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碧の癒し
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見下ろす狛犬の背中からも、もう何も感じなかった。
「どーいうこったよ? 相沢」
振り仰ぎ、隆哉を見遣る。肩越しに振り向いた隆哉は、ぼんやりと彬を見下ろし、当たり前の事のように言ってのけた。
「あんたが言ったんでしょ。無理矢理にでも入るって」
「だーッ! 違げーよ。どーして入れたかじゃなくって、どーして空気が違うんだっつってんだよ?」
「そりゃ。あんたがちゃらけた意識を捨てたからでしょ。大下の為に」
「ヒデの?」
頓狂な声をあげた彬は、次の瞬間、ププッと吹きだした。アハハッと腹を抱えて笑う彬に、隆哉が訝しげに体ごと振り返る。
「言ってたでしょ、さっき。友達の助けになりたいって」
「ああ、言った言った」
手を泳がせ体を起こした彬は、悪戯っぽい瞳を隆哉に向けた。石段を駆け上がり、トンッと隆哉の胸元を拳で小突く。
「俺の所為で変な烙印押された友達の、助けになりてぇってな」
「どーいうこったよ? 相沢」
振り仰ぎ、隆哉を見遣る。肩越しに振り向いた隆哉は、ぼんやりと彬を見下ろし、当たり前の事のように言ってのけた。
「あんたが言ったんでしょ。無理矢理にでも入るって」
「だーッ! 違げーよ。どーして入れたかじゃなくって、どーして空気が違うんだっつってんだよ?」
「そりゃ。あんたがちゃらけた意識を捨てたからでしょ。大下の為に」
「ヒデの?」
頓狂な声をあげた彬は、次の瞬間、ププッと吹きだした。アハハッと腹を抱えて笑う彬に、隆哉が訝しげに体ごと振り返る。
「言ってたでしょ、さっき。友達の助けになりたいって」
「ああ、言った言った」
手を泳がせ体を起こした彬は、悪戯っぽい瞳を隆哉に向けた。石段を駆け上がり、トンッと隆哉の胸元を拳で小突く。
「俺の所為で変な烙印押された友達の、助けになりてぇってな」
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