ハズレ召喚として追放されたボクは、拡大縮小カメラアプリで異世界無双

さこゼロ

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第1章 追放⁉︎いえ、逃走!

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明日には王都に向けて移動するとかで、私と春日翔はそれぞれに個室が与えられ、ゆっくり休んでおくように言われていた。

私は何もする気が起こらず、ベッドに寝そべっていた。外で物音がするたびにバルコニーに飛び出し恵太の姿を探すが、結局見つからずベッドに戻ってふて寝するの繰り返しだった。

春日翔はこの間全く接触してこなかった。アイツは賢い。今の私に近付くのは逆効果だと理解しているのだ。

そして、恵太が帰って来ないまま、とうとう夜になった。

アリスの使いで部屋に呼びに来たメイドさんに連れられて、私たちは食堂に集まった。

「大したモノは用意出来ませんが、どうぞ召し上がってください」

アリスが故意に明るく言った。私が、ずっと沈んでいるのを察してくれてるのだ。ホントいい子。

「春香ちゃんも食べなよ。美味いよ、コレ」

春日翔は既に食べ始めていた。普段の王宮の食事事情は知らないが、充分美味しそうだ。しかしコイツ、本当に賢いなー。今の私は言葉で何を言われても、気持ちが受け付けない。だけど、隣でこうも美味しそうに食べられたら、お腹の虫も騒ぎだす。

あーもー、アンタの思惑に乗ってやるわよ!

「いただきます」

私は手を合わせて、頭を少し下げた。

「どうぞ、召し上がれ」

アリスが嬉しそうに笑った。

   ~~~

「姫さま!」

私たちが夕食を殆ど食べ終わったころ、三賢者の1人が焦ったように入室してきた。そしてアリスに何やら報告している。

報告を受けたアリスは暗い顔で俯いた。

私は察した、恵太に関することだと。

「教えてもらえますよね?」

春日翔がアリスに詰め寄った。

「部隊が火竜と遭遇。恐らく全滅したとのことです」

「は?」

私は急に頭が悪くなった。アリスが言った言葉が理解出来ない。

「だったら報告に来た人は、どうやって逃げ延びたのですか?」

「正規兵は斥候を放ち、火竜の接近を事前に掴んでいました。なので…」

「なるほど、自分たちだけ先に逃げたんですか」

春日翔が溜め息をついた。

ウソよ、ウソよ、ウソよ!

私は立ち上がった。

「ハルカ!」

アリスが呼び止めるが、私はもう駆けだしていた。

   ~~~

私は与えられた自室に戻ると、ベッドの布団に頭から突っ込んだ。

こんなの信じない。そんなハズない。絶対信じない!

「春香…春香…」

恵太の声が聞こえる。あー、幻聴かー。私、とうとうオカシクなっちゃった。

「春香!」

違う、幻聴じゃない!私は飛び起きた。声のする方、バルコニーに飛び出す。

「恵太、どこ?」

私はキョロキョロと恵太を探す。

「コッチ、ここだよ!」

声はすぐ近くから聞こえる。私はバルコニーの手すりに目を落とした。

「………」

そこには、15センチメートル程の恵太の姿があった。

「あー、やっぱ幻かー」

私はやっぱりオカシクなってるようだ。このままその内、発狂したりするのだろうか。

「違う、違う、本物!コレがボクのスキルなんだ」

「え、スキル?」

私はもう一度、恵太らしきモノに顔を寄せた。

「心配かけてゴメンな」

恵太が後頭部を掻きながら、申し訳なさそうに微笑んだ。

「良かったー。恵太、生きてたー」

私はヘナヘナとその場に座り込んだ。
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