最奥から溢れる異様なで気も狂わんばかりの快感は、全身にさざ波のように伝わってゆく。

普段なら、そんな受け止め切れない快感に、僕はビクビクと身体を痙攣させて泣き叫ぶ、それほどの快感だった。

だけど一番大事な部分を串刺しにされているせいなのか、僕の身体は麻痺したみたいに何処にも力が入らない。

まるで全身麻酔をかけられたように、僕はただベッドに横たわり、ピクピクと微かに痙攣するだけだった。

そして、僅かに指先が悶えるように虚空を引っ掻いていた。

泣いて、叫んで、もがいて・・・そうすれば少しでも耐えられない快感を発散させられるのに、今の僕にはそれすら許されていないのだ。

「にゃ・・・にぃ・・・ぁあ、・・・にゃにを・・・した・・・んっ・・・のぉ・・・ぁ、はぁ、ぁ・・・」

呂律の回らない舌で切れ切れの疑問を口にするけれど、答えは何処からも帰らなかった。

本当なら狂ったように泣き叫び、身悶えして暴れるほどの高圧の快感が体内を駆け巡っている。

閉じることのできない口元から涎が垂れ、見開いた目元からも涙が溢れる。

そして、甘勃ちしたクリペニスからはタラタラと透明な雫が溢れ、垂れ落ち続けている。

「ひ・・・ぁ・・・ひっ・・・ んっ・・・ぁ・・・ぁ・・・ぁぁぁっ・・・!!!」

そうして、ぐったりとベッドに横たわりながら、僅かに身体を震わせ、掠れた呻き声をあげながら。僕は訳もわからない内に、静かな絶頂に追い立てられてゆく。

そう、外から見ただけでは静かな絶頂だったろう。

だけど僕の胎内で弾けた快感は、かつて経験したことがないほど重い・・・何か重いもので臓器をすり潰されるように重くて、絶望感を感じるほどの地獄の絶頂だった。

「ひぃ・・・死ぬぅ・・・ひんじゃう・・・こんにゃの・・・しらにゃ・・・いぃ・・・ぁ・・・ぁひぃぃ・・・ひんじゃう・・・よぉ・・・」

眼球がぐるんと裏返り、口から溢れる涎は呼吸に攪拌されて泡になって溢れた。

体内の快感圧力に耐え切れない血管が破れ、いつの間にか鼻からは鼻血が流れ出している。

断末魔の様な瀕死の絶頂の中、あの男の声が聞こえた。
殺したいほどに憎いあの男の声だった。

「どうだ時雨、特製のスネークディルドの感想は?・・・ってもう聞こえてないか?
ほら、スイッチを切ってやるよ」

そんな声が聞こえると同時に、お腹の奥の振動とうねりが止まる。

「ぁ・・・、ぁ・・・」

裏返った眼球では、声がした方を見ることもできない。

だけど、頭の中のほんの少しの冷静な部分が、その言葉を理解した。

そして、酷薄で、残忍な笑みを浮かべた加虐者の顔が脳裏に浮かんだ瞬間、この男への怒りが、憎しみが、僕に仮初めの活力を与え、僕を壊しかけていた快感の余韻を抑えこむ。

「僕に・・・何を・・・」

僕は低い声で問いながら、精一杯に男を睨みつけた。

それが僕に出来る精一杯の虚勢だったけれど、鎖で両手首を拘束され、垂れ流した涙や鼻血や、泡になった涎でぐちゃぐちゃの顔では迫力なんてある訳がない。

それを見透かしたように、男は僕をせせら笑いながら言葉を続ける。

「言葉の通りさ、蛇みたいに柔らかくてなが~いディルドをお前のケツマンコにぶち込んだのさ。80㎝はあるやつだ。
お前が気絶したおかげで、肛門も結腸も緩んでたから簡単に入ったよ。」

