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第4章 シシーオ領にて
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ボクたち4人はカリューの背に乗り、「シシーオ領」を目指していた。
ルーの「風使い」の能力で風の抵抗を緩和してもらい、カリューに全力で運んでもらう。
結果として、30分ほどで着いた。おそらく原寸大なら、もっと早くに着いたと思う。
上空から見るシシーオ領は、確かに大きかった。石造りの街を背の高い防壁がグルリと囲み、もはや街というより「要塞」である。
西洋を思わせる大きな城が領内の北側に位置し、南側には城下街が広がっていた。防壁には門が造られており、東西と南の三ヶ所にあった。
ボクたちは「リース領」から来たという辻褄を合わせるために、西門から少し離れたところに降りた。
西門では数組の通行者が検問を受けていたので、ボクたちもその最後尾に並ぶ。
「次」
ボクらの番になり、男の衛兵に呼ばれた。
「ここへは何用で参られた?」
「リース家当主ファナさまの使いで来ました」
ルーが紹介状の家紋を見せた。
「リース家の…?」
男がそばの男に声をかけると、その男が門の横にある建物に向かって走っていった。衛兵の詰所なのだろう。しばらくすると、その男がボクたちの所に戻ってきた。
「隊長がお会いになるそうだ」
ついて来るように指示をして男が歩き出したので、ボクらは後に続いた。
「お連れしました」
「ご苦労、お前は持ち場に戻れ」
中から女性の声が聞こえてきた。
「は!」
男はサッと敬礼をすると、走って戻った。入れ替わりに女性の衛兵が入り口に姿を現わす。
癖のない金色の髪を背中まで伸ばした、若草色の瞳の女性だった。黒地に銀ボタンの詰め襟のような軍服を着ている。皆んなが同じ服を着ているから、これがここの制服なんだろう。
「私は隊長のカミラだ。どうぞお入りください」
カミラはボクらを誘導して中に入ると、ソファのところに案内した。ルーにそこに座るように促すと、カミラも対面に座った。ボクらはなんとなーくルーの後ろに並んで立つことにした。
「書状を拝見してもよろしいか?」
「あ、はい」
ルーはカミラにファナの紹介状を差し出した。
「確かに、リース家の家紋…」
呟きながら、カミラは中を確認する。
「当家では扱いきれない高価な物とあるが、どんな物だろうか?」
カミラがルーに視線を向ける。
「え?」
ルーがボクの方に振り返り「そういえば何だっけ?」て顔を向けてきた。
言われてみれば、ルーには詳しい説明はしていなかった。ボクがハルカに合図を送ると、ハルカが魔核を取り出した。
「そ、それは、大型魔核!」
カミラが驚いて立ち上がった。ハルカの持つ魔核を凝視している。
「そんな物、一体どうやって…?」
「あ、えーと、キレーナレイクで…」
ボクは後頭部をさすりながら曖昧な返事を返した。
「そんなことは分かっている。だから、どうやって倒したのだ?」
う…。あまりボクらのことを大っぴらにしたくないんだよな。困ったぞ。
「それはもちろん、ファナさまと我が衛兵たちの努力に依るものです」
ルーがボクの困った表情を察して、ボクの代わりに答えた。
「ご存知のとおり、あの魔物は追撃をして来ませんので、何度も試行錯誤を繰り返した結果の勝利に他なりません」
ボクは唖然として、ルーの後ろ姿を見つめていた。ルーの機転の良さには、いつも感心させられる。
「な、なるほど、確かにそのとおりだ。取り乱してすまない」
カミラは恥ずかしそうに「コホン」と咳払いをしながら、ソファに腰を下ろした。
「現在、我が領地は魔法道具の生産に力を入れている。これほど貴重な素材を持ち込んでいただき、大変感謝します」
カミラはルーに書状を返しながら言った。
「領内で不便が無いよう、案内をひとりお付けしましょう」
言いながらカミラは後方に振り返る。
「ユイナ」
「はい!」
