48 / 55
S男vs女王様 3
しおりを挟む
執拗に咥内を弄るキスに五十嵐の膝が震える。
もう何分間してると思ってんだ。唇がふやけてしまいそうだ。しかもこいつ、俺の弱いとこばっかり・・・
セックスするならキスは絶対にして欲しいと思う。抱き合ってる時だけでいい。散々焦らした後の相手に、余裕も無く必死で求められるのが好きだ。
こんな風に与えられるみたいなキスは、知らない。
掬い上げるように舌の裏を擽られ、五十嵐の口の端からどちらのかもわからない唾液が溢れる。
「ふ・・・っ、ぅ」
思わず漏れる吐息と同時に膝を折りそうになってフラつく五十嵐を前田が支える。
「しっかり立っててください」
「立ってる、だろ」
「座りたいですか? それとも押し倒してほしい? ああ、質問はしないほうがいいんでしたっけ」
「おま・・・性格悪い!」
「五十嵐さんから素直に強請られれば応えますけど」
クソ、本当にイイ性格してるよコイツ。
「せっかくベッドあんのに使わないわけ?」
「可愛いのは顔だけですか。まあ強気なのは新鮮でいいですけど」
マジで生意気! ムッカつく!
ぜってえ吠え面かかせてやる、ベッドの上でな!!
前田は全て脱がせた五十嵐の片手を自由にすると、ベッドに仰向けになり腹の上に五十嵐を跨がせる。
「こうしてると女王様に支配されてる感じしますね。虐め甲斐がありそうです」
「そこまで言うなら、前田くんのSっ気見せて貰おうかな。縛るなり叩くなりしていいよ」
絶対屈服してやんねーけど!
にこやかな表情に怒りのマークを浮かべる五十嵐。
そんなのはお構い無しの前田は、五十嵐の片手からぶら下がる手錠の先を彼の足首に繋ぐ。
五十嵐は右手右足が繋がれた状態になる。
「こんなんじゃ俺動けちゃうよ? いいの?」
「動けるけど逃げるまではできませんよ。多少抵抗してくれた方がこっちも楽しめます」
「マジいい趣味してるよ前田くん」
腰を掴んだ手が脇まで滑り上がってくる感触に五十嵐は小さく反応する。
「引き締まった体してますよね。中イキしたらココ、凄くいい動きしそう」
腹筋を指で撫でられ、思わず力が入る。
「ぅ・・・、・・・で、いつになったら酷くしてくれんの?」
「質問は嫌いじゃなかったんですか」
上半身を起こした前田がまた五十嵐の唇を塞ぐ。激しさの欠けらも無い労わるような口付けがもどかしく感じる。
前田のキスは心地が悪い。
まるで恋人のように扱われてるみたいでムズムズする。大切にされているんだと、勘違いしてしまいそうになる。
「顔が良いと、感じてる表情も綺麗なんですね。ずるいなぁ」
「・・・、」
言われてはじめて、五十嵐は自分が情けない顔を晒していたと気付いて恥ずかしくなる。
「いっいつまでちんたらキスしてんだよ! 早くしろって!」
「してますよ。あなたにはこうするのが一番効果的だと思います」
仰向けに倒された五十嵐の体に、前田の重みが押しかかる。
顎の先から耳までを辿った前田の唇が五十嵐の耳朶を食む。舌先が耳の入口に栓をして、くちゅりと脳を直接舐められているかのような感覚。
「きも、ち悪ぃ、」
「だったら抵抗したらどうです? 左半身は自由ですよ」
わかってんだよそんなの! けどこんな生温い触り方なんてされたことねえからどう抵抗していいのか戸惑う。
それだけじゃない。こうされるのが嫌じゃないから困る。こいつが言う通り、俺は優しくされるのが怖いんだ。委ねて縋って、この人しかいない、と思ってしまうのが・・・
手と繋がれ伸ばすことができない立てたままの右足。その内側を前田の手のひらが滑る。手の甲が五十嵐の強ばった中心を掠めて胸元を弄る。
確実に感じるところをあえて避けながら肌の上を撫でられ、五十嵐はもどかしさで自分の股間へ手を伸ばす。
しかしその手はすぐに捕まり、前田の手でベッドに縫い付けられてしまう。反対の手を伸ばしてみても、足と繋がれている為に膝を外側に倒されると自分のものに触れるギリギリのところで届かない。
「抵抗しか許可してないですよ。自分で触ることは許しません」
「こんなの、違うだろ!」
「違う? まさか拘束したり物理的に調教するだけだと思ってるんですか」
「それ以外なにがあんだよ」