「80㎝って・・・そんな・・・」

必死で首を上げ、自分の下腹部を見ると、確かに、結腸を超えたその先の、あり得ない場所が・・・左脇腹の上の辺りが内側から盛り上がっているのが見えた。

「う・・・そ・・・だ・・・」

「うそなもんかよ、おら!」

男が僕のお尻から突き出したディルドの端に手を伸ばし、ぐりん、と捻る。

その回転が伝わって左脇腹の膨らみが一瞬大きく盛り上がる。
僕は直腸、結腸、その奥まで・・・敏感な快感臓器をひとまとめに抉られる感覚に悶絶していた。

「ひぎぃぃぃ・・・ぁ・・・が・・・」

お腹の中から脳までまとめて串刺しにされてかき回されたと思った。

許容量を超えた快感が、仮初めの虚勢を、怒りを、容易く粉砕してゆく。

動かないはずの身体が、反射的に収縮して背中が弓なりに反って腰がブルブル震えながらブリッジのように浮いた。

そして、僕は開きっぱなしの口から声にならない声で泣き叫ぶ。

「ぁがっ!・・・ぁ・・・!・・・ひ!・・・!・・・!!・・・!!!!」

「おら、気持ちいいんだろう、なんせおまえは、虐められるのが大好きなマゾ奴隷なんだからなぁ!」

筋金入りのサディストが、愉悦の笑みを隠そうともせずに今度はバイブの端を思い切り引っ張った。

「ひぎゃぁぁぁぁァ!!!!!!!!!!!」

一気に30㎝は引き抜かれただろうか。

僕は勃起も射精も許されないほどに激しいメスアクメに容易く追い詰められ、あごを跳ね上げ、重たい絶頂感でビクン、ビクンと身体を震わせて鳴いた。

灼熱の快感が、全身の神経を焼き切り、刃になって僕の身体を細切れに切り刻む。

宙に浮いた腰がベッドに崩れ落ち、ぐったりと仰向けに横たわった身体は、イく時に激しく収縮した筋肉がピクピクと不規則に収縮して痙攣を繰り返す。

その度に“ぁ”、“ぅ”といった呻き声が呼吸に混ざって吐き出されていた。

「ほら、もう一度飲み込めよ。」

そんな言葉と共に、ディルドがじわじわとお腹の中に押し戻されてゆく。

まるで、嬲り殺しにするような挿入だった。

時にはぐりぐりと左右ひねりを加え、時にはゆっくりと引き抜いては、また押し込まれる。

そうして、奥へ、奥へとねじ込まれるディルドは容赦なく前立腺を押し潰し、結腸を蹂躙し、更にその奥・・・おそらく大腸までもを抉る。

「やべ・・・て・・・ぁ・・・ひぎっ・・・っあ・・・んぁぁ・・・」

お腹の奥を・・・本当なら他人に弄ばれるはずのない最奥を、僕はベッドにぐったりと横たわって、されるがままに串刺しに処刑されるだけだった。

抵抗はおろか、身悶えさえもさせて貰えない。

なのに、僕の動かせない身体の中では、マゾヒステックな快感の圧力だけが上がってゆく。

酷いことをされている筈なのに、どうしようもなくそれを快感として受け止めて悶え狂う僕の身体。

そして、それこそが、目の前のサディストを悦ばせる最高の供物なのだ。

「いやだ・・・、ぁ・・・は、ぁ・・・こん・・・にゃ身体・・・っ、ぁ、ぁ・・・いや・・・だぁ・・・んっ!ぁはぁぁっ・・・もういらにゃいぃぃっ、・・・ぁっ、ぁがぁぁ・・・」

悔しくて、情けなくて、心細くて、悲しくて、僕の瞳から大粒の涙が溢れ、切れ切れの吐息と共に悲痛な言葉が漏れだす。

その時だった、じわじわと生殺しのように押し込まれていたディルドの残りが、力づくで一気に押し込まれた。

「ぁぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

僕のお腹・・・左脇腹の上の辺りがディルドの形にボコん、と盛り上がった。

そして、僕は柔らかで無防備な内臓を攪拌されながら、悶絶する。

僕のお腹に巨大な肉食獣が頭を突っ込み、内臓を貪り喰っている。そんな幻想が、思考能力が麻痺した頭の中に明滅してゆく。

その責苦のイメージが、圧倒的な強者に蹂躙され、支配され、処刑同然の交尾で壊されたい・・・僕の中でひた隠しにしていた、そんなマゾヒシズムとシンクロして、被虐絶頂の快感を何倍にも増幅する。

