13 / 162
#1 レツオウガ起動
Chapter01 邂逅 01-13
しおりを挟む
「GRAAAAAA!!」
まずは先頭のリザードマンによる、力任せの大上段。構えも何もないシンプルな一撃を、辰巳は踏み込みつつ左の鉄拳で迎撃。
「疾ッ!」
肉を打つ鈍い音。同時に、振り下ろされていた筈の片手剣が宙を舞う。カウンターで突き出した辰巳の鉄拳が、リザードマンの手首を打ち据えたのだ。
「GRA!?」
したたかな打撃に片手剣を弾き飛ばされ、たたらを踏むリザードマン。その眼前へ落下して来た片手剣ごと、辰巳は右掌底を叩き込む。
「もひとつ!」
「GAAA!?」
図ったように柄尻を捉えていた掌底は、即席の槍となってリザードマンの喉笛を突き抜いた。
後ろに吹き飛ぶリザードマン。だがその身体が廊下へ落ちるよりも先に、左右から別の二匹が辰巳へと襲いかかった。
「GRAAAAッ!」
やられた仲間を迂回しつつ、同時に斬撃を繰り出す二匹のリザードマン。
振り下ろし、水平斬り。十字に交差する白刃を、辰巳はバックステップで回避。
対するリザードマン達は返す刀で更なる連撃を狙うが、辰巳はそれに先んじてしゃがみ込み、床に手を突く。
頭上で刃が空を切る音を聞きながら、身体ごと回転して足払いを放つ辰巳。左のリザードマンが大きく飛び退いてそれを回避し、右のリザードマンには間合いが遠くて当たらない。だがそれで十分だ。
左が離れた隙を突き、辰巳は立ち上がりながら右のリザードマンに拳を叩き込んだ。
「破ッ!」
「GRA!?」
顎を力点に脳を揺らされ、がくりと膝をつく右のリザードマン。そんな同胞を救うべく、左のトカゲ頭が辰巳目がけて再び踏み込む。
「GRAAAAAA!!」
唸り声とともに振り回される片手剣が、縦、横、斜めに孤を描く。
対する辰巳は眉一つ動かすことなく刃の腹を払い、逸らし、打ち据えながら徐々に踏み込む。
そしてリザードマンの手首を捉え、密着状態に持ち込む。
「GRRA!?」
「遅いっ!」
振り払おうとするリザードマンの姿勢を難なく崩し、辰巳はその巨体を投げ飛ばす。
大外刈りである。
「奮ッ!」
「GAAA!?」
気絶していた同胞へ叩き付けられ、まとめて転がっていく二匹のリザードマン。残った最後の一匹は、背後にある虹の壁に、何故か手招きをしていた。
「GRA! GRAッ!」
人語ではないその呼び声に応え、更なるリザードマン達がびぢゃり、びぢゃりと日乃栄高校の廊下を踏む。
二匹、四匹、六匹。まだまだ出て来る。
「雁首揃えてゾロゾロと……転校手続きくらいして欲しいもんだな」
ぼやきつつ、辰巳は左手首の腕時計を口元に寄せる。
そして、告げた。
「セット。モード・ヴォルテック」
まずは先頭のリザードマンによる、力任せの大上段。構えも何もないシンプルな一撃を、辰巳は踏み込みつつ左の鉄拳で迎撃。
「疾ッ!」
肉を打つ鈍い音。同時に、振り下ろされていた筈の片手剣が宙を舞う。カウンターで突き出した辰巳の鉄拳が、リザードマンの手首を打ち据えたのだ。
「GRA!?」
したたかな打撃に片手剣を弾き飛ばされ、たたらを踏むリザードマン。その眼前へ落下して来た片手剣ごと、辰巳は右掌底を叩き込む。
「もひとつ!」
「GAAA!?」
図ったように柄尻を捉えていた掌底は、即席の槍となってリザードマンの喉笛を突き抜いた。
後ろに吹き飛ぶリザードマン。だがその身体が廊下へ落ちるよりも先に、左右から別の二匹が辰巳へと襲いかかった。
「GRAAAAッ!」
やられた仲間を迂回しつつ、同時に斬撃を繰り出す二匹のリザードマン。
振り下ろし、水平斬り。十字に交差する白刃を、辰巳はバックステップで回避。
対するリザードマン達は返す刀で更なる連撃を狙うが、辰巳はそれに先んじてしゃがみ込み、床に手を突く。
