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4.カチ割りジョッキスパーリング1杯っ
箸休めに塩煎り豆を
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とある昼下がり。
コアントロー家のサロン一角にて。。。
お妃教育という苦行の合間の、私の心休まる大切な週末の一時のはずなのに・・・。
王子′sよ、何故お前らがうちの屋敷に来て一緒のテーブルを囲んでいるのだ。
そして今何故か、キール、ギムレット、マティーニ3者がテーブルを挟んで睨み合っている。
まるであの『蛇・蛙・ナメクジ』の三すくみのようである。
空気がギスギスしていて、居心地が悪い私はとりあえず、レモンハイもどき一気に喉に流し込む。
メアリーがすぐにおかわりを持ってきてくれる。
「姉弟水入らずの時間を邪魔しにくるなんて、本当に無粋ですよね。早く帰ってくださいよ。」
笑顔だが目が笑っていないキールが向かいに座るギムレットとマティーニに王族に対して不敬極まりない台詞を吐く。
しかし、キールの言う通りだ。お前ら本当に帰れっ!
「君こそ、婚約者同士の仲を深めようとしている私達の席に同席しているのは大変無粋だよ。例え将来の義弟でも席を外して欲しいな。」
キールの言葉にギムレットが応戦する。
婚約者って・・・。
お前はただ新種の珍獣を発見して、好奇心から珍獣の謎を解明しようと構ってきているだけであろう。
「俺だって、今日は昨日の授業の復習を一緒にしようと思って来たんだ。勉強の邪魔だから2人とも席を外してよ。」
マティーニも席にしがみ付き、キールとギムレットを離席させようと頑張る。
お前も自分よりできない子を見つけたので、自分の自尊心を高める為に私と一緒に勉強をしたいだけであろう。
私が離席をしたい。
どうか私に構わず、そっとしておいてくれっ。
塩煎りの豆を摘みながら私は思った。
私はどうすればいいのだ・・・。
助けを求める為、そっと離れて控えるメアリーの方を見る。
メアリーがそれに応えて、無表情でグッと親指を立てる。
どういう意味だよ・・・それ・・・
訳の分からない返しを受け、諦めて言い争っている3人の方に向き直る。
「3人共、塩炒り豆美味しいよ~。食べて、食べて。」
3人の話を逸らそうと、手に取った豆を掲げて、豆を勧める。
そんな掲げ持たれた豆を、私の指ごとギムレットが食べる。
「「あっーーーー!!!」」
キールとマティーニが悲鳴に近い声をあげて叫ぶ。
私は突然のことに硬直する。
「うん、いい塩味だね。」
呆然としている私達を見て、ギムレットがしたり顔をする。
「っ、消毒っ!!メアリー消毒剤持ってきてっ!!」
キールが慌てて咥えられた私の指をナプキンで包み、メアリーを呼びつける。
「っお、俺もっ! カシス、ほらっ。豆だぞ、食えっ!!」
マティーニが私の口に無理やり豆を押し込んでくる。
私の心を癒す大切な時間がもはや、しっちゃかめっちゃかのカオスと化す。
・・・返せ、私の・・・大切な時間を・・・、返せっ!
「解散だぁっ!!今日はもう解散だっ!!」
私の怒声により、その日は解散となった。
コアントロー家のサロン一角にて。。。
お妃教育という苦行の合間の、私の心休まる大切な週末の一時のはずなのに・・・。
王子′sよ、何故お前らがうちの屋敷に来て一緒のテーブルを囲んでいるのだ。
そして今何故か、キール、ギムレット、マティーニ3者がテーブルを挟んで睨み合っている。
まるであの『蛇・蛙・ナメクジ』の三すくみのようである。
空気がギスギスしていて、居心地が悪い私はとりあえず、レモンハイもどき一気に喉に流し込む。
メアリーがすぐにおかわりを持ってきてくれる。
「姉弟水入らずの時間を邪魔しにくるなんて、本当に無粋ですよね。早く帰ってくださいよ。」
笑顔だが目が笑っていないキールが向かいに座るギムレットとマティーニに王族に対して不敬極まりない台詞を吐く。
しかし、キールの言う通りだ。お前ら本当に帰れっ!
「君こそ、婚約者同士の仲を深めようとしている私達の席に同席しているのは大変無粋だよ。例え将来の義弟でも席を外して欲しいな。」
キールの言葉にギムレットが応戦する。
婚約者って・・・。
お前はただ新種の珍獣を発見して、好奇心から珍獣の謎を解明しようと構ってきているだけであろう。
「俺だって、今日は昨日の授業の復習を一緒にしようと思って来たんだ。勉強の邪魔だから2人とも席を外してよ。」
マティーニも席にしがみ付き、キールとギムレットを離席させようと頑張る。
お前も自分よりできない子を見つけたので、自分の自尊心を高める為に私と一緒に勉強をしたいだけであろう。
私が離席をしたい。
どうか私に構わず、そっとしておいてくれっ。
塩煎りの豆を摘みながら私は思った。
私はどうすればいいのだ・・・。
助けを求める為、そっと離れて控えるメアリーの方を見る。
メアリーがそれに応えて、無表情でグッと親指を立てる。
どういう意味だよ・・・それ・・・
訳の分からない返しを受け、諦めて言い争っている3人の方に向き直る。
「3人共、塩炒り豆美味しいよ~。食べて、食べて。」
3人の話を逸らそうと、手に取った豆を掲げて、豆を勧める。
そんな掲げ持たれた豆を、私の指ごとギムレットが食べる。
「「あっーーーー!!!」」
キールとマティーニが悲鳴に近い声をあげて叫ぶ。
私は突然のことに硬直する。
「うん、いい塩味だね。」
呆然としている私達を見て、ギムレットがしたり顔をする。
「っ、消毒っ!!メアリー消毒剤持ってきてっ!!」
キールが慌てて咥えられた私の指をナプキンで包み、メアリーを呼びつける。
「っお、俺もっ! カシス、ほらっ。豆だぞ、食えっ!!」
マティーニが私の口に無理やり豆を押し込んでくる。
私の心を癒す大切な時間がもはや、しっちゃかめっちゃかのカオスと化す。
・・・返せ、私の・・・大切な時間を・・・、返せっ!
「解散だぁっ!!今日はもう解散だっ!!」
私の怒声により、その日は解散となった。
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