もう何も考えられなかった。

身体が絶頂の生理的反応だけでガクガクと震え、爪先まで一直線に伸びた足と拘束された両手が別の生き物みたいにバラバラに踊る。

「・・・!・・・!!・・・・・・!!!!」

陸に打ち上げられた魚みたいに、ビクン、ビクンと身体が跳ね、涎を溢れさせた口がぱくぱくと開閉する。

致命的なほどに鮮烈で、強烈な雌の快感が僕の胎内で乱反射し、全身がそれに振りながら反響している。

それにと比べて僕の、男の子の部分は、力無く垂れ下がって、子種にもならない雫をただ、たらたらと垂れ流すだけだった。

僕は数十秒の間・・・たった数十秒、だけどそれは永遠のような数十秒。

僕の中の浅ましいマゾヒシズムと、悔しさと、怒りと、恐怖と、快感と、苦しみとが混ぜこぜになった快楽の煉獄を彷徨い、そして果てた。

絶頂が過ぎ去ると、あとに残ったのは、放心しきって、屍同然にぐったりと横たわる僕の抜け殻のような身体。

「ぁ・・・・・・っ・・・、ぁ・・・!、・・・・・・んっ・・・」

断続的に絶頂の余韻が、背筋を奔り抜けるたび、僕は時折り呻き声を漏らし、ビクンと身体を痙攣させる。

そういえば、ミカさんはこんな僕を、連続アクメの果てにボロボロになって、弱りきった僕を見下ろすのが好きだった。

征服感が堪らないのだという。

気絶した僕をの身体を人形ように弄ぶのも好きだった。

白目を剥き、涎や涙や鼻水まで吹き出して、ドロドロの顔に口づけされる様子や、お尻にペニスを突っ込まれ前立腺を抉られると、意識のない身体がビクビクと浅ましく反応してしている。

そんな様子を動画に撮られて、何度か無理矢理見せつけられた。
その度に、僕は恥ずかし過ぎて泣いてしまっていた。

目の前の、この男もそうなのだろう。
サディストというのはいつもそうだ・・・

ぶん、と僕のお腹の薄い腹筋の下からモーター音が響いた。

左脇腹からの上の方、僕の大腸の奥まで達しているディルドの先端がモーターの力で振動し始めた。

そして、曲がりくねった腸内を貫通しているそれが、スネークディルドというその名の通り、蛇みたいにうねり始める。

僕のお腹の中を食い破る電気仕掛けの蛇のうねりが、薄いお腹の皮膚と肉越しに腸の形に盛り上がって見える。

「ぁ・・・んひぃ・・・・・・!・・・!!・・・っ!・・・はぁっ!!・・・・・・・・・!!・・・」

それは、お腹の最奥を・・・ただ生きる為にあるはずの消化器官を、快感を感じる為だけの臓器に見立てて抉り、狂わせる。

男の娘の子宮姦そのものだった。

「ぁ・・・がっ!・・・・・・ぁ・・・・・・・・・ぁ」

お腹の奥が熱くて、ありえない場所をかき回されて・・・苦しい。

なのに、その苦しさが、お腹の熱でグツグツと煮込まれて・・・バイブでかき混ぜられて・・・被虐的な快感に昇華してゆく。

どうやって耐えればいいのか分からないほどの快感に変質してゆく。

まるで高熱で溶かされた鉛みたいなドロドロで高純度の快感の塊だった。

やがてそれは、お腹から溢れ、ゆっくりと、ゆっくりと、背骨の中を通って上に登ってゆく。

僕の筋肉を、神経を、骨までも焼き切りながら頭に向かって登って来る。

「っ!・・・ひっ・・・!!、・・・・・・あ・・・あ゛っ!・・・・・・・・・!!!」

胎内で蠢く電気仕掛けの蛇は、残酷なまでに僕の奥深くに食らいつき、その牙を柔らかな内臓の内側に文字通り機械的に、無慈悲に突き立てる。

それは、気が狂わんばかりの快感だった。

無理矢理与えられ、脳が破裂しそうなほどの快感はいとも容易く、耐えがたい苦痛となり、僕の中のマゾヒスティックな部分が、それをまた被虐快感として純化して受け入れてゆく。

