13 / 34
観葉植物を育てる
しおりを挟む
東京で暮らしてた頃は、緑や土に触れるなど考えられない生活だった。無機質なもに囲まれた日々。
手相などは、土や緑に触れるとよくなっていくという本を以前読んだことがある。人にとってはやはりかけがえのないものなのだろう。
退院したての頃は、田舎の人の少なさと、遠くの山が見える見晴らしのよさ、それに加えて、夜の街明かりの少なさに寂しさを覚え、ストレスを感じたものだ。ただただ、公園まで歩いていき、ベンチに座って空の広さと美しさをぼうっと眺めて、
「綺麗だな……」
感情はそれだけだった。それから三年も費やして回復をして、今年の春ぐらいから観葉植物を育ててみたくなった。サボテンぐらいしか育てたことがない私は、ネットで色々調べたが、枯らしてしまうのだ――というか、水のやり過ぎのようで腐らせてしまうのだ。
諦めるべきか。植物がかわいいそうだ。しかしそこで、ピントひめいた。
「精霊族の人に守護してもらえばいい!」と。
精霊族とは、妖精のような羽が背中に生えている、私たち人間と同じ姿をした人たちのことである。背丈は同じぐらいで、言葉も普通に話す。
この世界の統治が今へと変わる前は、主《おも》に植物の守護をしていたエキスパートである。
光命のコンサートスタッフにいるというので、さっそくお願いして来ていただいた。今ある観葉植物を見せると、毎日、太陽に二、三時間は当てたほうがいいとのこと。あとは特に問題はないようだった。
それで勢いづいてしまった私はまた、百円ショップで新しい植物を買おうとして、精霊族の方を呼んだ。見た目だけでは私にはさっぱりわからないが、手前に置いてあるものより奥のほうがいいというのだ。植物の未来が見えるのだろう、神様だから。
それを買ってきて、今では植木鉢が十個もある。腐らせないように育てるぞ!
20202年7月15日、木曜日
手相などは、土や緑に触れるとよくなっていくという本を以前読んだことがある。人にとってはやはりかけがえのないものなのだろう。
退院したての頃は、田舎の人の少なさと、遠くの山が見える見晴らしのよさ、それに加えて、夜の街明かりの少なさに寂しさを覚え、ストレスを感じたものだ。ただただ、公園まで歩いていき、ベンチに座って空の広さと美しさをぼうっと眺めて、
「綺麗だな……」
感情はそれだけだった。それから三年も費やして回復をして、今年の春ぐらいから観葉植物を育ててみたくなった。サボテンぐらいしか育てたことがない私は、ネットで色々調べたが、枯らしてしまうのだ――というか、水のやり過ぎのようで腐らせてしまうのだ。
諦めるべきか。植物がかわいいそうだ。しかしそこで、ピントひめいた。
「精霊族の人に守護してもらえばいい!」と。
精霊族とは、妖精のような羽が背中に生えている、私たち人間と同じ姿をした人たちのことである。背丈は同じぐらいで、言葉も普通に話す。
この世界の統治が今へと変わる前は、主《おも》に植物の守護をしていたエキスパートである。
光命のコンサートスタッフにいるというので、さっそくお願いして来ていただいた。今ある観葉植物を見せると、毎日、太陽に二、三時間は当てたほうがいいとのこと。あとは特に問題はないようだった。
それで勢いづいてしまった私はまた、百円ショップで新しい植物を買おうとして、精霊族の方を呼んだ。見た目だけでは私にはさっぱりわからないが、手前に置いてあるものより奥のほうがいいというのだ。植物の未来が見えるのだろう、神様だから。
それを買ってきて、今では植木鉢が十個もある。腐らせないように育てるぞ!
20202年7月15日、木曜日
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
新しい家族は保護犬きーちゃん
ゆきむらさり
エッセイ・ノンフィクション
〔あらすじ〕📝初めて🐶保護犬ちゃんを迎え入れる我が家。
過去の哀しい実情のせいで人間不信で怯える保護犬きーちゃん。
初日から試行錯誤の日々と保護犬きーちゃんがもたらす至福の日々。
◇
🔶保護犬ちゃん達の過去・現在の実情の記述もあります🐾
🔶日々の些細な出来事を綴っています。現在進行形のお話となります🐾
🔶🐶挿絵画像入りです。
🔶拙いエッセイにもかかわらず、HOTランキングに入れて頂き(2025.7.1、最高位31位)ありがとうございます🙇♀️
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる