ハズレ召喚として追放されたボクは、拡大縮小カメラアプリで異世界無双

さこゼロ

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第1章 追放⁉︎いえ、逃走!

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「ケータくん、春香さんも一緒に連れて行こう。この調子だと、置いていったら、きっと飛び出してくるよ。その方が危険だもの」

真中聡子さんのこの提案で、恵太は私の同行を渋々承諾した。助かったけど、一体どういうつもり?

「あの、ありがとう、真中さん」

「気にしないで、妹みないなものなんだから」

真中聡子さんは私に向かって、ニッコリ笑った。

この人、恵太なら普通に聞き流すレベルだけど、私に対してかなり攻めたことを言った!

「真中さん。私も『サトコ』て呼んでいいかな?」

妹ポジションは死んでもゴメンだ!

「私は『お姉ちゃん』でもいいんだけど?私、一人っ子だから、妹とか憧れる」

くー、グイグイ攻めてくる。同性と正面切って戦うのは初めてだ。女が恐ろしいというのは本当だった。昨日まで無警戒だった相手に、こうまで圧されるとは。

「いえ、それはちょっと…」

「冗談よ。『サトコ』でいいよ、ハルカさん」

「なら私のことも『ハルカ』でいいよ」

「分かった、よろしくね、ハルカ」

それから私たちは、ニッコリ微笑んだ。

   ~~~

「一緒に逃げるにしても、今はハルカを連れて行けないよ」

サトコが不穏なことを言った。

「な、なんで?」

「だって、『聖女アナタ』がいなくなったら、この国の人、絶対探すでしょ?」

「う…」

確かに。

「だから、逃げるにしても一芝居打たないと」

サトコの言うことは、確かに正論だ。アリスたちが「聖女」を簡単に手放す筈がない。

「ハルカは敷地の外に出られないの?」

「あ、明日王都に移動するから、その時なら!」

「なら、そうしましょう。明日もう一度、ハルカを迎えに来ます」

「……」

イヤな予感がする。本当に来てくれるの?私はジト目でサトコを睨んだ。それに気付いたサトコがクスッと笑った。

「大丈夫よ。ハルカは妹なんだもの。ちゃんと助けるよ!」

そうか!私個人に思うところがあったとしても、ケータに悪い印象を与える訳にはいかない。この契約は必ず実行される。ちょっと複雑な気分だけど…

それから私たちは、明日の作戦を詳細に練った。

   ~~~

「それじゃハルカ、そこ動くなよ」

明日の作戦に必要なので、ケータのスマホで私の写真を撮ることになった。ちょっと、いや、かなりドキドキする。大丈夫かな、髪の毛はねたりしてないかな?

「あれ?フレームにハルカが映らない」

「あ!」

ケータの驚いた声で、私は思い出した。

「きっと、このローブのせいだ」

私は自分のスマホを操作して、スキルのアプリを終了させる。途端に、元の学校制服姿に戻った。

「どういう意味?」

ケータが不思議そうに尋ねてきた。

「『純白のローブ』のスキルなの」

私は「聖女」のスキルについて説明した。

聖女
衣装スキル:魔法及びスキルの対象にならない
職業スキル:結界術(自身及び任意の相手に身を護る結界を張る)

私のスキルが「結界術」というのが、自分でもちょっと笑ってしまったんだけど。

「はー」

説明を聞いたケータが関心した声を出した。

「やっぱ、レアモノはチートだなー。弱点の物理系も、自分で護れるのか」

ケータは私を写真に撮ると、私を見上げてきた。

「あとは翔にも、この事を伝えないとな」

「アイツはダメ!」

私は即座に反応した。春日翔には悪いけど、この機会に邪魔者は排除させてもらう。

「春日さんは『聖騎士』として女王に気に入られてるから、告げ口するかもしれない」

私の言葉にケータは困惑する。

「翔がそんなことするとは思えないけど…」

「ケータくん、私も春日くんを信じたいけど、リスクは少しでも減らさないと」

サトコが助け船を出してくれた。邪魔者を混ぜたくないのは、どうやら一緒のようだ。

「仕方ない、分かったよ。それじゃハルカ、また明日」

ケータがカリューの背にまたがった。

「心配しないで、ハルカ。もし目覚ましが鳴らなくても、私がケータくんをちゃんと起こすから」

サトコがなんだか妖しく笑った。

「ちょ、ちょっと!ケータたち今晩どうするつもり?」

私は焦った。

「それが問題だよなー」

「大丈夫よ。私はケータくんと一緒なら、一晩くらい野宿でも」

「それしかないかー」

「ちょ、ちょっと待っ…」

私の言葉を最後まで聞かずに、カリューが舞い上がった。

「明日、必ず迎えに行くから!」

ケータの声を残し、カリューが飛び去っていく。

「ちょっと待ちなさいよーーー!」

私の叫びが夜空に虚しく響き渡った。
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