そうしなければ、僕はとっくに壊れていただろう。

だけど、人体の防衛反応を知り尽くした大人達は僕をそうやって、マゾ奴隷に仕立て上げてゆく。

"調教"だの"躾"といった言葉で誤魔化しながら、快感と苦痛で僕を洗脳し、支配してゆく。

抗っても、拒絶しても、哀願しても、結局僕は大人達の思い通りに作り変えられ、堕とされる。

逞しくて大きな雄の歪んだセックスに奉仕するためだけにの雌にされる。

それでも・・・好きな人になら、僕は喜んで奴隷になりたい、身体も心も、命だって捧げたい

「だけ・・・ど・・・っ!・・・っぁ!・・・は、・・・
・・・・・・あなた・・・っ・・・んぁっ!!
・・・にだけはぁ・・・やっ、嫌ぁ!!・・・・・・」

身体の中心を内側から蹂躙する被虐の快感の中で僕は自分自身のマゾヒシズムに逆らい、喘ぎ喘ぎながら、うわごとのようにつぶやいた。

「そうか・・・まだ、そんな寝言が言えるんだな時雨。」

目の前の加虐者の言葉は、僕を更に虐める口実ができたことへの残忍な愉悦に溢れ、それでいて、あくまで男を拒絶する僕の言葉にほんの少しだけイラついるようでもあった。

「だがな・・・時雨・・・ご主人様に反抗した奴隷へのお仕置きはまだ終わっちゃいないんだぞ・・・」

そう言って、男はベッドの上で仰向けの姿勢で悶絶している僕の上にのしかかり、馬乗りになり、その両手を僕の首に伸ばす。

「ひっ・・・や・・・やめっ・・・!!」

また、首を絞められる・・・

男の両手が僕の首を、その首輪ごと包み込む感触に、頭の中にほんの僅かに残った冷静な部分が恐怖で凍りついた。

男にとってはただの首絞め"プレイ"なのかもしれない。

だけど、僕にとっては、男がほんの少しだけ力加減を間違えれば簡単に締め殺されてしまう、死と隣り合わせの快感処刑なのだ。

「あ゛・・・ぅ・・・ぁ・・・」

男の両手にゆっくりと力が入り、首筋の頚動脈が圧迫され、脳への血流が止められる。

意識に霞がかかるように薄れ、真っ先に僕の意識の中の残り僅かな思考力が活動を停止してゆく。

そして、後に残ったのはただ浅ましく快楽を貪る雌の本能だけだった。

「あ゛・・・がぁ、・・・ん・・・ひっ!・・・ひぃ・・・!!」

酸欠が分泌させる脳内麻薬という天然の媚薬が、お腹の奥から膨れ上がってゆく快楽を何倍にも増幅させてゆく。

これ程の暴力的な快感が与えられれば、普段の僕であれば、無様な踊りのように身悶えしながら、狂ったように泣き叫んでいただろう。

だけど、身体の深く、男の娘の子宮の最奥まで串刺しにされた身体には、不思議に力が入らず、そして、イキ地獄で体力を使い果たした身体にはもう身動きする力が無かった。

僕の身体は断末魔のように
ピクピクと弱々しい痙攣を繰り返し、
酸素を求めてだらしなく開きっぱなしの口元から涎を垂らし、
舌まで突き出したイキ顔を晒し、
微かな呻き声を漏らすだけ。

そうして、男の両手か僕の首を締め上げ、快感で沸騰してゆく脳への血流を完全に遮断されて・・・僕は、次に目覚める保証のない眠りに堕ちてゆく。

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