「俺は五十嵐さんに興味があります。あなたの弱さを隠した強気なところ、顔と体、アンバランスさが気に入ったんです」
「気に、いった・・・?」
とことん生意気だ、と五十嵐は心底思う。
成長して男らしくなった体は女のような顔とは不似合いでコンプレックスだった。だからこそ相手にリードされるセックスは避けて来た。動けなくした相手を極限まで焦らして解放すれば、バランスの取れていない顔と体を気にもとめずに求めてくれる。
蓮のように白く細く中性的な体つきに憧れた。純粋さにも。無条件に愛してくれるパートナーにも。自分が欲しいものをあいつは持っている。全てに惹かれたんだ。初めて抱かれたいと思うよりこの体で抱きたいと思った。
なのに・・・
「虐めるより、愛してあげたい。そう思うのはいけませんか?」
俺と同じような体格、日焼けした肌、全てを見透かしたような瞳。
心臓がキリキリと痛い。
臣兄よりも好きになれる相手は蓮しかいないと思ったのに、こんなに簡単に別の奴に気持ちを引っ張られるなんてありえないだろ。
「ついさっき初めて逢った奴に、愛してあげたい? 軽いなお前。遊び相手にはちょうどいいけどな」
「そうかもしれませんね。遊び相手になるかどうかは、後で五十嵐さんが決めてください。俺はあなたに惹かれてますから、女王様」
そう言った前田は五十嵐に優しく触れる。
抵抗は出来なかった。
しなかった、というのが正しいかもしれない。
それは『愛されてみたい』と無意識に五十嵐が思ったからなのかもしれない。
──────数ヶ月後
「今日はどうして欲しいですか?」
「・・・優しいのがいい」
「この前は尻を叩かれながら何度もイッてたのに」
「あれはっ・・・、お前だから許すけど本当ならああいうのは、されんのは苦手で・・・」
「わかってます。俺の趣味に付き合ってくれて、愛されてるんだなあって実感してますよ」
「わかってんならいい。恋人がドSだと、都合のいいこともあるしな」
臣兄にされたことなんて可愛いもんだったな。今じゃこいつにされることで頭がいっぱいになって、過去なんて思い出せないくらいになってしまった。
「俺が全部上書きしてあげますよ、女王様」
考えてることも簡単に見透かす年下の恋人が憎たらしい。
「好きです、佳廉さん」
「・・・うん」
兄を許していいんだと、蓮が教えてくれた。
誰かを心から求めていいんだと、奏汰が教えてくれた。
そして愛されるって事を、こいつが教えてくれた。前田の愛し方は時々激しすぎる気もするけど・・・
過去に囚われた自分はもういない。
恋人になったというのに、強気な自分が前田を好きだと言い出せないでいるだけ。
今日こそは言おう。俺も好きだ、って。
そして、こいつを下の名前で呼ぼう。
今日こそは──────
もう何分間してると思ってんだ。唇がふやけてしまいそうだ。しかもこいつ、俺の弱いとこばっかり・・・
セックスするならキスは絶対にして欲しいと思う。抱き合ってる時だけでいい。散々焦らした後の相手に、余裕も無く必死で求められるのが好きだ。
こんな風に与えられるみたいなキスは、知らない。
掬い上げるように舌の裏を擽られ、五十嵐の口の端からどちらのかもわからない唾液が溢れる。
「ふ・・・っ、ぅ」
思わず漏れる吐息と同時に膝を折りそうになってフラつく五十嵐を前田が支える。
「しっかり立っててください」
「立ってる、だろ」
「座りたいですか? それとも押し倒してほしい? ああ、質問はしないほうがいいんでしたっけ」
「おま・・・性格悪い!」
「五十嵐さんから素直に強請られれば応えますけど」
クソ、本当にイイ性格してるよコイツ。
「せっかくベッドあんのに使わないわけ?」
「可愛いのは顔だけですか。まあ強気なのは新鮮でいいですけど」
マジで生意気! ムッカつく!
ぜってえ吠え面かかせてやる、ベッドの上でな!!
前田は全て脱がせた五十嵐の片手を自由にすると、ベッドに仰向けになり腹の上に五十嵐を跨がせる。
「こうしてると女王様に支配されてる感じしますね。虐め甲斐がありそうです」
「そこまで言うなら、前田くんのSっ気見せて貰おうかな。縛るなり叩くなりしていいよ」
絶対屈服してやんねーけど!
