つがいなんて冗談じゃない

ちか

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時は少し遡って① ギルフォードside

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 本来なら、正式に結婚式を挙げ、司祭の前で宣誓してから出ないと正式な夫婦とは認められない。そうなってからではないと初夜は行ってはいけない暗黙のルールがあった。番に出会えないことがほとんどだから大抵はそうなる。番の場合は、出会って衝動的に婚姻の儀を行ってしまうことがある為、その婚姻の儀をした後に飛び込みが可能な教会で二人だけで式を挙げ、司祭に宣誓し認めてもらう。平民ならそれで許されるが、貴族ましてや王族はそれで済ますことはできない。きちんと地位に見合った正式な式を挙げなければならない。

 特に今回はかなり変則的な状態になってしまった。私が王族であるせいで少し手続きに時間が掛かるのとミオ様の神子様としての立場も十分に考慮しなければならないためだ。

 そこに加えて、ミオ様のだ。そのせいでまだある意味正式に夫婦でないのに初夜を行わなくてはいけなくなった。

 婚姻の儀も王族としていかなる時も動じてはならないと教育を受けて来たはずなのに俺が気持ちを抑えきれずに一目見ただけで衝動的にその場で行なってしまったため彼女を怒らせてしまった。

 だから初夜はそれを塗り替えるくらい幸せなものにしたかったのに、このような状況で行わなくてはならなくなってしまったことは本当に申し訳なかった。

 何とかミオ様に受け入れてもらいたかったが、ミオ様は思慮深い方だから慣例を重んじているようで首を縦に振ってはくれなかった。

 でもミオ様の命に比べたら慣例なんて気にしていられない。

 もうこのままじゃ……

 そう思い皆に相談したところ耳寄りな情報を得ることが出来た。

 これまでの文献から神子様がおられた国ではという男性が好まれる風潮があると聞き、このままたくさんの男性を用意されるくらいならを演じて喜んでもらう方がいいと思い、多少強引だったがミオ様を救うためと神殿に相談して、教会から司祭に来てもらい宣誓し、届けを出した。まるで平民のようだが、そんなものはもはや関係ない。というか俺にはそもそも関係ない早く正式な夫婦になりたかったのだから。

 そうしてようやく彼女と一つになることが出来た。

 ミオ様を救うためだったが番との交わりはとても幸福な一時だった。

 つい我を忘れてミオ様にお辛い思いをさせてしまったことは本当に申し訳なかった。医師からも注意されてしまった。


 今回はこんな状況だったのだから改めて初夜を行うべきだろうと思っていたのだが、ミオ様はまだ体調があまり良くないのか断られてしまった。

 そうこうしているうちにミオ様のお披露目と結婚式の日程も決まり浮かれていたところにとある報告が王宮にもたらされた。
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