頭上で刃が空を切る音を聞きながら、身体ごと回転して足払いを放つ辰巳。左のリザードマンが大きく飛び退いてそれを回避し、右のリザードマンには間合いが遠くて当たらない。だがそれで十分だ。
左が離れた隙を突き、辰巳は立ち上がりながら右のリザードマンに拳を叩き込んだ。
「破ッ!」
「GRA!?」
顎を力点に脳を揺らされ、がくりと膝をつく右のリザードマン。そんな同胞を救うべく、左のトカゲ頭が辰巳目がけて再び踏み込む。
「GRAAAAAA!!」
唸り声とともに振り回される片手剣が、縦、横、斜めに孤を描く。
対する辰巳は眉一つ動かすことなく刃の腹を払い、逸らし、打ち据えながら徐々に踏み込む。
そしてリザードマンの手首を捉え、密着状態に持ち込む。
「GRRA!?」
「遅いっ!」
振り払おうとするリザードマンの姿勢を難なく崩し、辰巳はその巨体を投げ飛ばす。
大外刈りである。
「奮ッ!」
「GAAA!?」
気絶していた同胞へ叩き付けられ、まとめて転がっていく二匹のリザードマン。残った最後の一匹は、背後にある虹の壁に、何故か手招きをしていた。
「GRA! GRAッ!」
人語ではないその呼び声に応え、更なるリザードマン達がびぢゃり、びぢゃりと日乃栄高校の廊下を踏む。
二匹、四匹、六匹。まだまだ出て来る。
「雁首揃えてゾロゾロと……転校手続きくらいして欲しいもんだな」
ぼやきつつ、辰巳は左手首の腕時計を口元に寄せる。
そして、告げた。
「セット。モード・ヴォルテック」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち
半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。
最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。
本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。
第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。
どうぞ、お楽しみください。
Chivalry - 異国のサムライ達 -
稲田シンタロウ(SAN値ぜろ!)
ファンタジー
シヴァリー(Chivalry)、それは主に騎士道を指し、時に武士道としても使われる言葉である。騎士道と武士道、両者はどこか似ている。強い精神をその根底に感じる。だが、士道は魔法使いが支配する世界でも通用するのだろうか?
これは魔法というものが絶対的な価値を持つ理不尽な世界で、士道を歩んだ者達の物語であり、その中でもアランという男の生き様に主眼を置いた大器晩成なる物語である。(他サイトとの重複投稿です。また、画像は全て配布サイトの規約に従って使用しています)
僕らの10パーセントは無限大
華子
青春
10%の確率でしか未来を生きられない少女と
過去に辛い経験をしたことがある幼ななじみと
やたらとポジティブなホームレス
「あり得ない今を生きてるんだったら、あり得ない未来だってあるんじゃねえの?」
「そうやって、信じたいものを信じて生きる人生って、楽しいもんだよ」
もし、あたなら。
10パーセントの確率で訪れる幸せな未来と
90パーセントの確率で訪れる悲惨な未来。
そのどちらを信じますか。
***
心臓に病を患う和子(わこ)は、医者からアメリカでの手術を勧められるが、成功率10パーセントというあまりにも酷な現実に打ちひしがれ、渡米する勇気が出ずにいる。しかしこのまま日本にいても、死を待つだけ。
追い詰められた和子は、誰に何をされても気に食わない日々が続くが、そんな時出逢ったやたらとポジティブなホームレスに、段々と影響を受けていく。
幼ななじみの裕一にも支えられながら、彼女が前を向くまでの物語。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる