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決別 2
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湊と同じことをシウにしてもいいなら、とっくにしてる。
「してもいいのか?」
服を脱がせて、陶器のようなその白い肌に触れて、撫で回して舐め回して、気の済むまで吸って・・・
「いいよ」
いいわけないだろ。
簡単に言うな。
理性に逆らって、指がシウの唇に触れる。
シウの唇の隙間から漏れる熱い息が指先を撫でて、湿った奥を掻き回したい衝動に駆られる。
「ばんり・・・?」
ドクン、と大きく心臓が跳ねる。
ダメだ。
理性が勝った俺は、海で湊にしたようにシウの口を両手で塞ぐ。
「んぅっ!んん──」
苦しそうに俺の腕を掴むシウ。パッと手を広げてシウを解放すると、起き上がり俺を睨んでくる。
「なんだよ。湊と同じことして欲しかったんだろ?」
「こんなんじゃなかった!」
こんなんだったと思うけどな。こいつにはどう見えてたんだ?
「マネなんかだいっきらい!」
ガーン・・・。大嫌いはナシだろ。
間違ったことしてないのに、なんでこんな傷付けられなきゃなんねーの、俺。
「もういい!寝る!」
シウはドスドスと足音を立てて寝室に入り、大きな音を立ててドアが閉まる。
近所迷惑だっつーの、こんな夜中に。一応、防音だけど。
「はあ・・・」
何なんだよあいつは。ワケわかんなすぎだろ。
一人で日本に来て、友達って呼べる奴もいなくて、俺なんかをバディ(親友)だって言うくらい寂しくて・・・。湊にそのバディを盗られた気持ちにでもなってんのかもしれないな。
しょうがねーな・・・。
俺は寝室の様子を伺おうとドアを開ける。
「おわっ!」
開いたドアのすぐ向こうにシウが立っていて、あまりの驚きで思わず一歩後退る。
そんな俺の手をぎゅっと掴み、自分の胸元へ持っていくシウ。
え、なに?
「だいきらい。だから、お詫びにここ・・・して」
「して、って・・・」
「ちくび、触って」
シウは握った俺の手を、パジャマの上から自分の胸に滑らせる。
「んっ」
指先が乳首に掠ると、シウの体が小さく震える。
「自分でやっても気持ち良くない。やっぱりマネの指が気持ちいい」
純粋培養したようなシアン色の瞳が、俺を見詰めている。
ああ~~~!!死ぬ気で頑張れ俺の理性!!
大嫌いで谷底へ突き落とされた後の急浮上。
振り幅あり過ぎだろ!!お詫びの使い方も間違ってるし!
「溜まってて寝れないのか?」
平静を装う俺の鼓動は、指先で感じるシウのそれよりも遥かに速い。
「うん。自分じゃイケない。イク前に腕もげる。ねえ、この前みたいにしてよ、ばんり」
「やっと正常に戻ったのに、また真っ赤になっても知らねぇぞ。とんだドMだったんだな、シウ様は」
シウは白い肌を真っ赤に染めて俯く。
そのまま、さっきみたいに腹を立てて俺を拒めよ。じゃないと・・・
「うん。・・・俺、Mかもしれない。だからばんりが確かめてよ」
な・・・んだよ、それ。意味わかって俺に言ってんのか?人の気も知らないで。
「脱げ。全部」
何、言ってんだ俺は。冷静になれよ。
一瞬、シウが躊躇ったように見えた。が、すぐにパジャマのボタンを外し、あっという間に全てを脱ぎ捨てる。
脱げ、と言ったのは自分なのに、シウの体を直視できない。
「ベッドに上がれよ」
素直に従ってベッドへと進み、縁に浅く腰掛けるシウ。体をベッドに上げきらないのは、最悪逃げれるようにしているからか・・・。
