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全知全能といろんないきもの
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楽しい食事会も終わった後、僕はユモンを指輪の中に隠してから家に帰った。帰る道中もずっと食べたものの感想を話していてうるさかった。ただでさえ、ユモンが色んなものを食べている間に待たされていたというのに、僕からすれば既知の物でしかないファミレスのご飯の感想をひたすらに語られるのは割と億劫である。
「んー、どうしよっかな」
黄金の指輪を自分の部屋の引き出しに押し込んだ僕は、ベッドの上でそう呟いた。
「うーん……」
日曜だし、いつもなら異世界に行くところなんだけど……今日は疲れたし、裏世界でも良いかなという気分ではある。
「良し」
僕はベッドに潜り込み、裏世界へと旅立った。
視界が入れ替わる。暗いベッドの中から、緑豊かな星へと、入れ替わる。僕の耳元を小さな羽虫が通り過ぎて行き、それを追いかけるように視線を動かすと、獣と言えるような陸上生物を見つけた。
「お、おぉ……ッ!」
僕はすかさずその獣に駆け寄った。大きさは虎とかよりも一回り大きく、その見た目は爬虫類のような雰囲気のある四足歩行の生き物だった。何ていうか、ワニとトカゲを合体させたらこうなるのかなって感じである。
「良し、今日から君はワニトカゲだ」
「ゴァァ……?」
低い鳴き声を上げながらこっちを見るワニトカゲに僕はちょっとビビり、名前をもう少しマシなものに訂正することにした。
「じゃあ、アリザードで……」
アリゲーターとリザードを混ぜた安直な名前だけど、ワニトカゲよりはきっとマシだろう。アリザードは満足したようにこちらを見ると、そのワニのように大きな口を思い切り開いて、僕を丸呑みにしようとした。
「ゴァ?」
「ゴァ、じゃないよ……」
どころか、ゴア表現になるところだった。僕の身を護る目に見えないシャボン玉のような球形のバリアがワニの牙をガキンと弾いてくれていたが、これが無ければ僕は今頃スプラッタの末に胃袋の中である。生意気なワニトカゲめ。
「全く、僕が怒りっぽかったら死んでたんだからね」
「ゴァァ」
まだ、胸がドキドキしてる。だから、あんまり近付かないでね。ワニザード……ん、何だっけ。アリザードか。うん、アリザード君。あーッ、口を開けるんじゃないっ!
「はぁ、今の僕は無敵だからビックリすることも無いんだけど……うわぁッ!?」
背後から跳んできた何かが僕の頭を掴もうとして、ガキンとバリアに弾かれた。飛び去って行ったそれを目で追いかけると、そこには巨大な怪鳥のようなものが悠々と空を飛んでいた。
「で、でっか……アレで飛べるんだ」
体が重すぎると飛ぶのは難しいって聞いたことあるけど、あの鳥は明らかにプテラノドンみたいなヒョロヒョロしたのと違って、がっしりとしてそうな感じだった。普通に象とも殴り合えそうな雰囲気である。象は殴り合い出来ないけど。
「見ない間にちゃんとした生き物が増えたね……凄いなぁ」
虫みたいなのは割と居たし、海洋生物は沢山居たけど、ちゃんとした陸生動物みたいなのは初めてかも知れない。この星の始まりから見てきた分、感動もひとしおである。
「ゴァァ」
「はいはい、頑張って繁栄してね」
返事を聞くことなく、僕はアリザード君に手を振ってから歩き始めた。良し、折角だしあの大樹の方を目指そうかな。僕が調子に乗ったせいで200メートル超えの怪樹になってしまったあの樹の方へ。
「確か、ゴーレム君もあそこら辺に置いた筈だし……挨拶もしていこう」
別に、ゴーレム君には精神というか自我というか、そういうものは無いけれど、一応である。悠久の時を股にかけて僕の遊び相手をしてくれているゴーレム君だ。ある意味、親よりも迷惑をかけている存在かも知れない。挨拶くらいはして然るべきだろう。
「うぎゃあッ!?」
歩いている最中、目の前の地面が蠢くと、そこから何かの生物がモグラのように顔を出した。でも、その大きさはモグラなんかの比ではなく、その顔はトカゲを鋭くしたようなフォルムだった。顔だけで僕の頭を丸呑み出来そうなその大きさも相まって、その生き物は竜のようにも見えた。
「な、なに……? うわッ!?」
よく見ると、その生き物には目が無かった。だけど、僕が声を発した瞬間にぎょろっとこっちの方を向いて、その鉄のように光を跳ね返す銀色の鋭い爪を僕へと突き出した。
「……ギ、ギィ……」
ガキンとバリアがその爪を跳ね返す。すると、低いのに甲高さも感じるような、擦れるような声を上げながらその生き物は地中に潜り、その場から去って行った。
「……な、何だったんだろう」
あの大きさで地中を掘削して自由に動けるんだね。凄くエネルギーを使いそうだけど、意外とそうでも無いのかなぁ。
「でも、凄いね」
あんな生き物を見られたのは素直に嬉しい。地球にはあんなの居ないしね。ていうか、地球の古代にもあんな生き物は居なかった気がするけど……やっぱり、色々とズレは生じちゃってるんだろうね。まぁ、あんな大樹とか育てちゃったし仕方ないか。
「うん、逆に楽しみかも」
どんな生き物が出て来るのか分からないワクワク感で言えば、前よりもずっとある気がする。木々が生い茂り過ぎてて例の大樹は良く見えないけど、足元から見上げたら凄いんだろうね。今から楽しみになってきた。
「んー、どうしよっかな」
黄金の指輪を自分の部屋の引き出しに押し込んだ僕は、ベッドの上でそう呟いた。
「うーん……」
日曜だし、いつもなら異世界に行くところなんだけど……今日は疲れたし、裏世界でも良いかなという気分ではある。
「良し」
僕はベッドに潜り込み、裏世界へと旅立った。
視界が入れ替わる。暗いベッドの中から、緑豊かな星へと、入れ替わる。僕の耳元を小さな羽虫が通り過ぎて行き、それを追いかけるように視線を動かすと、獣と言えるような陸上生物を見つけた。
「お、おぉ……ッ!」
僕はすかさずその獣に駆け寄った。大きさは虎とかよりも一回り大きく、その見た目は爬虫類のような雰囲気のある四足歩行の生き物だった。何ていうか、ワニとトカゲを合体させたらこうなるのかなって感じである。
「良し、今日から君はワニトカゲだ」
「ゴァァ……?」
低い鳴き声を上げながらこっちを見るワニトカゲに僕はちょっとビビり、名前をもう少しマシなものに訂正することにした。
「じゃあ、アリザードで……」
アリゲーターとリザードを混ぜた安直な名前だけど、ワニトカゲよりはきっとマシだろう。アリザードは満足したようにこちらを見ると、そのワニのように大きな口を思い切り開いて、僕を丸呑みにしようとした。
「ゴァ?」
「ゴァ、じゃないよ……」
どころか、ゴア表現になるところだった。僕の身を護る目に見えないシャボン玉のような球形のバリアがワニの牙をガキンと弾いてくれていたが、これが無ければ僕は今頃スプラッタの末に胃袋の中である。生意気なワニトカゲめ。
「全く、僕が怒りっぽかったら死んでたんだからね」
「ゴァァ」
まだ、胸がドキドキしてる。だから、あんまり近付かないでね。ワニザード……ん、何だっけ。アリザードか。うん、アリザード君。あーッ、口を開けるんじゃないっ!
「はぁ、今の僕は無敵だからビックリすることも無いんだけど……うわぁッ!?」
背後から跳んできた何かが僕の頭を掴もうとして、ガキンとバリアに弾かれた。飛び去って行ったそれを目で追いかけると、そこには巨大な怪鳥のようなものが悠々と空を飛んでいた。
「で、でっか……アレで飛べるんだ」
体が重すぎると飛ぶのは難しいって聞いたことあるけど、あの鳥は明らかにプテラノドンみたいなヒョロヒョロしたのと違って、がっしりとしてそうな感じだった。普通に象とも殴り合えそうな雰囲気である。象は殴り合い出来ないけど。
「見ない間にちゃんとした生き物が増えたね……凄いなぁ」
虫みたいなのは割と居たし、海洋生物は沢山居たけど、ちゃんとした陸生動物みたいなのは初めてかも知れない。この星の始まりから見てきた分、感動もひとしおである。
「ゴァァ」
「はいはい、頑張って繁栄してね」
返事を聞くことなく、僕はアリザード君に手を振ってから歩き始めた。良し、折角だしあの大樹の方を目指そうかな。僕が調子に乗ったせいで200メートル超えの怪樹になってしまったあの樹の方へ。
「確か、ゴーレム君もあそこら辺に置いた筈だし……挨拶もしていこう」
別に、ゴーレム君には精神というか自我というか、そういうものは無いけれど、一応である。悠久の時を股にかけて僕の遊び相手をしてくれているゴーレム君だ。ある意味、親よりも迷惑をかけている存在かも知れない。挨拶くらいはして然るべきだろう。
「うぎゃあッ!?」
歩いている最中、目の前の地面が蠢くと、そこから何かの生物がモグラのように顔を出した。でも、その大きさはモグラなんかの比ではなく、その顔はトカゲを鋭くしたようなフォルムだった。顔だけで僕の頭を丸呑み出来そうなその大きさも相まって、その生き物は竜のようにも見えた。
「な、なに……? うわッ!?」
よく見ると、その生き物には目が無かった。だけど、僕が声を発した瞬間にぎょろっとこっちの方を向いて、その鉄のように光を跳ね返す銀色の鋭い爪を僕へと突き出した。
「……ギ、ギィ……」
ガキンとバリアがその爪を跳ね返す。すると、低いのに甲高さも感じるような、擦れるような声を上げながらその生き物は地中に潜り、その場から去って行った。
「……な、何だったんだろう」
あの大きさで地中を掘削して自由に動けるんだね。凄くエネルギーを使いそうだけど、意外とそうでも無いのかなぁ。
「でも、凄いね」
あんな生き物を見られたのは素直に嬉しい。地球にはあんなの居ないしね。ていうか、地球の古代にもあんな生き物は居なかった気がするけど……やっぱり、色々とズレは生じちゃってるんだろうね。まぁ、あんな大樹とか育てちゃったし仕方ないか。
「うん、逆に楽しみかも」
どんな生き物が出て来るのか分からないワクワク感で言えば、前よりもずっとある気がする。木々が生い茂り過ぎてて例の大樹は良く見えないけど、足元から見上げたら凄いんだろうね。今から楽しみになってきた。
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