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今日から「ユウ」「レイ」
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「玲奈ちゃん! 玲奈っ!!!」
自分を呼ぶ声に、悠木玲奈はカッと目を見開く。
「ゆ、勇くん!!」
それから加納勇助に向けて、自分の右手を必死に伸ばした。
「気を付けろ、バカヤロー!」
交差点の真ん中あたりでやっと停止したトラックの運転手が、罵声を残して去っていく。
加納勇助と悠木玲奈は、ふたり抱き合ったまま歩道に座り込んでいた。
ザワザワと、周りに人集りが出来る。
しかし暫くすると興味が失せたように、人々は思い思いに去っていった。
「玲奈ちゃん…か?」
やがて加納勇助が、悠木玲奈の耳元で、恐る恐ると囁きかける。
「その通りですが…考えてみると、おかしな質問ですね、勇くん」
同じように加納勇助の耳元で、悠木玲奈が笑顔で答えた。
「ハハ、アハハハ」
段々と落ち着きを取り戻した加納勇助は、悠木玲奈を抱く手に力を込めて大笑いする。
悠木玲奈も同じように、加納勇助を力一杯に抱きしめた。
「もしかしたら玲奈ちゃんは、俺のこの手を掴むために、刻を超えたのかもしれないな」
ゆっくりと悠木玲奈から身体を離した加納勇助が、胸の前で右拳を握って真っ直ぐに見つめる。
「そうですね。きっと、そうなんでしょうね」
悠木玲奈も頷くと、そっと両手で加納勇助の右拳を包み込んだ。
それから、どちらからともなく、お互いに真っ直ぐ見つめ合う。
「好きだ、玲奈ちゃん。俺と付き合って欲しい」
「…もう呼び捨てで、呼んでくれないんですか?」
「え⁉︎」
悠木玲奈はつまらなそうに、少し唇を尖らせた。
「あー…コホン」
加納勇助は頬を真っ赤に染め上げて、照れたように咳払いをうつ。
「玲奈、俺と付き合ってくれ」
「はい、喜んで!」
悠木玲奈は最高の笑顔で応えると、再び加納勇助の胸の中へと飛び込んだ。
~おしまい~
自分を呼ぶ声に、悠木玲奈はカッと目を見開く。
「ゆ、勇くん!!」
それから加納勇助に向けて、自分の右手を必死に伸ばした。
「気を付けろ、バカヤロー!」
交差点の真ん中あたりでやっと停止したトラックの運転手が、罵声を残して去っていく。
加納勇助と悠木玲奈は、ふたり抱き合ったまま歩道に座り込んでいた。
ザワザワと、周りに人集りが出来る。
しかし暫くすると興味が失せたように、人々は思い思いに去っていった。
「玲奈ちゃん…か?」
やがて加納勇助が、悠木玲奈の耳元で、恐る恐ると囁きかける。
「その通りですが…考えてみると、おかしな質問ですね、勇くん」
同じように加納勇助の耳元で、悠木玲奈が笑顔で答えた。
「ハハ、アハハハ」
段々と落ち着きを取り戻した加納勇助は、悠木玲奈を抱く手に力を込めて大笑いする。
悠木玲奈も同じように、加納勇助を力一杯に抱きしめた。
「もしかしたら玲奈ちゃんは、俺のこの手を掴むために、刻を超えたのかもしれないな」
ゆっくりと悠木玲奈から身体を離した加納勇助が、胸の前で右拳を握って真っ直ぐに見つめる。
「そうですね。きっと、そうなんでしょうね」
悠木玲奈も頷くと、そっと両手で加納勇助の右拳を包み込んだ。
それから、どちらからともなく、お互いに真っ直ぐ見つめ合う。
「好きだ、玲奈ちゃん。俺と付き合って欲しい」
「…もう呼び捨てで、呼んでくれないんですか?」
「え⁉︎」
悠木玲奈はつまらなそうに、少し唇を尖らせた。
「あー…コホン」
加納勇助は頬を真っ赤に染め上げて、照れたように咳払いをうつ。
「玲奈、俺と付き合ってくれ」
「はい、喜んで!」
悠木玲奈は最高の笑顔で応えると、再び加納勇助の胸の中へと飛び込んだ。
~おしまい~
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