天然ノンケと同棲しています。

Hiiho

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 え・・・、今、なんて・・・

「もう、一緒にはいられない」

 別れ・・・る?
 ・・・一緒に、いられない?

 なんで?
 オレが、タケルとあんな事になったから?
 
 青に理由を聞きたいのに、言葉が口から出てこない。

 ソファから立ち上がり、ジャケットを羽織って、青は部屋を出ていく。

 ・・・なんで、何にも言えねぇんだ、オレ。
 引き止める事だってできたかもしれないのに。
 なんで動かないんだよ、オレの体・・・

 ああ、そっか・・・
 これが失恋ってやつか・・・

 初めて知った。
 苦しくて、何も言葉が出てこない。
 何もできない。

 青の最後の言葉を、頭の中で繰り返すだけ。

 胸が痛くて、苦しくて、どうしていいかわからない。

 ただ、青が今ここに居ないという現実が目の前にあるだけだった。




 青に別れを告げられてから一週間。
 昇進試験があったのと仕事が忙しいおかげで、青がもうそばにいないという現実から目を背けることができた。

「涼太、おめでとう!受かってるよ。ほぼ満点じゃねーか。スピード出世だよ、やっぱ俺が見込んで育てただけの事はあるな!ワハハ」

 店長が、オレの昇進試験の結果をパソコンで確認して、ガシッと肩を組んでくる。

「ありがとうございます。これでようやく、あさみさんにランク追いつきました」

 学校の勉強も、これくらいできてりゃ、もうちょいマシだったのかな、オレ。

「小林くん、おめでとう。私の指導が良かったのね、きっと!」

「二人とも、純粋にオレを褒めてくれる気はないんですか」

 オレの頑張りを自分たちの手柄にすんなよな~!

「じゃあ、今日は店長の奢りでお祝いしましょ。私、お肉食べたい!焼肉連れてってください」

「しゃーねーな、ま、あさみのおかげでもあるからな!」

「加藤くんも誘ってあげなきゃ!小林くんが試験に集中できたのも、彼が仕事フォローしてくれたおかげだもの」

「よーし、じゃあ、タケルも誘っとけあさみ!」

 タケル・・・あれから気まずいんだよな~。相変わらずのぞむを回避して一緒には帰ってるけど。




「あさみさんと店長、置いてきて大丈夫でしたかね?ふたりとも、結構飲んでましたけど」

 店長達が盛り上がりすぎて、ついて行けなくなったオレ達は、二人を置いて店を出てきた。

「あー、いつもの事だからだいじょぶだよ」

 あの二人に付き合ってたら、終電間に合わなくなっちゃうからな。

「・・・青さん、あれからどうしてますか?電話で話した時は、冷静そうでしたけど」

 タケルに青の事を聞かれてドキッとする。

「あー、うん。・・・オレたち別れたみたい」

「え!?」

 別れた・・・んだよな?あれから、青は帰ってきてねーし。

「俺のせいですね。本当にすみません」

 タケルが頭を下げる。

「違うよ!オレが、いつもフラフラしてっから、青から信用されなくなっちゃって、それで・・・」

 そう。オレが、悪い。
 あんなに想ってくれてた青を、何度も傷付けてた。嫌われて当然の事をした。

 何を思っても、後悔しても、きっともう遅い。

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