呼ばれて奥から衛兵がひとり現れた。
淡いピンク色の髪を両おさげにした、紫色の瞳の少女だった。
ルーの「風使い」の能力で風の抵抗を緩和してもらい、カリューに全力で運んでもらう。
結果として、30分ほどで着いた。おそらく原寸大なら、もっと早くに着いたと思う。
上空から見るシシーオ領は、確かに大きかった。石造りの街を背の高い防壁がグルリと囲み、もはや街というより「要塞」である。
西洋を思わせる大きな城が領内の北側に位置し、南側には城下街が広がっていた。防壁には門が造られており、東西と南の三ヶ所にあった。
ボクたちは「リース領」から来たという辻褄を合わせるために、西門から少し離れたところに降りた。
西門では数組の通行者が検問を受けていたので、ボクたちもその最後尾に並ぶ。
「次」
ボクらの番になり、男の衛兵に呼ばれた。
「ここへは何用で参られた?」
「リース家当主ファナさまの使いで来ました」
ルーが紹介状の家紋を見せた。
「リース家の…?」
男がそばの男に声をかけると、その男が門の横にある建物に向かって走っていった。衛兵の詰所なのだろう。しばらくすると、その男がボクたちの所に戻ってきた。
「隊長がお会いになるそうだ」
ついて来るように指示をして男が歩き出したので、ボクらは後に続いた。
「お連れしました」
「ご苦労、お前は持ち場に戻れ」
中から女性の声が聞こえてきた。
「は!」
男はサッと敬礼をすると、走って戻った。入れ替わりに女性の衛兵が入り口に姿を現わす。
癖のない金色の髪を背中まで伸ばした、若草色の瞳の女性だった。黒地に銀ボタンの詰め襟のような軍服を着ている。皆んなが同じ服を着ているから、これがここの制服なんだろう。
「私は隊長のカミラだ。どうぞお入りください」
カミラはボクらを誘導して中に入ると、ソファのところに案内した。ルーにそこに座るように促すと、カミラも対面に座った。ボクらはなんとなーくルーの後ろに並んで立つことにした。
「書状を拝見してもよろしいか?」
「あ、はい」
ルーはカミラにファナの紹介状を差し出した。
「確かに、リース家の家紋…」
呟きながら、カミラは中を確認する。
「当家では扱いきれない高価な物とあるが、どんな物だろうか?」
カミラがルーに視線を向ける。
「え?」
ルーがボクの方に振り返り「そういえば何だっけ?」て顔を向けてきた。
言われてみれば、ルーには詳しい説明はしていなかった。ボクがハルカに合図を送ると、ハルカが魔核を取り出した。
「そ、それは、大型魔核!」
カミラが驚いて立ち上がった。ハルカの持つ魔核を凝視している。
「そんな物、一体どうやって…?」
「あ、えーと、キレーナレイクで…」
ボクは後頭部をさすりながら曖昧な返事を返した。
「そんなことは分かっている。だから、どうやって倒したのだ?」
う…。あまりボクらのことを大っぴらにしたくないんだよな。困ったぞ。
「それはもちろん、ファナさまと我が衛兵たちの努力に依るものです」
ルーがボクの困った表情を察して、ボクの代わりに答えた。
「ご存知のとおり、あの魔物は追撃をして来ませんので、何度も試行錯誤を繰り返した結果の勝利に他なりません」
ボクは唖然として、ルーの後ろ姿を見つめていた。ルーの機転の良さには、いつも感心させられる。
「な、なるほど、確かにそのとおりだ。取り乱してすまない」
カミラは恥ずかしそうに「コホン」と咳払いをしながら、ソファに腰を下ろした。
「現在、我が領地は魔法道具の生産に力を入れている。これほど貴重な素材を持ち込んでいただき、大変感謝します」
カミラはルーに書状を返しながら言った。
「領内で不便が無いよう、案内をひとりお付けしましょう」
言いながらカミラは後方に振り返る。
「ユイナ」
「はい!」
呼ばれて奥から衛兵がひとり現れた。
淡いピンク色の髪を両おさげにした、紫色の瞳の少女だった。
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