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#1 レツオウガ起動
Chapter01 邂逅 04-06
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辰巳の叫びに従い、まばゆい輝きを発する左手の青石。
溢れる光に呼応するかのごとく、紫色の魔法陣はゆらりと表面を波打たせ――直後、その波を突き破りながら、巨大な直方体が飛び出した。
「……」
風葉はぐうの音も出ない。ざっと見ただけでもキクロプスと同じくらいの大きさがある、群青色をした鋼鉄の塊が唐突に現れたのだから、無理もあるまい。
そんな底辺の方が長い直方体は、身構えていたキクロプスを真正面からはね飛ばした。風葉と同じく呆気にと取られていたのだ。
『WOOOOOOOOOOOO!?』
相変わらず人語ではないが、それでも動揺している事だけは良く分かる咆哮を上げながら、地面に倒れ伏すキクロプス。
その光景を油断無い表情で見据えつつ、辰巳は青石を通じて直方体を遠隔操作し、群青色を校舎の前に停車させる。
そう、停車だ。巨大な直方体の底面には、前部と後部にそれぞれ四つずつ、合計八個タイヤが装着されていたのだ。
「……てことは、これ、クルマなんだ」
「ああ、一応トレーラーだ」
「……はぁ」
呆然とため息をつきながらも、風葉は改めてタイヤを履いた直方体を見下ろす。
全ての面がだいたい群青色に染まっている鋼鉄の直方体は、良く見れば車体前部に運転席らしき窓がついていた。ほとんど一体化しているデザインなので分からなかったが、どうやらキャブ部分であるらしい。
だがトレーラーと言う割に荷台は無く、代わりに長細いコンテナが二つ、車体と並行に並んでいる。これではトレーラーと言うよりも装甲車ではなかろうか。
他にも装甲の要所に不自然な切れ目があるのも見えたが、そろそろ頭痛がしてきそうな気配がしたので止めた。
代わりに一言、風葉は眼下のトレーラーを指差しながらつぶやく。
「……で、どうするの、これ」
「こうするのさ」
言いつつ、辰巳はまたもや腕時計を操作。鳴り響く電子音声が、トレーラーと連動したシステムの起動を告げる。
「モードチェンジ、スタンバイ」
『Roger Silhouette Frame Mode Standby』
溢れる光に呼応するかのごとく、紫色の魔法陣はゆらりと表面を波打たせ――直後、その波を突き破りながら、巨大な直方体が飛び出した。
「……」
風葉はぐうの音も出ない。ざっと見ただけでもキクロプスと同じくらいの大きさがある、群青色をした鋼鉄の塊が唐突に現れたのだから、無理もあるまい。
そんな底辺の方が長い直方体は、身構えていたキクロプスを真正面からはね飛ばした。風葉と同じく呆気にと取られていたのだ。
『WOOOOOOOOOOOO!?』
相変わらず人語ではないが、それでも動揺している事だけは良く分かる咆哮を上げながら、地面に倒れ伏すキクロプス。
その光景を油断無い表情で見据えつつ、辰巳は青石を通じて直方体を遠隔操作し、群青色を校舎の前に停車させる。
そう、停車だ。巨大な直方体の底面には、前部と後部にそれぞれ四つずつ、合計八個タイヤが装着されていたのだ。
「……てことは、これ、クルマなんだ」
「ああ、一応トレーラーだ」
「……はぁ」
呆然とため息をつきながらも、風葉は改めてタイヤを履いた直方体を見下ろす。
全ての面がだいたい群青色に染まっている鋼鉄の直方体は、良く見れば車体前部に運転席らしき窓がついていた。ほとんど一体化しているデザインなので分からなかったが、どうやらキャブ部分であるらしい。
だがトレーラーと言う割に荷台は無く、代わりに長細いコンテナが二つ、車体と並行に並んでいる。これではトレーラーと言うよりも装甲車ではなかろうか。
他にも装甲の要所に不自然な切れ目があるのも見えたが、そろそろ頭痛がしてきそうな気配がしたので止めた。
代わりに一言、風葉は眼下のトレーラーを指差しながらつぶやく。
「……で、どうするの、これ」
「こうするのさ」
言いつつ、辰巳はまたもや腕時計を操作。鳴り響く電子音声が、トレーラーと連動したシステムの起動を告げる。
「モードチェンジ、スタンバイ」
『Roger Silhouette Frame Mode Standby』
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