ベッドへ上がり、シウを後ろから抱えるように胸の先に手を伸ばす。
「ふ・・・」
触れるギリギリのところで、シウが声を漏らす。
この先の快感を体が覚えている証拠だ。
「まだ触ってない」
「わかってるよ!早くさわって!」
両方の胸の先を爪先で優しく搔くように擦ると、シウは拳を作って自分の口に押し当てた。
あんなに大胆な事を平気で言うくせに、どうせすぐ我慢できなくなって声を漏らすくせに・・・。
必死で声を抑えようとしているその仕草が、どれだけ俺を煽っているか知らないくせに。
「・・・っ、・・・・・・、・・・ぅ」
「声出せよ、・・・って言って欲しい?」
勃ちかけていたシウのそれが、グッと頭を持ち上げる。
こいつ、マジでドMか。
無言で下を向いたままのシウの耳が真っ赤だ。
湊ならこんな事で赤くなったりなんかしない。喘ぐのが恥ずかしいなんて言ったりしない。
湊にしている事は、シウにしていい事じゃない。
何も知らないシウを汚せない。
「・・・悪い。今日は男の体触る気分じゃない」
俺は、脱ぎ捨てられたパジャマを拾ってシウの肩に掛ける。
「してくれないの?」
「お前だって男に触られるより、女の方がいいだろ」
「・・・それは、そうだけど」
ほらな。どんなに気を持たせる素振りをした所で、お前が求めているのは俺じゃない。俺が与える快楽だけだ。
「俺だって相手はお前じゃない方がいい」
シウじゃなければ、躊躇わずに汚せる。胸が締め付けられる事も無い。欲望のままに腰を振って、何も考えずに生理的な快感だけを味わえる。
「もう寝ろ」
「やだ!」
寝室を出ようとした俺の背中に、シウは体当たりして抱きついてくる。
「触ってってもう言わない。絶対変な声も出さない。だから、一緒にいてよ」
一体何なんだよ。俺を気持ちを掻き回すのが、そんなに楽しいかよ。
「離せ。俺はおまえのマネージャーだけど、召使いじゃない」
シウの腕を振り解き、俺は寝室を出た。
「してもいいのか?」
服を脱がせて、陶器のようなその白い肌に触れて、撫で回して舐め回して、気の済むまで吸って・・・
「いいよ」
いいわけないだろ。
簡単に言うな。
理性に逆らって、指がシウの唇に触れる。
シウの唇の隙間から漏れる熱い息が指先を撫でて、湿った奥を掻き回したい衝動に駆られる。
「ばんり・・・?」
ドクン、と大きく心臓が跳ねる。
ダメだ。
理性が勝った俺は、海で湊にしたようにシウの口を両手で塞ぐ。
「んぅっ!んん──」
苦しそうに俺の腕を掴むシウ。パッと手を広げてシウを解放すると、起き上がり俺を睨んでくる。
「なんだよ。湊と同じことして欲しかったんだろ?」
「こんなんじゃなかった!」
こんなんだったと思うけどな。こいつにはどう見えてたんだ?
「マネなんかだいっきらい!」
ガーン・・・。大嫌いはナシだろ。
間違ったことしてないのに、なんでこんな傷付けられなきゃなんねーの、俺。
「もういい!寝る!」
シウはドスドスと足音を立てて寝室に入り、大きな音を立ててドアが閉まる。
近所迷惑だっつーの、こんな夜中に。一応、防音だけど。
「はあ・・・」
何なんだよあいつは。ワケわかんなすぎだろ。
一人で日本に来て、友達って呼べる奴もいなくて、俺なんかをバディ(親友)だって言うくらい寂しくて・・・。湊にそのバディを盗られた気持ちにでもなってんのかもしれないな。
しょうがねーな・・・。
俺は寝室の様子を伺おうとドアを開ける。
「おわっ!」
開いたドアのすぐ向こうにシウが立っていて、あまりの驚きで思わず一歩後退る。
そんな俺の手をぎゅっと掴み、自分の胸元へ持っていくシウ。
え、なに?
「だいきらい。だから、お詫びにここ・・・して」
「して、って・・・」
「ちくび、触って」
シウは握った俺の手を、パジャマの上から自分の胸に滑らせる。
「んっ」
指先が乳首に掠ると、シウの体が小さく震える。
「自分でやっても気持ち良くない。やっぱりマネの指が気持ちいい」
純粋培養したようなシアン色の瞳が、俺を見詰めている。
ああ~~~!!死ぬ気で頑張れ俺の理性!!
大嫌いで谷底へ突き落とされた後の急浮上。
振り幅あり過ぎだろ!!お詫びの使い方も間違ってるし!
「溜まってて寝れないのか?」
平静を装う俺の鼓動は、指先で感じるシウのそれよりも遥かに速い。
「うん。自分じゃイケない。イク前に腕もげる。ねえ、この前みたいにしてよ、ばんり」
「やっと正常に戻ったのに、また真っ赤になっても知らねぇぞ。とんだドMだったんだな、シウ様は」
シウは白い肌を真っ赤に染めて俯く。
そのまま、さっきみたいに腹を立てて俺を拒めよ。じゃないと・・・
「うん。・・・俺、Mかもしれない。だからばんりが確かめてよ」
な・・・んだよ、それ。意味わかって俺に言ってんのか?人の気も知らないで。
「脱げ。全部」
何、言ってんだ俺は。冷静になれよ。
一瞬、シウが躊躇ったように見えた。が、すぐにパジャマのボタンを外し、あっという間に全てを脱ぎ捨てる。
脱げ、と言ったのは自分なのに、シウの体を直視できない。
「ベッドに上がれよ」
素直に従ってベッドへと進み、縁に浅く腰掛けるシウ。体をベッドに上げきらないのは、最悪逃げれるようにしているからか・・・。
ベッドへ上がり、シウを後ろから抱えるように胸の先に手を伸ばす。
「ふ・・・」
触れるギリギリのところで、シウが声を漏らす。
この先の快感を体が覚えている証拠だ。
「まだ触ってない」
「わかってるよ!早くさわって!」
両方の胸の先を爪先で優しく搔くように擦ると、シウは拳を作って自分の口に押し当てた。
あんなに大胆な事を平気で言うくせに、どうせすぐ我慢できなくなって声を漏らすくせに・・・。
必死で声を抑えようとしているその仕草が、どれだけ俺を煽っているか知らないくせに。
「・・・っ、・・・・・・、・・・ぅ」
「声出せよ、・・・って言って欲しい?」
勃ちかけていたシウのそれが、グッと頭を持ち上げる。
こいつ、マジでドMか。
無言で下を向いたままのシウの耳が真っ赤だ。
湊ならこんな事で赤くなったりなんかしない。喘ぐのが恥ずかしいなんて言ったりしない。
湊にしている事は、シウにしていい事じゃない。
何も知らないシウを汚せない。
「・・・悪い。今日は男の体触る気分じゃない」
俺は、脱ぎ捨てられたパジャマを拾ってシウの肩に掛ける。
「してくれないの?」
「お前だって男に触られるより、女の方がいいだろ」
「・・・それは、そうだけど」
ほらな。どんなに気を持たせる素振りをした所で、お前が求めているのは俺じゃない。俺が与える快楽だけだ。
「俺だって相手はお前じゃない方がいい」
シウじゃなければ、躊躇わずに汚せる。胸が締め付けられる事も無い。欲望のままに腰を振って、何も考えずに生理的な快感だけを味わえる。
「もう寝ろ」
「やだ!」
寝室を出ようとした俺の背中に、シウは体当たりして抱きついてくる。
「触ってってもう言わない。絶対変な声も出さない。だから、一緒にいてよ」
一体何なんだよ。俺を気持ちを掻き回すのが、そんなに楽しいかよ。
「離せ。俺はおまえのマネージャーだけど、召使いじゃない」
シウの腕を振り解き、俺は寝室を出た。
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