にこやかな表情に怒りのマークを浮かべる五十嵐。
そんなのはお構い無しの前田は、五十嵐の片手からぶら下がる手錠の先を彼の足首に繋ぐ。
五十嵐は右手右足が繋がれた状態になる。
「こんなんじゃ俺動けちゃうよ? いいの?」
「動けるけど逃げるまではできませんよ。多少抵抗してくれた方がこっちも楽しめます」
「マジいい趣味してるよ前田くん」
腰を掴んだ手が脇まで滑り上がってくる感触に五十嵐は小さく反応する。
「引き締まった体してますよね。中イキしたらココ、凄くいい動きしそう」
腹筋を指で撫でられ、思わず力が入る。
「ぅ・・・、・・・で、いつになったら酷くしてくれんの?」
「質問は嫌いじゃなかったんですか」
上半身を起こした前田がまた五十嵐の唇を塞ぐ。激しさの欠けらも無い労わるような口付けがもどかしく感じる。
前田のキスは心地が悪い。
まるで恋人のように扱われてるみたいでムズムズする。大切にされているんだと、勘違いしてしまいそうになる。
「顔が良いと、感じてる表情も綺麗なんですね。ずるいなぁ」
「・・・、」
言われてはじめて、五十嵐は自分が情けない顔を晒していたと気付いて恥ずかしくなる。
「いっいつまでちんたらキスしてんだよ! 早くしろって!」
「してますよ。あなたにはこうするのが一番効果的だと思います」
仰向けに倒された五十嵐の体に、前田の重みが押しかかる。
顎の先から耳までを辿った前田の唇が五十嵐の耳朶を食む。舌先が耳の入口に栓をして、くちゅりと脳を直接舐められているかのような感覚。
「きも、ち悪ぃ、」
「だったら抵抗したらどうです? 左半身は自由ですよ」
わかってんだよそんなの! けどこんな生温い触り方なんてされたことねえからどう抵抗していいのか戸惑う。
それだけじゃない。こうされるのが嫌じゃないから困る。こいつが言う通り、俺は優しくされるのが怖いんだ。委ねて縋って、この人しかいない、と思ってしまうのが・・・
手と繋がれ伸ばすことができない立てたままの右足。その内側を前田の手のひらが滑る。手の甲が五十嵐の強ばった中心を掠めて胸元を弄る。
確実に感じるところをあえて避けながら肌の上を撫でられ、五十嵐はもどかしさで自分の股間へ手を伸ばす。
しかしその手はすぐに捕まり、前田の手でベッドに縫い付けられてしまう。反対の手を伸ばしてみても、足と繋がれている為に膝を外側に倒されると自分のものに触れるギリギリのところで届かない。
「抵抗しか許可してないですよ。自分で触ることは許しません」
「こんなの、違うだろ!」
「違う? まさか拘束したり物理的に調教するだけだと思ってるんですか」
「それ以外なにがあんだよ」
「俺は五十嵐さんに興味があります。あなたの弱さを隠した強気なところ、顔と体、アンバランスさが気に入ったんです」
「気に、いった・・・?」
とことん生意気だ、と五十嵐は心底思う。
成長して男らしくなった体は女のような顔とは不似合いでコンプレックスだった。だからこそ相手にリードされるセックスは避けて来た。動けなくした相手を極限まで焦らして解放すれば、バランスの取れていない顔と体を気にもとめずに求めてくれる。
蓮のように白く細く中性的な体つきに憧れた。純粋さにも。無条件に愛してくれるパートナーにも。自分が欲しいものをあいつは持っている。全てに惹かれたんだ。初めて抱かれたいと思うよりこの体で抱きたいと思った。
なのに・・・
「虐めるより、愛してあげたい。そう思うのはいけませんか?」
俺と同じような体格、日焼けした肌、全てを見透かしたような瞳。
心臓がキリキリと痛い。
臣兄よりも好きになれる相手は蓮しかいないと思ったのに、こんなに簡単に別の奴に気持ちを引っ張られるなんてありえないだろ。
「ついさっき初めて逢った奴に、愛してあげたい? 軽いなお前。遊び相手にはちょうどいいけどな」
「そうかもしれませんね。遊び相手になるかどうかは、後で五十嵐さんが決めてください。俺はあなたに惹かれてますから、女王様」
そう言った前田は五十嵐に優しく触れる。
抵抗は出来なかった。
しなかった、というのが正しいかもしれない。
それは『愛されてみたい』と無意識に五十嵐が思ったからなのかもしれない。
──────数ヶ月後
「今日はどうして欲しいですか?」
「・・・優しいのがいい」
「この前は尻を叩かれながら何度もイッてたのに」
「あれはっ・・・、お前だから許すけど本当ならああいうのは、されんのは苦手で・・・」
「わかってます。俺の趣味に付き合ってくれて、愛されてるんだなあって実感してますよ」
「わかってんならいい。恋人がドSだと、都合のいいこともあるしな」
臣兄にされたことなんて可愛いもんだったな。今じゃこいつにされることで頭がいっぱいになって、過去なんて思い出せないくらいになってしまった。
「俺が全部上書きしてあげますよ、女王様」
考えてることも簡単に見透かす年下の恋人が憎たらしい。
「好きです、佳廉さん」
「・・・うん」
兄を許していいんだと、蓮が教えてくれた。
誰かを心から求めていいんだと、奏汰が教えてくれた。
そして愛されるって事を、こいつが教えてくれた。前田の愛し方は時々激しすぎる気もするけど・・・
過去に囚われた自分はもういない。
恋人になったというのに、強気な自分が前田を好きだと言い出せないでいるだけ。
今日こそは言おう。俺も好きだ、って。
そして、こいつを下の名前で呼ぼう。
今日こそは──────
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
