空から熟女がふってきた!?  〜魔界でエッチなお姉さんハーレム〜

田中くりまんじゅう(しゃち)

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8「みんなで朝食!」

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 翌朝。

 窓から光が差し込んでいる。
 ベッドの中でもぞもぞと起きる。

 バサラが飛び立ってから、部屋中着れるものを探した。
 だが、見当たらない。
 結局裸のままベッドで寝た。

 手足に巻かれた縄や、口にはめられたボールはどこかに消えていた。
 魔法で作り出したものだ。
 消すのも簡単なんだろう。

 ベッドの中で、昨日起きたことを考えてみた。

 犯された。

 心に大きな傷を付けられた。
 痛い。
 赤い血がどくどくと流れ出ている。

 しかしーー励まされもした。

 ぼくには力があると言っていたな。
 どういうことだ?

 それに、ぼくがあの女のペットってなんだ。
 ルシファー。
 彼女にそんなことを決める権利があるっていうのか?
 ふつふつと怒りが湧いてくる。

 感情がぐちゃぐちゃだ。

 黒い、ドロドロした生きものが腹の底に生まれる。
 そいつは暗い感情を餌にして肥え太ってゆく。
 いつかぼく自身がそれになるんじゃないか。
 そんな恐怖。

 歯がカタカタ震える。

 部屋の扉が開いた。

「なにやってんの?裸で。幽霊とセックスでもしてた?」

 キャサリン。
 寝不足なのか、けだるげだ。
 いつもと変わらないその様子に、安心する。

 少し涙が出た。

「ちょっ、なに泣いてるの?もしかして、さみしかった?」

 少し笑って、頷く。

「小さな子供みたいね。朝ごはんよ。支度しなさい」

 迷ったけど。
 服がないことを伝える。

 キャサリンは何か勘付いたようだが、黙って召使いを呼び出し、服を持って来させた。

 黒い服だった。
 昨日まできていた服と似ているけど、全身真っ黒だ。
「いいじゃない。似合ってる」

 褒められた。
 喜んでいるのが顔に出たようで、クスリと笑われる。
「元気出して。行くわよ」



 食堂は、かなり広い部屋だった。
 その中心に大きなテーブルが置いてある。
 椅子は4脚。
 椅子と椅子の間があきすぎている。
 テーブルの上にはたくさんの食べ物が載せられていた。
 パン、肉、野菜、果物……。
 種類も豊富だ。
 おまけに豪華。

 さすが魔王城。

 お腹が空いていたので、すぐさま椅子に座って、料理にかぶりつく。

「ちょっと。行儀が悪いわよ。いただきますくらい言いなさい」

 お母さんか。

 気にせず食べ進める。

 正面の大きな扉が開いて、ルシファーが入ってきた。
「おはよう。娘。客人。よく眠れたかな?」

 笑顔で挨拶をしてくる。

 ルシファー。
 この女、昨日のことを知っているのか?



 三人で朝食を食べる。

 ルシファーはにこやかに話し続けた。
 最近罪人が増えてるだの、城下町が荒れてるだの、獄卒どもが無能だの……。
 ほとんど愚痴だった。

 料理を食べられるだけ食べると、お茶とデザートが出てきた。

 無言で食べる。

 ルシファーは愚痴を言うのに飽きたようだ。
 黙ってコーヒースプーンをもてあそんでいる。

 それにも飽きると、コーヒーを一口すすって、こう話し出す。

「ああ、そうそう。最近、娘のバサラに、ペットを買ってやったんだよ。犬さ。黒い犬。名前はまだつけてないんだけどね。昨日は一緒に遊んでたらしいよ」

 こちらをちら、と見る。

 こいつ。

 ぼくのことを言っているのか?
 どうやら昨日バサラがいていたことは本当だったようだ。

 腹のなかの黒い生き物が、また大きくなった。

 席を立って、ルシファーを睨みつける。

「なんだ?客人。もてなしが気に入らなかったかな?」
 余裕ぶりやがって。

 怒りが沸点を超えた。

 ルシファー。あんたは最低だ。クズだ。悪魔だ。
 犬のように扱いやがって。
 自分がなにをしたかわかるか?
 あんたたちはぼくを傷つけた。
 消えない傷をつけたんだ。
 許さない。
 絶対に!

 そう怒鳴りつけて、テーブルの上の料理を投げつける。

 それは見えない壁にぶつかって、ぐちゃっと音を立てて潰れた。

「ほう、大魔王を侮辱するか。くくく。身の程をわきまえろ、小僧。ーー生かしておいてやろうかと思ったが、気が変わった。お前は、死刑だ」

 やったことに後悔はなかった。

 ただ、キャサリンが悲しそうな顔をしているのが、とても辛かった。
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