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第7章 演習2日目夕刻
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私がアインザームの後ろ姿にアカンベーをお見舞いしていると、急に横から声をかけられた。
「最後の最後まで、色々とすみません」
アインザームと入れ替わるように、ユイナが姿を現した。しかしユイナは、この演習中謝ってばかりだな…
「ユイナ、お疲れ」
私はユイナに挨拶を返す。だけど何だか元気がない。落ち込んでるようにも見える。
「皆さん本当に凄くて、私なんかとは住む世界が違いますね」
「え、急にどうしたの?」
何故かションボリするユイナのことが、だんだん心配になってきた。
「私なんかでは釣り合わないと言いますか、余り親しくしては失礼かと思いまして…」
「何でよ!」
私は思わず声を張り上げた。
「私たち友達じゃないの?」
「え?」
ユイナが驚いた顔をした。なんでそんなビックリした顔をするの?意味が分からない!
私たちのやり取りを横で見ていたサトコが、ユイナに近付いて彼女の手を両手で握りしめた。
「もしかして、そう思ってたのは私たちだけだった?」
サトコの言葉にユイナはハッとなった。
「違う、違います!私だって…私だって友達って思ってます!」
「じゃあ、それでいいじゃない」
サトコが笑った。
「はい…はい!ごめんなさい、私、変なこと言って」
ユイナが嬉しそうに笑ってサトコの手を握り返す。それから私の方に向き直った。
「ハルカさ…ハルカもごめんなさい。私何だか弱気になっちゃって…」
「ううん、大丈夫。これでちゃんと、私たち友達だね!」
ユイナに向けて頬笑み返す。
だけどね…ユイナ。
恋敵にだけはならないでね、お願いよ!
~~~
ユイナが「帰りの馬車はちゃんとあるの?」と心配そうに聞いてきたが、「ちゃんとあるから大丈夫」と丁重に断った。
なんせ、カリューでひとっ飛びですからね。
私たちはユイナと別れて歩いて軍用門まで行くと、そこであんまり会いたくない人たちの待ち伏せを受けた。
「オウマ」領の陰険3人組だ。
「何よ?」
私は先手を打って声をかけた。
「別に…」
クミンが「フン」とソッポを向く。それを見て、サフランが慌てて肘で小突く。
「ちょっと、何やってるのよ!」
「顔を見たら、やっぱり憎たらしいのよ」
「クミンさん、そこは抑えて」
そこにディルも加わって、ヒソヒソとやり合っている。申し訳ないが全部聞こえてる。
ははーん、これはアレだな。誤解が解けて今までのことを謝ろうてことだな。
だったら謝ってもらおーじゃないか!
私は一歩前に出ると、肩幅に足を開き胸を張って腕組みをした。その途端、背後からサトコに「ポカッ」と頭を殴られた。
「すみません、急いでいるのですが、何かご用ですか?」
サトコが私の横に立つ。
「お引き留めして申し訳ありません。実はお伝えしたいことがありまして…」
ディルがクミンを前に押し出した。クミンは居心地悪そうに頭を掻いている。それから一度大きく深呼吸すると、私の顔を真っ直ぐに見た。
「助かったわ。アンタのおかげね」
「竜のブレスから守ってくれたろ?」
「本当に感謝しています。ありがとうございます」
え?え?お礼?謝るんじゃなくて…?
「ですが…」
ディルが最後に付け加えた。
「アインザームさまの件については、負けませんから!」
「そうだ、ソッチは別だかんな!」
「ホント、最後の最後まで色目使ってんじゃないわよ、雌ガキ!」
一気に捲し立てられ、私は真っ白になった。
クミンたちは言うだけ言って、サッサと馬車に乗り込み満足そうに去っていった。
「な、何も誤解が解けてないじゃないのよーー!」
私は大空に向けて、最大出力で吠えた。
サトコが「やれやれ」と、憐みの表情で苦笑いしていた。
「最後の最後まで、色々とすみません」
アインザームと入れ替わるように、ユイナが姿を現した。しかしユイナは、この演習中謝ってばかりだな…
「ユイナ、お疲れ」
私はユイナに挨拶を返す。だけど何だか元気がない。落ち込んでるようにも見える。
「皆さん本当に凄くて、私なんかとは住む世界が違いますね」
「え、急にどうしたの?」
何故かションボリするユイナのことが、だんだん心配になってきた。
「私なんかでは釣り合わないと言いますか、余り親しくしては失礼かと思いまして…」
「何でよ!」
私は思わず声を張り上げた。
「私たち友達じゃないの?」
「え?」
ユイナが驚いた顔をした。なんでそんなビックリした顔をするの?意味が分からない!
私たちのやり取りを横で見ていたサトコが、ユイナに近付いて彼女の手を両手で握りしめた。
「もしかして、そう思ってたのは私たちだけだった?」
サトコの言葉にユイナはハッとなった。
「違う、違います!私だって…私だって友達って思ってます!」
「じゃあ、それでいいじゃない」
サトコが笑った。
「はい…はい!ごめんなさい、私、変なこと言って」
ユイナが嬉しそうに笑ってサトコの手を握り返す。それから私の方に向き直った。
「ハルカさ…ハルカもごめんなさい。私何だか弱気になっちゃって…」
「ううん、大丈夫。これでちゃんと、私たち友達だね!」
ユイナに向けて頬笑み返す。
だけどね…ユイナ。
恋敵にだけはならないでね、お願いよ!
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ユイナが「帰りの馬車はちゃんとあるの?」と心配そうに聞いてきたが、「ちゃんとあるから大丈夫」と丁重に断った。
なんせ、カリューでひとっ飛びですからね。
私たちはユイナと別れて歩いて軍用門まで行くと、そこであんまり会いたくない人たちの待ち伏せを受けた。
「オウマ」領の陰険3人組だ。
「何よ?」
私は先手を打って声をかけた。
「別に…」
クミンが「フン」とソッポを向く。それを見て、サフランが慌てて肘で小突く。
「ちょっと、何やってるのよ!」
「顔を見たら、やっぱり憎たらしいのよ」
「クミンさん、そこは抑えて」
そこにディルも加わって、ヒソヒソとやり合っている。申し訳ないが全部聞こえてる。
ははーん、これはアレだな。誤解が解けて今までのことを謝ろうてことだな。
だったら謝ってもらおーじゃないか!
私は一歩前に出ると、肩幅に足を開き胸を張って腕組みをした。その途端、背後からサトコに「ポカッ」と頭を殴られた。
「すみません、急いでいるのですが、何かご用ですか?」
サトコが私の横に立つ。
「お引き留めして申し訳ありません。実はお伝えしたいことがありまして…」
ディルがクミンを前に押し出した。クミンは居心地悪そうに頭を掻いている。それから一度大きく深呼吸すると、私の顔を真っ直ぐに見た。
「助かったわ。アンタのおかげね」
「竜のブレスから守ってくれたろ?」
「本当に感謝しています。ありがとうございます」
え?え?お礼?謝るんじゃなくて…?
「ですが…」
ディルが最後に付け加えた。
「アインザームさまの件については、負けませんから!」
「そうだ、ソッチは別だかんな!」
「ホント、最後の最後まで色目使ってんじゃないわよ、雌ガキ!」
一気に捲し立てられ、私は真っ白になった。
クミンたちは言うだけ言って、サッサと馬車に乗り込み満足そうに去っていった。
「な、何も誤解が解けてないじゃないのよーー!」
私は大空に向けて、最大出力で吠えた。
サトコが「やれやれ」と、憐みの表情で苦笑いしていた。
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